「きっと、本当に綺麗なもの、大切なものというのはそういうものなんだよ。傷だらけになっても、傷痕すらも綺麗なものにできるんだ」
BOOK☆WALKER読み放題。以前読んだことがあって、懐かしくなったので再読
高校に進学し、西周ミオとクラスメイトになった相坂カズヤ。
彼女はその美貌と、手首にあるリストカットの痕跡を隠さないことから、異質な存在として注目を集めていた。
いじめを受けるとかではなく、距離を測りかねているというのが正しいかな。
それでも美人なのは間違いがなく、告白されることも多かったようですけど。基本的にはバッサリ切り捨てられていて。
カズヤも彼女に告白して……なぜかOKを貰えて。
とは言え、付き合ったからと言って即座に何かが変わるわけでも無くて、隣に座って本を読むだけの時間を過ごしたりしてるだけでしたが。
少しずつ相手の事を知って、距離が近づいて行って。どうしてミオがリストカットをしているのかとか、そういう問題について知っていくわけですが。
後半の問題解決部分に関しては、少し好みから外れますかねー。嫌いなわけでもないですが。
それでも評価高いのは、カズヤの考え方とかが好きなのと、作家さんの文章が合ってるのか読みやすかったからです。
冒頭で引用したカズヤの台詞、その前振りとして語られた「妹が大切にしている人形」の話が好きなんですよ。