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「俺はあいつらのああいうところが好かん。なんていうか、あの……考えすぎっていうんか……いつも、自分のこと自己満足じゃないかと考えるところ。優しさは優しさちゃうんか? あいつらはほんんまに心からしよるのに、ちゃんと正解の優しさかどうかなんか関係ないやん。そんなことばっか気にして、心配ばっかするあいつらはあほや」


高校時代に、ダヴィンチ文庫版を読んだんですよね、確か。
今回角川文庫から再度出ていて、懐かしくなったので、つい手に取ってしまいました。

方言がちょいと読みにくく感じる部分はあります。
あとは別にこれ実は図書委員会じゃなくてもよかったんじゃね、みたいな部分もありますが。
まぁ、ほどほどに甘酸っぱいというか青臭い、学生たちの青春物語としてはそこそこなんじゃないかと。
この作品については、自分が学生の時に読んで、気に入っていたものなんでちょっと思い出補正がかかっているかも。

図書委員の高校2年生、かずら。
彼女は、気の合う男友達大地と、ほかの委員を交えた三人でわいわいやるのを楽しく思っていた。
だが、その大地が後輩のあゆみと付き合いだしたと報告をしてきて、微妙にモヤモヤする想いを抱くことに気付く。
そして、そんな彼女を見ている委員会仲間の藤枝という男子も登場してきて。
気の合う仲間と楽しくやるのが好きで、可愛い後輩である彼女も好き。
何か引っかかるところがあって、揺れ動いている感じが、若さだよなぁ・・・とか思います。

しかし、やはり好みというのは変わるのか、昔はなにか割と気に入っていた作品だったと思うんですが、今読み直してみたら、好きだけどそこまででは、っていう感じになっていまして。
今となっては当時、この作品のどこにそこまで感じ入っていたのかが分からなく・・・これが年ってやつですか・・・
2巻と3巻も今年中に刊行予定のようですし、多分買うでしょう。
変化した感じ方を惜しみながらも、少し思い出に浸りたいところです。