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「時代というものが確かにあるなら、私はそれを受け入れる側ではなく作る側でありたい。だから頼む。私が死んでも、お前の父上が死んでも、時代を作るこの戦いの結果を受け入れて欲しい」

 

新大陸の発見に湧く海洋国家スピネイア。

そこに住まう、違法とされる陰陽術の研究を続ける青年ディエゴと、素材の手配を手伝う剽軽者アルバロ。

ディエゴは研究内容に疑惑を抱いた娘に襲撃され……違法な研究だったので、それを咎める教会にも目をつけられて。

折よく新人募集をしていた、新大陸遠征軍の船に転がり込むことに。

 

そこから新大陸の実情なんかに触れていくわけですが。

ディエゴ、書物だけの知識で陰陽術をある程度形にしてしまう程度には才能あるのに、微妙に視野が狭いですよね。

過ぎた力は、争いを呼び、多くに禍を為すという事に気付いていなかった。

 

あと、自分の立場が弱いのに、持っている札について情報を隠していなかった、というのも。

結果として、彼の残した知識を元に、被害甚大になってしまったわけですし。

いやまぁ、新大陸側の視点から見るからやらかした、って感じになりますが。

遠征軍側としてみれば、なすすべが無かった相手への対処法を考案したってことで、かなりの貢献、ってことになりますが。

何というか読んでいる途中で、そう上手くいくかなぁ、と思ってしまって作品に入り込めなかったのは残念でした。