気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ダブルクロス・リプレイ・オリジン

ダブルクロス・リプレイ・オリジン 未来の絆

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応理:隼人、七緒を守りたいと言ったね。
隼人:……ああ。
応理:イサム、芽以を守りたいと言ったね。
イサム:もちろん!
応理:それは大切な思いだ。だが、それに呑みこまれるな。飲み込まれれば――キミたちもああなるぞ。


リプレイ最終巻。
せっかくだから、と各巻から一人ずつPCを呼んでの豪華仕様になっている訳なんですが……
1巻から応理。2巻からイサム。3巻から狛江って……
そりゃあPLも「どうして各巻のバカな方しかいないんですか!」と叫んだり、編集さんが「そんなぼんくらーずで大丈夫?」と聞いたりもするってもんでしょう。
ヒカル支部長とか、他所に出られないからと配慮した結果でもあるようですけど。
オーヴァード空手とレネゲイドロックとか、言霊の破壊力がすごい。

前回の事件を受けて、霧谷は倒れ、UGN日本支部は混乱に陥った。
事情を知るものとして。隼人と椿はあちこち奔走しているようですけれど。
その中で、またしても七緒が狙われているという情報が入って、隼人たちは応援に派遣されるわけで。
UGNは理念高い組織ではあるんですよね。
今回は、その理念や理想に飲みこまれてしまった人が敵になるわけで。
その前に立った応理が隼人たち生徒に、飲みこまれるなと諭す場面は、なるほどちゃんと教官なんだなぁ、と。
普段がポンコツなだけに、格好いい場面が光りますね。

ラスボスは、椿のと縁のある相手が敵になったわけですが。
執念も覚悟もあるけれど、妄執まで行っていないというか。
耳に心地よい考えを説いて、相手を混乱させられる目的t、というのがまた凄かった。
拡大解釈な面はあるにしろちゃんとルール的にも裏付けとってましたしね。
敵が掲げた理想は、とても有用なものに聞こえるわけですが。
イサムとか、後輩の支えを受けた上で、椿達が答えを出せたのは良かったんじゃないでしょうか。


ダブルクロス・リプレイ・オリジン 破滅の剣

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椿:…………確かに、UGNはみんなの日常を護る場所。だからUGNの人たちは、何が最善なのか、どうすればみんなの日常を護れるのかを考え、最大限がんばっている。
(略)
椿:私はそういう優しさは大好き。……私自身もそういう信念を持ちたいと思う。
(略)
椿:でも、だからといってすべてを犠牲にしていいわけじゃない。……いいえ。誰かを犠牲にする日常なんてあってはいけない。

さらに舞台は切り替わり。
今度のPCは椿と隼人に加えて新しいキャラ……しかもFH側のキャラクターだっていうんだから混沌としてます。
一人は、プランナーの信任厚い、春日怜央。
そしてもう一人はオーヴァード格闘団体設立なる野望を抱くFH側とは思えないほど、まっすぐで馬鹿正直で嘘のつけない少女、辰巳狛江。

前回の最後、UGN上層部の意向に逆らってしまったこともあり、隼人と椿はこってり絞られたようで。
罰としての訓練とかを乗り切った後、新たな任務が下されて。
隼人や椿とも顔なじみのチルドレンが担当している事件の調査をフォローするため、また学園に潜入することに。
ハンドアウトの時点で怪しい相手がはっきりわかっているのは、展開が分かりやすくていいですね。
辰巳が、ロイスの感情を傾倒にして、積極的に「負けに」言っているロールプレイとかも光っていました。
PLの安達さんはいい仕事してましたね……
もう一人の遠藤さん演じる怜央にしたって、FHエージェントの貫録ばっちりで、格好良かった。
協力できるところは協力してますし。もっともFH側からすれば、利害の一致で利用するになるんでしょうが。
その上で、譲れない場所は譲らず、悪役としてのロールを全うする。
ダイス目に全てを賭けた最後の勝負とかは、本当にそれっぽくてよかった。

1巻で出てきていた、隼人の設定が掘り下げられていくエピソードでした。
こういう設定を活用した展開ができるのはキャンペーンならではですよねー。
自分、単発のセッションばっかりでキャンペーン展開に参加したことがほとんどないので、ちょっとうらやましい。
中々時間が取れないんですよねー。

閑話休題。
明らかになった隼人の抱えていた問題というのは、今回登場した狛江にも、縁がある過去。
だが、椿には関係していない過去。
隼人がPC1として話の中心にいることは間違いないですけど。
今回のエピソードでは、関係ないと知りながら踏み込んで、迷いながらも自分なりに答えを出した椿も、もう一人の主人公としてしっかり活躍していたんじゃないですかね。
しかしまぁ、このシリーズで霧谷さん、割と毎回のようにひどい目に遭っていないだろうか。日本支部支部長として気苦労絶えないはずなのに。本当お疲れ様です……。


ダブルクロス・リプレイ・オリジン 残酷な人形

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「UGNの人間ではなく、ひとりのオーヴァードとして。あなたたちの無事と、もっともよい結末が訪れることを祈っています」
その言葉に送られて、隼人たちは再び街へと飛び出した。
夜はまだ明けない。
だが、一筋の光明は見える。
細い細い、微かな光だけど、信じて走るには十分な光が――――。

隼人と椿を主人公とした「また旅もの」になるようです。
チルドレンである以上、任務であちこち渡り歩くことになるわけですし。
そういう見本としてはわかりやすいんじゃないのかなぁ。
今回、二人がセットで送り込まれたのはまた学園なわけですが。
隼人の幼馴染。七緒と同じように、特殊な力を持つがゆえにUGNの監視下にある少女の監視。

新たな仲間との出会いなんかもあるわけですけど。
二重人格で、表側は何も知らないけれど、裏側はイリーガルとして活躍しているシザーリオ。
そして、音楽に人生・・・いや魂を捧げたイサム。
またなんともキャラが濃いのが出てきたもので。
隼人たちが派遣される原因となったのは、少女の監視を本来担当していた支部が壊滅したためみたいです。
……UGNの支部ってよく壊滅しますよね……

イサムとシザーリオの表人格である聖音。
そして監視対象である芽以。彼女は、記憶操作されていて、オーヴァードであることを知らず、けれどその能力故に監視されている、と。
チルドレンとして日常から離れている隼人や椿にとっては、中々厳しい環境ですが。
Case4、残酷な人形。あそこで優等生だった椿が、自分で判断して、隼人たちの行動についていったのは中々いい描写だったんじゃないでしょうか。


ダブルクロス・リプレイ・オリジン 偽りの仮面

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応理:ならば、ボクたちUGNがやることはひとつだ。
ヒカル:(ひとつうなずいて)――――世界を変革から、守りましょう。


二年くらい前に読んでたんですが、読み返したので記事作成ー。
別のリプレイでうっかり逮捕されちゃう暗殺者やってる田中天さんがプレイヤーに入ってます。
このあたりでもう、自分はあの人のファンになりましたね。
自由奔放すぎて、腹筋が辛い。
でも、格好つける時はちゃんとするからなぁ。ダメな時との温度差がひどいことになるんですが。
アレはすごい。決して真似できないという意味で。
素人が真似したら痛い目みる類のプレイだと思います。

前半は、ある学院への潜入調査。
一度失敗したその任務に、新たに配属されることとなったチルドレン二人。
チルドレンと言っても、「守るべき日常」を知っていて、揺れている隼人と優等生で任務一筋の椿では大分毛色が違うんですが。
それをサポートする支部長と、かつての師匠。
支部長が「衛星軌道支部長」とか何を言っているのかわからない。
どっかには部下全滅ばっかりさせる支部長がいた気がしますけど。UGNの支部長はこんなんばっかりか。
ヒカルも結希も、ちゃんと職務は全うしているんですけどね。

日常と非日常。超人となってしまったことへの葛藤。
そして、迷う少年少女を見守る大人たち。
ダブルクロスらしさが詰まった、良いリプレイだったと思います。
やっぱり、隼人が、日常の象徴である、幼馴染だった少女の事を見て揺れているのが主人公っぽいロールでよかったんじゃないでしょうか。
後半部分では、最悪の場合街一つを封鎖するような事態になっていますが。
そういう危機感なんかもしっかりあって、充実した作品でした。


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ちゃか

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