気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

MFブックス

無職転生~異世界行ったら本気出す~ リコレクション

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「……真なる戦士とは、強き者だと思います。里の中でも最も強く猛々しく、偉い存在……でしょうか」

「違う、戦士とは心の強さだ。弱くとも良いのだ」

 

110巻の特典SSなどを収録した、電子限定書籍。

水浴びしてるロキシーを覗いたりする、エロガキ度マシマシなルーデウスも今見ると

懐かしくていいとか言いかけましたけど、別に良くはないな。

エロに素直すぎるルーデウスの側面は「うわぁ」ってなるので、地味に苦手。彼の祭壇とかもなんだかなぁとは思ってますが。

ある意味それが極まったSSである『職人』は、ルーデウスがロキシー人形を作るときの手順を書いててSSが『神を彫る 著:ルーデウス・グレイラット』始まっていて、業の深さを感じました。なにを著してるんだ、君は。

 

おもしろかったので言えば『ルーデウス3分クッキング』ですかね。

魔大陸に居た頃のエピソードで、現地の主食であるけれどルーデウスが苦手な大王陸亀を美味しく食べようと努力し……失敗する話。

なかなかうまくいかないものですな……。

あとはザノバの人形狂いが役立つかもしれなかった『人形発見伝』。あそこで資金が足りていれば、塩化ビニール製のキーホルダーを手に入れていたのかもしれないのか。何年も後には知ることになるらしいですし、ナナホシの実験の関係ですかね。

 

あとは新婚で浮かれてるシルフィ視点が楽しめる『新妻の料理番』とか、タイトルそのままの書下ろし短編『ピロートーク』なんかも収録されてました。

IFのハリウッド版とか学園版とかもあって、彩は豊かだったと思います。巻末にはイラストギャラリーと、キャラ紹介が収録。

 

著者からキャラへの一言コメントもあって、キャラを作るときに先生が気をつばって点に書かれていたので、面白かった。主人公のルーデウスは「癖がある奴じゃないとダメだとかエリスは「暴力ヒロインは人気出ないという言説に疑問を持ったため生まれた」とか。

まぁ私、ルーデウスの一癖であろうエロ差とか、エリスの暴力癖とか苦手ですけど。作者さんの中で軸があって、しっかり貫いてるわけですから、その点信頼できるなぁと思いますし。メインキャラに苦手な部分あっても『無職転生』という物語全体で見れば好きなので、人に七癖というかこういう癖もまた作品にとって良いスパイスになってると思うんですよねぇ……。




手札が多めのビクトリア3

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「ふうん。私さ、仕事をしているお母さんを初めてみたけど、かっこよくて驚いちゃった。キリリとしていて、デル・ドルガーよりもずっとかっこよかった!」

 

イラストレーターが、牛野こもさんに変更になって贈られる3巻。

アシュベリー王国は周囲に4つの国があり、各世代で順番に王妃を迎え入れることでバランスをとる外交を行っていた。

次代を担う王太子妃として迎え入れられたのは北方、イーガル王国出身の侯爵令嬢デルフィーヌ。彼女は、王太子と良好な関係を気付いていたようですが。

イーガル王国内部でのいざこざがあったり。さらにアシュベリー王国は近ごろスバルツとの境で金鉱脈が見つかったことで緊張感が高まっていたりと、ピリピリした状況だったようですが。

 

それはそれとして、ノンナはクラークに誘われて歌劇を見に行くデートをしていたり。

アッシャー家としてみれば、軟膏用の工房の改修工事が終わり稼働を開始しようとしていたりして、色々と順調に進んでいる状況ではあったんですよね。

ノンナがちょっとお転婆に育ちすぎて、淑女教育は「もうすこし頑張りましょう」な部分はあれど、3人家族は幸せに過ごしていました。

 

ただ先述の通りアシュベリー王国はいま悩みの種が多く……。

そんな中で、祭事で王太子妃が表に出る予定が近くにあって。アシュベリーの工作組織が影武者を立てることになったわけですが。

その影武者が別の任務先でトラブルに遭遇し、負傷。影武者を任せるのには不安が残る状況になってしまった。

そこでジェフの兄エドワードはビクトリアの経歴を知っていることもあって、彼女に代理を頼めないかと画策することに。

 

ビクトリアは悩みながらも、この話を聞いたうえで断ってその上で王太子妃に危害が加えられれば、心に傷を負ってしまいそうだから、という利己的な理由も含みで受諾することにして。

ノンナには隠して仕事に出ることになっていましたが……残されたノンナ、どうにか城に潜入できないかと画策するし、ちょっと夜に抜けだしたりするし、怪しい人物への警告からの攻撃に躊躇いがないしで、スペックは本当に凄腕工作員だよなぁ……。

周囲の人々の薫陶もあって、善性に育ってくれていたからこそ、ビクトリアが警戒している「命を奪う一線」を超えずにいてくれているのが良かった。

まぁ、ノンナ実母に捨てられていたのを察しつつも、ビクトリアとも良好な関係を築いている、元から良い子ではありましたけども。

 

ビクトリア、出来る範囲での情報収集をしっかりして、手札が限られた状況でもある程度真相に辿り着いているのが凄いですねぇ。

現役の工作員から教官になってもらえないだろうか、と思われているのも納得。

エドワードの隠された仕事とかに推察をつけたりして、アシュベリー王国の裏事情にも詳しくなってきてるし。王太子妃との縁が出来た事で、表舞台でも注目を集めることになるし。彼女たち夫婦の望む平穏とは少しずつズレてしまってはいますが……それでも、彼女たちの周囲に大過なく騒動を超えられたのは良かったですね。

八男って、それはないでしょう! リコレクション

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「ヴェル、お前、相当に暇なんだな」

「まあな」

 

単行本110巻の特典SS等を収録した、電子限定書籍。

クルトに嫁ぐことが決まった時のアマーリエ視点のエピソードだとかもあって面白かったですね。

本編主人公のヴェルが実力ある魔法使いで飛行や転移を使いこなすし、なんなら飛行船使う資産もあるし。それらを駆使してあちこち飛び回ってるのもあって、つい忘れがちですけど、バウマイスター騎士爵家かなりド辺境にあるんですよね……。

アマーリエが嫁ぎに来るときの山脈越え、なかなかに大変そうでちょっと笑っちゃいました。

 

他にはヴェルの友人、ルイーゼやイーナ、エルヴィンたちの幼少期のエピソードだったり。導師が王宮筆頭魔導師という立場を活かし、視察という名目で田舎領地を訪問する話とかもあって、本編だと大暴れしてる印象が強いからちゃんとそういう仕事もしてたんだなぁって思いました。

……まぁその次のSSだと、グレートグランド討伐後にヴェルとブランタークを連行して草原の魔物退治してるエピソードで、ヴェルに食事の準備放り投げた上で出来た料理食べつつ酒を楽しんでるのが描かれてるので、見直しかけた評価がすぐもとに戻っていきましたが……。

 

ブロワ辺境伯の騒動に巻き込まれて、長々と陣を構えていた時に、エリーゼ達女性陣の料理にも個性が出てると話す「シチュー談義」が笑えて好き。

SS内でも突っ込まれていたけど、そんな分析しちゃうくらい暇だったんだね……。

後半、主要キャラのプロフィールと著者からのコメント載っているコーナーがあったんですけど、ヴェルのモットーが「住めば都、長いものには巻かれろ」なのに対し著者から「大分馴染んできたけど、前世とどちらが良かったか判別つかない」と言われてて、なんというか微妙に染まりきってない認定されてて笑った。

あんなに食事の改革とかして、自分好みの環境作ったりしているのに……。まぁその分苦労も背負ってるから天秤が揺れ続けてるんだろうなぁ……。

すべてはこの世界を楽しむために 元やりこみゲーマーは英雄の育て方を知り尽くしている

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「それなら私が勇者になり、全ての攻撃からセージを守る盾となろう」

「それは心強いです。では、僕は全てを討ち滅ぼす賢者になりますね」

 

ファンタジーサーガという、16作目の製作が決定した長命シリーズもののゲームにドハマりした主人公。

新作発売を心待ちに1から15までをプレイしなおして、テンションを高めていたところ、シリーズの中心人物であるシナリオライターの訃報を見てしまって。

すわどうなるかと思っていた主人公が、ネットでファンタジーサーガ新作のテストプレイヤー募集しているサイトを発見。どうせファンメイドのネタ作品だろうけど、と軽い気持ちで応募しようとしたらいつくも質問を浴びせられて……気が付いたらゲームの世界へと転生していた、という作品。

 

キャラクターが内心で「これはこういうことか?」って考察してるシーンが多くて若干

くどさはある。やたら説明的ですしね。

気付いたら五歳で森の中に放り出されて、最弱のスライムからも逃げなきゃいけない有様。たまたま助けてもらえたから良かったものの、割と危うい状況だったのでは。

この世界はファンタジーサーガの要素を内包しているものの、明確にどのナンバリングの世界というわけではなく。そんな中でも、根幹が似た部分があるために主人公は次第にゲーマーとしての知識などを活用していくことになります。

 

忌避されがちな盗賊という職業に初手で就き、スティール技能でスライムを倒すという裏技じみた方法を使ったりするし、その繰り返しで低レベルで熟練度上げとかもしてますし。

薬屋ではゲームに登場するキャラと出会えた喜びから名前を呼んでしまって、前世知識があることを伝えることになったり、無謀な挑戦をした彼を先達の冒険者が助けてくれたりとか序盤は割と失敗もしてますが。

最終的には、主人公の知識でより良いポーションが作れたり、魔法の研究が進んだりして同好の士が増えるのはいい感じ。


薬師から師匠呼びされたり、幼少期に縁があった貴族令嬢と成長してから再開したりと順調にイベント重ねていってます。
住人達からすると信じられない「やり込み」で熟練度あげまくって、とんでもない戦果をあげたり。洞窟の魔物殲滅でレベリングしたり。伝説の「勇者」になる方法を令嬢に伝授したり、やりたい放題してるんですが。割と現状であってる人々は親身になってくれる人が多いので、サクサク安心して読めましたね。


無職転生~異世界行ったら本気出す~15

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「どうか、私を幸せにしてください」

 

未来からやってきた、と語る自分と対峙したルーデウス。

彼に残された時間は少なく、情報交換が十分に出来たとは言えませんが。断片的にはなっていたけれど、未来の彼が記した日記を持ってきてくれたのは大きい。

ヒトガミに踊らされて失敗した未来。これまで登場してきた、ルーデウスと縁のあるネームドキャラがポロポロと零れ落ちるように死んでいくのは、辛いものがありました。

 

だからルーデウスは、そうならないための対策を練りたいわけですが……ここでまたしてもヒトガミが介入してきて。

ヒトガミは、ルーデウスの望む未来のために「オルステッドを殺せ」と言ってきて。

悩みつつも結局とれる手段の少ないルーデウスは、その提案に乗ることに。

未来の日記の記述を参考に武装を作ったり、かつての自分とは違う行動……エリスに手紙を送るなどといった行動をとっていったルーデウス。

 

いろんな準備をした上で対峙してなお、オルステッドは強大で。

それでも家族のために牙をむいたルーデウスの姿勢を買い、オルステッドの庇護を得られることになったのは、最終的にはプラス……であってほしいものですね。

まぁルーデウスもヒトガミを裏切って『やってしまった』より『やってやった』という感情になってますし、「未来の日記」とは明確に違うルートですからね。良い方向に転がることを願うばかりです。

エリスとの和解も……まぁ、なんだかんだ言いつつ出来ましたからね。


無職転生~異世界行ったら本気出す~14

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「誰か、助けてよ……」

(略)

「……俺も動きます。ペルギウス様の業務に支障がないレベルでサポートをいただければありがたく思います」

 

ナナホシの紹介で甲龍王ペルギウスの住む空中要塞を訪れることに。

魔族嫌いであるそうで、ロキシーだけは入ることが出来ませんでしたが。

興味深い物が多くある場所でもあって……ルーデウスの魔力量が多く、転移させるのが大変だと言われたとか。ザノバが気付いた、人形のところにあった紋章が龍王たちの者に似ていたことだとか。

シンプルに召喚術について教わることができたのも、糧になるイベントですよね。

 

ゼニスの病気について、長く生きた人から話を聞けたのはありがたくはあったか。

……そこで得られた答えが、分かりやすい治療法がないというものであったとしても。無駄な試行錯誤をする時間を削ることはできたわけですし。

古き迷宮の性質で記憶を失い、神秘の力を持つことがあるって言われてもねぇ……。

 

新たな出会いを重ねつつ、順調に進んでいたかと思えばナナホシが病で倒れて。

ペルギウス達にも治すことのできない古い病気で……手がかりを求めたルーデウスは、長命のキシリカを探すため魔大陸に行くことに。

そこで不死魔王と妙な邂逅をする羽目になり、戦闘に発展したのはいただけませんが。この世界本当に強者が多すぎるんだよなぁ……。

 

そうやって辛くも生き延び、自身の思い付きについてルーデウスが日記を記していこうと決意したところで、ターニングポイントを迎えることに。

ここのターニングポイントは本当に肝となっている、というか。これまでとは違った方向に舵を取るきっかけとなる場所ですよね。それだけに印象的でした。

無職転生~異世界行ったら本気出す~13

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「けど、剣術だけは絶対に投げ出すな。もし投げ出したなら、俺はお前に二度と剣を教えないし、倒産の形見の剣も絶対に使わせない」

「……」

「お前が投げ出さないうちは、俺は決してお前を見捨てない」

 

ロキシーを2番目の妻として迎えることになったルーデウス。

彼女は養われているだけを良しとせず、魔法学園で教員として働くことになっていくわけですが。

友人知人に紹介するときに、思わず自分の先生であることが強調されて「妻とは言ってくれないんですね」って言ってるのが可愛かったですね。

2人目の妻を迎えたことで、ミリス教徒のクリフとかは苦い顔してましたが、寛容な顔も持っているからと許してくれたのは良かった。

 

あとは、ノエルに剣術を教えていたら、その厳しさに彼女を慕う男子たちから苦言を呈される場面も。

その人数や性質から危うさを感じたルーデウスがファンクラブ設立して、ルールで縛りに行ってたのちょっと笑っちゃった。

片手を失ったルーデウスを補う魔道具を、たまたまザノバが作っていたのはありがたかったですねぇ。

ロキシーから水王級の魔法を習ったり、着実にイベントをこなしているというか。

 

家族を助けるために迷宮に挑む! みたいな大規模な事件はなく、穏やかな日常の中で成長していっているという感じで良かったですね。

パウロは死んでしまったし、ゼニスの容態も悩ましいけれど、家族はそろった。それのお祝いと、妹たちの誕生祝いとを合わせて、家族でパーティーしていたのも区切りという意味でいいシーンでした。

あとは書籍版加筆エピソードで縁があり、苦い別れをしたサラとの再会エピソードがこのタイミングで来てたのは味わい深かったですねぇ。

魔導具師ダリヤはうつむかない~今日から自由な職人ライフ~8

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「では、ロセッティ会長には日を改めて、いずれ何らかの形でお返ししなくてはいけませんね」

「ああ、おいおい考えて――いつか必ずお返ししよう」

 

遠征訓練に同行したり、ダリヤと魔物討伐部隊との関係は良好なまま続いていた。

ダリヤ作の魔導具の補助などもあって、昔と比べるとかなり快適な状況で活動できるようになっているようです。

全部が全部ダリヤの影響でもなく、かつては水の魔石が十分に確保できなかったころもあるそうですし、変化は偉大ですねぇ。

 

怪我で引退した先達からするとぬるくなったと思う部分もあったみたいです。

 

……実際、危険な仕事でもあるため、多くの犠牲が出るのを見てきた御仁でもあるから、思うことあるのも仕方ない部分はあるでしょう。

けれどダリヤと言葉を交わし、自分の方が昔を手放せなかったのだと気づき、グラートにダリヤを守るための助言を与えてくれてたの良かったですね。

老境にあってなお自身の考えに固執せず、若者の意見に納得できるものがあれば頷いてくれるの本当にありがたい。

 

ヴォルフのアンダーシャツに刺繡する「背縫い」を頼まれたダリヤが、意図せずまた新しい素材生み出してたのが流石としか言いようがない。

他にも口絵で描かれていましたが、魔導義足なる補助器具まで開発して。現役引退した騎士が、再起するだけのエネルギーを得ていたの、これはこれで大発明だよなぁ……。

 

あとは、巻末にあるカルロがメインの番外編『父と娘の魔導具開発記録』が、印象的だったというか。

カルロの妻、ダリヤの母である女性がどんな人物だったのか。出会いと、「死別」するに至った経緯についても描かれていましたが……どうしようもなくて、救いもないなぁというか。ダリヤの開発するアイテムで生活便利になって良かったね、というだけじゃなくて貴族絡みのややこしさもまたこの作品らしさではありますが……重いなぁ。

魔導具師ダリヤはうつむかない~今日から自由な職人ライフ~7

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「まあ、ヴォルフが望むものならば止めないよ。だが、ロセッティ殿を巻き込んだ、その背金は負いなさい。ロセッティ殿も安全を考えて、今後は外部に出す前に相談してほしい。二人に何かあったら嫌だからね」

 

これまで多くの失敗作を生み出してきた、ダリヤとヴォルフの魔剣作成もついに第6回。

そして試行錯誤の果てに今回は実用性のある「疾風の魔剣」が誕生することとなったわけですが。

……2人とも趣味の工作に熱中しすぎて、その価値をハッキリと分かってはいなかった。

魔物討伐部隊の現場でヴォルフが扱ってみせたことで注目が集まり、可能であれば注文を出したいとまで言われた。

 

そこでヴォルフの兄へと話が通り、スカルファロット家に武具開発部門を創設し、そこの開発とすることでダリヤを守る方策を立ててくれたのはありがたかっったですね。

庇えるところではフォローを入れつつ、2人にしっかりとお説教してくれたのも。ストッパーいないと暴走しがちだから……。

 

あくまで魔剣開発は趣味の産物ではあって、今回のダリヤがメインで開発したのは炬燵モチーフの『温熱卓』シリーズだったんですが。

この世界でも炬燵の魔力に逆らえず、堕落座卓とまで呼ばれたりしていましたけど。

かつて試作したときに父カルロが気に入り、亀のようになってしまったから封印されていた品を発掘しリメイクしたものなので、新たな研究時間が必要なかったとはいえ、また人気シリーズの発案者となってしまって、関係各所大わらわだろうなぁ……というか。

もう少しゆっくり進んだってバチあたらないのよ、ダリヤと思わなくはないですが。うつむかないと決めたからこそ、もう止まらないんだよなぁ……。

八男って、それはないでしょう!24

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「そもそも、ブレンメ男爵家を潰すなと言ったのはブレンメルタール内務卿では? 謂れた通り潰していませんよ」

 

弟子三人娘とフィリーネと正式に結婚することになり、式を挙げて。

普段あちこち出かけていることもあって、新婚の面々で静かに過ごせる場所に出かけようということになって。

 

料理だけしてればいいのに手を出して失敗しがちなベッティの兄が、うっかり購入してしまった山小屋でゆっくり過ごそうとしていましたが。

予期せず訓練中に負傷した王国軍人たちと出くわすことになったり、彼らから聞いた情報を基に山道整備をした結果、山小屋で人をもてなす必要が生じたりと、戦闘があったわけではないですが、穏やかなだけで終わらないのが彼らしい。

 

はぐれ魔族と称される魔族の国から違法に出国し、リンガイア大陸にやってきた魔族がいるとかで。

魔法の力を持っているならば魔族でも構わないと貴族に雇われ、紛争に駆り出されるなどの問題も起きているというのは、めんどうな話で。

ブランタークや導師も調停に駆り出されていたりしてましたが。

ヴェルの義姉アマーリエの実家である、マインバッハ騎士爵家と隣接するブレンメ男爵家がはぐれ魔族を雇って紛争を仕掛けてきたりして、ヴェルも他人事で済まなかったわけです。

 

まぁ彼が動けば戦力的には問題なく対処できますが、内務卿が徒に貴族家を潰すことに反発してきて。そうやって家を潰すっていう最後の手段を取らずにズルズルと続いているから、馬鹿な貴族が増えていくんじゃないか疑惑が……。



プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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