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「もう、あの石のせいで、だれかが泣くのは……だめなの」

 

獣人の国での修行を終えて、いよいよ魔人の国へと踏み込んだスラヴァ達。

シェリルやダグラスの事もありますし、魔人も悪い輩ばかりではないとおもってましたけど。

予想以上に喧嘩バカというか。「お前強そうだな、少し戦ってみるか」を何回もやる羽目になってアルマが疲弊していたのは笑えましたね。知名度がありすぎるのも善し悪し。

 

そうして調査にあけくれてみたものの、成果はなく。

てっきりもっと血晶とか広まってる物かと思いましたけどね。スラヴァ達も予想外であった模様。

ツェーンの指摘によって調査の方向性を変えた後、情報を持っている勢力と接する事が出来たのは良かったです。

そこで、シェリルにとっても良い出会いがありましたしね。

 

とは言え良かったのはそこまでで。

魔人の国の管理者から、大禍石と呼ばれていた巨大な血晶。そんなものにガルトが寄ってこない筈ないんですよね……。

ことここに至って武人に戻ったゼツロの立ち振る舞いは、嫌いじゃないですけど。

ガルトの方はただ強いだけで悪役としての華がなくて、そこはちょっと残念な部分ですね。ある程度意図的なものだとは思うんですが。

即座に最後の戦いが始まることは無く。猶予期間が出来たため、一度里帰りする事となった所で終わり。