「必ず届く、この蒼穹に!」
ラノベニュースオンラインアワード2019年12月アンケートで、「総合部門」、「新作部門」、「新作総合部門」、「熱かった部門」の4冠達成していたのを見て購入。
……アンケート結果出た後に買って、その後積読の山に埋もれたんですが。
空を飛ぶ鎧「アガートラム」が開発された、近未来。
簡単に空が楽しめるようになり、アガートラムを纏って空で競い合う機関甲冑競技も存在して。
高校2年生の松原優は、幼馴染の少女・高坂凪に指示を出すヘッドクォーターとして、全国大会に挑んだものの準優勝で終わり……
次回以降の雪辱を誓うものの、レギュレーションが変更されて個人戦部門が廃止。
それによって、ギリギリの人数でやっていたこともあり、人数不足に陥ってしまい……
かつて選手だった遊が、選手として復帰する事に。ブランクはあるし、当時もエースと言う訳ではなかった。
そもそも。凪の才能に及ばないと、諦めてしまったから、選手の道を諦めた過去があって。
そんな彼が再び空に立つために。仲間たちと飛ぶために。
時に協力し時にぶつかり合い、先へ進もうとする部活もの。
すれ違う時は徹底的と言うか。遊が進むためには、凪に迫らなければと焦りまくっている辺りは、若者らしいなぁと思ってみてました。
試合の時とか熱くなるところもあるけれど、知識が豊富で色々と考えすぎてしまう面もあって。アクセルとブレーキを上手く切り替えられずに、どこにも進めないような状態になっていたのが、多少は改善されたかな、という感じ。
「俺は、お前を嫌いになる」みたいに、微妙にズレてるのは相変わらずでしたけど。
それでも、物語開始時点よりはマシな場所に立てたんじゃないですかね……
レギュレーション変更前の、最後の決勝。足りなくなった部員を確保するためのアレコレ。
特訓パートに、ライバルとのやり取りに規定変更後の大会。
1冊でかなりイベント詰め込んでて、濃度高めで熱い作品でした。