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「今は無理でもいつか俺が…」

「必ずお前を倒すからな…!!」

 

小説家になろうで連載中の作品『シャングリラ・フロンティア』、そのコミカライズ……なんですが。

小説本編の書籍化を経ずに、いきなりコミカライズして。その上、アプリとかではなく、週刊マガジン本誌でも連載している異色の作品ですね。

WEB版には最近になって手を出したのですが、面白さにハマって最新話まで一気に読みましたね……

 

舞台は、フルダイブ型VRゲームが主流となった近未来。

副題に「クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす」ある通り、主人公の陽務楽郎は主に「クソゲー」と言われる、バグ山盛りだったりキャラに難があったりするゲームを愛するゲーマーであった。

 

特別「クソゲー」と評判なゲームをクリアし、軽く燃え尽きていた彼に、行きつけのゲーム店店長が「逆に神ゲーやってみたら」と勧めて。

WEB版だと自分から手に取ってるんですよね。ヒロインの玲の登場も後ろの回だったりするので、コミカライズにあたってうまく見せ方を変えてる感じがします。

 

フルダイブ型VRゲーが発展した世界であっても、更に五世代先なんて噂が出るくらい先進的なゲーム。それこそが、『シャングリラ・フロンティア』。

クソゲーとはいえ数多のゲームをクリアしてきた経験は、神ゲーで遺憾なく発揮されて。

開始位置がランダムスタートで、速攻でモンスターと戦う羽目になっても適応して、始まりの街に立ち寄らずにフィールドボスに挑んだり、中々ピーキーな立ち回りしてますね。

 

元々がクソゲーマーなせいで「バグらずにプレイ出来て凄い!」とか、感性が毒されてるのが笑えます。

自由に暴れまわる中で彼は、このゲームにおける目標を見いだして。それに向かって走ることを決意するわけですが。

序盤も丁寧に描いてくれているので、この調子でコミカライズ進んでいってほしいですねー。

 

エキスパンションパスは、俗に言う特装版ですね。

ヒロインのPC、サイガ-0が「最高火力」と呼ばれる称号を勝ち取るまでが描かれる、書き下ろし小説が収録されています。

厳密にはエピソード前編~後編は週刊マガジン連載時にも掲載されてて、その後ろに番外編が書き下ろされてる形。

番外編で、最前線の廃人ゲーマーたちの楽しそうな準備を見てるのも中々楽しかったです。

 

「人外魔境」という、WEB本編など読んでる人から外道トリオとか言われる三人が『ベルセルク・オンライン・パッション』でバトル面白エピソードも書き下ろされていて、満足度の高い1冊でした。

 

本編とは関係ないですけど、電子版でも特装版だしてくれるのは正直ありがたいですねー。

収納スペース問題はかなり切実なので……。