気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ふゆの春秋

世界の終わりの世界録5

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「太古(むかし)を誇るだけの獣が、現在(いま)を生きる人間を舐めるんじゃねえ!」

『驕るな人間!』

(略)

「自分の敗北も受け入れられない。そんな奴に負ける理由なんてないんだよ!」

 

レンが、エルメキア・ダスクの第一位、騎士王ゼルブライトと戦ったその後の話。

ゼルブライトは、今回の騒動の責任を問われて除籍処分に。……ただ配下はそのまま残っているし、実験を主導していた連中もそのまま。

ただゼルブライトという重しだけがなくなってしまい、エルメキア・ダスクが止まりそうにない雰囲気。

……ろくな事しないな、ゼルブライト。

 

一方でレンたちは、最後の法印を求めて冥界へ。

道中、変わった面子でチームを組んでいる旅団と知り合ったり、審問を破壊して回っている『沈黙機関』なる存在が示唆されたりしてます。

剣聖シオンが、独自に動いて真実に近づいているような雰囲気はありますが。

それとは違う形で、レンたちもまた冥界で沈黙機関の獣と戦う羽目になり。

 

レンの特異性が描かれた話でもあったと思います。

精霊に教えを乞う剣士。じゃあ、彼から精霊を取り上げたら、戦う力が無くなるのか、といったらそうではない。

元々彼は、学院では一人で剣を振るっていたわけで。精霊がいなかろうと、諦める理由にはならない。

この旅の中で、自分一人では敵わない相手と戦い、現在を生きる英雄たちの姿に感銘を受けたから。だからこそ、負けられないのだと奮起する姿は、レンらしいというほかない。

 

主人公とはかくあるべし、というような覚悟を彼は持っているのが良いですね。

沈黙機関の手によって、法印の一つを取られてしまったのは痛いですねぇ。これまでがなんだかんだ順調に進みすぎていた、という話でもあるんですが。

エルメキア・ダスク側の準備も整って、改めて動き出しそうですし、どうなることやら。

世界の終わりの世界録(アンコール) (5) 降魔の大皇 (MF文庫J)
細音 啓
KADOKAWA/メディアファクトリー
2015-10-23
 

世界の終わりの世界録4 異端の覇王

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「なぜ立つか? 守りたいやつらがいるからに決まってるだろ!」
(略)
「仲間を守れない悔しさ。もう二度と味わいたくない……そうだよゼルブライト、たとえそれが、あんたには絶対理解できない理由だとしてもだ!」

天界に侵略した旅団、王立七十二階位特務騎士団。
その真意を測るべく、覇都へと赴くことにしたレンたち。
エリエスたちも、聖女を襲ったあの異質な精霊について調べるべく一緒に行動しています。
準備をしている時にエリエスがレンに語った精霊の姫について。
真天使という単語と、名前からしてS.I.R.E.Nに登場した彼女と関係ありそうですが。
この世界もつながっているんですね。細音ワールドは広大です。

しかしまぁ、踏み込んでみた覇都では、予想外の展開ばかりといいますか。
虚構精霊がここから来たというのがレンたちの知るところとなりましたが。
特務騎士団が抱えていた天使の法術すら無効化する技術の源泉、碑文の三賢者。
随分とまぁ、厄介な遺産を抱え込んでいるものですが。
アイツら、世間に火種巻くことしかしないんじゃないだろうか。
覇王本人についても、予想外といいますか。鍛錬もせずにあの強さは反則的でしょう。
剣聖とレンが接触したりと、イベントがあちこちに凝縮されていた感じがあります。

レンは、主要登場人物の中では弱い部類です。
けれど、三大姫に興味を持たれたり、高名な旅団のトップがそれぞれの理由から彼を意識したり、となんだかんだで自分の価値を少しずつ上げていっているようです。
今回は召喚によって、得た物もあるみたいですし、それがどう影響するのかも気になるところです。
一方で、独自の理論で行動している剣聖シオンの旅団。
彼らは女神に願って審問を使った移動とかをしたわけですが。その門を破壊できる何者かが暗躍してるようで。
厄介ごとの種が尽きない世界ですね、本当。


世界の終わりの世界録2 極光の竜帝

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「でもな、だからこそ俺は負けたくないんだよ。力を貸してくれる奴らがいるから!」

英勇エルラインが残した記録を探す旅。
今回は、キリシェの故郷である、竜たちの住まう秘境リ・インファリエルを訪れることに。
多くの旅団は世界をめぐり、それこそ冥界や天界ですら探そうとしているようですが。
地上にある竜の住処がその標的にならないはずもなく。
たまにやってきては、竜にあっけなく追い払われている状況だとかなんとか。

レンたちは、時間のかかる山越えのルートではなく、トンネルのようになっている遺跡を突っ切るルートを選ぶ。
そこで彼らは「カナン巡礼聖教船」の一段と出会う。
フィアたちには、素性を隠すつもりがほとんどなさそうで、色々と察されているような気がします。
そもそもレンに至っては目前で普通に精霊と話したりなんだりしてますしね。唯一と思われていた、古代召喚術の使い手、エリエスが属している団体ということもあり、レンには興味津々みたいです。

訪れた竜の秘境。そこは、今はキリシェの妹分が長としてまとめていた。
竜たちの姫であるキリシェを連れていくことに対して、妹分であるカルラは思うところがあるようで。
というか、いや、そうだとは思っていましたけど、やっぱりキリシェの妹はカルラなんですな……
さてはて、S.I.R.E.Nとどう関係しているのかが、結構気になるところです。

剣聖と呼ばれる男が、竜の秘境を訪れていたり。
古代召喚術の使い手が、自ら動く決断をしたりと事態は色々と動き出している模様。
剣聖は自分なりに、現在の世界の様子についての考察をしているようですし。
前回は先代魔王の部下、今回は竜の姫の妹。となると次回は大天使の関係者が出てくる流れでしょうか。
パーティーメンバーの問題というか背景という意味で、そういうネタが必要なのはわかるんですが。
人間側に高名なキャラクターを用意しているからには、よそで動かすばかりではなく、主人公たちに接触させてほしいなぁ、と思いもします。

世界の終わりの世界録<アンコール>2 極光の竜帝 (MF文庫J)
細音 啓
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-10-23

世界の終わりの世界録1 再来の騎士

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「逆に自信があると言われる方が困ります。功を焦るあまり身の丈にあわぬ実力でもって五大災をと意気込む周りの旅団より、よほどいい」
「それはそうかもだけど……」
「己の未熟さを知ることこそ成長の糧。その謙虚さは、レン、あなたの優れた点ですわ。(略)」


かつて世界滅亡の危機を引き起こした「終焉戦争」を終わらせた英勇エルライン。
ただの英雄よりも勇者よりも、偉業を成し遂げたものとして「英勇」と称号を贈られている。
彼はもう失くなっているが、その旅の記録を記した「世界録(アンコール)」という至宝を残したとされている。
しかしそれはいまだに見つかっておらず、至宝を探す者が多くこの世界には存在していた。

主人公はエルライン生き写しの外見をもつ、平凡な学生騎士。
なまじ外見がそっくりなものだから、それを以て「偽物の英勇」としてボロクソに言われ、散々な扱いを受けていますが。それでも折れずにいるあたり心の強いキャラではあるんだなぁ、と思います。

英勇のエルラインですが・・・彼は決して一人の力で戦っていたのではなかった。
竜族の姫、大天使、魔王。そうした強大な力を持っている彼女たちと協力して成し遂げたものだった。
地上には竜、天には神と天使、魔界には魔王と悪魔。
そうした力持つ種族が共に生きる世界なもので、終焉戦争っていうのは相当な惨事だったんじゃないのかなぁ、と思いますが。
人間は弱小ながらも数と知恵をもって生き延び、戦い抜いてきたようですが。
今回、人間側にあまりいいところなかったので、最後の方でちらっと出てきた主要というか重要そうなキャラたちには是非とも頑張ってほしいところ。

主人公が竜姫キリシェと出会い、彼女たちのたびに同行することとなりますが。
その道中で剣の修行をつけてもらったり別の才能を見いだされたりで修行の毎日。
いきなり大物と対峙して戦うことになったり前途多難ですが。
とりあえず言いたいのは・・・また召喚か、と。
いやこの人の世界観好きですけどね。困ったら召喚、みたいなテンプレートになってしまうとそれは残念だと思うので、今後の見せ方には期待ー。

世界の終わりの世界録<アンコール>1 再来の騎士 (MF文庫J)
細音 啓
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-07-24

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ちゃか

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