「神の気まぐれ、かな」
僕らは生きている。
そこに明確な答えなんてない。
そう言われているような気になった。
ついに魔族領へと到達した魔王たち。
しかし、長引いた戦争によって数を減らしている魔族の現状を知っている将軍位に在る面々の中には、アリエルを歓迎しない勢力も居て。
……とは言っても、ポティマスと通じてるのは下策と言うか。それ獅子身中の虫で収まらない劇物ですよー。
まぁ、エルフからの支援によって魔族の再建が進んだため、関わりたくはないけど避けられない、という微妙な関係ではあるようでしたが。
戦争に向けて諸々準備を進める魔王と、まだ幼いし学校に通う準備をしようと勉強漬けのソフィア。
そして、弱体化を良いことに部屋に引きこもっていた白。……シリーズ内でも屈指のだらけっぷりだったと思います。
8巻でソフィアを助ける時に糸の使い方を掴んで。今度は酒を飲んでテンション上げたらパワーアップとか、なんでもありだな白ちゃん……。
ちなみにギュリエは、能力の使い方を掴むのに百年はかかると思っていたらしくて、旅の上だった年数を思っても、破格の成長なのでは。
……酒で力取り戻された上、酔っ払いに負けたソフィアちゃんは……ご愁傷様?
力を取り戻して行動できるようになって。白のノリが戻ってきたのは嬉しかったです。個人的なツボは「やめろー! そんな目で見るんじゃない! 帰りにくくなるだろうが!」と「置いて行きにくくなるじゃないか!」の天丼芸ですかね……妙に笑えた。
元が蜘蛛だからってのもあってか、悪夢の残滓やパペットタラテクトのアエル達に甘いですよね白。
ギュリエの頼みで暴走しているラース君をとめて。そこにDからの介入がちょっとだけあって。
その力をもってついに邪神の正体などが暴かれるわけですが。……いやぁ、邪神だわぁ。
邪神をすけこましと称してましたが、アエル達たらしこんでる白ちゃんも同類だよ……とだけは言いたい。