気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

アルオスメンテ

アルオスメンテ6 

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「何故できない」

「命を捨てる者をとめるのに おまえは命を惜しむのか」

「だからおまえは俺より弱い」

 

今回はダンテとランテ、そしてリヒター騎士団長の話が描かれていましたが……

あぁ、これは厳しいというか。ただ心が痛い。

神託士を排除する国が出てくるのもうなずけるというか、騎士団の面々の心中を察するに余りある。

 

リヒターにも悩みはあった。

「黒い戦車」を生かしてしまった事。本来なら、あの時に見捨てておくべきだったのではないか。

キアンの策に納得できる部分もあった。部下には恨むなと諭していた。けれど、悩みは尽きず心は淀み……悪魔の誘いに心が揺れかけた。

そしてそこをレグナが拾ってしまい……本当にこれは誰を責めればいいんだろうか。

引退した後もキアンの名で戦車を動かしていた元老院の面々かなぁ。

 

幼き時に、アルオスメンテを実行していた双子。

レグナとは対照的なボロボロな環境ではありましたが……驚きの速度で答えを導き出してましたね。

双子サイドで見ると、かなり神託ってのは胡乱な存在に見えますなぁ。リヒターが投獄されるまでの流れを見ると、レグナが聞いた強い殺意の正体も本当に陛下に向かっている物なのか怪しく思えてきましたが。

さて、レグナは真相に辿り着くことが出来るのか。……かなり父親世代の因縁とかも含めて複雑に絡んでる感じがしますので、何をもって真相と言うのかもあやふやですがね……

 

 

アルオスメンテ5

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今までが「正しくない」と気づいてしまって 我々は果たして大丈夫なのだろうか
(ああ でも)
今さら「あれ」にあの子を戻すことなどできるはずがない
(略)
私はどうしたら あの子を守ってやれるのだろうか


まさか1巻丸々過去エピソードで終わろうとは。
一年に一回の刊行でこれか……!
いやまた新しい情報が出てきてとても楽しかったんですけど。
現在の状況がさっぱりわからないままだからとてももどかしいという。

今回は、終始一貫、レグナの父である前神託士であるキアンのエピソードでした。
神託士は、その能力を保つために、元老院が育てているようで。
母親を亡くした欠損に王を持ってくることで、裏切らない存在に仕立て上げるとか。
はっきり明言はされていませんが、そう考えると最初に行われていたレグナの母親の死因って、国内の有力者によってもたらされたんじゃないか、と。

キアン、優秀だけど、かなり不器用な人でもあったんですね。
王を大事にしていたのは間違いないし、王命によってレグナと接するようになってから、親ばかになっていく過程はとても暖かいものだった。
しきたりに守られていた神託士。それを王は「今まで通りではいけない」と変えていこうとしていたわけです。
けど、神託士にとっての楔であった王が欠けてしまった時。
全てが零れ落ちていってしまったんじゃないかと。

キアンは、王をレグナを大事にしていた。最初は失敗していたかもしれないけれど、いい父であろうとしていた。
レグナに地位を引き継いでから、「黒い戦車」の扱いに気が付いた時には怒っていた。
それだけに、リヒターが武器を用意してしまうような事態になってしまったというのがまたよくわからない。
ディーベルトの言うように急ぎすぎるから、敵を作ってしまったというだけでは足りない気もするんですよね。

キアンが気づいた書状のように、誰かがキアンを陥れていたんじゃないか、と。
そんな見え方もしてきます。何とも錯綜してきましたが……これレグナが天使でなくても混乱するような状況なんじゃないだろうか。
複雑に絡みすぎていて、答えが見えない。ましてや天使なレグナに答えが出せるのか。
殺意の主が何を考えているのか。あぁ、一年後が待ち遠しい。


アルオスメンテ4

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「そう 物事には表の意味と裏の意味がある 寄り添う二人には常に別離の不安がある」
「「魔術師」は新しく創造をするがそれをペテンと嘲笑う群衆の視線は避けられん」
「真に新しいものはいつの時代も多かれ少なかれ嘲笑を受ける それは「創造」の運命だ」
「カードに配置するという事は つまりお前がその人物を そのカードの裏の意味まで背負うに足る人物だとみなしているということだ」

レグナが確かにエンジェルなんだよなぁ、と。
純粋無垢というかアレは純粋培養な感じがしますけど。作られたもの、という印象。
自分の知らなかった事を知ろうとしたり、悪意に触れたりして、迷っているエンジェルはいったいこれかどーしますかねー。
頭が硬いレグナに、カードに合わせて連想するとか結構難しい気がしますけどねー。
18話で、内心でこう叫んですましね。

「おそらくランテは「愚者」のふりをした「何か」だ」
「・・・ だから!! その何かが分からんのではないか!!」


さてはて。事の発端だった「殺意」の持ち主は結構おとなしくしているようですけど、どーだか。
案外殺意の行先エンジェルだったりするんじゃないかなー。
神託がどういう者なのか、よー分からんので適当吹いてるだけですけど。

夢の中での賢者とレグナの問答とかも結構気に入ってます。
カードの表の意味と裏の意味。
ランテは愚者なのかどうなのか。
個人的には気に入っているキャラクターなんで無関係であってほしいように思いますが。
レグナが感じた影とか、そもそも過去の出来事とか因縁的に、全く無関係ってわけにもいかないんだろうなぁ、とは思いますけど。

この国、結構歪な形しているように思うんですけど、それはやっぱり元老院の庇護下にいる「エンジェル」の視点だからですかねー。
側近たちにもいろいろと思惑はあるようですしねー。
絵も好きですけど、話も結構気に入っています。迂遠なところはあるかなーと思いますが。

過去の大人たちの話もちらほら出てくるようになって、キアンの本性はいったいどこにあったんだろう、とか考えますけどね。
あとは、キアンを神託士として抱えていた、前王はどうしたんでしょうかね。

カバー裏のネタが笑えた。さすがだダンテ・・・。
 5巻の予告の文言にありましたが、「そして神託士とはそもそも何なのか」。
その辺にも触れられていくんですかねー。
レグナのパパのターンになるとか。
1年が遠く、待ち遠しいですねー。 


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ちゃか

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