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「おおよそなんてとんでもない! アッシュ君はやること全部が大したことなんだよ!」

 

領都に勉強に行くことになったマイカとアッシュ。

物資や人員に不足があっても、あれだけの成果を挙げたアッシュ君が、それらの不足を埋められたなら止まるはずがなくて。

まぁ、それらが備わっているとはいえ完璧ではなくて。アッシュ君、初見の時なんてスリーアウトでゲームセットとか言ってましたけど。諦めずに走り続ける暴走機関車っぷりが見ていて楽しい。

 

寮で同室になった友人や、軍子会という勉強の場での交流を通してアッシュ君の影響がどんどん広がっていきます。

故郷の村にはなかった本を読んで、農業改革を行うための堆肥についての調査を始めます。

調査自体は順調でしたが、村長夫人のユイカさんの手助けがあった村と違い、知らない人ばかりの領都では即座に実験を始めるわけにもいかず。

 

上手くお偉いさんとのパイプを作って、計画書を提出する強かさもいい感じですね。

で、驚くべき速度で実験於開始できるように場所を整えて。秘匿されているらしい知識を発掘し、周囲を震撼させたりしてました。

トマト周りのネタも愉快でしたけど、やはり豪商お抱えの技術を再現して領主代行のイツキを含めて度肝抜いた場面が好き。

イツキ視点の驚きっぷりが良くわかる。彼もなかなか面白い人ですよね。

 

アッシュ君の言葉選びが好きなんですよね。「対人精神干渉型化学物質クレープ」とか「これを好意貸しという」とか。

 

相変わらず挿絵も素敵です。

クレープに夢中になっているレイナと、その横で黒い笑み浮かべてるマイカも可愛かったし、最初は暗い顔をしていたアーサーがアッシュたちと交流する中でどんどん明るくなっていくのが分かって良い。