気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に適当に読んだ本の感想などを上げていってます。 ラノベ中心になる予定ですが、コミックとかWEB小説とかTRPGのサプリメントとか、とりあえず自分が読んだものの感想を端から書き連ねていく感じですかね。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

電撃文庫

君がいた美しい世界と、君のいない美しい世界のこと

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「だから今、こうしていられるコトが、幸せ」

 

高校を卒業したばかりの春休み。

恋人を病で亡くし、失望していた主人公の下に、彼女からの手紙が届く。

「もう一度会いたければ『リセット』して」               

という謎の手紙。その手紙の指示に従ってある住所を訪ねれば、そこには猫のかぶりものをした「クレセント」と名乗る不審者が居て。

 

クレセントの指示に従いながら、彼女との思い出の場所を訪ねていく。

多くの人が彼女の死を惜しんでくれた。ただ、過去形で語られる事がどうしようもなく痛い。

辛い事があったら立ち直って生きてゆく。多くの人がそうする事は分かる。

けれど、最愛の人を亡くしたばかりの主人公は立ち直る事が出来ずにいて。

自分でもわかっていて、それでもどうしようもない。

だから『リセット』なんて不確かなものにすがっている。

主人公の叫びがどうしようもなく読んでいるコチラにも刺さる。

 

喪われてしまった彼女との交流を、『リセット』を求める旅の合間合間でしっかり描写してくれているからこそ、なおさら。

突拍子もない行動をとるところもあれど、彼にとっては魅力的な存在で。

彼の想い出を通してみる彼女の存在に惹かれない筈がない。

 

『リセット』の真相についてはネタバレ回避で何も触れませんが。

この作品はタイトルにある通り、とても美しいと感じました。おすすめです。




GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンXI(下)

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「そこに一人でいたら駄目だオメエ。――こっちへ来いよ」

 

圧巻のシリーズ完結巻。

あとがき時点で1150ページって……マジ鈍器……

発売日に買ってたんですが、この物量に手を付けるだけの余力がなかったので先送りになってしまってた。

GW休めたので、そこでやっと手を出せた感じですねー。

 

ヴェストファーレン会議が終わって、世界が同じ方向を向いて。

「その後」の事を考えて今から根回しだったり、「暫定許可」な事案とかがあったりするようですが、まぁいつも通り。

……決戦前のアレコレの調整中。武蔵の学生の年齢上限が上がったこともあって、武蔵内部の事を相対で解決してて「今武蔵行くと相対でなんとなる」と各国が乗り込んできたという部分も笑えた。さらっと流されてましたけど、収拾つけるの大変だったのでは。

 

会議終了直後、運命の借体が来て色々情報落としていってくれたのは、ラッキーというか。彼女もうっかりというか。

「……今、余計な事、言いましたよね? 私」という場面が可愛かった。その後も要所要所で情報収集に借体出てきて、バレて逃げるというコントが挟まってたのも笑いました。

そして、王と姫たちのいちゃつきイベントを挟んで決戦。

一応、東照宮としての立ち位置をはっきりさせるという事情もありましたが……肉食系というか、やる時はやるなというか……

 

そして最後の総力戦。

各国の戦力があちこちで戦いを魅せてくれたのが、長く続いたシリーズならではで好きです。

シェイクスピアが脚本家として敵をうまく捌いてくれたシーンとか好きです。

「多分向こうと一緒に消えると思うけど」な場面とかも笑えましたし。

 

でも一番笑ったのは正直、景勝たちの上越露西亜ですね。「平和の一斉攻撃」とかパワーワードがすごい。

「これ、あっちも動けないから、これでいいんじゃないかなあ」じゃないよ軍師。

平和攻撃に対抗してテーブルセット準備するとか、あそこだけなんかおかしいぞ……

 

最後運命が抵抗として示した表示枠。

それを押すことを迷わなかったトーリたち、全ての登場人物の生き様が、見事でした。

……格好よさと同じくらいトンチキさにも数値振ってある武蔵流のノリも最後まで健在で、見どころ満載でしたよ。満足。



絶対ナル孤独者5―液化者 The Liquidizer-

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「取引は一つずつにしましょう。一つ答えたら、ひとつ質問できる。それでどう?」

 

スティンガーの襲撃を辛くも撃退したミノルたち。

ユミコとオリヴィエがミノルの家に来て宿題をしつつ、特課の活動に支障が無いようにカバーストーリーを典江に聞かせるという地味ながら重要な作戦を遂行したりしてましたが。

特課に向かう道すがら、ミノルは敵であるルビーアイ『液化者』に遭遇。

彼女は、囚われの身となったトランサーを助けたいと交渉を持ち掛けて来て。

 

特課の上、3E会議を信用するなと言ってくるなど彼女も微妙に揺らいでるような。

いや、自分の思うように行動しているという点では一貫してるのか。

オリヴィエやユミコが聞き逃せない『スターゲイザー』という能力者の所在、ひいてはルビー側の組織の拠点まで明かしてくるあたり、かなり踏み込んでる。

実際に組織側の処刑人に攻撃されるなど、危ない橋渡ってるなぁ、という感じ。

 

まぁ、それは敵対者であるルビーとの裏取引に手をミノルたちも同様なんですがね。

今回はなんというか次回に向けての準備、といった印象でしたね。

ルビー側の処刑人との戦闘もあって、負傷者も出てはいましたが、スティンガー程の不気味さはありませんでしたし。

この取引で得た情報と……ミノルの学校で起きていた「なぜか良い点/悪い点を取った」問題についても最後新しい情報出てきてましたし、次回に期待したい。

4巻から2年空いてるそうですし、またそれぐらいですかねぇ。気長に待ちます。



七つの魔剣が支配するⅢ

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「――間に合った……」

 

オフィーリアが魔に呑まれ、ピートを含む学生が攫われた。

わざわざ手間をかけて「攫った」以上、何か目的があったためで即座に殺されてはいないだろうが……実験などの生け贄になっていない保証もない。

オリバー達は無事に帰還し、数日を過ごしていましたが。その間に行われた先輩たちの探索でも良い報告は上がらず。

 

教師陣も頼れない。「いざとなれば教師が助けてくれる」と生徒に思わせないための処置で、教員が動くのは生徒に対処しきれないと判断した8日目以降の事だそうで。

ミシェーラの父親は『守る力がないなら。ここでは、友を得た瞬間に失っているようなものなんだ』と語ったそうで。

毎度こちらの想像を超えてくるおっかなさですねキンバリー。この作品について語る時毎回のように言ってるんですが、やっぱり卒業時生存率八割って、嘘では……?

 

攫われた友の為に、迷宮に挑むことを決めたオリバー達。

しかしそれはほとんど自殺行為のようなもので。一年生で第二層に踏み込むことも稀なのに、オフィーリアの研究室は、最低でも三層。それも四層近くでは、なんて予想まで出てくるんだからなおさら。

そこに来て意外な顔が手助けしてくれて。キンバリーらしく、下心含みではありましたが、オリバー達にメリットのある提案でもあって。

後輩の成長を見守る先輩の視点も入って、中々新鮮でした。

 

……そうやって、オフィーリアを見守っていた人々も居たんだ、と。

彼女の過去が描かれていたのが胸に痛い。

かつてあったゴッドフレイの対策には、思わず笑ってしまったし、それを二か月続けた精神に驚嘆した。あとちょっと引いた。

けど、そんな彼だからこそ、五年生で統括なんてやってるんだろうなぁ。彼の信念はこのキンバリーにおいて異質で、眩しいもので。

 

あるいはオフィーリアが「サルヴァドーリ」でなかったら。そんなIFを少し、夢見ました。

サルヴァドーリという家の辿り着いた果てが彼女なんだと思うと、こんな騒動を引き起こした相手ではあれど、切なく感じる。

色々と気になる情報も出て来たりしましたが……オフィーリアが起こした事件に置いて、オリバー達は友を攫われた当事者でしたが。

オフィーリア自身の問題においては部外者だった。あの結末は、そういう事でしょう。

 

キンバリーの、魔道の恐ろしさ。先輩たちの積み重ねて来た時間。

そうした物を見せつけられたエピソードでした。

これにて、オリバー達の一年は終わり、短い休息の後2年生になるそうで。

しかしまぁ、オフィーリアにすら穏やかな時間があったことを描かれると、剣花団の行く末が本当怖い。いつかの破たんが約束されているようで。

……あとがきの「こうした結末も、キンバリーではさして珍しい話ではないのです」という一文が、3巻を読んだあとだと印象的ですね……



マッド・バレット・アンダーグラウンド

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「悪かった。素直に謝るよ。ただ、苦い過去を忘れないってのはいいことだと思うぜ。空っぽのまま生きていくよりは遥かに救いようがある。苦悩することもまた、生きている証明だ」

 

犯罪街イレッダ。

警察は無能で、犯罪組織も多く存在し、異能を持った銀使いなんてモノまでいる。

警官が普通に「この街の警察の無能さをなめるな」とか言ってしまう辺り、相当イってる。

緊急事態でもふざけた会話に興じてる場面とか、狂ってるこの街のテンポが結構好きです。

実際足踏み入れたら二秒で死ぬ自信ありますけど。こえーよ、この街。

 

退廃的にもほどがある街で、組織に属さず単発の雇われで日々をしのいでいる、銀使いの二人のお話。

戦闘狂の少女と、皮肉屋の青年。

1つの簡単な仕事をまずこなし、その後騒動に巻き込まれていくって作品の構成が分かりやすくて良かったです。

 

組織から情報と少女を以て逃げた男を捕まえろ、という簡単なはずの依頼が銀使いの襲撃を受けるハードなものになって。

無能な警察を使った「逃げ」の一手とか抜け道の辺りは、そんなんアリかーとゲラゲラ笑った。

こんな狂った街に来て、そこに定住してる以上、多かれ少なかれ歯車がずれてるというか。

クソみたいな過去を持ってるキャラが多くて。悲劇なんてありふれている。

だから、最後ラルフが確実な方法ではなく狂気に身を委ねてみた結末に、少し救われた気分にもなりました。



魔法科高校の劣等生28 追跡編(上)

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「人喰い虎……呂剛虎! 今日こそ決着をつける!」

「望むところよ!」

 

まぁ、順調に下降しているというか。

スローペース進行ではありますねー。

幻惑魔術パレードを良く使いこなし、大陸古式魔術の知識を得ている。さらには周公瑾の隠れ家なども活用できる。パラサイトの横やりもあって達也の足止めが出来た。

 

そうしたプラスの要素が多くあっても、隠れ家にこもるのが限界で逃げきれない辺り達也が怖い。本当敵に回したくない相手です。

というか、今回の追跡劇を以てまた新しい着眼点を得てる辺りが本当に恐ろしい。

一条と吉祥寺の二人が『海爆』の件で英雄視されてインタビューを受けてましたが。そこで達也の名前を出すあたり、カーディナルも融通効かない、というか。

ここで今以上に達也に注目集めるのも得策じゃないと思うんですがね……まぁ、その辺は計算じゃなくて、これ以上借りを作りたくないというライバル心なのでしょうが。

 

光宣の段取りの甘さも際立つ、と言いますか。水波の決断を尊重すると言っている割に、余裕がなくなったらどうなるか分からない不安もあります。

達也の余裕を奪えないか、と敵性組織に手を貸したりしてる辺り、かなり引き返せないところまで言った感じが。

しかしまぁ、人食い虎呼び寄せて、達也に当てる想定だったのに……因縁の相手である千葉修次と相対して撃破されてたのには、ちょっと笑った。


Fate/strange Fake5

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「見事だ、人の子よ。神の支配を否定し、己の足で立つ我が同胞よ」

 

いろんな陣営の思惑が入り混じりすぎて、何がどうなってるんだ、みたいな気分。

ただ、ついに脱落者が現れて。いやまさか、彼が最初に退場するとは思わなかった。

マスターが諦めずに色々手出しをしてますし、下手すると復活すらありえそうなので脱落と評していいのはなんとも言い難いですが。

 

難敵だらけの戦場で、最初に戦線離脱したのが英雄王とはまた意外。

宝具を奪われて霊基を傷つけられたバーサーカーとか、戦闘力皆無な作家キャスターとかが最初かと思ってました。

ウォッチャーは正直色々微妙なところがありますが……シグマ絡みで掘り下げが出来そうだし、しばらくは生き延びるかなーと予想。

 

フリューが傭兵として情報収集に紛れ込んでいたり、事件簿読んでる身としては楽しめる要素もありましたけど。

毒を食らい時間制限が出来たサーヴァント、操丘椿の世界に引きずり込まれた何名かのサーヴァントとマスター辺りが次回の肝になりそうですかねー。

キャスターが表に出てきて、回想みたいなシーンも出てきてましたし、巌窟王絡みのネタでまた何か仕掛けてくるんでしょうか。

続きが気になるところですが、作者さんが病気してるみたいなので、まずは身体を大事にしてもらいたいですねー。

Fate/strange Fake(5) (電撃文庫)
成田 良悟
KADOKAWA
2019-04-10


あの日、神様に願ったことは kiss of the orange prince

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「もしきっかけが何であれ、誰かの為に何かをしたいと願ったのなら、それはきっと、優しさであり、恋であり、愛だよ、ってあの子なら言うんだろうな」

 

一年に一度、対価を捧げる事で、一人の願いを叶えてくれる神様が居る街。

今年、選ばれた少女は対価を捧げるのではなく、試練を課されて。

叶羽が泣いていた彼女に声をかけた事で、話が進んでいく。

 

「笑いたくもないくせに浮かべた笑顔なんて、誰が浮かべても不細工だろう。頼むから、無理して笑わないでくれよ。俺にとって、それが一番辛い」

叶羽は知らなかったけど、試練を課された燈華先輩は学校でも有名な人で。

彼女と接点が出来た事で、周囲から注目を集めたりしてました。

 

燈華先輩は、試練を超える為に叶羽に協力をもとめて。

その交流を通してどんどん叶羽も変化していってましたね。

彼女が課された試練を乗り越える為には、彼が必要で。

それ故に誘導された。……何か目論んでそうな神様とかもいるようですし。

 

ただ、全てが計算でもなかったと思うんですよね。

あの時彼が写真を撮っていた事は偶然でしょう。それを活用された感はありますが――最後には笑顔があり、救われた人もいるのですから、何よりです。

 

写真用語でマジックアワーというのが出てきましたが……この作品自体が、魔法のように煌めいて見えました。自分の為ではなくて。誰かの為に行動できる彼らの姿が。

 

1冊ごとにヒロインが変わっていく想定だそうで。

次の巻は誰になりますかねぇ。白乃の事情も気になりますが……物語の肝に関わりそうですし、後周りになりそう。

となるとAzureのどちらか、かなー。女の子たち可愛かったので2巻も期待。



魔法科高校の劣等生27 急転編

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「それでもワタシは、同法の過ちに知らん顔をするつもりはありません」

 

この表紙絵で三校コンビが活躍しなかったら笑うわーとは思いました。

カーディナル・ジョージも基本コード見つけて凄いとか言われて、実際達也が送り付けてきたデータをちゃんと実用出来るようまとめることは出来るようですけど。

一条の方も戦略級魔法を会得して侵略を未然に防いだり成果を上げてましたが……何というか、中途半端ですよね。結局は達也の御膳立てだし。

 

そういう意味では、パラサイトとして手段を選ばなくなってきた光宣の方が敵としてのレベルは上がってきたかも。

手段を選ばなくなってきたのは一つ怖さが増してますが。不審な気配に集中を切らせるとか、まだまだ未熟な部分も散見されます。

 

しかしここにきて、さらにキャラが増えてきたのには辟易するな……

尊敬されていた閣下が死んだことでそれを慕っていた軍の一部も動き始めてるとか。

日本に亡命してきた人物が居て、その周囲でもまた騒動が起きそうだとか。

更にはUSNAが戦力を更に投入してリーナと対峙する展開まで発生して。

ベゾブラゾフが復活してまた色々と画策してましたが……懲りろよ……



はたらく魔王さま!20

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「押さえつけたって、漆原さん以外はみんなやりたいことがあるんですもん。でも、それは今だって一緒。でも、私ばっかりみんなのことを受け入れなきゃいけない理由はありません。私の気持ちだって、みんなに受け入れて欲しい。だから、今回私は色々やり返すんです」

 

やっと読めたー。

積読の山に埋もれてしまったのは分かってたんですが、発掘する気力が尽きてて。

しかし今回もまたちーちゃん無双だったと言いますか。

悪魔大元帥の肩書に恥じぬ活躍を見せてくれておりました。

 

事ここに至る前の段階では、ベルやエメラダ達が権力を活用して、状況を誘導しようとしていましたが……権力があるってことは同時に柵もあるってことで。

この状況は、エンテ・イスラから距離がある彼女だからこそ用意できたのは間違いないでしょう。

 

一方で、魔王への思いを自覚したベルは……今回はパッとしなかったというか、自分の感情に振り回されまくってて可愛かったですけど。

ルーマック将軍が、振り回されまくってて、「知るか本当にもう」とか言ってる場面は、つい笑ってしまった。

ある程度状況を把握している上の人間が、こういう発言を出来る程度には平和だというのが分かって、ちょっとほっとしました。

 

アシエスに続いてアラスラムスにも異変が生じて。

それの解決の為に魔王と勇者が一つ屋根の下で暮らすという、愉快な状況が怒ってましたが。……虐殺した側とされた側。

普段は飲み込んで交流していても、どうしても譲れない一線はある。エメラダの暴走にしたって、そこに起因してるわけですしね……

 

魔王と勇者が諸事情により自由に動けない。ならば、こちらからあいさつに行こうと、エンテ・イスラの面々が勤務先に訪れてきてたのには笑った。

それはそれとして、魔王にはそろそろ答えを出してほしい所ですが……え、ここで根本的な問いに行くの。というかサリエルにそれを聞くのか。

 

はたらく魔王さま!20 (電撃文庫)
和ヶ原 聡司
KADOKAWA
2018-12-07


プロフィール

ちゃか

 友人に「活字中毒っていうか読書中毒」と評される程度には本が好き。適当に感想を書いていく予定。リンクはフリーでコメントはご自由に。悪質と判断したものについては削除する場合があります。

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