気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

おはよういばら姫

おはよう、いばら姫6

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「…私も、哲くんの特別になりたい」

 

あちこちで話し合いの場が持たれて。

哲は家族や友人たちの間での隠し事をしなくなりましたし。

志津も母親と本邸で暮らすようになったりと変化が。

そうして時が流れ、変化が起き訪れたのは平穏な毎日。

 

ただまぁ、平穏な日々というのは続かず。

別れの季節が、近づいてきて。

始まりは、ハルさんの娘――桜が「幽霊が見える」という噂を聞いて千尋に会いに来て。

 

そこから桜と、ハルさんの痕跡を探したりする中で、一つの答えを得て。

あの人達は、本当に幽霊だったんだ、と。本当はありえない時間を、過ごしていただけだったんだと。

いつまでもこのままじゃいられない、というのは彼らも分かっていて。

いい機会だ、と。思い残すことなんてない、とハルさんが最初に去って行って。

 

志津と哲の距離が近づくにつれて、志津の心は満たされていき、他の人が入れる隙間が無くなっていった。

別れは辛くて寂し入れけど、独りでいるわけではないから。二人でなら、大丈夫だと。

これから先もまた大変そうではありますが、閉じ込められていたあの御屋敷から出て、世界が広まった志津と、それを為した哲なら、まぁ、何とかなるでしょう。

ちゃんと話を聞いてくれる友人とかもいることですしね。



おはよう、いばら姫5

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「…困りましたね」

「別れはきっともうすぐそこなのに」

 

志津を連れて……哲は駆け出し。

まさかの駆け落ちでどーするんだ、って感じでしたが。

逃げ込んだ先は哲の祖父が運営している民宿で。

全く考え無しってわけでもなかったのか。まぁ、突拍子もないことなのは確かですけど。

 

ちゃんと事情を説明して、親子で話をする場が持たれたのは良かったなぁ。

哲は去年、父と祖父が、母の延命治療を止めるかどうかの話をしているのを盗み聞きしてしまって。

だからサッカー部もやめてバイトを掛け持ちして、お金を稼ごうとした。

そんな話を今度は妹二人と、友人と志津が盗み聞きしてて。

あそこで乱入できるあたり、志津もかなり変わってきてますよねぇ。

 

志津の父親も中々厳しい人生を生きてきたようで。

多くのモノを強いられる人生の中で、妻に迎えた彼女だけが特別だった。

だから、妻が娘に怯えるならばそれを遠ざけようとした、と。

誰も彼も不器用に過ぎる感じがしますねぇ。いや、ホント。もう少し言葉を尽くして入れバ、ここまで抉れなかったのでは、と思わずにはいられませんが。

何とか、ちょっとはマシな場所までたどり着けそうですし、ちょっとほっとしました。



おはよう、いばら姫4

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(――予感はあった)

(もっと笑顔にしてあげたい 報われてほしい 触れたい 幸せになってほしい)

(この、気持ちは――)

『あなたは あと戻りできなくなる』

――ふと みれいさんの声が聞こえた気がした

 

家族の為に部を離れた哲。

そんな彼の残したものがあって。手を伸ばしてくれる人がいて。

引退セレモニーじみた真似をできた事は良かった。

哲と交流する中で、「好きなもの」が増えた志津。

 

前より笑うようになった、というか。

哲がいい影響与えられているようでほっとしました。

涼も酷いことを言ってしまった自覚あるようで、ギクシャクしていましたが。

友人の千尋がフォローして、何とか元通りになるきっかけが得られた感じでしょうか。

「おまえらの兄妹愛ってちょっと歪んでるよな…」と評価されてましたけどね。

 

そして少しずつ距離を詰めていったわけですが……

噂の父親が帰国して。志津の母親の悩みなんかも打ち明けられたわけですが。

母の方の葛藤は、まぁ分からないでもない。

けれど父親の方は……虫唾が走るな。

哲が思わず行動してしまったのは、こうこの先どうすんだ、と不安が募りますが。

あの父親には負けないで欲しいと応援したくなります。

 

おはよう、いばら姫3

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「…知ってるか 終わりは仕方のないことだったとしても」

「終わり方は結構自分で選べたりするんだ」

「自分の気持ちに蓋するばっかじゃない道もある これ、おっさんからのアドバイス」

 

志津を外に連れ出したり、距離を縮めている哲。

けれど、彼にも背負っている物というか柵があって。

そもそも高校生だけどバイトをしてるから志津と接点できたわけですしね。

その理由。母が入院したのは、彼が小学四年生の時で。妹たちはさらに幼かった。

だから彼は家事を見につけて、家を優先して。……好きだったサッカーから離れていった。

 

仲間たちと大会に出られる最後の機会。

それをおぜん立てされても……哲は頷けなかった。

彼の悩みも分かります。「中途半端なまま加わっても笑えない」。

変な意地かもしれないけれど、彼なりの筋を通そうとしたその心意気は買う。

 

……妹に部活をやめていたあたりの話とかしてなくて、問い詰められて、かなり険悪な雰囲気になってしまいましたけどねぇ。

家族が大切でそっちを選んだはずなのに。上手くいかないものですね……

志津の中の幽霊たちにアドバイスとか忠告とかをもらってます。

志津自身も、意見をもらいながら自分で行動を始めて。

みれいの忠告通り「後戻りできなくなる」状態になってしまった感じがありますが……

現状課題ばっかり積もっていて解消の目途立ってないんだよなぁ。哲を応援したくはありますが、どうなるやら。

 

おはよう、いばら姫2

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「私もお互いを知るのはとても大事だと思いまして」
「勝手な解釈で相手はこうだと決めつけてはいけないと」
「志津にもそう言っておいてください」


家政夫のバイトをしている少年と、そこに住まう特別な少女のお話。
志津の秘密を知ったために、屋敷の奥様が哲にそちらの仕事を振るようになって。
中の人が豊富で、うんこれの対応していくのは中々大変そうだなぁ。
年頃の少女なわけで。前回は男性陣が多く出てましたが、中身にはそりゃあ女性もいるわけで。

一筋縄ではいかなそうというか。
「無理しなきゃ、一生あなたこと怖いままです」。
怖がりながらも、踏み込んでいける哲は、彼なりの優しさを持っている子で、良いですね。
ただ哲側にも問題がありそうというか、突然辞めたサッカー部の話とか、母親の事とか欠片ばかり描かれてますので、気になるところ。

奥様の方が志津を恐れて隔離してるのかと思いきや。
出張から帰ってきたご主人の方が厄介そうなんですけど。
うわー、またひと波乱ありそうな感じ。


おはよう、いばら姫 1

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「でもいつか」
「どれだけ怖くても 一人で乗り越えないといけない時が絶対くるよ」
「がんばれ 哲」

丘の上のお化け屋敷。
そう噂されている邸宅で家政夫のバイトをしている高校生、哲。
彼はある日、離れで暮らしている少女志津と出会って。

病気がちだから一人だけ離れにおいている、とのことですが。
長年働いている人でも、姿を見たこともないとか。
既に死んでいるんじゃないかなんて話もあって。
でも、実際会ってみた少女は身体的には健康そのものに見える。

哲は、不思議な彼女に惹かれていって。
けれど、彼女が抱えている問題は、かなり厄介なもので。
哲の家も問題を抱えていないわけではなくて。
それぞれに大切なものとか思惑とかあって、複雑に絡んでいる感じがします。
でも、どうか哲には折れずに進んで、また彼女の手を取ってほしいものです。

オマケの4コマが笑えた。
美郷家の家訓の下りが特に。
親子喧嘩中でも律儀だな、この父子……
哲側の事情も2巻以降になりそうですし、今から楽しみです。


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ちゃか

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