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『猫耳猫wiki』のFAQの一つ目には、ただ、こうある。
Q:○○なんですけど、バグですか?
A:バグです。
あまりに潔いそのたった四文字の返答が、つまりは『New Communication Online』というゲームの全てなのである。


序章~第二百四章わかりやすい選択肢まで。
エンターブレインから書籍化されている作品ですねー。
今のところ四巻まで出ているんだったか。

不思議な道具の力によって、ゲームの世界に飛ばされた主人公。
それはバグ満載のため、ある意味人気のゲーム通称『猫耳猫』 だった。
突然の事態に驚きながらも、勝手知ったるゲームの世界。
自分がやりこんできた経験と、バグの知識。それらを総動員して、ゲームの世界を満喫する。
ただ、単純にゲームだとは思えないほどこの世界はよくできていて。
主人公なんだかんだで愛着を抱き始めている感じもありますね。

しかし、このゲームの開発は、バカだろうってほどでバグがある。
攻撃を放ったはずなのに、回復してしまうスキル。
発動するエフェクトと実際の攻撃範囲が重なっていないスキル。
自動で繁殖して、地域を食い尽くす驚異のモンスター。
イベントを進めると最終的に本編を進めることができなくなるサブイベント。
疲れ切った状態で開発班がデータ入力したため、答えが間違っていたりする驚異のクイズ。
・・・まだまだバグが満載だっていうんだから相当。

で、バグを活用しながら活動している主人公は奇剣使いとして、名を知られることに。
各種イベントをこなしながら、魔王の城へと赴いて、こう、筆舌に尽くしがたいすごいことをしたり。
あんな哀れな魔王は初めてみたよ・・・
隠しボスである邪神に因縁ができたりといろいろ順調にイベントをこなしていっていますね。
失敗をしたり、それでも負けずに行動を起こしているあたりは好感がもてるかなぁ。
ただ、一方でお前それはないだろうという感じのバグ活用もあったりするわけで。  

まぁ次はどんなバグを使って問題を解決するんだろうかとかそういう部分の楽しさもあったりします。
つーか、バグ満載って言葉じゃ言い表せないぐらいバグがありすぎて、普通の人なら心折れるんじゃないだろうか。
一番最初の「リザードマンの罠」も、バグではないけど、初見殺しなイベントっぽいし。
色々と間違っている。まぁ、その間違っている感が楽しい部分でもあるんですが。