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GM:(略)「私も同じです。では、次の質問です。旅の途中のあなたの前に、飢えに勝てず一切れのパンを盗んだ子供が現れました。向こうからはパン盗人を追いかける人々が走ってきます。あなたは、その子供をどうなさいますか?」
ダイアナ:「人々の怒りはもっともですが、生き延びたい子供の気持ちもわかります。パンの代金は建て替えてあげると思います」
GM/マレーネ :「子供の罪についてはとがめないのですか?」
ダイアナ:「生きたいと思うことが罪だとは思えません。確かに手段は間違っていますし、きちんと叱ります。けれど子供を罰しはしません」

ブレイド・オブ・アルカナのリプレイは初めて読みました。
一応ルルブとかにも目は通してるんですけどねー。

「笑わない街」と「剣十字の騎士」の2本を収録。
で、「剣十字の騎士」の内容を下敷きにしたシナリオ「沈黙の守護者」も収録。
ブレイド・オブ・アルカナの王道を描くリプレイという事で、結構話の筋は読みやすかったかなー。

笑わない街は、敬虔な旧派領主の街に広まる、領主に関する黒い噂についてを追うシナリオ。
おおよその流れは分かるんですけど、戦乱の大陸とか、今置かれている状況が危ういものだとか、そういう世界背景とか、キャラクターの設定的に立場とか色々で悩んだりしていく過程が中々。
リプレイとしても、わかりやすい良作だったんじゃないかと。

剣十字の騎士は、帯にも載っている言葉のシーンが一番気に入りましたね。
「私は倒れません。私を守ってくれると言ってくれた騎士がいるのですから」
と宣言するシーンが格好良かったなぁ。
ある人物の正しさを表明するために、身内で決闘をすることになった教会勢力。神の意志を受けている方が勝つだろうという、なんとも狂った様式ですが。

殺戮者が介在して、凄い事になっていますしね…
そして展開もまたすごい。GMが凄い勢いでNPCを使いつぶしていくというか、あっさり死んでいく状況がまた。
命が軽いとまでは言わないけど、それなりにキャラが分かる演出をしたうえで、死んでいくからなぁ。中々面白かったです。