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「贈った言葉は返せないのよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

情報を集めるのに、SNSじゃなくてブログサイト使ってる辺りとか。連絡先交換に、赤外線通信使ってるのとかに時代を感じて、思わぬダメージを受けましたね……

元々10年以上前に刊行された作品なので、その辺り仕方ない部分はありますが。

 

特徴的なのは1章「幸運」。

章題の通り「幸運をもたらす」バングル型の『アンティーク』についての話ですが。

『アンティーク』に振り回されるキャラだけではなく、接触して状況を動かす怪しげな2人組が登場して……

でも、その2人の謎は次回以降に持ち越しとなってるんですよね。

確かに「付喪堂」以外にも『アンティーク』集めてる人いてもおかしくないからなぁ。

 

2章・3章は続きのエピソード。

『アンティーク』も2つ出て来てはいます。2章の方では珍しく刻也がちゃんと探偵してたというか。資料を読みこんで、答えを見つけた形ではありますが。

とある壺にまつわる悲しい過去と、隠されていた秘密について。

壺そのもののエピソードのもの悲しさもなかなか来るものがありますが……

途中で、刻也が咲の「無表情の中に落胆を纏う空気を表現していた」所に気が付いてるのがポイント高い。そこに気付けるくらい、距離縮んでるんだなぁ、と。

 

4章の2人の話では、また微妙にすれ違ってましたけど。

5巻まで継続して、4章構成かつ最後は刻也と咲のエピソード、というのがパターンとなってて、安心して読めるのはいいですねー。

刻也が見栄を張った結果、デート失敗みたいになってましたが。自力でちゃんとフォロー入れてたのには成長を感じた。