『――でしたら、【疫病王】が人の手で倒せると証明してみせましょうか?』
王国で開催されているトーナメント、レイ自身は敗退してるからクランメンバーの応援だったり、ギャンブルで儲けたり相変わらずの小王道をしてました。
2日目でビースリーが勝利して、あまり注目されてなかったルークが超級職すら下して3日目の優勝を掴んだり。デス・ピリオドは好調ですねー。
4日目は決闘ランカーのジュリエットが、5日目は女狐こと月夜が獲得。
そして6日目は、独特の嗅覚で強者のにおいをかぎ取ったカシミヤが乗り込んでいて優勝したわけですが
カシミヤが戦うことになったUBMは、異質な存在感を纏っており……戦闘ではなく逃走を選んでいたのが、厄介でしたねぇ。
その逃走先で、超級エンブリオ持ちのとあるマスターと遭遇したり、裏側で暗躍しているクリス・フラグメントがそのマスターに興味を示したりと、後々に響いてきそうな要素が多いですねぇ。
超級殺しと呼ばれるマリーも別日のトーナメントには参加していましたが……。
彼女は、隠密・暗殺特化なわけでヨーイドン形式のトーナメントは相性が悪く敗退。そんな彼女がどうして「超級殺し」と呼ばれるに至ったか、という話が出てくるわけですが。
それがサブタイトルにもなっている『神殺し』という事件で。
この「インフィニット・デンドログラム」というゲーム、管理AIとかフラグマンとか、この世界のハイエンドが関わっているゲーム世界の問題だとかもあるわけですが。
そういう存在を察知しつつ、「別グループの同類が作った箱庭なら」という仮定の話を始める【疫病王】キャンディ、ゲームの強さとは別方向の怖さがあるな……。
経験値効率でいえばティアンを消しまくるのが効率が良い、と疫病を蔓延させて国一つを落とした怪物。
周囲に細菌をばらまくことでマスターですら容易く近付けない死地を作っていた人物。それが王国に近づきそうだったところを、マリーが排除した、と。
なるほどこれは確かに、注目を集めるわけだ。この1件でティアンの特殊超級職「勇者」が死亡す事態になったり、事件に巻き込まれた少年が天竜王に見出されていたりするので、後々に影響が大きそうではありますね。
キャンディ、近ごろ脱獄かましてますし。この敗北を得た相手が、次に暴れたとして同排除すればいいのかは頭が痛い問題ですが。
そういう情報開示されつつ、戦争に向けて秒読みといった感じで、さてどういう展開になっていくんでしょうか。