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「それがたとえ、バーチャルで得た物だとしても、仲間と過ごした時間は、みんなで共有する財産、何物にも代え難い宝物だと僕は思うんです。そして、ぼくたちは、いつしか手に入れるんです。卒業して、社会に出てからも変わらず胸に抱き続ける心を。僕は、そういう心を作り上げていくギルドにしていきたいと考えています。だから――」
だから僕はこう名付ける。
「〈心の欠片〉(フラグメンツ)――それが僕の作るギルドの名前です」


「楽しみながら学ぶ」をコンセプトに授業にゲームを取り込んだ学校が舞台。
通常の授業も行っており、ステータスは成績によって左右されたり、テストで好成績を収めた人にはボーナスがついたりと、ゲームとリンクしている設定。
最初のころは、学校でゲームをさせるなんて、と言われていたが、その初期の学生たちがゲームによってチームワークを学んだりして、実際にいい大学行ったり、評価される仕事についたりと実績を積み上げてきたようで。
そうした積み重ねによって、今ではゲームを取り入れた教育は受け入れられて、評価されている・・・

けれど、「実績を上げた卒業生はゲームでも結果を出していた」というものが「ゲームでの評価を稼ぐことで、卒業後の実績につながる」という方向にいつしかすり替わってしまっていて。
その為、学校ではレベル至上主義、上位のギルドが絶対というような雰囲気ができてしまった。
主人公は、純粋にゲームを楽しみたい人間で、現在の「レベル上げのためのレベル上げ」とでも言うべき、効率重視の状況を嫌って、ソロで活動していた。

ゲームと言うだけあって、「特定モンスターを一定数倒す」とかで取得できるレコードシステムなんかもあったりします。まぁ、レコードを取得して得られるポイントの活用方法がない、未実装に近いシステムではあるんですが。
ゲームなんだから、もうちょっとやり込む人いてもいいじゃないとか思うんですが。
同時に学校の評価でもあるわけで、寄り道をできる人もそういうないのか。

中盤までは主人公のテンションが低めで鬱屈してばっかりなので、楽しさが足りませんが。
途中で挟まっているアップデートにより状況が一変。
ソロで活動していた彼にも仲間ができたり、「つまらない」と思いながらも何もしていなかった主人公が行動を起こすようになったりと楽しめる展開になっていきます。
ちょいとアップデートが都合よすぎる気もしましたが、まぁそれなりには面白かった。