気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に適当に読んだ本の感想などを上げていってます。 ラノベ中心になる予定ですが、コミックとかWEB小説とかTRPGのサプリメントとか、とりあえず自分が読んだものの感想を端から書き連ねていく感じですかね。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

感想(WEB小説)

Babel world -memoriae- ACT3~幕間

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「そうなんですけど。でも逃げても取り返しがつかない、なくしてしまって、きっと一生それを後悔するだろうって……そういう時があるんです」
(略)
 あるかないか分からない可能性に賭けて逃げ出したとしても、その可能性を得られるのか分からない。たとえ得られたとしても、失ったものを取り戻せるかは分からないのだ。
 そして、取り戻せても、きっとそれはもう失う前と同じものではないのだろう。
 だから退かない。
 人の本質は精神に在り、その尊厳は容易く踏みにじられるものではないと示す為に。

バベルの3章感想ー。
書きたいことが多くて、まとめて感想書くと大変だから、章ごとにしてみたんですが……
今度は他の感想書くのに追われて、なんかどんどん先延ばしにしてしまったというなんとも言えない感じに。 

現代大学生の雫は、突然異世界に放り出されてしまって。
たまたま出会った魔術師と一緒に帰る方法を探して魔法王国まで行ったのが2章までの話。
で、最後の最後に、他国のスパイが接触してきて雫を拉致るんですよね。
全く持って面倒な話というかなんというか。
「異世界の人間」っていう稀少価値を存分に使っていますが。

生体言語という、「生まれ持った言語」があるとする常識。
それは魔法がある以上にこの世界が異質であると見えるわけですが。
雫としては、当然に思える言葉は覚えるものだという認識がないから、様々な実験が行われて、犠牲になった子供も出ているわけで。
優しい彼女がそれを見過ごせるはずがなく。
無鉄砲で、いっつも無茶ばっかりしているので、見てるとすごくハラハラしますね。
それでも、失敗だって重ねながらも、王族に気に入られたり、痛い目見ても自分を曲げない強さがあるあたりは結構好感持てますよ。

しかしまぁ、王族っていうのはどいつもこいつも。
歪んでいるというか、歴史がある分闇が深いというか。
最初のヒステリックな姫はあまり好きになれませんが、途中から、雫が信を置くに足るだけの器量を見せてくれて。それで過去の行い全てが消えるわけではないですけれど、先のために、地位にふさわしいだけの行動をしてみせたのだと証明されたのは、いいことでしょう。
最も、今後が大変そうなのは……まぁ、ファルサスが近くにある以上しかたのないことか。
幕間にある章のまとめが、割と笑える。空気読まないファルサス王とか。
なんか毎回のように最後ピンチに陥っていた気がしますが、今回はとりあえず、無事に解決したようで何よりです。国同士の交渉でちょっとバチバチなっていたのは……マシな部類でしょう。 

精霊幻想記 ~こんな世界で出会えた君に~ 第一章1話~第五章111話

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「(前略)だから君に誰かを殺し殺される覚悟がないのなら、俺は剣術を教えることはできない」
(略)
「そう、言いたいんだけどね。あいにくとこの世界は命が軽い。君が誰かを殺そうと思わなくとも、誰かが君のことを殺そうとするかもしれない。この世界に来て最初に遭遇した連中のことを思い出すといい」
(略)
「その時、俺が傍にいてあげられればそれでいい。けど、常にそうだとは限らない。だから俺は君に命を懸ける覚悟がなくとも剣術を教える。君には自分の身を、そして君にとって大切な人を守る術を身につけておいてほしいんだ」

小説家になろう連載の作品。
異世界転生モノ。
「第一章 異世界にて目覚める 第1話 前世」~「五章 思い描いた未来の先で第111話 黒の騎士、その名は」まで。
 
現代社会で生きていた大学生としての記憶が、異世界のスラムで生きていた少年の中に宿って。 
大学生、天川春人は交通事故で死んだと思ったらスラムにいるんだから、驚いた、なんてものではないですけど。
春人としての記憶、リオとしての記憶。
それらは欠落なく揃っていて、融合したような状態になって混乱もしてましたが。
偶々、王族の誘拐事件に出くわして、春人の知識にあった武術を応用して助けだしますが。
スラムの孤児がそんな力を持っていることを怪しまれて、尋問を受けたり。
褒美として教育の場を与えられたけど、身分差故に居場所もなく。最終的には、濡れ衣着せられて国を脱出する羽目に。

異世界転生ものの常で、彼もチートじみた能力を得ているわけです。
強力な精霊の加護だったり、現代の知識だってチートになるような、魔法がある中世風異世界ですし。
友誼を結んだ人々から、貴重な武器やアイテムをもらったりと、恩恵はある。
春人は、かつて約束した幼馴染が行方不明になり、少し枯れていた部分がありますが。
その設定すら、転生ではなく「異世界召喚」というネタが入ることで、再会できるというイベントになっているわけですが。
……力はある。意志も、覚悟もある。けれど、今のところ、報われていないのが辛い。
リオ、或は春人は、力に慢心せず、努力を怠らず、一人で生活できるような術にも長けて、そこそこ好感が持てるんですが。
そんなのを鼻で笑うように、色々と不幸が重なっているわけで。
ようやっと、彼が踏み込んだと思ったら、台無しにする輩なんかも出てくるわけです。
 
春人の幼馴染が巻き込まれていた「勇者召喚」。
あちこちバラバラに召喚されて、確保した国家がそれぞれの思惑を以て相手に接しているようですけど。
この「勇者」たちのキャラがなんというか、格が違うというか。
沙月なんかは、覚悟を決めて、立ち位置を決めているからいいとは思うんですが。
貴久が状況引っ掻き回すだけで。もうちょっと頭使ったほうがいいんじゃないのかなぁ、年長者なんだし。ちょっとみっともないというか、笑えるぐらい自爆で株価下げてるから、全てが明るみに出た時どうなることやら。

感想蘭で色々あったりしたようですが、私生活に問題ない範囲で、更新続けていってくれればいいんですがねー。
コンスタントに更新してくれた方が読者としてうれしいというのはありますし、長期停滞すると不安になるので難しい所ですが。私生活犠牲にしてまで続けられてもこっちも混乱しますし。 
現状、良い目をほとんど見れていないリオに、どうか救いがあってほしい所ですけど。
気長に更新を待ちます。活動報告によれば、ちょっとは予約が設定されてるみたいなので、それ待ちですか。 

境界迷宮と異界の魔術師 プロローグ~250話

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 ベリーネとしては……あの少年にも、不幸にはなって欲しくはない。もう少しぐらいは他者への警戒を下げたって良いし、子供は子供らしくしていて良いのだ。あんな子供が、あんな風に生きるべきではないと思う。


小説家になろう連載の作品。
毎日0時に更新されている作品で、ペース早い割に1話の文章量もそこそこあるんですよね。
割と気に入っている作品でもあります。
記事作成時点で「プロローグ」~「250 その目的は」まで掲載。
幕間が何個かあるので、現時点で261話とちょっと長め。

内容としては、MMORPG風の異世界に転生してしまう、という話。
ただ、ゲームの時系列からすると、少し昔の時点からスタートしたので、状況が異なっていたりします。
異世界転生モノの常で、主人公が強力なスキルもって無双しているんですが。
スキルというか、ゲーム時代に開発した技巧だったり、ゲーム当時仕えた高レベル魔法だったり。

貴族の家に生まれたものの母の血筋ゆえに、兄には嫌がらせを受けて。
父親が敵でないっていうのが、せめてもの救いでしょうか。
状況を認識できていなくて、主人公最初は家を出てしまいますが、途中で和解してますし。
実力はあるし、ゲーム設定の知識はあるから、と王都でもある迷宮のある都市を目指して。
目的は自分の居場所を造るため、ですが。
最新話の段階で既に婚約者何人もいてハーレム形成してるので、十分じゃないかなぁ。
キャラが多いので、時々、誰が誰だか分からなくなるのが困りものです。
一応活動報告の方で、簡易キャラ紹介とかは掲載されているんですけどねー。
 
ゲーム時代の技法には、各種魔法を応用した空中戦闘なんてものもあって。
それを使えるようにする魔道具を造ったりと色々と影響を与えています。
ほかにも日本で過ごした記憶なんかもあるから、娯楽のためにダーツやらなにやらやったり。
異世界ネタでできることは大体やっている感じでしょうか。
王族との絡みがあったり、ダンジョン潜ったり、戦闘で無双したり。
ハーレム作ったり、料理ネタあったり、現代の知識活用したり。
ごった煮風ではありますが、文章が平易で読みやすいから、するっと読める。
どちらかというと、前世云々言っても、異世界でちゃんと「テオドール」として生きている感じがするっていうのもいいですね。  

母の謎とかも含めてまだ解決していないこともありますし。
魔人とか暗躍している連中の親玉も出てきてません。
現時点では、暗躍している危険人物がいる隣国にあしを運んで、と迷宮都市というおいしい素材を用意しておきながら、迷宮以外の設定もちゃんと作ってあって中々いい感じです。 

複数世界のキロ 最終章 第一話~エピローグ

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「未来は千変万化、我らのような者に予測できるものではないという事である。尤も、この戦いの行方は決まっておるがな」
 フカフカが自信たっぷりに言葉を区切り、尻尾を打ち振るうと、街の上空を抜けたばかりの悪食の竜へ光を照射した。
「――奴の負けである」

最終章  新世界の三人と一匹「第一話  アンムナの軌跡」から「エピローグ」まで 

見事に完結。
章が完結すれば、その後少しの休みが挟まってましたが、スタートしてからは、毎日更新してて素晴らしいと思ったものです。
更新頻度もそうですが、内容も十分に面白かったですし。

アンムナが、アシュリーを喪ってからの時間が辛い。
けど、彼は聡明だったから、過去の世界でキロたちとの交流をきっかけに希望を持って、手を打ち続けてきたっていうのがまた。
登場時から、気になる言動が頻発していましたが、良き師匠ではあったんだよなぁ。
……アンムナとアシュリーのコンビネーションが凶悪というか、アンムナ師弟が凶悪というか。
シールズは思いのほか引っ張った割にはあっけなかったというか、いや、あいつの特殊魔力的にあれが効果的な作戦なのは間違いないでしょうけど。
遠距離から削り倒される、息の長かった敵役とか中々珍しいんじゃないだろうか。

クローナの特殊魔力も詳細が発覚して、キロ達の特殊魔力の組み合わせが凶悪すぎてもう。
というかキロの特殊魔力と合わせた時の、即死魔法とかありなのか。
あれ実験するだけして、実際使われることが無かったですけどね。
キロが、遺物潜りを活用して、パラレルワールドシフト計画実行してますが。
クローナの愛が留まるところを知らないで怖い。ミュトとフカフカのコンビも見ていて楽しかったですが。

一部、自作自演な感じはありますけど、キロたちがかなりの実績を上げているんですよね。
最終的には悪食の竜との決着をつけてますし。
……呼び寄せたのも自分たちだから、 アレですけど。
キロの特殊魔力一つとっても、 権力者の耳目集めそうだっていうのに、 色々巻き込まれたからなぁ。
どこの世界に行っても、彼らは落ち着けないんじゃないかなぁ。
後日談とか投稿されないかなぁ……。

複数世界のキロ 「第四章 第一話~第四十話」

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「なんでこんなに良くしてくれるの?」
(略)
「そんなの、私達が冒険者だからに決まってますよ」
(略)
「魔物を倒すんじゃなく、人を助ける仕事だからな」

小説家になろう連載の作品。
第四章  複数世界のキロ。
第一話 十九時~第四十話アシュリーまで。

読むには読んでたんですが、記事書くのが遅れてました。
他にもなろう系の記事はかなり更新停滞しているんで、まとめて書いちゃいたいんですけど、忙しなくて後回しになりがちです。
後進止まっている間に、最終章始まっちゃいましたしね。
年内には終了する予定だとかなんとか。これまで貼られていた伏線とかも回収されていくみたいですし、ますます楽しみですねー。

追い込まれた先で、遺物潜りをしたら、さらに厄介な状況になってしまって。
クローナが自ら死を選び、その遺物によって、遺物潜りをしたキロとミュトは、キロが元いた世界へと辿り着いて。
三人と一匹の関係がかなりいい感じだと思っていたので、それが壊れた時にはひどく驚いたものです。
で、そこからまた大分ややこしい展開になっていくわけですけど。
タイムパラドックスシフトとかいろいろ。遺物潜りっていう魔法が大分チートだからなぁ。それを使って世界移動している「未来のキロ」が何をやっているのかは結構気になります。

地味に活躍しているのが魔力ソムリエなフカフカ。
魔力食べてた時の評価は正直割と妄言というか適当なこと言っているだけなのかもとか思っていたのに。
これまで謎だったキロの特殊魔力について明かされて。
……これだから特殊魔力持ちは……直接戦闘に関与するものではないですけど、アレはあれでチートというか、かなり厄介だよなぁ。特に権力者に知られると確実に賞金かかるんじゃないだろうか。
現代社会の発展したあれこれを見て目を丸くしているミュト達がかわいい。
キロは本当に爆発すればいいのに。
感想欄での作者の返答によれば、その内爆発する予定がありそうなんですけどね?

幸い、喪失の時間は長いものではなく、取り戻すことには成功するわけですが。
何かを得るために代価を払わずに済むってこともなく。
キロの記憶を失ったクローナ。これにはキロもクローナも結構衝撃を受けているようですけど。
というか、ここで日記書いていたことが活きてくるのか、と。
第1章でキロが「スライムって水溶き片栗粉使えば倒せるんじゃね?」という友人の事を思い出してますが。その友人が現代社会で登場したりしてますし。
かなりしっかり作品を作りこんでいるなぁ、という感じがして、読んでて楽しいです。

他にも、シールズとの関係がある人は入れられない、って言ってた街のギルド長がキロたちに依頼を出した時。
 「不遇の記憶はそう簡単には拭えぬものだ。依頼をする前に信頼を積み重ねなかったツケである。反省するがよい」
とフカフカが言ってくれたのはいい気味だと思いましたがね。

そして、クローナの村の過去エピソード。
キロたちの自作自演っていう話もありますが。
ついに動いているアシュリーさんが登場して、なにあの可愛い人。
アンムナとのコンビは大分安定していたんだなぁ、という感じで。
クローナの世界での様子を見てても思いましたが、アンムナさんが強キャラ過ぎて笑う。
相棒を失ってからの長い時間を、一人で戦ってきたから、四十話で願いがかなった場面は本当によかったと思いましたよ。

複数世界のキロ 「第三章 第1話~第26話」

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「前も後ろも敵だらけですね」
「左右に花があるのが救いだな」
 さらりとキロが返すと、クローナが咽た。

第三章 世界の帰路。第1話「一か月ぶりの世界」~第26話「躊躇こそが後悔の根源」まで。

ミュトのいた地下世界からクローナの世界へと帰還したキロ達。
第一話のタイトル通り、おおよそ一カ月ぶりに戻ってきた一行は、ギルドに顔を出したら厄介ごとを頼まれ、アンムナに遭いに行けばシールズに襲撃され。
で、調査に赴いてみればシールズのせいで協力が得られず、さらには追い込まれて取った行動の果てがああなってくる、と。
第二章まではピンチがありながらもなんだかんだ乗り越えてきましたが、ここで落としてきたか、という感じがあります。

シールズ、一か月の間にどれだけ好き勝手動いているのかと思いきや。
まぁ、準備に充てていた感じがありますね。着実に自分にとって都合のいい場を作り上げていた感じ。
で、運がいいのか悪いのか、キロ達が帰還したのと時を同じくして、大規模な動きを始めた、と。
しかしアンムナさんが予想以上に強キャラだったというか、何あの無双。奥義をちゃんと発動できるようになるとあそこまで便利なんですなー。 

短い分、後半の密度が濃かったといいますか。
これで9月10日あたりまで更新がないとか生殺しにもほどがある。
クローナとキロ、ミュトのチームの安定感はいい感じだと思っていたんですが。
さて、キロは失敗して戻ってしまったその先でいったい何を思い、行動していくことになるのか。
待ち遠しいことこの上ない。 

Babel world -memoriae- Act2~幕間

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「人間を単なる動物から人として分け隔てるものこそが精神だと、私は思います。知性、理性、感情、意思、こういったものを持ち得るということが何よりも人間に与えられた可能性であり、現にそれを働かせているという状態が人であると……違いますか?」
(略) 
「理性を持たない人間は動物か?」
「自ら理性を退けるのなら。少なくとも、人ではありませんね」

エリクと旅を続ける雫。
途中、ある男が女を殺している場面を目撃して、目撃者として連行されることに。
ちょうど女の人員が求められていたから、体よく利用されるところでしたが。 
こういう展開を見ると雫が本当に戦力という意味では頼りないことが分かります。
エリクの知識やメアと共にいることで助けられたりしていますが、非力な現代人なんですよね。
けれど、彼女の精神は、それを理由に諦めることを許さない。
行動力はあるよなぁ、と思います。

問題を超えながらも、ファルサスに無事に辿り着いた二人。
『Unnamed Memory』が好きなので、ファルサスと聞くと懐かしくなるし、何となく心が弾みます。
まぁ、この時代のファルサスは少し前に王族同士の争いが起きて直系がほとんどいない状態のようですけど。
疑い深い王と相対したとき、雫が塔の上で下した決断とか。
ラルスは王として疑わしきは斬る、とばかりに窮地に立たされていましたが。
身一つでそれと向き合った雫は相当の傑物だと思います。

ファルサスに来たことでエリクの抱えていた過去が明らかになったり色々と状況も明らかになってきた感じはありますが・・・最後。
また雫は拉致されるのか。お前もう一人で行動するなよ。
・・・でも、ある意味こう来ると様式美な感じもしてくるからきっとまた一人でいる時に危機に陥るんだろうなぁ、とか思ったり。

Babel world -memoriae- Act1.~幕間

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「そうだね、それはありがたいことかもしれない。治療法の分からない病気に手立てがあるのなら喜ぶ人も多いだろう。ただ線引きが難しいとは思うけれど……単に便利になるだけのものなら、僕は欲しくない。もし本当に必要とされるものならば、それはいずれこの世界の中から生まれるだろう。だから、どれ程世界の現状が不自由なものであっても―――― 僕は混入された便利さより、あるべき不自由を望むよ」

大学1年生の水瀬雫は、大学の帰り道、おかしな「穴」に出会い異世界へと吸い込まれる。
そして穴を抜けた先は、魔法のある世界。
なぜか言葉が通じることに安堵しつつも、帰還する方法はわからない。
魔法が当たり前に存在するといっても、まぁ、異世界にわたる方法なんてそうそう確立されているわけありませんし。
まぁ、違う作者の作品とかで「異世界から人が来るのが珍しくない」世界とか描かれていて、そこでは理論上ではありましたが成立してたりしましたが。

閑話休題。
雫が異世界へと降り立って最初にいたのは・・・砂漠だった。
大学からの帰りなので、持っているものは電波のつかないケータイに、レポート提出間近だったので辞書各種。
無理ゲー。知らない世界に飛んだと思ったらいきなり砂漠とか。
幸い通りがかった親切な人に保護されて近くの街までは行けるんですけど。

そこで彼女は、魔法文字を専攻している魔法師、エリクに出会う。
彼は、雫の持っている異世界の文字の知識に惹かれて彼女の帰還する方法を探す旅路を手伝うことに。
魔法大国であるファルサス。
過去に起きた事件の情報を求めて、彼らはその国を目指すことになる。
陸路をまっとうに進めば数か月かかるような長い旅路ですが。
エリクが決して親切心だけで他国にわたるような長距離の旅路に同行するんじゃなくて、自分の好奇心を満たすためっていうのはわかりやすくていいんじゃないのかなぁ。

「world -memoriae-」シリーズなので、ファルサスとか見覚えのある名前が出てきたりと、つながりが見えてくるのが中々楽しい。

ACT1.では雫とエリクが交流して仲良くなっていく流れ、そして、少しずつ雫がこの世界の事を知って行ったり、エリクが雫の特異性をもうちょっと自覚したほうがいいとたしなめたりイベントを順調にこていくんですが。
途中で立ち寄った国で、事件に見舞われる。
見舞われるというか、渦中に飛び込んでいった人もいるわけですが。
怪しげな宗教と怪しげな魔法。
国家絡みでそんなものに手を出そうとしては、ろくなことにならないわけですな・・・
結果として、目的としていなかったところに飛ばされてますが、転移と相性悪いんじゃないのか雫、と思える。

月の白さを知りてまどろむ 第1話~最終話

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人は愚かだ、と思う。
欲で動き、情で動き、大義で動く。自分を殺し、他人を殺す。
だが、愚かな選択をするのは、いつも人自身だ。
それをよしと思うのも、抗い続けるのも、同じ人だ。
―――― だから「彼女」たちは、人間を愛するのだろう。
 
第一譚 0:神話~第五譚:碧眼(おまけ)まで 
 
かつて大陸を救った神は、対価として酒と音楽と人肌と求めた。
その願いにこたえるために創られた享楽の街アイリーデ。 
伝統がある街ということも影響し、大陸中から客が集まっている。
だが、同時にこの町には化生という問題も抱えていて。
神話の伝統を継ぐ店「月白」の主である少女と、化生斬りとして街にやってきた青年の物語。

娼妓であり巫でもある少女。武骨な化生斬りの青年。
二人の交流模様が中々いい感じです。
あの街に出てくる面々も個性的ですし。毎回二人の仲を誤解していくというお約束を守った御仁もいて笑えた。

第壱譚は、アイリーデという街がどんな街なのか、キャラクターたちがどんなキャラなのかを見せていくまさしく序章といった感じの展開。
第弐譚は、王都へと舞台を移し、なにやらきな臭い騒動が起きているんだなぁ、と実感する話。
で、ここら辺はまだ人の話であったんですが・・・

神話の伝統を紡いでいる話、ときたらそりゃあまぁ、色々と出てくるわけですよね。
ヒロインのサァリの不安定さも問題を広げていた原因だろうと作中で考察しているキャラもいましたが。
第参譚あたりから少しずつ変わっていっているんですよねー。
神が地に封じた蛇、伝説に残る神の関係者。
そうした脅威の中にあって、シシュは巫をどこまでも優先させて。
巫も、強い力によって意識がずれていきながらも、彼を大切に思う気持ちもあって。
恋愛色もありますけれど、この世界が結構気に入った。

第伍譚の最期、王の巫女である先視の力を持った彼女が語った彼女が見ていた未来が結構びっくりしました。
あれは確かに人の傲慢ではあるのだと思うけれど。それによって、先視の巫は大切なものを守った。
シシュもサァリも幸せになったんだと、感じられます。
ただ裁きを下した「彼」の言っていた通り、誰かは彼女を怒らなくてはいけなかったのでしょう。
愛と献身を以て行動した人もまた確かに存在したのだから。
 
主人公もヒロインも微妙にずれているから、そのずれた会話を交わしているところがなんとなく笑えたり、いい雰囲気になっていて楽しめたりするので気に入っています。
本編でシリアスになることも多かったので、第伍譚のおまけみたいに二人がいちゃついているエピソードとか、別の道を選んだ「彼」がどう過ごしているのかみたいな後日談があったら飛びつくんですがねー。
いつか書いてくれないだろうか。 

複数世界のキロ 「第二章 第一話~第五十三話」

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「空を見たがる者どもだ。自分に酔うか、夢に酔うか、いずれも粋な事に変わりはあるまい」
「自分に酔っぱらう事が粋とは思えないな」
「哲学は嫌いか?」
「我思う、ゆえに我あり、とか? 確かに、酔っててもそうは出てこない名句だ」

小説家になろう連載の作品。
第二章「地下世界の帰路」、第一話「地図師と尾光イタチ」~第五十三話 「青空」まで。

2章はこれで完結で、次回は早ければ8月の頭からスタートするそうで。
クローナの世界のシールズの問題もそうですが、世界の一つ一つが魅力的なんですが、そこでの問題が完全に解決される前に移動してしまうのは少しモヤモヤしますね。
まぁ、いろいろと設定をちゃんと組んでやっているようで、この世界の謎については起承転結の「転」の部分で出てくる予定だそうですから気長に待ちたいところです。

キロ自身の世界へと帰るつもりで発動した遺物潜り。
しかし、とうちゃくしたのは地下に生きる人々がいる世界だった。
かつては地上で暮らしていたようですが、もはや空の存在がおとぎ話のようになってしまった、そんなに長くの時間を地下で過ごしている世界です。
色々と工夫はされているようでしたが、よく窒息しないで生きられるよなぁ、と。
この世界でであったミュトなんかは野草ってなんなのか知りませんでしたし。

地下世界なので、水が貴重だったり、地中を掘削する魔物や落盤などの自然の災害で道が使えなくなったりと、問題は多いです。
異世界にいって、文化の違いが出てくるのはお約束ですが。真面目に世界作られているなぁ、という感じですね。
落盤が怖いし、掘り進んで水脈にぶつかると命取りだから、人間たちは出来た道は利用しても自分たちで穴はあけないようにしているとか。
言われてみれば納得できる部分もありますし。 

道が使えなくなることがままあるので地図を作ってこの世界を動きまわている地図師という職業があったりします。キロたちがこの世界にきてすぐにでったミュトもその地図師ですし。
まぁ、ミュトはちょっと人付き合い苦手で悪評がたっていて、序盤は面倒な展開に巻き込まれていったりするんですが。
地味な人の協力とかもあって、少しずつ状況が変わっていったのはいい感じですねー。
クローナの心中穏やかでいられない方向にも話が進んできたりするわけですけど。
まだミュトは自覚してないから、これからどうなっていくのかが気になるところです。ただ、キロが見覚えがある映像とか不穏な空気もあるので、今からちょっと戦々恐々としてます。

遺物潜りの対象となった、彼女の行動がすさまじかったなぁ、というか。
地下世界に来て、空を求めて行動をしていたと思われ、上へと進んでいった彼女。
一体何を思って、何を考えていたのか。・・・遺物潜りができてしまった時点で死んでいるのは確かだということですが。そうしたパーソナリティの部分はやはり気になります。
どうにか願いは果たされキロたちは遺物潜りでクローナの世界に戻ってきましたが・・・彼女の抱いていた願いが何なのかはっきりとわかる前に、術は効果を発揮してしまったわけで。
遺物潜り、割と優秀な術なんですよね・・・さて、気になることばかり増えていきますが。
連載再開してから、どうなっていくのかが本当に楽しみです。 
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