気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

★3.5

パラサイトムーンⅣ 甲院夜話

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「そうか……そうだな。疑うよりは、信じた方がいい」

「でしょ? それに私達、ほんとに仲良かったんだから」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

13巻は、キャラの繋がりこそあれど事件的には独立した、単巻でまとまったエピソードでしたが。46巻はシリーズですね。上中下巻構成な感じ。

 

「甲院派」。迷宮神群、長くのたうつアラクネを信奉していて……人体実験を繰り返したことで十年以上前にキャラバンに潰された一派。

既に登場しているキャラだと、神群の探知が出来る詩乃や、フローラやファウナもこの甲院派の関係者だったようです。……実験体側として、ですが。

実験を主導していた側にも、甲院を裏切りキャラバンに着いた人員は居たようですけど。

十年前に終わっていたはずの組織。それが、今になって蠢き始めることに。

 

メインとなるのは、新キャラ乾真砂。

彼もまた甲院の実験で異能に目覚めた子で……異能が戦闘に活用できるものだったので、華ヶ瀬が社長をやっていた会社に属してたようです。

が、解雇されて。新しく研究者の護衛を始めて。研究者の下には、懐かしい仲間も一人いて。このまま穏やかに時間が流れればいいなぁ、と思わずにはいられなかった。

まぁ、無理なんですが。

 

甲院派の元幹部が、真砂の護衛対象である研究者を追及して。

その人を助ける為に、真砂たちは行動を起こさざるを得なくなった。

否応なく騒動の最前線に駆り出されて、巻き込まれるんだからたまりませんな……

実験室の子供たちは、かつて約束をしていて。長く連絡を取っていないメンバーも多かったようですが。

来歴のこともあって、深いつながりが感じられて良いですねー。折れずに頑張ってほしい。



パラサイトムーンⅢ 百年画廊

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「生きているなら、探します。それが一番、僕にとって大事なことですから」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。                                                          

2巻とほぼ同じ時間軸。1巻で登場した、弓と心弥達が何をしていたのかが描かれる話。

メインとなるのは、心弥ですね。彼の持つ「感情が色で把握できる」異能。

それ齎したグランレイスという画家と、隠されていた神群「虹の屍・オルタフ」。

 

そして満月のフェルディナンと呼ばれる、変身能力を持つ神群関係者。

フェルディナンの思惑で二人が――特に心弥が翻弄されることとなるエピソードです。

絵に飲み込まれてしまった弓を助けるため、心弥はグランレイスの作った『画廊』を探索しますが。

 

フェルディナンの暗躍を知ってると、引き返してーと止めたくなる。

……けど、事情を知っていたとしても、弓が絡んでいたら止まらなかっただろうなぁ、と納得もしてしまうので難しい。

 

不老の夢路さんの背にあるナニカの事とかも、少し分かりましたけど。

今回の一件で、一番癪なのは星詠みエスハが、全ての事情を知っていてなお道化の振る舞いをしているフェルディナンを放置していたことですよね。

常日頃からこんな言動してれば、そりゃあ嫌われるわ……。

フェルディナンは心弥を振り回したけど、最後には筋を通したので、微妙に嫌いになれない部分もある。

 

パラサイトムーンには、いくつもの神群と異能が出てきますが。

一番好きなのが、グランレイス関係ですねー。『画廊』が好きなんですよ。一人の想像力によって作り上げられた、広大な空間と言うシチュエーションが美味しい。

後の巻で『画廊』を活用する場面とかも気に入ってて、そこは記憶に残ってたので読み返しついでに感想を書いてます。

 

電子版あとがきで触れられた、「四巻で扉絵が重複していた」失敗。

一応紙でも読んだはずなのに、その辺りはすっかり覚えてないですね……電子書籍化にあたって修正が入ったそうなので、おめでとうございます。

あとがきだと「グランレイスと心弥につながりはありません」以降の下りとかが結構好き。

“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店7

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「俺は咲と共に生きていく」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。シリーズ最終巻。

咲もまた義眼型の『アンティーク』を所有していて……それもまた死を見るものであった。

ことここに至って、刻也は自分が知らないこと、見えていなかったことと向き合う必要に駆られます。

 

2人の出会うきっかけとなった「過去」も追いついてきて、非情さを突き付けてきますが。

直接的に死をもたらす『アーティファクト』とか物騒なものを、いくつも装備しているとか反則にもほどがある。

辛くも乗り越えた後、刻也は「付喪堂骨董店」に辿り着き――『アーティファクト』を使って、真実を知ることに。

 

自分の義眼のことや、秘されていた『アーティファクト』のこと。

死ぬ可能性を見る『ヴィジョン』も中々趣味が悪いとは思っていましたが。今回の主題となるものは、規模が違って。そんなことまで出来るのか、と驚かされた。

そして、最後に立ちはだかるのが都和子さんだって言うのも熱い展開ですし、その過程で1~7巻で出会った『アーティファクト』を活用してくのも、シリーズ物ならでは積み重ねが感じられて、とても楽しく読めました。

そして最後の終わり方が、1巻の終わりと対になっていて、構成が上手い。

 

構成に関しては、全てが計算でもないようなんですよね。

あとがきで書かれていましたが、各巻の4章を刻也と咲の話にするというのは当初の予定にはなかったそうで。

綺麗にまとまってるように見えたので、少し意外ではありましたね。2人の関係が少しずつ近づいているのを見ていなければ。確かに、ここまで思い入れのあるシリーズにはなってなかったかもしれない。

10年以上前の作品ではありますが、オススメです。

“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店6

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「君にここまで言わせるものが何なのか、俺は知らない。初対面の俺がそこに踏み込んでいいのかもわからない。だから俺にできるのは、こんなもんだ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

5巻で登場した『アンティーク』を回収している2人組と、改めて対峙することとなる巻。

1章「嫉妬」~3章「未来」まで、全てあの2人組にまつわる続きもの。

 

相手と自分の能力を交換する『入替人形』に頼ってしまった姉妹の話から始まります。

相変わらず『アンティーク』に頼った人には、不運が訪れる結末となっていましたが……『アンティーク』なんてなくても、あの家は歪んでいたから、別の形で破たんしていたようにも思える。

 

まずは、2人組の少女の事情が明かされて。

そこから片割れの少年の方の目的が判明するわけですが。

彼は彼で『アンティーク』……というか理想に振り回されまくったんだなぁ、という感じで。

どうせ理想なら、都和子さんが言った甘い考えの方が好きですね。いばらの道ですけど。

 

4章の「過去」だけは、いつも通り刻也と咲の話ですが。

2人の出会うきっかけとなったエピソードで、これまでの微笑ましさとは違う、中々に重い展開になっていました。

次が最終巻ということもあって、それに向けた準備をしている感じ。

“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店5

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「贈った言葉は返せないのよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

情報を集めるのに、SNSじゃなくてブログサイト使ってる辺りとか。連絡先交換に、赤外線通信使ってるのとかに時代を感じて、思わぬダメージを受けましたね……

元々10年以上前に刊行された作品なので、その辺り仕方ない部分はありますが。

 

特徴的なのは1章「幸運」。

章題の通り「幸運をもたらす」バングル型の『アンティーク』についての話ですが。

『アンティーク』に振り回されるキャラだけではなく、接触して状況を動かす怪しげな2人組が登場して……

でも、その2人の謎は次回以降に持ち越しとなってるんですよね。

確かに「付喪堂」以外にも『アンティーク』集めてる人いてもおかしくないからなぁ。

 

2章・3章は続きのエピソード。

『アンティーク』も2つ出て来てはいます。2章の方では珍しく刻也がちゃんと探偵してたというか。資料を読みこんで、答えを見つけた形ではありますが。

とある壺にまつわる悲しい過去と、隠されていた秘密について。

壺そのもののエピソードのもの悲しさもなかなか来るものがありますが……

途中で、刻也が咲の「無表情の中に落胆を纏う空気を表現していた」所に気が付いてるのがポイント高い。そこに気付けるくらい、距離縮んでるんだなぁ、と。

 

4章の2人の話では、また微妙にすれ違ってましたけど。

5巻まで継続して、4章構成かつ最後は刻也と咲のエピソード、というのがパターンとなってて、安心して読めるのはいいですねー。

刻也が見栄を張った結果、デート失敗みたいになってましたが。自力でちゃんとフォロー入れてたのには成長を感じた。


“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店4

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「しょうがないから、刻也の言うとおりにするわ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

印象を操作するものだったり、運命の赤い糸をつむいだり。

相変わらず『アンティーク』の能力は幅広くて、それを扱う人々の向き合い方も様々です。

2章「ギャンブル」では、賭場で勝ちまくる不審な男を相手に、刻也と咲が賭けをする羽目になる話ですが……無茶するな、としか。

 

相変わらず4章の刻也と咲が可愛いん。

今回もまた刻也が咲を怒らせてしまってますけど、1巻の時と少し距離が変わってきてるのが良いですよねぇ。

表情には出にくいとしても。読者視点だと咲の内面描写があると、筒抜けで分かりやすい。早く付き合ってしまえ、とか言いたくなるけど。このもどかしい関係のままで居て欲しくもある、絶妙な距離感。

 

それ抜きにすると、1章の「影」が一番好きでしたかね。

刻也の学校で起きた『アンティーク』絡みの、静かな事件。

ある時、去年のクラスメイトと再会したものの彼女の事を覚えていなくて……後書きによれば、結構な難産だったらしく、当初の予定とは全く別物になったそうですが。

かなり良いテイストの話だと思っていたので、これが予定外に出来上がるのか凄いな……と感嘆するばかり。

今は真実を告げない、と選択した刻也の決断を尊重します。

“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店3

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「し、しませんから」

「しなきゃ呪いは解けないぞ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

第一章「箱」。咲の友人でもある小学生、麻美ちゃんが飼っている猫を探す話。

探しても見つからず、麻美ちゃんまで居なくなり……刻也が奔走して、ある真実を見つけてましたが、真相ではない辺りが彼だよなぁ。

気が付けるけど、抜けてる。「探偵には向かないねぇ」という評価はまさしくその通り。

 

あらすじは第三章の「夢」がメイン。

恋人を失くした少女が入手した『香炉』と、彼女が見る夢について。

刻也も気にして少し関わってましたけど。

どちらを選ぶのかって言うのは、中々に難しい問題ですよねぇ。夢は夢と割り切れたら、どれだけいいか。現実が非情ですからねぇ。

 

今回も四章は咲と刻也の交流の話でしたが。

二人がメインと言う意味では二章の「人形」も中々良かった。『アンティーク』の逸話の方も、相変わらずビターで雰囲気遭って良し。

四章で呪われてしまい、重ならない時間で生活する事となった二人が、呪いを解こうとするんですが……もどかしいなぁ、もう。

都和子さんが終始ニヤニヤしてたんだろうなぁというのも想像できる。


“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店2

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「君まで死んだら元も子もないだろう」

「あいつが死んでも元も子もないんだよ!」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

静寂を生み出す鏡や、もう一人の自分を作りだす仮面など。

今回も多様な『アンティーク』が出て、多くの人が振り回される事となるわけですが。

その力によって、大抵は不幸になる様子を見せられると、店主の都和子さんが、『アンティーク』を収集しつつも、それを他人に売ろうとしない意味が良くわかりますね……

 

鏡を求めてきた作曲家も、目に執着した占い師も。

『アンティーク』に出会わなければ、あそこまで踏み外すことも無かったんじゃないかな、と思いました。

切っ掛けは何であれ、犠牲を生じさせてしまったので、同情の余地は基本的にありませんけど。作曲家の方は、もう少しだけ周囲を見られていれば、違った結末あっただろうなぁ……哀れに思う。

刻也が運命に対して、変な気負いを得てしまったのが良いのか悪いのか。

 

第四章の「化粧」は、咲と刻也がメインの話。

時間の経過を映す『アンティーク』を切っ掛けに、化粧に手を出した咲。

刻也は図書室で本を借りて、彼女に協力しようとか思ってましたが……うーん、この二人は絶妙に噛み合わないな!

相手の事を気にしているのは間違いないなのに、絶妙に拍子がズレてる。ボタンを掛け違えたまま外出してるのに、誰も指摘してくれない感じというか。

回りくどい子とせずに、もうちょっと言葉を尽くそう、という気分になる。見ている分には微笑ましくもあるんですけどねぇ。


“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店

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「ううん。その……」

(略)

「…………ありがと」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

このシリーズは紙でも持ってるんですが、実家に置いてきてしまったので。

不意に読み返したくなった時に、こうして読めるので読み放題サービス、中々快適だな……。

 

『アンティーク』と呼ばれるものが存在する。

わざわざ断りを入れる以上、年代物の骨董品や美術品ではなく……「幸運を呼ぶ石」、「夜な夜な髪が伸びる人形」みたいな、オカルト的な能力を宿した物品の総称。

主人公の刻也も『アンティーク』を所有していて、バイト先の同僚・咲と一緒にアンティーク絡みのトラブルに見舞われたりする物語。

 

店主が『アンティーク』収拾を目的としている、「付喪堂骨董店~FAKE~」でバイトしているのもあって、二人とも知識はありますが。

基本的には平凡な学生で、トラブルをパパッと解決するようなことは出来ず。泥臭く足掻きながら、なんとか結果を出す感じ。

 

第二章の「像」が、好きですねー。

「どんな病を治す」と「不治の病にかかってしまう」という正反対の噂のある像を、店主が見つけて来て。うっかり咲が触ってしまい、どうにかしようとする話。

弱ってる咲が可愛くていいんですが、一歩間違うと危うい所でもあったんですよね……『アンティーク』の方の逸話も、皮肉が効いてるというか、救われないオチが苦味があって良い。

 

あとは、第四章の「プレゼント」。

『アンティーク』の財布に、刻也が振り回される話なんですが……

刻也のアイデアが力技すぎるというか。相手の事考えられてなかったのは、減点対象というか赤点も赤点でしょう。

最後に「本当」を用意していた部分は評価できますが。もう少し頑張りましょう、って所ですなー。

風の聖痕 Ignition6 ヒミツのカンケイ

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「だから、過ぎたことは忘れちゃえって言うの!?」

「覚えていてやれよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

キャンペーン追加タイトルで、期間は1130日まで。

 

作者逝去後に出された、シリーズ最終巻となる巻。

執筆途中の『風の聖痕7』の冒頭部分も巻末に収録されています。まだ文章を練っている途中で、句点じゃなくて読点で終わってるのがリアルで、無情さを感じた。

絶筆だと知っていたのに、「あとがきにかえて」以降のページ読んだ時、泣きそうになりましたからね……

 

表題作「ヒミツのカンケイ」は、学園一の美少女とされる綾乃の周囲に居る男に目を着けて取材しようとするパパラッチの話。

学園の新聞部ではあるんですが……随分と個性的と言うか、本当に変わったキャラばっかち集まってますな、あの学校。

 

和麻の自宅を訪問しようとする「綾乃さんのお宅訪問」も、簡単なお使いだろうとそうやすやすと終わらないよな、というか。

見事に彼女が足を踏み入れたタイミングで騒動に遭遇するんだから、もう……

 

しかし今回のメインは「風の聖痕NOIR 炎の喚び声」と題された作品でしょう。

わざわざ「NOIR」と付けているのはなんでなんでしょうね。ドラマCDとかからの逆輸入とかでもなさそうですし、ちょっと分からなかったですが。

人体発火現象が多発してるため、捜査依頼を出された綾乃と和麻が犯人を追う話……というと語弊があるな。

 

いつもの通り、和麻の方は話を聞いた時から大体の事情に察しがついてるようでしたし。

取り越し苦労で会ってほしいという彼の願いは叶わず……わずかな救いだけが残る、ビターな結末となっていましたが。

コミカルな短編が多い中で、シリアス寄りの展開になってて、これはこれで面白かった。

 

魅力的なシリーズをありがとうございました。

ご冥福をお祈り申し上げます。


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