気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

HJ文庫

勇者パーティーを追放された精霊術士1 最強級に覚醒した不遇職、真の仲間と五大ダンジョンを制覇する

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「力は代償を要し、責任を伴い、孤立を強いる。新しき力を手に入れたお主は険しい道を歩むことになる。半端な覚悟では進めぬ道だ。それでもお主は力を望むか?」

「はい。どのような道であれ、前に進むだけです。私は冒険者ですから」

 

支援職の精霊術士として幼馴染の勇者パーティーを支えてきた主人公のラーズ。

職業にランクが存在する世界で、仲間がランク3にあがっていくなかでラーズだけランク2で留まっていたこと。

精霊術士が従える精霊は不可視の存在であること。彼の属するパーティーの攻略が一月ほど停滞状態になっていたこと。いろいろな理由が重なって、ラーズはパーティーを追放されることになって……。

 

それを受けてラーズは精霊王から能力を覚醒してもらえることに。

本当なら今挑んでいたサードダンジョン攻略後にするはずだったらしいですけども。ラーズが苦境に立ったことと、他にも理由があり後押ししてもらって。

落ちぶれた先達をみても冒険者賭しての道を諦めるつもりがなかったラーズは、心機一転活動を開始することにして。

 

ラーズを追放した元勇者パーティーは、別のパーティーから人材を引き抜いたものの……彼らを支えていたラーズという存在が居なくなったことで、どんどん凋落していくことになって。

そこにメンバーが引き抜かれたことで、ラーズを評価していた女冒険者のシンシアが自由を得てラーズを追いかけられるようになったのは、妙な連鎖ではあったけどありがたかったか。

分かりやすい追放からの逆転と、元所属パーティーの没落という要素を盛り込んだ作品で、読みやすい作品ではありましたね。

無防備かわいいパジャマ姿の美少女と部屋で二人きり

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「ねぇ、学道くん」

そして俺の目の前、首を軽く傾げた上目遣いで、その魅惑の言葉を口にしたのだ。

 

――一緒に堕落しよ?

 

勉学に励んできた男子高校生の主人公、学道くん。

夏休みのある日、夏期講習を受けに登校した彼は担任の先生に単位不足で補習を受ける予定だがサボっている少女に課題を届けて欲しい、というお願いをされることに。

異性の家を訪問する事とかに躊躇いはありましたが、過去に失敗をスルーしてもらった借りもあったので引き受けることになって。

 

そこから主人公と真倉こいろという少女の交流が始まるわけですが。

最初は課題を渡すだけの簡単なやり取りでしたが。ある日、パジャマ姿で自堕落に過ごしている彼女の姿を目撃することになって。

そこからこいろが一人暮らしをしている部屋に招き入れられたり、真面目で勉強一筋だった彼に、様々な趣味娯楽を教え込む……「堕落」の共犯関係が結ばれることに。

まぁ、娯楽を教わるのはそれはそれとして課題を教えようとしたりはしてましたけどね、学道くん。真面目だ……。

 

色んなパジャマを持っているという設定のこいろちゃんが、挿絵で都度違う姿を見せてくれるの、良かったですねぇ。カワイイ。

かわいくて明るい彼女が、どうしてサボって引きこもっているのか。それにもまた理由があって。真面目一筋だった彼が知らなかった彼女の過去について知った上で、今の彼女と話し合ってくれたのは良かったですねぇ。

愛され天使なクラスメイトが俺にだけいたずらに微笑む2

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「私も颯真さんに感謝していますよ? 颯真さんのおかげで、私の世界が広がりました。一人では行けなかった場所に行ったり、一人ではできなかったことができるようになりました。本当にありがとうございます。そして、これからもお願いしますね」

 

お互いの目的のために協力関係を結んでいる、パティシエ志望の颯真と試食係の千佳。

両親がパティシエなことと味覚が鋭いことがあって千佳のアドバイスは的確で。製菓を学びたいけど両親との折り合いで一般の高校に通うことになっていた颯真は、図書館の本とかも使って勉強をしていましたが。

古いレシピだと「当時好まれた味になる」とか「(品種改良などで)今手に入る食材との味に差がある」ために、甘すぎるみたいな指摘をしてもらえるの、かなりありがたいですよね……。

 

一方で、颯真は「パティシエになる」という大目標だけがハッキリしている状態で、自分の個性が出せていない、というような指摘をプロからはもらったりもしてましたが。

交流のある千佳が、彼女なりにフォローしてくれていたのは彼等の築いてきた関係ならでは、という感じで良かったですね。

 

千佳が料理に挑戦したいということで、颯真は彼女の手料理をお弁当として食べていたりしましたし、一般には恋人関係の距離感ですることをまだ付き合ってない状態でしてるんですよね……。

颯真をからかうと良い反応をするから、とちょっかいかけてくる千佳ですが……親しくなってきたからか、2巻はより糖度が高くなってきた感があります。

からかうために颯真の頭を自分の胸元に抱え込んだりするし、試食しすぎてちょっと丸くなってしまったと気になる箇所を直接見せようとしてくるし、足を怪我していた時とは言えおんぶとかも普通にされるし、身体的な接触へのハードルが颯真相手だとかなり低いですよね。

 

これで千佳の心情的には「颯真は好きで、それは友人への好きとは違う。でも両親への好きだって友人の好きとは違うからなぁ……」みたいな状況で、まだ恋心を育んでいる状況で自覚していないって言うんだから末恐ろしい。

ハッキリ恋を自覚した時、もっとアクティブになってしまうのだろうか……。そうなった千佳が彼女の母の姿なのか……。

モブのカップル御用達のカフェ店員だったりからしてみれば、普通に恋人に見える状況みたいですけどね。そりゃそうだよ。イチャイチャしてるもん。今回も甘くて良かったです。

灰色の叛逆者は黒猫と踊る1 闘士と魔女

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「だから、これは僕のお願いであり、わがままだ」

(略)

「一緒に、生きて欲しい。君の為に……そして、僕の為に」

 

人と獣とで戦いの歴史を繰り返してきたレムディプス共和国。

人は魔術を編み出して戦いに用いたが、獣も魔獣によって統率されているために容易い相手ではない。

そんな中で娯楽として作られたのが、人と魔獣の戦いを見世物にする闘技場だった。

主人公のレーヴェは闘技場の見習い闘士の中で序列1位に君臨する実力者であったが……同時に、「灰色」と呼ばれる魔獣の声が聞こえる特異体質ゆえに蔑視される対象でもあった。

 

見習い闘士の中にも低く見てくる輩はいたけど、序列2位のソフィーネだったり仲良くしてくれる相手もいた。

ある日、回復術士でもあるソフィーネを雇い入れるために貴族家が動いて。2位を誘うのに、1位に声を掛けないのは下の見習いたちに不信感を持たれるから、という気乗りしない理由でレーヴェも取り込もうとした。

闘士と認定するための試験には魔獣を用いるのが正式なのだが……レーヴェの為に連れてこられたのは、魔力で作った泥の体に魔獣の魂を乗せた使い魔を扱うために「灰色」と同様に迫害された「魔女」と呼ばれる少女だった。

 

その少女ミィカを見たことで、レーヴェはいろんな感情を刺激されて。彼女を救おうとちょっと暴走気味な行動をとることになって。

闘技場では本物の魔獣を使うため、戦いの中で命を落とすものもいたりして。そんな中で序列1位になっているレーヴェは結構実力はあるんですが。

それはあくまで見習いとしてであって、実戦経験のある純闘士を相手取って勝てるほどのものではなく。

ミィカを連れて逃走しようと図ったものの、失敗。ただ、闘技場の理事長が手回しして仮に見習い闘士としての身分を貰って、近くで暮らせるようになったのは良かった。

 

……とはいえ、それも善意からではなく。「魔女」や「灰色」を使った計画を企んでいる勢力だったり、歴史上迫害をされた勢力が蠢いていたりして。

魔獣との争いがある、というのを差っ引いてもドロドロしてる世界ではありますねぇ……。レーヴェとミィナ含め、メインキャラの交流は微笑ましいんですが。大人たちの謀略に振り回されていきそうなのが気掛かりですねぇ。負けずにいて欲しいものですが。

精霊幻想記25 私達の英雄

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「そのまさかよ。彼をこの地に呼び戻すわ」

 

ガルアーク王国にて、炎の勇者タカヒサがレイスの手に落ちて。

その時に発された業火は王城からも明らかに見えた。マサトは兄が関連しているのでは……と疑いを持っていましたが。

レイスが賢神の残したゴーレムをハッキングして操り、王都に出現させたために大人しく相談できる状況でもなく。

アイリスが姿を現して非難を促す程度には危険……どころか、権能を使える超越者にとっても面倒な手合いだそうで。

 

七賢神のリーナの生前の仕込みによって、美春に憑依して色々とサポートしてくれていましたが、それが無かったら大分厳しかったでしょうね……。

今の彼女は裏技のような手法で存在しているだけで、過去からの準備によって望んだ未来をつかみ取ろうとしているわけですが。

仮面とはまだ違った形で、神のルールを無視する手段を構築してみせたのはお見事。

それによって、忘れられていたリオの記憶を他の人々が思い出してくれて……懐かしの交流の機会を持てたのが良かったですねぇ。ついに、という感じがする。

色々と状況が落ち着いた後、セリアが母を連れて挨拶に行っているシーンとか微笑ましくて良かったですね。

 

制限付きではあるけれど、ガルアーク国王たち勇者を擁立している陣営の人々に、勇者の抱えている危険性について伝えられたのは良かった。

ゴーレム相手に竜王の眷属であるソラがかなりバチバチやりあってくれて、強さが実感できたのも読んでて楽しかったですね。

リーナ、美春と夢で交流していた時にもそういう感じでしたが、今を生きる人々に未来について教えることは悪影響を齎すこともあるため、基本的に伝えることはできないというスタンスで。

 

リオ相手にも分岐になりうる選択肢を提示してくる、不審なアドバイザー仕草をしてきたわけですが……いったいどんな未来が見えていたらあぁいう提案をしてくるんだろうか。

彼女が持ち出したアイテムが重要な役割を果たすのかなぁ?

怪しいは怪しいんですけど、美春がそれを受け入れなかった結果がアレだという前例を見せつけられているわけで。信じがたいけど、完全に無視も出来ないというのが悩ましいなリーナ。直接言葉を交わせるようになったからこそ、より扱いが難しくなった感はある。

さて、26巻のサブタイトルだけ予告で出ましたが「虚構の在処」ねぇ。伏線回収回になるということで、楽しみではありますがどうなるやら。

魔界帰りの劣等能力者1 忘却の魔神殺し

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「怖い思いをさせて…ごめんね。でも二人は必ず無事に帰すから……」

 

異能が密かに存在する地球が舞台の現代ファンタジー作品。

主人公、祐人が生まれた堂杜家は秘匿されるべき役割を担う霊剣使いの家系だった。

しかし祐人は両親から相反する力を継いでしまったために、自由に能力を使うことのできない状態だった。

祖父から別系統の技術を叩きこまれたおかげで、実際の戦闘能力は高いものの特殊技能過ぎて別の異能者からも実力が感知されにくく侮られがち。

 

時間の流れが違う魔界で3年過ごしたため、実戦経験もあるみたいですし、スペックはかなり高い模様。

とは言え、強い力にはそれだけの代償が必要で。自由に使えないし、代償によってリセットされてしまう部分もあるために、積み重ねがしにくいのは生きにくそうですね……。

 

祐人には異能者としての生活と、何も知らない友人たちと過ごす学生としての生活があるわけですが。

能力の代償もある中で、普通の学生生活が彼を繋ぎ止める重石になっているのはいい塩梅だとは思いました。

ただ一番その役割を果たしている幼馴染の少女、茉莉は祐人からの告白を嘘ついた上で振ったわりに未練たらたらなのがちょっとなぁ、と思ってしまうので苦手。その未練があるからこそ、重石になってるともいえるんですが……。

 

あと多少考えはあるっぽいですけど、祐人の祖父が生活費使い込んで孫に「十五になったら一人前」と放り出して。せめてもの情けか住むところだけは、伝手で格安で手配してくれてたけどボロ屋すぎてテント暮らしする羽目になってたし。

あちこちで祐人が、当人にそこまで責がないのに不憫な目に合ってるのが引っかかる。そういうポイントが多くて、あまり合わなかったですね……。

インフィニット・デンドログラム21 神殺し

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『――でしたら、【疫病王】が人の手で倒せると証明してみせましょうか?』

 

王国で開催されているトーナメント、レイ自身は敗退してるからクランメンバーの応援だったり、ギャンブルで儲けたり相変わらずの小王道をしてました。

2日目でビースリーが勝利して、あまり注目されてなかったルークが超級職すら下して3日目の優勝を掴んだり。デス・ピリオドは好調ですねー。

 

4日目は決闘ランカーのジュリエットが、5日目は女狐こと月夜が獲得。

そして6日目は、独特の嗅覚で強者のにおいをかぎ取ったカシミヤが乗り込んでいて優勝したわけですが

カシミヤが戦うことになったUBMは、異質な存在感を纏っており……戦闘ではなく逃走を選んでいたのが、厄介でしたねぇ。

その逃走先で、超級エンブリオ持ちのとあるマスターと遭遇したり、裏側で暗躍しているクリス・フラグメントがそのマスターに興味を示したりと、後々に響いてきそうな要素が多いですねぇ。

 

超級殺しと呼ばれるマリーも別日のトーナメントには参加していましたが……。

彼女は、隠密・暗殺特化なわけでヨーイドン形式のトーナメントは相性が悪く敗退。そんな彼女がどうして「超級殺し」と呼ばれるに至ったか、という話が出てくるわけですが。

それがサブタイトルにもなっている『神殺し』という事件で。

この「インフィニット・デンドログラム」というゲーム、管理AIとかフラグマンとか、この世界のハイエンドが関わっているゲーム世界の問題だとかもあるわけですが。

そういう存在を察知しつつ、「別グループの同類が作った箱庭なら」という仮定の話を始める【疫病王】キャンディ、ゲームの強さとは別方向の怖さがあるな……。

 

経験値効率でいえばティアンを消しまくるのが効率が良い、と疫病を蔓延させて国一つを落とした怪物。

周囲に細菌をばらまくことでマスターですら容易く近付けない死地を作っていた人物。それが王国に近づきそうだったところを、マリーが排除した、と。

なるほどこれは確かに、注目を集めるわけだ。この1件でティアンの特殊超級職「勇者」が死亡す事態になったり、事件に巻き込まれた少年が天竜王に見出されていたりするので、後々に影響が大きそうではありますね。

キャンディ、近ごろ脱獄かましてますし。この敗北を得た相手が、次に暴れたとして同排除すればいいのかは頭が痛い問題ですが。

そういう情報開示されつつ、戦争に向けて秒読みといった感じで、さてどういう展開になっていくんでしょうか。

英雄と賢者の転生婚4~かつての好敵手と婚約して最強夫婦になりました~

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「――ただ強いだけの奴だったら、俺は『英雄』とは呼ばれてねぇよ」

 

以前話題にでた、千年以上生き続けてる東方大陸の国主の獣人少女が、まさかまさかの来訪というのが口絵に描かれてびっくり。

婚約者を守ろうとエルリアは腕組んでるし、レイドも珍しく冷や汗かいてる感じで面白かった。

 

序章が中々に不穏だったと言いますか。平和と安寧のためにエルリアが作った魔法という技術。けれど、それによって争いは激化し……何度も何度も、悪用するものを殺してきたという過去。

それを数百年以上繰り返してきた、だとか。彼女に会いに来た『英雄』が、「今までの記憶」どうこうの会話していたりだとか。

 

エルリアが賢者ではなく『魔王』と呼ばれていたり、英雄が転生を繰り返しているとか。気になる情報の宝庫過ぎたな……。『魔王』エルリア、絶望しすぎていて今のレイドとイチャイチャしてる彼女みてると別人のようでしたねぇ。

ウォルス、転生を繰り返した『英雄』達の願いを『魔王』エルリアに届け、幸福な未来を描こうとした人物だったんですねぇ……

そんな彼から、本来辿るはずだった歴史と、改変された歴史についての話を聞いて、アルテインの遺志を継ぐ連中は許すべからずという方針を共有できたのは良かったですね。

独自の方法で新しい『英雄』生み出しているのといい、面倒そうな相手ではありますけど。

 

レイドが『英雄』と呼ばれていたのも納得の知識と分析力で、侵略者たるアルテイン側の行動を予測できるのは強いですよねぇ。頼もしい。

敵が動くだろうし、それは襲撃ではなく戦争と呼べるレベルのものだろう、って予測してましたし。純粋な強さ以外でも、対処できる部分あるの良いなぁ。

相手側にも事情があり、それを汲もうとする度量を持っているレイドとエルリアは本当に格好良かったです。

いまを生きるレイドとエルリアが紡いできた縁を頼りに、戦争にまでなりかけた状況を上手く解決する方法まで見出していたわけですからね。やることのスケールがデカいわ。

剣聖女アデルのやり直し~過去に戻った最強剣聖、姫を救うために聖女となる~2

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「やれやれ……それよりも姫様。ここにいる皆、姫様を頼りにしているのは確かですが、姫様お一人に全てを押し付けるわけでは御座いません。何かあれば私も必ずお支え致します。どうかご安心を……」

「アデル……はい、ありがとうございます」

 

タイムスリップしたら女性化していた剣聖アデル。

女性だからこそ扱える戦技も会得し、研鑽に余念がないアデルですが……。本来聖女は、神獣と契約し使役する存在であって当人の戦闘能力が求められていないので、護衛がおかれていたわけですが。

……アデル、元剣聖なのもあって普通に強いんですよねぇ。護衛要らないんじゃ、という発言が出てくるのも頷けてしまう。

 

そんな彼女が、国境付近の破損した聖塔の調査に赴くことになって。

国境付近であるために、他国の軍もまた対応・調査のための部隊を派遣していて、現地で鉢合わせてましたが……マルカ共和国の代表の女性、苦手なキャラだったな……。

あまりにも自信がなく明け透けすぎて、すぐに泣き間延びして喋る……なんで国境地帯に派遣される代表になってるんだ……。

と、思ったら後に演技でしっかりと思惑あること分かったので、すっきりしましたね。いや、そうですよね。怪しいですよね!!

 

さらに帝国からも部隊が派遣され、聖塔が壊れたことで出来た未開領域に踏み込んでおり……そこに帯同していた帝国の皇族トリスタンとアデルが遭遇することになります。

彼は、前世においてアデルが主と仰ぐユーフィニア姫の死に関与したとされ、さらには大戦を苛烈にした原因でもあるため狂皇とまで呼ばれた人物で。

かつての時間軸ではユーフィニアの婚約者でもあったそうですし、狂皇という来歴を知り討伐したアデルだからこそ、今のうちに排除できないかな……って思考になってるのは、姫第一主義の彼女らしかったですね。

 

それでも仲間が傷つく可能性を放置してまで排除を優先するでなく、姫からの命令もあったとはいえ助けに行くんだから、なんだかんだアデルも人が良い。

実際に交流してみればトリスタンは前世と違う性格をしていて……。戦の大聖女の方は、この時代から後ろ暗い活動していたみたいですけど、トリスタンの方はまだ救いがあるのだろうか。

今のトリスタンから伝え聞いた話によれば戦の大聖女を伴った遠征の予定があったそうですし、以前はそこから闇に落とされたのかもしれない、とは思いましたね。

 

かつてのアデルは盲目であったことや、主を亡くして復讐に囚われてしまったことで見えていなかったことも多くあったようで。

前世における「剣聖アデルが着ていた鎧の来歴」、「前任の護衛メルルの去就」などなど、その真実と対峙することになっていましたが。

メルル父の業が深かったですね、というか。アデル達が放り込まれていた闘技場といい、この世界そういう場所が多すぎないか……? という不安は沸いた。

そういうアレコレが絡み合った結果として、前世では大戦にまで発展したのでは疑惑。

聖女アデルの存在がいい感じに状況を変化させていってるので、運命に負けずよりよい未来にたどり着いて欲しいものですね。

最強英雄と無表情カワイイ暗殺者のラブラブ新婚生活

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「全て終わった暁には――二人でゆっくり一緒に暮らそう」

「大好きな、貴方の傍で、ずっと微睡んで、いたいから」

 

人類を脅かしていた魔族の独裁者、魔王。

離反した魔王の子供と人類連合の奮闘の結果、魔王は敗北し……戦後、人類国家は人間同士で争っていた隙を魔王につかれた反省を活かし、友好条約を結ぶことになって。

大規模な争いが起きにくい環境が出来たことで、魔王軍との戦いで著しい成果を上げた『英雄』達は、少しずつ軍事から離れていく選択をとって。

 

主人公である白の英雄エルバラート・リュオンも、自国が落ち着いてきたのを見届けて隠居生活を始めることを決めて。

戦いの中で縁を結んでいた「死神」と恐れられている暗殺者でもあるクロエと結婚し、穏やかな時間を過ごしていく……という物語です。

 

エルドとクロエ、お互いが相手の事を大事にしてるの良いですよねぇ。

村長クラスにはさすがに自分たちの立場について伝えているようですけど、普通の村人たちは知らず。静かに日常を過ごしている2人ですが。

クロエが村人の奥方たちに、夫との関係についてアドバイスを貰っててもエルドにアピールしようとしてるの、初々しくて可愛かったですね。

戦乱を駆け抜けた人生経験の重みというか、既に結婚していることもあってか、挿絵もキスしてるものがあったり、夜の睦言なんかについても触れられてたり、意外とその辺の描写が多かったですかね。ラブラブの看板に偽りなし。

 

まぁ、引退を決め込んだとはいえ、国王が友人であるのは間違いが無くて。

色々と問題が起きた時、国王側は彼らをできれば巻き込まないようにと思いつつ、エルド達は助力に行くんだから、いい関係ですよね。

友好条約が結ばれたとは言え、人が人である以上暗躍する人物も多くて……また新しい騒動が発生しそうな気配はあるみたいですが。エルド達の実力を見ると、その暗闘が身を結ぶことはなさそうだ、と信頼できますなー。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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