「――知っているかい?」
「ひとつの事実をたくさんの言葉で表現することもできるし
たくさんの事実をひとつの言葉で纏めてしまうこともできるんだ」
いやぁ、学院編、楽しいですねぇ。
チセと同年代の生徒たち。それぞれに事情があって学院に通っていて……
生まれ、家の生業、過去の事件。
誰もが何かを背負っている感じで、生き辛そうな雰囲気を感じる。
まだ若いからか、青いというか視野が狭くなっているように思える。
これまではチセが迷子のような位置だったため、周囲には諭してくれる人の方が多かった分新鮮ですねぇ。
大人側も、悩みながら歩んでいるって言う場面が描かれたのは大変おいしかった。
「大人になってほしくないわけじゃない 子ども扱いしたいわけでもない」。
「やりたいことがあった時 俺たちはいつも大人になりたがるでしょ」。
この辺りのやり取りしてる場面が、個人的には一番気に入ってます。
エリアスの「……失望した?」に「正直かなり想定内です」って答えるチセが強くなってて頼もしい。
最後、学院のカリキュラム内とはいえまた厄介な状況に遭遇してましたが、さてはてどうなるやら。