気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

その他

冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた

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「貴婦人さん……あんたはどうするんだい? 俺たちに何かを求めているのか?」

(略)

「わたしたちはただ委ねるだけです」

「……忠告ありがとう。肝に銘じておくよ」

 

ベルグリフは若い頃はEランクの冒険者として活動していたが、魔獣に右足を食いちぎられたことで引退し、故郷の村に戻って畑仕事を中心に細々とした仕事を引き受けていた。

足を失いはしたが義足をあてて、戦闘経験のない村人に変わって魔獣対策のために山に入ったりしていたわけですが。

 

そんなある日、彼は山中で捨てられた赤ん坊の女の子を拾って。狭い村だから村の関係者ではないことは分かったものの、わざわざ山中に捨てるなどどんな理由があったのか。

気にはなりつつもベルグリフは彼女をアンジェリンと名付け、自分の娘として育て上げた。

そしてアンジェリンは、父の姿を見ていたからか冒険者になりたいと言い始めて。自分も通った道だということもあって、色々と教え込んで送り出すことにして。

 

……彼女自身の才覚もあって、アンジェリンはSランクにまで上り詰めた。

そんな彼女がことあるごとに「お父さんは凄いんだ」というせいで、現役時代は低ランク冒険者でしかなかったベルグリフの評判も変に上がっていって。

娘さんにお世話になったから、と領主の血縁の人が訪問してきたりとかするトンデモ事態に遭遇したりしていたの、他人事だからちょっと笑っちゃった。

 

アンジェリンは大分ファザコンを拗らせていて……なんとか帰省しようと奮闘していましたが。高ランク冒険者には、その地位に見合った義務も与えられることになっていて。

彼女が拠点としている街で近ごろ高位の魔獣による被害が増え続けていて、アンジェリンに負担が強いられ続けることに。

ギルドマスターも対応はしていたっぽいですけど、結果として後手に回っているし、現場で動いている人員に負担を強い続けたわけですから擁護しがたい感じがするなぁ。

でも、なんとか休みをもぎ取って帰省しようとするたびにトラブルに遭遇し、帰りそびれているアンジェリンは可哀想で可愛かった。

地獄の沙汰も黄金次第~会社をクビになったけど、錬金術とかいうチートスキルを手に入れたので人生一発逆転を目指します~2

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「脅したのはあなた達でしょ? 私は聞いただけ」

(略)

「もう話はない? じゃあ、あなた達は私にケンカを売ったことの言い訳でも考えてなさいよ。ばーい」

 

前代未聞の千キロのアイテム袋をオークションに出品し、世界中から注目を集める黄金の魔女エレノア・オーシャン。

当然そんな存在を捨て置けるはずもなく、アメリカからAランク冒険者が派遣されてエレノアに接触してきたり、魔女の周りは話題に事欠きませんねぇ。

まぁ逆に注目されすぎているからアメリカは誘拐したりするのではなく、日本と国交のある立場を活かして上手く利益を取っていく構えのようですが。Aランク冒険者も、主たる目的は護衛みたいでしたしね。

 

……まぁエレノアが何気なく作った翻訳ポーションの「どの国の言語にも聞こえる言葉」が、三十年前にフロンティア人が接触してきた時に聞いたのと同じだったことから、彼女をフロンティア人だと誤解したから、という部分もありますが。

色々と世間を騒がせているけど、当人は「ミステリアス路線は成功だったわね。ミステリアスすぎるけど」と、大分楽観的なの笑っちゃうな。割と元からか。

 

隠密性能の高いハイドスケルトンだろうと察知して、首を狙える剣の腕があることもあって、近距離ならどうにかできるだろうみたいな感じで怪しいタクシーに乗り込んだりしてるの、危ういと思うんだけどなぁ。

……でも、実際に乗り込んだ結果上手い付き合い方に辿り着いているし。新たに持ち込んだレベル2の回復ポーションの交渉に議員が割り込んできても、魔女ロールプレイで蹴散らしていたしで、なんだかんだうまく乗り切ってるんですけどね。
ユニークスキル持ち、どいつもこいつもノリが軽いのもあってサクサク読めるのが良かった。

放課後の迷宮冒険者~日本と異世界を行き来できるようになった僕はレベルアップに勤しみます~3

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「こんな感じでいいんですかね? ほら、この世界の人って神様に関わるときは、何か重大なことを頼まれるって聞きますし」

(略)

「基本的には好きにすればいいと思うぞ? お前が自然体のまま動いていれば、それだけで利益になるだろうからな。そもそも性格上人に何かを強制するようなお方ではない」

 

いつも通り師匠に拉致されたアキラ。彼が森と呼んでいる『大森林遺跡』から繋がる、秘密のルート。

性格には魔物が増えたからか、あらたにガンダキア迷宮に繋がったっぽいですけどね。

そういえばこの世界の迷宮、神様がそうやって色々と繋げた場所だったっけか。

 

師匠の命名によれば『楽土の温泉郷』。風呂や温泉は好きだけど、温泉がある以上火山性のガスが噴き出している可能性もあるだろう、と恐怖を感じられるあたり、お気楽に放課後冒険者やっているけど、アキラちゃんとそういう警戒心あるんですよねぇ。

2巻でもいろんな調査と下準備に基づいて動いているからこそ、安定した冒険をしてるところ見られましたしねー。

 

魔獣との戦闘において、地球での知識もあるからか色々と想定していましたが。それがフィードバックしている可能性を師匠は考えているみたいでしたが。「核心に近づいた」ってことは、前々からなにがしかの考えを持っていたみたいなんですよねー。

師匠がアキラを連れ出して魔物の核石狩りをしている思惑とかも語られたし、いつか本当の姿を取り戻した彼女との交流が見られると良いですね。

 

師匠と新天地に行ったと思ったら、ライオン丸に連れられて過酷な領域に足を運んだりしているので、アキラなんだかんだトップ一歩手前くらいのレベルで色んな階層を見てるんじゃなかろうか。

ゴールドポーションの一件でギルドからポーションマイスターの称号を押し付けられたけど、マイスターには数年に一度成果物の発表をしなくてはならないって規則があり、アキラもそれに参加する必要が生じたりもして。

 

……当人的には必要でもない資格だったから、初手で「マイスターやめますね」とか零していましたが。アシュレイが色々と協力的だったことや、いつもなぁなぁで押し付けられてるからギルドマスターへ貸し一つって条件を付けられたこともあって参加することにして。

適当で良いと言われたから顔を出したら、想像以上に大規模で。そして、アキラの成果物が予期せぬ高評価を得たりしていたの、アキラ視点だと想定外過ぎて笑えた。

エピローグでスクレールに続いてエルも地球へご案内することになりそうで、4巻が楽しみな引きでしたね。どんな反応してくれるだろう。……出ますよね?

放課後の迷宮冒険者~日本と異世界を行き来できるようになった僕はレベルアップに勤しみます~2

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「でも、あんまり急がないようにね。迷宮探索は、急がず、焦らず、なるたけ怪我を回避して、確実にレベルを上げるようにするのが一番だから」

「クドーさんもそうやって迷宮探索を?」

「そうだよ? 基本潜る前に潜る階層について入念に調べて、持ってくるものや持って帰るものを計算。モンスターは倒せる奴だけ倒して、目的が全部終わったらたとえ余力があっても必ず帰る。無茶は絶対にしない」

 

スクレールの希望を受けて、彼女を日本へと連れていくことにしたアキラ。

異世界移動の際に神様の下を通ることになっていて、アキラ相手には割と軽いノリを見せる神様が、スクレールに威厳のある姿見せてるの面白かったですね。

その前に「スクレール連れってっていい?」「いいよー」的な軽いやりとりをしていたとは思えんな……。でも、スクレールの長い耳を幻影で隠してくれたり、フォローしてくれたのはありがたかったですね。

 

醤油の魅力に取りつかれたスクレールが、うなぎのタレにも惹かれていったのは笑えた。

ナンパを物理的にあしらったり、クレープ堪能したり、現代地球を堪能してくれたのは良かったです。

……なんか、特撮モノみたいな「倒すと爆発する怪人」が出没する世界で、それに対抗するヒーローも存在するっぽくて、アキラの故郷も「普通の地球」とは違う感は強い。

 

アキラ自身も結構軽いノリで迷宮探索楽しんでやっていますけど、それはそれとして事前準備はしっかりして、計画を立てた探索を行っているのは意外といえば意外というか。

彼の臆病さの結果としてみれば違和感もそんなにないですけど。

 

たまたまミゲルたちのパーティーと迷宮の中で鉢合わせて、そのままちょっと奥まで潜ることになって。実力を見せつけることになっていたわけですが。

アキラの探索は彼の友人でもある腕利き冒険者ミゲルたちから見ても異質で、評価できるものだって言うのは面白かったですねー。アキラ、師匠の特訓を受けている影響もあってか物差しバグってるから、普通の冒険者目線で彼の特殊なところを語ってくれたのはありがたかった。

アキラもちょっと乗り気な姿勢を見せたし、実力を見せつけたからパーティー加入待ったなしな感じはしますが、どうなるかな。

世界で一番『可愛い』雨宮さん、二番目は俺。2

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「冗談です。その自身はけっこう尊敬しております」

「お、おう」

「ただ……今だけ、今この時だけは、私に『一番可愛い』と言ってください。一度きりでいいんです。そうすれば……それだけで、私は心の支えに出来ますから」

 

女装してモデルのhikariとして活動している晴間くん。

親戚の頼みから始めた行為だがハマって、女装した自分が一番可愛いと思っていたけれど……クラスメイトの雨宮さんの素質を見出して、彼女が一番で自分が二番という納得をした。

彼のアドバイスでイメチェンした雨宮さんは、校内四大美少女に数えられるようになって注目を集めるようになったようですが。2人は変わらない距離感での交流を続けていて。

いやぁ、実に微笑ましかったですね。

 

話題性があるということで、生徒会が仕事の一環としてインタビューをしたいから、と接触してきたりもしましたが。

……その担当になったのが、四大美少女の一人でもある生徒会書記を務める後輩、雲雀鏡花で。

晴間くんはうっかり彼女が告白されているシーンに鉢合わせたり、彼女が周囲に隠しているバイト先を発見してしまったり、さらにはhikariが自分の女装であることが雲雀にバレてしまったりと、いろんなイベントを巻き起こすことになります。

 

お堅い家族の下で育ったお嬢様的な顔も持っている雲雀は、母の反発を恐れてロリータ系の衣装を好んでいることを明かせずにいた。

でも、ロリータが好きな気持ちは本当で……イベントに参加しようと決意して、ちょっとウキウキしてたところを母に見つかるトラブルなんかもありましたが。

晴間くんが、hikariってバレてるのもありましたがいい感じのアドバイスして、吹っ切れたのは良かったですね。雲雀ちゃんの描写も結構良くて、好きなキャラになったんですが……最速で失恋していったのは悲しい。

 

先に雨宮ちゃんと出会って、彼の一番が決まってしまっていたからな……。

雨宮からのアドバイスもあって彼女の事もしっていたからこそ、晴間の背中を押してしまえる雲雀ちゃん、実に良い娘だったよ……。

雲雀が背中を押してくれたこともあって、晴間と雨宮の関係が進展したのは良かったですけども。

地獄の沙汰も黄金次第~会社をクビになったけど、錬金術とかいうチートスキルを手に入れたので人生一発逆転を目指します~

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『……魔女め! 貴様、何者だ!!』

『ふふっ。ご自分でおっしゃってますし、冒頭でも紹介してたじゃないですか』

(略)

『黄金の魔女……』

 

フロンティアと呼ばれる異世界と繋がった世界。

人々はフロンティアに許された範囲で、資源を求めた探索を行うことになって……。

現在は資格取得したものであれば、民間人であってもゲートを潜ってフロンティアに向かうことができるようになった。

厳密には異世界探索、なんですけど現代ダンジョンもの風というか。実際冒険者として赴いた時に、スキルとかレベルとか確認できるからゲーム的ですねぇ。

 

サブタイトルでざっくり序盤の流れが分かる系の作品ではありますね。

「明日から来なくていいよ」とクビになった主人公が、冒険者になることを決めて。ブラック上司とブラック企業滅びればいいのに。というのはさておき。

主人公の沖田君、学生時代にそこそこ付き合いがあった後輩少女のカエデちゃんと再会した時も覚えてなかったし、ノリが軽くて挑発的な言動もあるから、彼も癖が強いキャラではあるんですよねぇ……。

ブラック労働で病んでてボロボロになってる部分もあるっぽいですけど、ある程度は彼の素だろ……学生時代から知ってるカエデちゃんの反応からして。

 

父から剣術を教わっていた経験もあってか、レベル1で剣術スキル5とかあって素のスペックも高い方なのに、ユニークスキルで錬金術ってものを得てしまったのが、全ての原因だったというべきか。

初期レベルから回復ポーションのほかに、「性転換ポーション」なんてものまで作ることが出来て。さらにはその素材が水と小麦粉なんていうお手軽さで。

 

沖田君、ノリは軽いけれどさすがに本名でその特異さを披露するのは避けて、性転換ポーションで女性の姿を取った上で行動をとるようにしていたのは、良かったですけど。

規約ちゃんと読んでなくて不審な行動取るし、言動も緩いしで、カエデちゃんが受付嬢としてついてくれなかったら、もっと騒動になっていただろうなぁ……。

ちなみに本作の性転換ポーション、わりと高性能ですよね。ただ性別が変わるんじゃなくて、身長とかも変わって違和感のないスタイルになるっぽいですし。性転換時は別人の判定になるのか、「女性の姿で金髪に染めても、男性に戻った時は自前の黒髪のまま」とか変化の記憶効果があるの、地味に便利。

 

まぁ本人はお気楽なんですが数百円の素材で、数十万のポーションとか数千万のアイテム袋とか作れちゃうの、ヤバいよなぁ。支部長が頭抱えるのもむべなるかな。

これまでに存在しなかった大容量アイテム袋をオークションに出品し始めたり、他の人々も注目し始めましたが……「黄金の魔女」って異名は、わりと正鵠を射てる感じがしますなー。

放課後の迷宮冒険者~日本と異世界を行き来できるようになった僕はレベルアップに勤しみます~

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「……僕は迷宮に来るのが楽しみなんだ。そんなところで後味悪いことは極力ごめんなの。ほとんど自分のためだから気にしないで」

 

友人と「異世界に通じる都市伝説」を試していたら、本当に異世界に行けるようになった主人公の男子高校生、クドー・アキラ。

異世界の神様から適した能力を貰って、往復の時とか毎回顔を合わせているとかなんでそんな神様と距離近いんだ。

彼は地球で普通に学生生活を送りつつ、放課後とかの空いている時間に異世界に来て

息抜きとしてダンジョンに潜る冒険者稼業を行っていた。

 

あくまで息抜きなので、師匠からの無茶ぶりとかが無ければ強敵に挑もうとはしないで、薬草採取とかをのんびりしてますが。

神様からの加護と師匠からの厳しい特訓のお陰で、ソロでも問題なく活動できる力量を得ているみたいですね。……どっちも特殊な存在なせいで、時折常識も破壊してますが。解呪できないハズの奴隷の首輪を外したり、意外と器用。

 

地球では高校生だから、異世界でどれだけお金を稼いでも向こうで換金できる当てはない。なので、異世界での稼ぎはあぶく銭とばかりに高価な触媒使って、奴隷の少女解放したり。

高ランクの女性冒険者にたまたま実力を示したことで興味関心を持たれていたり。

アキラはダンジョン探索を気ままに楽しんでいるだけですけど、あっちこっちでフラグ立ててるから、そのうち刺されそー。

 

あと、他のキャラに聞かれたら「異世界出身」と答えているあたり、隠す気はないみたいのも特徴的ですかねぇ。

神様側も「異世界から女の子そっちに連れて帰ってもいいよ。でも結婚は勢いで決めないようにね」とか割と緩く見守ってるのが面白ポイントか。

面倒事は嫌いでソロ活動していたり、ランクが上がらないように受付嬢と交渉しているから広く知られてないだけで、彼を知る人は自分のチームに引き込もうとしたりしてますし。いつまでもソロで気ままに居られそうではないですが、どうなるやら。

 

あと、今回は基本的にアキラの異世界での反応が最後彼の故郷が気になると言われたことで、女の子を地球に連れて行こうかというところで引きになっていたので、2巻は地球編になりそうですかね。どんな感じになるのか楽しみです。

レベル1から始まる召喚無双~俺だけ使える裏ダンジョンで、全ての転生者をぶっちぎる~

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「私の恩人……いや、私の師は、私を無能ではないと言いました。だから私は断言します」

「……」

「もう、私は無能ではありません」

 

両親を亡くし、妹共に義父の下で暮らしていた主人公の飯島忍。

住んでいる場所は高級タワーマンションだったが、小遣いなどはなく義父は金を持っていても、忍個人はいろいろと制限のある中で過ごしていた。

そんな状況でも、もっとハードな生活してる人は居るし「何事も前向きにコツコツと」をモットーに過ごしていた彼ですが……。

 

実は義父は、忍の実母に長年恋している間に実父にかっさらわれたため恨んでいて……父の会社に圧力をかけて死を選ぶほどに追い込んだし、親友面していたために託された子供たちも厳しい環境に置いた。

娘の方はかつて恋した相手に年々似てきて、手を出す事すら考えていた。とはいえ夏枯れなかったし、警察に捕まる愚は犯したくないと踏みとどまる理性だけはあった。うーん、序盤からヤバいサイコパスですなぁ。

 

そんな真相を打ち明けられた後、忍はプレイしていたゲーム世界へ異世界転生することになるんですが。ランカーを引きずり込むために、現実世界で殺しに来る超常存在はヤバいなぁ。

しかし超常存在がゲームデータを基に転生させようとしていたのに、サイコパス義父が忍のデータを消していたため、彼は他の転生者たちとは違うチュートリアルワールドに飛ばされることになって。

 

そこで彼は不親切なシステムと格闘しつつ、妹は自分の死んだタイミングで致命傷を負って植物人間常態となっており、いずれこの世界に来てしまうだろうこと。義父もまた異世界転生をしていること。

……つまりは、妹がやってきた時に「現代地球の法律」という柵がなくなった義父の毒がが襲ってくるだろうことに気が付いて。

異世界ではゲームと違いHPが亡くなればそのまま死ぬ。けれど、忍が飛ばされたのはチュートリアル世界であり、なんと復活することが出来た。

自分よりも上位のランカーである義父に対抗するための力を求めて、また妹を守るために忍が努力を続けた上で、異世界へ足を踏み入れることになります。

 

チュートリアル世界は現実世界と同じ時間軸で動いていたようですが、異世界は異なる時間が流れていて。ざっと他の転生者たちに比べて100年は遅れてしまったのは痛い。

転生者が初期に暴れたことで、現地住人たちのレベルや知識が低迷していたりするのも辛いところですねぇ。

情報的にディスアドバンテージを背負いすぎ。有望な住人を弟子にして戦力拡充しようとしてたり、召喚師として補える部分もありますが。それでもカンストパーティ相手は辛いと言ってるので、今後どうなるのやら。

シリーズ読み進めるとあのサイコパス義父と再会してしまうのが難だなぁ……。実力のある現地住人が居た黎明期には、逆に転生者が殺されることもあったようですから、なんかの間違いで倒れていれば良かったのに……。



エロゲファンタジーみたいな異世界のモブ村人に転生したけど折角だからハーレムを目指す

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「リナちゃん、良く似合ってるよ! お姫様みたい! 可愛い!」

 

タイトル通りな、ノクターンノベルズからの書籍化作品。

まぁなので当然速攻で一線超えて、やる事はやりまくっているんですが……肌色挿絵は少なめというかほぼなかったのでは? リナを落としたあとの挿絵とかも、貰った服を見せびらかすアレクのイラストが載っていて、全体像は見えないし。ノクターンからの書籍化では珍しい印象。

 

真竜と呼ばれる本物の竜が存在する世界観なんですが……彼らは、「人でも動物でも構わず(性欲的にも食欲的にも)食っちゃうヤバい奴らの頂点」と称されるような存在で。

実際、そうやって撒かれた種によって狂暴化した獣が魔獣として暴れまわっていたりするんですよね。人に撒かれた種が形になったのが、主人公たちの種族になりますね。竜の性質を持つ、人の形をした存在。

彼らは、より濃い血を引いて属性魔力を扱える貴竜、平民出身ながら強力な力を得た準貴竜、魔力を持っているだけの雑竜の3種に分類されるみたいですね。

 

主人公のアレクは前世の知識を持つ転生者。辺境の村に生まれた平凡な雑竜だったが、たまたま同世代の村長家の娘リナが、炎の魔力を扱う準貴竜として生まれていて。

竜は人と異なる価値観を持つ部分もあって、幼い2人は良くセットで扱われて。ヤンチャなリナによくアレクは焼かれていましたが……可愛いから仲良くなりたいという欲求で迫り続けて、彼女と一線を越えることに成功。

そうやって仲を深めたことで、リナの従者枠として貴竜学校についていくことが出来て。……新天地で新たなヒロインたちを攻略していく、というノクターンらしい要素もあります。

 

挿絵でいえば個人用シェルターである「殻」にこもっているヒロインの絵とか、セレス寮長のものとかも欲しかった気はしますけどね。男貴竜たちに1枚割かれていたりしたり、ミラはアップのものがあったけど、ナーシャちゃんは少なくて惜しさはある。

ハーレムものだから今後ヒロインは増えていくので、初期の3人の絵は今のうちにもっと欲しいかなぁ……。

今の世を生きる竜たちについての伝承を伝える竜神殿での説法とか、ファンタジー要素の設定は気に入ってますね。今を生きる竜の血を引いている人が「欲望に弱い」件について、アレク個人の考察が書かれていたけど割とあってそうだし。



魔女と傭兵2

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「確かにそいつは憎い。ぶち殺してやりてえ……だがな」

(略)

「……俺にとって死んだ仲間の仇討ちより、生きた仲間を守る方がずっと大事なんだよ」

 

異大陸に渡り、冒険者活動を楽しく行っている魔女シアーシャと、変わらず傭兵としての在り方を貫いているジグ。

シアーシャの依頼に護衛として同行したり、宿も一緒だったりと変わらず不思議な協力関係を続けている2人ではありますが。

実力が確かなこともあり、今後の事も考えてシアーシャは臨時で他のパーティーに加えてもらって集団行動を行うことに。

 

そうするとジグは手が空くわけですが……。以前知人となった冒険者のイサナから子ども誘拐事件の捜査協力を頼まれることになって。

専門分野とは言えないものの傭兵である以上、仕事であるならばと全力を尽くすジグが好きですね。揺らがない軸があるキャラは好きです。

まぁ傭兵として荒事を経験してきたのもあって、ここが異邦だからというのを抜きにしても彼の常識って時々歪なんですけどね……。

 

「人殺しを楽しんでしまう」という性癖を持ったライカを相手にしていた時とか顕著でしたけど。魔女シアーシャを受け入れたように、異質とされる相手にも「そういうものだ」という認識で受け止めているのが強い。

そして、今回シアーシャが単独でいるシーンも描かれていましたが……思った以上にジグ大事にしているというか、彼女の寄る辺になっていてちょっと怖くはなりましたね。

ジグ、傭兵家業を続けている関係もあってどうしても荒事に参加することにはなるし。魔物の異常行動などいろんな異変が起きている中で良く巻き込まれていたりするしで、簡単に生死の境をさまよいそうな気配がありますが……。そうなった時、シアーシャがどうなってしまうのかという不安が。長生きしてくれ……。

 

謎の双刃剣使いが冒険者を斬る、という事件が起きて特徴的な武器菜性もあってジグが疑わる一幕もありましたが。

仕事に関して他言は出来ないというスタンスを崩さず、相手に必要以上の被害を出さずに抑えたジグはお見事でした。

肝心の事件は関わることもなく終わるかと思いきや、護衛対象にちょっかいを出してしまったばっかりに刈られることになっていましたが。まぁ、遅かれ早かれではあったでしょう。

シアーシャがジグに懐いているのが微笑ましいので、2人の関係を今後も見たいものですね。

 

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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