気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

富士見ファンタジア文庫

さよなら異世界、またきて明日Ⅱ 旅する轍と希望の箱

ico_grade6_4

「夜、眠る前にはいつもこの箱を眺める。この箱の中身だけが私を支えている。だから君に贈る助言はひとつだけだ。希望を詰める箱を見つけたまえ。それが心の拠り所になる」

 

二人での旅を続けるニトとケースケ。

効率的に探し物をしたいので地図が欲しいというケースケに、地図は貴重品だから簡単に手に入るか分からないというニト。

うーん常識が違う。いいですよね、こういう違いを見せつける会話。こういうの好きです。

なので、今回はケースケが異世界人だと見破る、眼力強い人が多くて楽しかった。しかも見破る方法がそれぞれ違うやり方なのが良いんですよねぇ。

新キャラでも気付かない人も居ましたし、バランスが上手い。

 

旅の道中、聖女様を奉る聖堂がある村に辿り着いた二人。

崩壊しつつある世界で、ひっそりと滅びかけている村。こういう村、普通にあちこちにあるだろうし、旅人を迎えることなく滅びた場所もあるんだろうな……

ケースケが悩みを抱いたのも分かるわぁ。何もかも終わりつつある世界において、なぜ人は生きているのか。

 

多くの知恵者が考察しつつも答えを出す前にしまい、真実は明かされることはなかった。それでも。そんな世界で生きる理由。

モンテさんの答えが曖昧なようで支えになる、まさに希望となる指針の話だったので、ケースケが役に立つ助言だと返していたのが、良かったですね。

 

届け屋を営んでいる獣人の少女、シャロルも中々いいキャラしてました。

というか、彼女の祖先と出会った異世界人の話って、前作のキャラでは……? そんな気はしてましたけど。そうかあの世界、静かに滅びるのか。

別の作家さんが言っていた「滅びない国はないので(滅ぼしました)」的な言説を思い出しましたね……

終わりがあるからこそ、それでも生きるからこそ。優しいし切ないし、悲しくて愛おしい。

相変わらず作中の空気感が好みで楽しい、良い作品でした。


抗いし者たちの系譜 再始の女王

ico_grade6_3h
「やはりわかっていないな」

静かに、ラジャスは口を開いた。

「永遠だと。それこそ運命そのものだ」

 

BOOKWALKER読み放題にて再読。

人と魔物の存在について。なぜ、魔物が魔力を宿しているのか。

根本の情報が解き明かされる、シリーズ最終巻です。

 

魔大陸にある、魔王城に現れた「初代魔王」を名乗る少女。

当代の魔王であるところのサラに接触してきて。

実際に魔物たちが見ると継承されてきた「魔王の力」を感じ取れるし、今は廃れてしまった古式の挨拶や、誰も知らない世界の真実なんかを語るので、疑いようもないみたいですが。

 

最近頻発している地揺れ。

これが続くと、世界が壊れてしまうと初代魔王は言い、それを回避するために命を減らすと宣言。

その力を持って魔物たちに影響を及ぼし、帝国の統治によって途絶えたハズの、人と魔の戦争が再度勃発する事に。

 

各国から智者を集めていた事もあり、外部に敵が出来た時に、そのノウハウを共有できるのは強いなぁ。

火災の消火に関してだったり、城塞での防衛線に関するアレコレだったり。

色々と思惑を秘めている家臣が多くても、状況によっては手を組む強かさが好きです。

まぁ、突然出て来た初代魔王に引っ掻き回される展開は好みが分かれそうですけど。

 

サラとラジャスが協力したこともあって、今回の騒動はひとまず落着。

3巻で、帝国が滅びるもっとも簡単で確実な方法として「皇帝の寿命」が挙げられていましたけれど。

……実際問題、生きてる間は揺るがないだろうけど、未来においてはどうなるだろう。そんな事に想いを馳せる、余韻ある終わりで好き。

抗いし者たちの系譜 覇者の魔剣

ico_grade6_3h

「一つ訊く。我の役はなんだ」

「どういう意味でしょう」

「軍の統括を解除された記憶がない」

 

BOOKWALKER読み放題にて再読。

魔物たちには魔力があるが、人間が持ちうる奇跡は物語の中にしかない。

そう思われていた世界で、『魔剣』と呼ぶにふさわしい、異能を持った剣が出土して。

現魔王サラと同様の魔力吸収能力を持つ一品で、発見時に近づいた魔物が一体命を落とす事態にもなっていましたが……

 

強力ではあるが、あくまで剣一本。帝国を揺るがすほどの脅威ではない、と判断される事に。

なので宰相は、その情報を活用してこの機会に不穏分子を炙り出そうと画策してます。

トップが謀略の皇帝と呼ばれ、智者を厚遇しているのもあってか、スキピオも絡め手バンバン使いますね……

 

もっとも、帝国の臣下たちもさるもので、ほとんどは裏を察し状況も見据えて、今は動くタイミングではないと雌伏を決め込むわけですが。

王族の誇りを捨てきれず、暴走する人物が現れる結果に。

彼のブレーンである、教師役だったハイエルはそれを諫めたハズなのに行動を起こされて、さらに説得に赴くも失敗し……いや、散々ですね。

慟哭が痛い。とことん追い込まれて人が変わったようになった彼も嫌いじゃないですけどね。強かさが増してる。帝国の家臣はこんなのばっかりか。

 

今回はあくまで人の反乱への対処。

という事で、前魔王ラジャスに対しては特に関与しない方針でしたが……ラジャスの方が魔剣に興味を持って、反乱軍への対処に名乗りを上げて。

偽りの勇者探しの時、彼を城に呼ぶ名目とした「軍の統括」と言うのを、今度はラジャスの方が軍に関わる言い訳に使うんだから面白いと思いました。

抗いし者たちの系譜 虚構の勇者

ico_grade6_3h

「それはこういうものでした。

『かつての勇者は魔王となった。魔王と勇者は対のもの。

ならば空白になったその座が、今の魔王に対する今の勇者がいるはずだ』と」

 

BOOKWALKER読み放題にて再読。

帝国の有力者たちに送られた、差出人不明の書簡。

それは、勇者が魔王になったのならば。それに対する「今の勇者」がいるはずだ、と指摘する者で。

最も神々がいて、勇者を選択してくれるわけでもない世界で、誰が勇者かなんて決められずはずもありませんが。

 

不審な書簡であるのは間違いないが、ある種のアハ体験というか。気付きを臣下に与えた事は間違いがなく。

先の武芸祭において、皇帝の暗殺未遂があったように、主に害をなす可能性は潰しておきたいとスキピオは調査に乗り出してましたが。

……終わってみると今回の一件、大山鳴動して鼠一匹みたいな結末なんですけどね!

 

とは言え、元々各国で王の教師をしていたり、将軍や宰相であった人々の集まる会議で大真面目に「今の勇者」について話してる構図は笑える。

統一されたとはいえ、過去の遺恨までなくなったわけではなく、会議前にそれらを持ち出してギスギスしたり。それでも、未来の栄華を諦めたわけでもなく。

適度に帝国の足を引っ張りながら、首を着られない程度に有能さをアピールする狸ばかり集まっている辺りが好きです。

……まぁ、相手したくはありませんけど。スキピオの胃に穴が開かない事を祈っておきましょう。ラジャス相手に啖呵切れるなら平気か。

 

今の魔王であるところの皇帝陛下。

彼女を害せて、その意志もあると見做される存在。それについて考察するならば、先代魔王であるところのラジャスを外すわけにはいかず

スキピオが交渉して、数日城に滞在する事となっていましたが。

それによって事態が動き出すんだから、もう……感想としては、誰もが踊らされたな、という感じです。

抗いし者たちの系譜 逆襲の魔王

ico_grade6_3h

彼は最期に言った。

新しきが古きに挑むは義務であり、古きが新しきに敗れるは権利だと。

そう。敗れることこそ権利なのだと。

己よりさらに高き場所へ登る可能性を見ることの、何と喜ばしい事かと。

 

BOOKWALKER読み放題にて再読。

紙の本も持ってたはずなんですけどね……多分実家に置いてきたかな?

久しぶりに読みましたが、文章の好みが少し変わったかなぁ、とは思いました。ただ、キャラのポリシーとか気に入ってる部分が多いので、やっぱり好きだなぁと再実感。

ラジャスの「古き者の義務」が、好きなんですよね……

 

人の住む大陸と、異形の魔物たちが住む魔大陸がある世界。

その二つは海で隔てられていたが、時に海が割れ地続きになる時期があり、その時は人と魔物との間で戦争が勃発していた。

そんな中、人々の間には伝説が残っていた。魔物たちの首魁である魔王は、勇者と言う運命によって倒されるものだ、と。

 

最もこの世界、魔物は魔力を扱い火を吹いたりしてくる個体もいるんですが。

人間にはそうした便利な力はなにもなく……伝説を信じて魔王に挑んだ刺客は、悉く退けられたようですけれど。

ある時、魔王ラジャスの前に現れたのは、まだ年若い少女であり……魔力を吸収するという特異な力によって人から迫害された経歴を持つ者だった。

 

不意を付き、魔王の魔力を奪ったことによって、勇者に仕立て上げられた彼女は新たな魔王となった。

そして、魔物たちを従え人間の領土に攻め入り……わずか3年で、大陸を統一してのけたというんだから驚きです。

魔物たちの身体能力があり、勇者が策も練れる傑物だったのが大きい。

降伏も受け入れてきたので、併呑された国家の王族なんかも生きていて、内部に火種抱えまくっている状態でもありますけど。

 

一方で、魔力を奪われた魔王は、側近の手によって落ち延び、生き恥をさらすことに。

持っていた力は失ったが、その信念まで折れたわけではなく、彼なりに復讐をせんと行動を開始し……

建国四年目に開催される運びとなった武芸祭にて、別たれた道が再び交わる事になる、そんな物語です。

 

メインは勇者にして当代の魔王サラと、先代魔王となったラジャスではありますが。

周囲を彩るキャラクターたちの方、特に宰相のスキピオとかの方が、登場頻度的には多いのでは……彼説明役や状況整理役として動かしやすいですけど。

そして、メイン2人は少ない中で濃度高めに動いてくれるので、個人的には満足。

転生王女と天才令嬢の魔法革命2

ico_grade6_3h
「それは……凄く残念だけど。それでも私は今の自分がそんなに嫌いじゃない。私だから見えるものもあると思ってるし、私だから生み出せたものもある。それは誰かに譲れることじゃないから」

転生王女のアニス。
魔法大国の王女でありながら、適性が全くなく、魔学という新しい分野を開拓している才人。
まぁ、常識外れの言動もままあるのでキテレツ王女呼ばわりされているわけですが。
王位継承権は放棄しようとも、王族としての立場も捨てたわけではなく。
時には矜持を示してくれる彼女は、中々に眩しい。
ただまぁ、強烈なのも確かで、例えるなら太陽ですね。
輝かしく眩い、熱量の塊のような少女なので。

そんな彼女だからこそ、切り開けた領域があるし、彼女が救った人だって少なからずいます。
1巻で保護したユフィリア以外にも、あちこちに影響を与えているようですし。
けれど、光があれば影がある。
彼女の輝きを疎ましく思う勢力も当然いますし、彼女によって傷付いた人だって、また居るのだ。
1巻ではアニスフィアの良い影響を中心に描いたものの、今回は、『良い』ものばかりで世界は回らないと、暗部を突き付けてくるような感じ。

まぁ、興味ある事柄に関しては暴走しがちだし、目標が決まると即行動と言う気持ちの良い部分は変わりはないです。
アニスと共同研究経験のある新キャラも出てきましたが、犬猿の仲ながら理解しあっている、なかなか面白い令嬢だったので、また登場してくれると嬉しいですねー。
きさらぎゆり先生のイラストも可愛いので、いい感じの書籍化だと思います。コミカライズも決定したようですし、頑張ってほしい所。


ファイフステル・サーガ2 再臨の魔王と公国の動乱

ico_grade6_3h

「そうでもない」カレルは言った。「おかげで人の機微と言うもんが少しは分かった気がするよ。感謝する気にはまったくなれないが……今後の治世の参考にでもさせてもらうさ」

 

隣国からの侵攻を、見事撃退し要人を捕える事に成功したカレル。

とはいえ、198年ぶりに戦端を切った相手が、たった一度の敗北で退くはずもなく。

次の手を着実に打ってくるんですよねぇ。聖女の力がなかったら、暗殺に成功する辺り、容赦もない正確な一撃と言うのが厄介です。

オマケに、戦果を挙げたとはいえ元は平民であるカレルが、聖女セシリアと結婚し貴族のお歴々を従える事への反発もあって、内側にも気を配らないといけないのがややこしい。

 

暗殺計画を知ったカレルは、情報を集め……使われる毒がドワーフが作るものだと突き止めて。挨拶も含めて、ドワーフの国に足を運ぶ。

カレルがかつてエルフのところに踏み込んだように、ドワーフの国にも滞在していた経験があったりするのが強いよなぁ。

まぁ、そもそもそう言った国々を回れるフェルトフォルクの商人と親しくしているのが、一番のポイントですけどね。

 

情報は何にも勝る武器になりうる。

今回も、掴み取ったものを上手く活用して華々しい戦果を挙げていましたしね。

団長に就任したばかりだというのに、情報の取り扱いが凄いんだよなぁ。存分に活用している。

ただ、使うのは上手くても彼自身が情報を集めるのに秀でているわけではなく。前述の商人や、独自の諜報網を築いている王子の補佐あってこそではありますけど。

 

敵の第二陣も上手くいなしてましたが……思わぬ勢力の横やりが入ったな。予想していなかったわけではないけれど、予想よりも随分と早い。

さてはて、ここからどういう手を打つのやら。続きが楽しみな感じ。

 


ファイフステル・サーガ 再臨の魔王と聖女の傭兵団

 ico_grade6_3h

『戦となれば全員が命を張る。団長であろうと例外はない。それだけの話だろう』

 

暴威を奮った魔王を、エルフ・ドワーフ・人間など、住まう人々全ての力を合わせて撃退した世界。

打倒を期に暦を討伐暦と改め、200年近くの時が過ぎ……「再び現れる」と言い残した魔王の脅威を、多くの人々は忘れかけていた。

 

まぁそれも無理からぬ事ではありますけどね。魔物に追い込まれた領土を開拓する余裕も出て来た状況で、魔王の脅威を直接知る人もほとんど過去の人。

唯一、長命のエルフのみ生き残っていましたが、病に倒れ長くはない。そんな彼の下に、魔王について恐れ、知りたいと願う人間の子どもカレルがやって来て……彼はそこで多くを学び、成長したのでしょう。

 

討伐暦198年。カレルは、最強の傭兵団、狂嗤の団の調査部隊に居た。

団長の息子ではあるようですが、養子も多いので本当の息子かどうかは怪しいとかなんとか。あくまで一介の隊員であった彼は、色々な事情と思惑が重なった結果として、次の団長になることに。

 

魔王の脅威が薄れ、当時の利権は現状にそぐわないと人間同士の争いが勃発しそうな状況。

けれど、最前線であったアレンヘムには聖女の加護があり、王族には人の心を読む特殊な道具が伝わっていた。

情報を下手に広めるわけにもいかないし、たまった鬱憤は発散させないといけないしで、結局人同士の戦争は開幕するのですが……政治のトップと筆頭戦力がある程度協調できるのは安心材料ですねー。

 

傭兵団の団長にして聖女の婚約者と言う前線に立つカレルと、幼くして女王を継いだ妹を補佐する王子ヴェッセル。その二人を中心として描かれていく、戦記物。

いや、やっぱり『火の国、風の国物語』書いていた師走先生だけあって、キャラが多くて序章も序章なのに楽しいですねー。読むのが遅くなってしまったのが悔やまれる。


ロクでなし魔術講師と追想日誌6

ico_grade6_3h
「だが、諦めきれねえんだよ……まだ、なんとかなるはずなんだ。お前はいけ好かない嫌なやつだが天才だ。お前ならなんとかできる……そうだろ?」

 

短編集第6巻。コンスタントに出してくれるのは嬉しいですねー。

本編ではかなりシリアスな展開が続いているので、息抜き回としてありがたい。

収録されてる『仮病看病☆大戦争』なんて、まさしくグレンが最近教師としてしっかりしてきたので、久しぶりに放り込まれたロクでなしエピソードですし。

学院の爆弾オーウェルと結託して、「風邪としか思えない症状を引き起こす仮病薬」を作ってまで休みたいか……

 

『お父様が見てる』は白猫とグレンとのデートを、システィーナの両親がストーカーする話。お約束のオチがつきますが、お父様本当キャラ濃いなぁ。

『名無しの反転ルミア』は、ルミアの身体を借りたナムルスが、学院で授業を受ける話。イメチェンした容姿は完全に別キャラで笑った。ナムルスがポンコツで可愛い。

『魔導探偵ロザリーの事件簿 無謀編』。まさかのロザリー再登場。まーたグレンが振り回されてましたが、203Pの挿絵はギルティ。神妙に罰を受けろ……ロザリーが受けた依頼がなければ、面倒な状況になっていたのは間違いないんですけどねぇ。

 

まぁ、巻末の書き下ろし『炎を継ぐ者』は、イヴの過去とイグナイトの闇が明かされる重いエピソードなんですが。

あそこまで恨みをかって、よくもまぁ今まで潰れてないな。今回みたいに、上手い事敵を撃滅してきてるんでしょうが……イグナイト滅びた方が良いって。多分その方が国の為になるよ……

誰もが忘れてしまった家訓を思い出せればあるいは、とも思いますけど。ハードル高いなぁ。


さよなら異世界、またきて明日 旅する絵筆とバックパック30

ico_grade6_4

「もちろん、正しい質問をするんだ」

 

異世界に召喚された少年ケースケ。

しかし、既にその世界は滅びかけていた。

人が結晶となり消え、砂と散る異変に呑まれた世界で、彼は一人、蒸気自動車で旅をしていた。

その途中で、同じく一人旅をしていたハーフエルフの少女ニトと出会って。

巡り合わせによって、彼女の探し物を手伝う事となり、二人はあらゆる問いに答えをくれるという魔女の伝承がある街を目指す。

 

あぁ、なんて綺麗な物語だったんだろう。

滅び忘れ去られる一歩手前の危うい世界で、それでも生きている人々の姿が。

出会い、語らい、そして別れる。

纏めてしまえばただそれだけなはずなのに、胸に迫るものがある。

 

滅びかけの世界で変わらず仕事をする、修理工のおじさんがいた。

連れ立って旅をする老夫婦がいた。最後に家族に会おうとした人がいた。

あるかも知れない場所を探そうとした少女がいて、人探しと嘯いて放浪していた少年がいた。

退廃した世界で、分かりやすい救いなんてなくて。だからこそ、他愛無い会話が愛おしいのだ。ニトとケースケが、あの駅で出会えて本当に良かった。

旅の中で絆を育み、足を止めた時に相手に言葉をかけてあげられる二人の関係が、とても好き。P275P305の挿絵と、その前後の会話とかいいですよね。



プロフィール

ちゃか

 新刊・既刊問わず、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。コメント歓迎。ただし、悪質と判断したものは削除する場合があります。当サイトはリンクフリーです。ご連絡等はコメントかメッセージよりお願いします。

メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ