気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

GA文庫

帝国の勇者2 ―英雄は荒野に消えた―

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「わたしが保証してあげます。あなたはわたしにとって立派な勇者ですよ」

 

いやぁ、今回もまたカイムのシオンへの愛が止まらない話でしたね……

あそこまでブレないのに本人の前では、言葉を間違えるあたり何というかヘタレここに極まれりというか。

まがいものとして生み出された勇者が、蘇った英雄に奪われた仲間を取り返さんとする。

その決着を描くエピソードで、1巻のエピローグ的な感じでしたねぇ。

 

講和が成立したにも関わらず、エリーゼに従えない勢力をまとめて砦にこもって反乱軍活動に勤しんでいる辺り、レオンもぶれませんけど。

いや、だから正義を謳って「間違いを正すのが勇者の役目」とカイムを批判する割に、彼女のとる策がまぁ色々とアレというか。

当代の人を、自分の判断で殺して「残念だった」で済ませる辺りが、かつての彼女の最期を招いたと思うんですけど、どうなんですか。

 

そして好き勝手暴れた上で、自分と同じように「かつての勇者を復活させる方法」を他国に流したとか。実際それが結実してるのを見ると、戦乱加熱させてるだけじゃねーか、って言う。

いや、彼女の夢見た未来でないことに絶望して、燃え尽きてしまえとか思ってるからあながち打つ手として間違ってるわけでもないんですが。釈然としない。


友達の妹が俺にだけウザい3

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「むしろ目が覚めたよ。……やっぱり、考えなきゃ駄目だ」

 

実家に縁談を持ちかけられそうになったので、偽装恋人としての役割を明照に依頼して。

書類をかわすだけの仮面夫婦というのも良いかもな……的なことを言い出す辺りちょっと疲れてるでしょ。

生徒と教師の恋愛に関しては、一族でも前例があるため受け入れられる。

ただ、法的に結婚できる年齢ではないから、その期間中にどうにか解決策を練りたいという提案。

こうした問題を放っておけないからこそ、明照は5階同盟を作ったんだろうし、メンバーから慕われているんだろうと思います。

 

ただ、タイトルからはちょっと遠ざかってたのは残念かなぁ。

いや菫先生の問題を主軸にしている以上、どうしたって彩羽の描写は減ってしまうわけで。

そんな中でもしっかりイベント発生させている辺りは流石と言うか。

音井さんがみつけた、かつて活動していた声優。綾羽に似ている声というあたりがなーんか嫌な予感というか。綾羽の問題に取りかかる時のネタになるんだろうなぁ、という感じ。

今回は菫先生の問題が提示されて、それの解決方法を探す回だったこともあって、全体的に大人しめだった印象。

「なるほど。完全に納得しました!」じゃないよ!?

友達の妹が俺にだけウザい3 (GA文庫)
三河ごーすと
SBクリエイティブ
2019-11-14

ノラネコ彼女を餌付けしたい

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「お前たち……は…………」

()

――なんとかしないと。

 

Twitterで推してる人を見て購入。

齢十九にして、フリーのシナリオライターをしている守屋結人。                                       

しかし立て続けにドタキャンされたり、収入が少なく、ギリギリの生活をしていた。

家賃も滞納していた辺り結構追い込まれてる感じ。

そんなところに親戚の姉妹がやって来て。既に社会に出ている姉の方がオーナーの、シェアハウスの管理人として雇われる事に。

 

一癖も二癖もある少女たちが住まうシェアハウスは……中々の惨状を生み出していて。

風呂は腐海だし、キッチンは爆発しているし、絨毯はホコリまみれ。

いや、普通に生活するのにも難があるだろうに、よくこれまで生きてたな……

お約束と言わんばかりに、誤解されて拘束されるような事態もありましたが、少しずつ信頼関係を気付いていくのは良かった。

疑似家族みたいな感じで温かくなる場面が多かったですが……

 

今回、メインを務めた表紙の少女、春風雪菜。

まぁ、確かに癖のある少女ではありましたが。彼女の家族たちの在り様と来たら。

毒親を丁寧に描いてくれたので、こっちの胃が痛くなりました。絶対他のメンバーにも同様の重い過去あるヤツじゃないですか……

 

いや確かに、料理にチャレンジしてコンロを爆発させる少女に、諸々手伝わせるのは難事だとは思いますが、それと冷遇していいかは別問題ですからね。

冷たい家から、暖かいシェアハウスに帰ってくるのは歓迎できました。良かったねぇ、と素直に言える。

毒親から受けたダメージが大きくて、ちょっと感想書くの遅くなりましたが、彼ら彼女らの今後に幸いが多かれと願っています。


ノラネコ彼女を餌付けしたい (GA文庫)
天乃聖樹
SBクリエイティブ
2019-10-12

七代勇者は謝れない

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「助けて、って聞こえたんでね。こんな美味しい状況逃がしたら絶対セーネに笑われるし、怒られるし、俺も一生後悔する」

 

魔王が居て、対抗するための神意を伝える聖剣がある世界。

これまで六代の勇者が、聖剣を奮い偉業を為した。

吟遊詩人の妹のために勇者になりたい青年ジオは、見事聖剣を引き抜くことに成功し、勇者の器であることを示した。

……しかし。

王都には、ジオよりも相応しい人物がいる、と神々が勇者の証である紋章を授けたのは一人の少女であった。

それができるなら、もっと早く紋章渡しておけよ……と思わなくはないですけど。

 

かくして、紋章という確かな証を得た少女は、聖剣を勝ち取り魔王討伐に赴いた。

そして季節が廻り、勇者イリアが帰還した。

争いが終わるのかと思いきや、彼女は魔王に敗北を喫しなんとか脱出してきたのだという。更にイリアは、自らの敗北を隠蔽しようとした。

それによって神々の怒りを買い、紋章はイリアに次ぐ資格者であるジオの下へ移動した。

 

そこから物語が加速していく感じですね。

神々が結構下界を観察していると言いますか。

紋章を授ける「勇者力」の判定は、強さだけではなく、いかに勇者らしい行いをしたか。人々にどう思われているか、と言う基準まであるようで。

イリアの失態を受けてジオは紋章を得た。しかし、イリアも紋章の剥奪と言う罰を与えたので未だ候補者のまま、ジオが勇者力を落とせば紋章が移る有様で。

 

まぁ、コロコロと紋章が動くこと。いや、だから、そんなに頻繁に紋章動かせるんだったら、聖剣抜く必要あった!? みたいな気はします。

ジオもイリアも、我が強いというか私欲の為に勇者たらんとして。「勇者力」に関わるから、どちらも善行を為してる、良い人ではあるんですが。

紋章を奪いあうライバルであるお互いの前では、仮面をかぶらずガンガン言い合いしてるのは笑えました。

 

イリアの方は、勇者になりたいというよりは、ジオと関わって居たいという方向の欲で、もうちょっとやり様あるでしょ、って言いたくなりますけど。

如何せん、彼女生き方が不器用極まってるからなぁ。スペックは高いし、それを活用してはいるものの、色々と足りてない。

かつての旅の仲間が心配するのもうなずける。まぁ、仲間の方もちょっとネジ飛んでる感じはしましたが。

ジオの秘めていたものや、イリアの過去。さらには、魔王陣営の方にもネタが色々仕込んでありそうで、これから楽しくなりそうなシリーズですね。

七代勇者は謝れない (GA文庫)
串木野 たんぼ
SBクリエイティブ
2019-11-14

りゅうおうのおしごと!11

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「そんなものより、もっと…………もっと欲しいものが、あるッッッ!!」

 

私を殺してと言って、包丁を自らに突き付けた銀子。

そんな姉弟子を見て、どうすればいいと悩む八一。考えて考えて、上手く取り押さえて。

銀子の目に光がないのが本当に怖かった。

彼女の絶望は深く、言葉をいくつか交わした程度じゃ如何に八一でも、救い出せない。この場合は、八一だからこそ言葉が届かないというべきですかねぇ。

 

折しも名人が国民栄誉賞を受賞されるかもしれないタイミング。

そこで『浪速の白雪姫』と呼ばれる将棋界のアイドルが失踪したり自殺未遂したら、最悪のスキャンダルになる。

とそんな事情も相まって、月光会長から二人で数日の逃避行を勧められることに。

宿の手配をして、各所への連絡も請け負ってくれて、最高のサポートでしたね。

「悪党」とか八一に言われる場面もありましたが。

『八一くん』と。『銀子ちゃん』と。そう、名前を読んでくれたあの台詞はとても暖かくて、打算もあるでしょうけど、それだけじゃないと感じさせてくれました。

 

姉弟子を連れて自殺の名所に行って。そこから八一の実家に顔を出すことに。

衝撃を受けたり、緊張している姉弟子は可愛かったです。

合間合間で、表紙にあるような幼少期の二人のエピソードが描かれて。この二人、手をつなぐことに躊躇いがないなーと思っていたら、この時からだったんですね。

『二人で外に出る時は必ず手を繋ぎなさい。それが出来なければ破門や』という師の教え。それをずっと守って来て……けれど、いつしか離れてしまった。

 

空銀子という少女が、いかにして将棋に出会って棋士になったかも描かれていきました。

体が弱かったこと。病気のこと。八一の周囲にいる女子を蹴散らしていったこと。

女流のタイトルに挑戦したこと……そうした積み重ねの果て。「一番いいと思った道が行き止まりだった」という独白が胸に痛い。

ここまでフラストレーションを溜めた果ての「封じ手」は中々痛快だったというか、八一が男を見せてくれて評価を一段も二段も上げましたねぇ。格好良かった。

その後別の女の事気にしてばかりで減点くらってましたけど。まぁ、彼らしい。

 

銀子が復活し、彼女も将棋星人の領域へと足を踏み入れて、また壁にぶつかるかもしれないけれど、今の彼女なら大丈夫と信じられます。

……桂香さんが、伝えなければならないと思っている事とか、あいに関する気付きとかで不穏な気配もするんですけどね……


りゅうおうのおしごと!11 (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2019-08-09

りゅうおうのおしごと!10

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「い………………いつ、から……? いつから……そんなことを考えて……?」

「最初に将棋を指した、その瞬間から」

 

始業式を迎え、担任が変わったというあい。

それまでの先生は将棋に理解があったが、若い女性の先生ということで、あいが内弟子として八一と同居しているのを問題視。

まぁ、打倒ですよね……とはいえ、始業式のその日から、事前連絡なしの家庭訪問には首を傾げてしまいますが。

JS研のメンバーの訪問と、小学生向けの大会の話が出て、そこで戦果があれば考えるということに。

 

とはいえ一番才能のあるあいは既に女流なので、アマチュア大会には出られないとのこと。

彼女自身も女流としての対局があって、JS研のメンバーと道を分かつような態度を見せてました。

指導の一環として小学校のスペースを借りたりして、八一のプロらしい一面も見れました。

 

しかし、本当に震えたのは、彼が隠していたあいの指導方針で。

将棋に全てを捧げた棋士の顔。観戦に来ていた先生が「わからなくなりました」と言うのも無理はない。

そして、大会が始まって。未熟だろうと、JS研のメンバーはそれぞれに最善を尽くして戦った。その姿はとても眩しく……

 

最後の、三段リーグで連敗を喫し、八一の下へ駆け込んできた姉弟子の深い絶望とのギャップが凄まじいことになってました。

桂香が八一と交わした約束の事と、これまでに描かれた姉弟子の追い込まれっぷりを見ると予想出来た展開ではありますが、予想以上に暗くて驚きました……

りゅうおうのおしごと!10 (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2019-02-14


りゅうおうのおしごと!9

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「俺は、棋風は『憧れ』や『想い』が出ると思う」

 

女王への挑戦権を得た、天衣。

それは同門での対決を意味して、自らの姉と弟子が対面することとなって八一は結構大変そうでしたが……

 

『浪速の白雪姫』。女流相手に完勝を続ける、空銀子という棋士の置かれている環境を、初めて見る事になるんですよね。

八一や桂香も知らなかった、『白雪姫』に向けられる、むき出しの残酷な感情。

外から見ていただけの桂香ですら重圧に苦しみ、涙すら流したその圧を、彼女は感じ続けていたわけだ。

 

幼い挑戦者。今は亡き父母との誓い。

そうした物を背負い、追い込まれながらも最後には立派な挑戦者の顔になった天衣に脱帽。

戦いを通じて、良い方向へ成長してくれてました。                        

天衣の祖父や晶さんも、序盤でちょっと八一をまきこんでコントじみた事したりしてましたが、しっかり彼女を見守っているのが良かったですね。

 

けれど、彼女達でも彼女の凍った心は融かせなかった。

なぜなら、彼女の魂は将棋の形をしていたから。将棋を通して繋がっている師であり、熱い将棋を指す竜王ならば、と。

「悔しさと羨望を滲ませた声」で晶さんが言う場面が好きです。

 

しかし、その相手だった銀子の方はかなり追い込まれているというか後半の挿絵が満面の笑みの天衣から、姉弟子の背(表情が見えない)なのが演出として完成度高かったですね……

りゅうおうのおしごと!9 (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2018-08-09

りゅうおうのおしごと!8

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「だからこそ勝ちたいんだ。誰よりも。もっとも親しいからこそ」

 

今回は、表紙にもいる二人が主役。

女流タイトル山城桜花戦のエピソードです。

対局風景の合間に、ドラマCDやネット公開の短編を織り込んだいつもとは違った構成でしたね。

 

八一たちとはまた違う、女流棋士の在り方。

見世物としての色が強い、特殊なタイトル戦を八一とあいが見学にいって。

プロとしてタイトル戦の場に言ったからには、解説の仕事を振られたりもするようですが。

そこで、あいはプロの真剣勝負の心得を解かれる事に。

「覚えておきなさい。自分の隣に立つ者こそ、最初に叩いておかなきゃならない相手だっていうことを」。

勝負の世界の厳しさをしっかり描いてきますよねぇ。弟子との観光を満喫していたとは思えない。その辺りの切り替えが凄い。

 

しかし供御飯さんが強い。

盤外戦術がお上手というか、銀子やあいの目を上手く掻い潜って外堀を埋めてるというか。

え、便利な女発言どこまで本気…? 将棋界から離れられなくなった下りからすると、結構な割合でマジだと思いますけど。八一は本当、その内女に刺されるぞ……

 

りゅうおうのおしごと!8 (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2018-03-16

りゅうおうのおしごと!7

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「この先も壁はいくらでもある。盤上でも盤外でもな。心が折れそうになることもあるやろ。その時は、今日の棋譜を見返しなさい。最期の最後まで苦しむことを止めなんだ十四分間が、お前の才能の証明や」

 

竜王の就位式、連勝を続けている八一が結構大きな事を口にして。

まぁ、どこかでこけるかなぁ、と思っていたらこの巻の内だったので、相変わらず展開が早い……というか、山場がたくさんあるので、展開が密だ、と言う方が正確ですかね。

 

今回は、八一の師匠でもある清滝九段の物語でもありました。

級はどんどん落ちていく。かつて見た「老害」に自分がなっていると、実感したときの痛みはどれほどだったでしょう。

 

そこで折れずに、心機一転して学びに行ける姿には震えました。その年で、老いや衰えを実感しながら、変われるのか、と。

「清滝さんが妙なことを始めたらしい」と周囲から言われてましたが。新しいものへと踏み込めるのは、素直にすごいと思います。

尊敬できる師匠としてのあるべき姿を、見せてくれた巻でした。

 

りゅうおうのおしごと!7 (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2018-01-17

りゅうおうのおしごと!6

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「どんなに好きなことでも、仕事にすればつらい時もある。一生続けていくうちに、迷うことや苦しむことも山ほどある。アマチュアなら指さなければいいけど……女流棋士になるってことは、その迷いや苦しみから逃げないということに他ならない」

(略)

「だから忘れないで欲しいんだ。将棋が好きって気持ちを」

 

年始の指し初め式。

新しいキャラクターがどんどんと出てきましたが……あの、囲碁のタイトルホルダーさんのインパクトが凄すぎて、混乱した。

「早く棋院に連絡して引き取ってもらえ!」って台詞が出てくるあたり、もう破壊力が凄い。

 

銀子の対局が多かったですけど、盤外戦術に押されたり、天才少年の才能を見せつけられたりと姉弟子めっちゃ追い込まれてて、こっちの胃まで痛むようでした。

「じゃあどうして勝てないのッ!!」と言う叫びが刺さる。辛い。

プロ怖いよぉ……

そんな地獄の中で苦しんでいる彼女の前に現れるのは、やっぱり八一なんですよね……

 

女流の資格を得た弟子二人を、棋士室に連れて行ったり、大盤解説の聞き役をさせたりと八一も色々手を打ってましたが……

過保護すぎた弊害か、どちらも成功したとは言えない感じ。というか、あいの方は本当に師匠第一過ぎて、彼女は彼女で視野が狭い。

キャラ造形として好きですけど、ちょっと苦手意識があります。

デビューにこそ失敗したものの、師として八一から贈り物をもらった二人の今後に期待したいですね。

りゅうおうのおしごと!6 (GA文庫)
白鳥 士郎
SBクリエイティブ
2017-07-14

プロフィール

ちゃか

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