気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に適当に読んだ本の感想などを上げていってます。 ラノベ中心になる予定ですが、コミックとかWEB小説とかTRPGのサプリメントとか、とりあえず自分が読んだものの感想を端から書き連ねていく感じですかね。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

ファミ通文庫

幻獣調査員2

ico_grade6_3h

「それならば、私は死なないわ。絶対に。何があっても」

「あぁ、我が守ろうとも。我が花の枯れることのなきように」

 

幻獣と人との間を取り持つ幻獣調査員のフェリ。

彼女は変わらず、クーシュナやトローと共に旅の途中、様々な問題を調停しています。

悪しき竜にさらわれた娘を助けに行ったり、異種族の娘を嫁にもらった老人の道の果てを見届けたり。

相変わらずトローは可愛いし、フェリのスタンスがぶれないので、安心して読めますねー。

 

今回笑ったのは占お婆のエピソードですかね。

バジリスクの一件以外にも予言を的中させて、ばあさんが災厄を言い当てているのか、招き込んでいるのかわからない、と村を追いだされてしまったとか。

「鶏が大群で空を飛んだり、鍛冶屋の髪が復活したり」したそうで。禿を予言された鍛冶屋、掌を返してばあさんを庇ったそうですが。

……巻き込まれる村人たちはたまったものではないんでしょうが。予言婆の珍道中は絶対爆笑必死だろうなぁ、と思わず笑ってしまった。

 

そして新たに目覚めた災厄――ヒュドラに対処するために行動を開始したりもしています。

災厄に対抗すべく生み出される、勇者なる存在が今回は間に合っていましたが……

とかく人の業に限り無し、とでも言いますか。幼少期に勇者の資質を発現したがために親元から隔離され……人らしさを養う事が出来ずにいた少年。

勇者を連れてフェリが対抗策を得る為に動いたら、横やりが入ったりして、一回滅びたらいいんじゃないかな、って正直ちょっと思った。

けど、それで逃げたりしないからこそ、フェリなんだよなぁ。クーシュナが止めようとして止めきれないのも納得の頑固さ。

好みの世界観が変わらず続いてくれて嬉しい限りです。

幻獣調査員2 (ファミ通文庫)
綾里 けいし
KADOKAWA
2017-06-30


リンドウにさよならを

ico_grade6_3h                                                             

「真っ直ぐであれば真っ直ぐなほど、固ければ固いほど、ぽきり、簡単に折れちゃうんだ」

 

地縛霊として学校で退屈な日々を過ごす神田幸久。

彼はある日、いじめにあっている少女穂積美咲に存在を気付かれて、彼女の友達になることに。

初めて会話が出来る相手という事で美咲と過ごす時間が増えていき。

そんな中で、彼女のイメチェンを図ったり、英語の勉強を教えたりと、二人だけの小さな場所で穏やかな時間を過ごしていました。

 

そうして交流を続けていく中で、穂積にも変化が出て来て。

神田と穂積の二人だけだった輪が広まったり、穂積がいじめられていた理由なんかも語られて。

未練はない、と言い張っている神田が学校で地縛霊のようになっていた謎も最後には明らかに。

 

いじめだとか、一方的な正義感とか、好みが分かれそうな部分もあります。

色々と事情を把握している高木が、人に対しても心配りしてもっと早く行動していれば、もうちょっと状況改善していたのでは、とか思ったりしましたが……

彼女一人に全ての問題を解決しろって言うのも無茶な話ですし。意固地になってる人を説得するのって、中々難題ですしね……

 

死んでしまった人が居る以上、完璧な答えを出すのは難しく、生きている人達が納得できる着地点を目指すしかないわけですが。

そういう意味では、この作品は見事に着陸してのけたのではないかと。

喪ったモノは戻らない。それで傷を負うことだってある。それでも生きていくんだ、と苦さと切なさが感じられる青春物語で、新人の作品としては結構良質だったのでは。



女神の勇者を倒すゲスな方法2

ico_grade6_3

「それに、信じてもらえないかもしれないですけど」

(略)

「みんなと仲良くできたら、リノはそれが一番嬉しいです」

 

とりあえず前回の下種な敵、ヒューブは先日の騒動の責任を取る、と言う方して司教の位をはく奪されて、禁固刑となってました。

しかしまぁ、教会勢力も一枚岩ではないというか、ヒューブを見て予想で来てましたが、いい感じに腐ってる気配が。

 

トップの教皇がそろそろ死にそうで、その下にいる4人の枢機卿がその座を狙って争っているとか。

教会の総力をまとめれば、魔王も倒せると枢機卿たちは思っているようですが……権力争いのせいでままならず。まぁ、そんな中である枢機卿の秘蔵っ子をとりあえず迎わせるという事になってましたが。

……戦力の逐次投入は下策だと思いますけどねぇ。

 

次なる勇者は、聖女と称される凄腕の魔法使い。

アリアンも名前を聞いたことがあるような有名人だったようですけれど……

大規模な術式で魔王を狙撃するも、失敗。次の手として、近隣の国にある魔力を溜めて置けるアイテムを使おうとするわけですが……

 

その国の民から魔力を奪い、翌日には回復するからまたために来いとか言ったり。治療の手段を持っている神殿が治療を行わないとか言い始めたり。

打つ手が悉くゲスいというか……反感を買う者ばっかりで、よく今まで教会勢力生き残ってるな、って感じしかない。

それでよく聖女とか呼ばれてるな、という。

創設期には神殿以外の治療の知識がある人々を潰し、神殿に頼らざるを得ない構図を作ったとか聞くと、どうしてそのタイミングでたたいておかなかったんだ、と思いますがねー。

 

敵が評判良くないから、リノをアイドル化してついでに無償で治療を行う事で評判を上げようとプロデュースしてますが。

聖女がそれを叩き潰しに動き……真一が切れて、いつものゲスな手というか外道な方向に堕ちていきそうですが……

それを止めたのも、リノで。いや、本当彼女はこの作品の癒しですね……

真一たちの行動がうまくハマって、味方してくれる勢力も出来ましたが。さて、コレをうけて協会はどう動くやら。

失敗から学んで団結されると厄介そうですけど……そこまで理性残ってるかな……



佐伯さんとひとつ屋根の下 I‘ll have a Sherbet! 1

ico_grade6_3h

「おもしろくなってきたわ」

「……」

おそらく彼女は僕の問題定義に耳を貸すことはないだろう。

 

小説家になろうの書籍化作品。

書籍の副題になってる『Ill have a Sherbet!』の方がなろうのタイトルですなー。

カクヨムの方でも連載して、そっちで特別賞を受賞したそうですけど。

WEB既読で絵もいい感じだったの購入。

 

高校二年生の春、一人暮らしを始めるはずだった男子学生弓月恭嗣。

不動産屋の手違いで、同じ部屋の契約をしてしまったという少女佐伯貴理華と同居を始めることに。

 

不動産屋は、手違いなので責任を以て別の部屋を探すと言って、この部屋にどちらが入居するか当事者同士で相談してほしいとは言っていたみたいですが。

新生活を始めるシーズンにまともな部屋が残っている保証もなく。佐伯さんの方が、「いいことを想いついた」とルームシェアを提案してきて、お互いに実家に頼れない状況もあってなし崩し的に同居が始まるわけですが。

 

自由気ままな佐伯さんに弓月君がかなり振り回されてますが。

何だかんだでいいコンビな感じもしますがねー。

弓月君の元カノ、宝龍さんの独特の感じも好きです。


 

魔術師たちの就職戦線2

ico_grade6_3h

「……そういうのは、ずっとまじめに勉強してきたヤツが出るもんだ。おれみたいな素人同然の人間が出たんじゃ相手にも失礼だし、クラスにも迷惑かけるだろ」

「キミ、妙なところで真面目だよね」

「妙なところじゃなく、基本的に真面目なんだよ、おれは」

 

前回はあまり出番がなかった少女、佐原閑丸。

彼女がユキナリに興味を持って距離を縮めてきます。

現状、一番ヒロインっぽい立ち回りをしているんじゃなかろうか……

将来を見据えて、自分の手札を隠しながら過ごしている点とか、状況を見極める目とか結構安定しているので、見ていて安心できる。

コレが香織里だと、ユキナリ絡みのネタですぐに視界狭くなるから不安になるんだよなぁ。

 

そして今回は、対抗戦というイベントがメイン。

年二回、夏と冬に行われているというクラス対抗戦。

クラスの代表として三人選出し、他の組の代表と戦うというイベント。

朱雀組は実力的に、香織里、ミオ、マルコが選ばれるところですが……マルコは手札を晒したくないと辞退して、ヤマザキがノリノリで推薦したこともあって、ユキナリが参戦する事に。

 

ヤマザキに特訓をつけてもらい……昨年香織里が去年引き分けた相手、金剛寺と戦う事になったユキナリ。

体格に優れ、術で防御力を上げている相手。対しユキナリはまだ術の引き出しが少なく、自分の身体を鍛える程度しかできない。

そもそも霊力の総量が少ないので、強化すると言っても限りがある。普通なら勝ち目があない感じですが……

 

一か所に攻撃を集中させ、少しずつダメージを蓄積させて倒す、という何とも泥臭い戦法で勝利。

いや、けどスペックで上回っている相手、一撃でも相手の本気の攻撃を食らったらアウト、って言う状況で地道に攻撃を当て続けられるユキナリの精神的なタフさは相当なものですよ。

これで、霊力の扱いにもっと慣れて行ったら相応の術師になれるんじゃないだろうか。

まぁ、それ以前に彼の場合、何やら秘めた力があってそれ絡みの騒動に巻き込まれる予感しかしませんし、相応の力量を身につけなければ死ぬんじゃなかろうか。



女神の勇者を倒すゲスな方法 「おお勇者よ! 死なないとは鬱陶しい」

ico_grade6_3

「さて、シンイチよ。今こそ召喚者として其方に命じる」

()

「あの殺しても死なない人間共を、どうにかせよ!」

 

剣と魔法の世界に召喚された真一。

彼を呼び出したのは……人間界にやってきた魔王様で。

人間族には魔王の恐ろしさが伝わっているため、襲撃されたりもしているようですが……

かの魔王が人間の世界へやってきたのは、娘に人間界の美味しい食料を上げるためで。

特別人類を滅ぼそうとかそういう危険思想をもっているわけではないとか。

 

まぁ、先に人間たちのほうが軍隊を寄越して来たので、撃退はしたそうですが。蘇生魔法とかがあるので、それで回復可能なダメージしか与えてないとは言っていましたね。

……六千の軍勢に責められて、半数の三千を蘇生可能な状況で殺す。要するに手加減した状態で仕留められる相手が、近くに突然城ごと出現したら不安にもなるわな……

 

個人のスペックでは人間を圧倒している魔王ですが、人間の中の精鋭……神に選ばれたらしい「勇者」の存在だけは厄介に思っているようで。

殺しても死体はその場から消え、翌日には復活してまた襲ってくる。奇怪な彼らに魔王も困り果て、異界の人間の知恵でも借りようと真一を呼び出したそうですが。

 

……魔王に協力する事になった真一の作戦がまぁ、ゲスいなぁ、と。

魔法で痛覚を遮断し、命を失えばその場から離脱出来る勇者を無力化するとなれば、交渉でお互い納得して手打ちにするか、精神的に行動不能にするって言うのは理に適ってますが……

本当に情け容赦なく心を折にいってる。これはひどい(褒めてる)。

まぁ勇者をけしかけている司教の方も中々にゲスだったので、最終的に痛い目見たのには胸がすっとしましたが。

 

魔術師たちの就職戦線

ico_grade6_3

「……つーかよ、言葉でいって判らないなら、やっぱ――ブン殴って判らせるしかないだろ……?」

 

素養のある生徒を集めて指導している、退魔士育成機関「不動台術式高専」に転入する事になった雪也。

学校に到着するまでにいくつ騒動に遭遇してるんだってレベルでしたが。

元々、悪いモノを引き寄せる体質で、それ故に幼い頃から母親と二人で人気のない場所を渡り歩く生活を続けてきたそうで。

 

それ故に、日本に来る時のルートも、飛行機をチャーターしてましたが……それがトラブルが発生して、パラシュートで脱出。

池に落ちて……最初に出会ったのが、幼少期に判れた姉で。自分を置いて家を出て行った母と弟を許せずにいた彼女は、出会い頭に殴ってきて。

その後もかなり険悪な状況が続いてましたねー。

 

オマケに雪也は、そういう技を学ぶ学校に入っておきながら、呼び寄せる体質でありながら、退魔の技に詳しくなく。

何で入学を許可されたのかもわからない状況。

そんな中、姉と一緒にいる場面で何者かに襲撃されて。厄介ごとに首を突っ込んでいくわけですが。

教師陣が状況を把握しながらも、手を出さずにいてくれたのは、まぁ、良かったのかなぁ。

校長が雪也の事情を把握してそうですし、母の思惑も明らかではなく。おまけに今回の黒幕も分かってないわけで。なんともいいがたい終わりだなぁ。

 

幻獣調査員

ico_grade6_3h

「私なら」

(略)

「そうまでして、生きる私はいらないわ」

 

独自の生態と超自然の力を持つ生きもの、幻獣。

未だ謎多き彼らは、時に人に害をなすことも。

それ故に、国家は幻獣を調査し、時に駆除も行う専門家を定めた。

国家に属する「調査官」と各地を回る「調査員」。立場こそ違うものの権限としては同格だとか。

 

主人公のフェリも、この幻獣調査員の一人で。

村や町を回りながら幻獣絡みの問題に対処していく。

ただ彼女は幻獣をこよなく愛しているため、傍から見ているとちょっと不安になることも。

人と幻獣との間で揺れ続ける天秤を見てるみたいな気持ちでハラハラする場面もあります。

共に旅をしているクーシュナがいなかったら怪我で済まなかった場面もありますが……クーシュナが居なくても、フェリはきっと同じ行動をするんだろうなぁ、と思えて仕方がない。

 

けれど、フェリが真剣に調査員の仕事に打ち込んでいるのは確かで。

そんな彼女の旅路を見ているのは中々楽しかったです。

各エピソードが短くて、スラスラ読めたのも良かったです。中々素敵な世界だと思ったので、もうちょっと続いてほしいものですが、さて。

幻獣調査員 (ファミ通文庫)
綾里 けいし
KADOKAWA/エンターブレイン
2016-06-30
 

 

楽園への清く正しき道程 国王様と楽園の花嫁たち

ico_grade6_3h

「ああ、ずっと楽園にいるようだったよ」

 

置手紙を残して去った王妃を迎えに行く決断をしたルドヴィーク。

それを止める声も当然あったんですが、振り切って彼女を追って。

行動力だけはありますねぇ。事情が事情とはいえ、王様一人だけの行軍なんて危なくて仕方ないと思いますが。

実際問題、不思議空間に迷い込んで連絡が付かなくなったりもしてましたしね……

 

無事に国に戻っていたお転婆王妃は王妃で、「勝手に戻ってくるとは」と親たちから監禁されかけていて、逃げ出すという自業自得トラブルの連鎖に見舞われていましたが。

かつての想い人と対面し、今の自分の心境の変化に気付き。

そこに追いついてきたルドヴィークとちゃんと話をして、お互いの思いをしっかり伝えられたのは良かった。

 

まぁ、王が長期不在にしていたけど何とか回っていたあたりだとか。

王妃と寵姫で6人迎えるというあたりを国民があっさり受け入れてる辺りだとか。

そもそも王妃を迎えに行った時の相手側の反応だとか。

色々うまく運びすぎかなぁ、という部分はあります。一歩間違えばアーデルハイドが企んでいた計画が実行されていてもおかしくなかったわけで。

そういう意味ではルドヴィーク自身の運というのも捨てたものではなかった、という事でしょうか。

 

 

アオイハルノスベテ5

ico_grade6_3

「そもそも〈シンドローム〉は俺達の心の中にある願いを叶えてくれるものだ、とはよく言われている話だよな。で、それは特に本人の悩みに関係する事が多い」

()

なにかが足りないから、俺達はそれが満たされないかと願う。

 

廃校騒動も一先ず収まり。

浩人も松葉杖をついてはいるものの、無事に戻ってきて。

ここに至るまで多くの積み重ねがあり……少女たちは、それぞれの胸の内を明かす。

人生に三度あるというモテ期がまとめて来たのではないか、というような状況。

 

女子三人それぞれの視点から描かれていたので、流れとかを含めて判りやすくはありましたね。

生徒会長たちとの溝も埋まり、生徒会派と「輪月症候群」派の和解の為に尽力することとなり。

その流れで、会長の兄と浩人の姉の関係改善に動くことにまでなっていたわけですが……副会長のヒートアップっぷりがすごいなぁ。よくこれについて行けるもんだ、と会長をちょっと尊敬した。

 

旧校舎の幽霊など気になる部分を改めて調べたり、なんかもありましたが。

明確な答えは出ず「わからなくていいんだよ」という所で、若干もどかしい部分もありましたが。

まぁ、下手に藪をつついて蛇を出す必要もない、か。

浩人が女子に迫られた結果とはいえ、一応の答えを出して終わっていたのは良かったですかねー。

今回は話を纏めるエピローグな感じで、いつもの青春の青臭さとか熱量とかはちょっと物足りない感じでしたが。いいシリーズだったとは、想います。

アオイハルノスベテ5 (ファミ通文庫)
庵田 定夏
KADOKAWA/エンターブレイン
2016-05-30
 
livedoor プロフィール
アーカイブ
カテゴリー
最新コメント
記事検索