気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

リュウコミックス

虫籠のカガステル3

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「この世に神がいるとは思わん いたとしてそれは人を救わない」

 

E-05で実施される祭り。

前回カシム達が地下道で戦い、蟲を撃退したこともあり無事に実施されて。

まぁ、キドウは無駄にイリの地雷踏んで機嫌悪くしたりとかしてるんですが。

「駆除屋は総じて好かんが、キサマ個人はそうでもない」とカシムとキドウが交流したり。

リジーが過去の失言を彼に詫びたり、とカシム絡みのイベントが発生していたんですが。

 

その結末が、アレか。ハディが躊躇したのも、仕方ない。

人が虫になるという現実を改めて突き付けられた気がします。

この世界では、コレがいつでも起こりうるんだ、と。そりゃあ駆除屋なんて職業が出てくるわけだ。

 

そして、キドウは職務を果たし……マリオによって彼の過去が明らかに。

キドウの過去編は、気に入っているエピソードです。

この世界の残酷さをしっかり描いていて、その上でそこで生きていく人々の覚悟が感じられる。

 

「極東」。その先に人類がいない、生存権の果て。そこで駆除屋であったという事。

かつて祈りに生き、駆除屋たちのまとめ役となったキドウの養父ラザロ。

キドウに多くのものを与えたリーダーで、過去の騒乱で全てを失い剣を取った悲しい人でありました。

彼の生き様もまたどうしようもなく痛いよなぁ。

祈りによって変わることが無く、憎しみを抱き、その果てにかつて憎んだ存在になりはてて。

最終的にキドウは、自らよりどころを離れる決断を下すことになるわけですが。「こんな世界」でも生きていく彼にこそ幸いあれと願わずにはいられない。

虫籠のカガステル2

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「…昔 駆除屋は剣だと教えられた 後ろを見ず眼前の敵を討つ刃であれと…」

「…あんた達は違うんだろ?」

「ここの『盾』やんのが仕事なら最後まで立ってねえと意味がねえよ」

 

発売後即重版掛かったようで、ファンとしてはうれしい限り。

おつかいに出かけて財布をすられたイリ。まとめ役の少女となぜか「鬼ごっこ」をする羽目に。

羊の解体できると言ってましたし、割とタフですよねぇ、彼女。

 

一方で、隊商の護衛から戻ったキドウは「ポエム付きのラブレター」をもらって。

駆除屋殺しの被害者の詳細が添付された怪しい手紙。

明らかに罠の誘いなのに、それに乗るあたりキドウも肝が据わってるよなぁ。

……戦闘中のイリの行動には驚いたなぁ。それがあったからキドウも危機を脱したんですが、逆に自分がピンチになってたら意味ないよイリ……

 

駆除屋殺しと対面し、生き延びたキドウ。

けれど、駆除屋殺しは虫が存在するこの世界においても異質な存在で。

軍に事情聴取に連れていかれてましたが……その軍こそが黒幕という。

それもかなりトップクラスが裏で動いているのが、恐ろしいというほかない。

人類の三分の二が滅んだという中でもなお、狂気渦巻くって言うんだから人間は業が深いなぁ……

 

今回のカバー裏もネタ度高いなぁ。

ルミノール反応も出ない白さ!が売りの漂白剤は色々とダメだろう。

あと、キドウはなんであの手の本を採点してるんだ……イリも「少し点数が厳しいと思います」じゃないだろ……



虫籠のカガステル1

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「父親の遺言だ 母親が見つかるまで手を貸してやる」

「だが自分から立つ気のないヤツは助けようがない」

「生きる気がないならここで死ね」

 

元々はWEBの自サイトで作者さんが連載していたコミックです。

それを同人誌化して、フランスでは商業コミック化もされたとか。

『アルボスアニマ』という別作品で日本でも商業デビューされましたが。

原点ともいえる作品が、日本でも刊行されることになって。

元々WEB時代からのファンなので、もう迷わず購入しました。

同人誌の方も持ってるんですけどね。この作品を買う為だけにコミケに行ったぐらいには好きです。

 

人が異形と化す奇病『カガステル』。

発症したものは、巨大な虫と化し人を襲う。さらには、虫同士繁殖しその数を増す。

元が人間であるため、対処にも遅れが生じていて。人口は激減。発症率が千人に一人と割と高いのも影響したんでしょう。

対策取ろうとしたところで、その対策チームの中から虫と化す存在が出るかもしれない。指導者的立場にあった存在が虫になり混乱を加速させたなんてことだってあるでしょう。

それを思えば、割と人生き残ってる方なんじゃ。この荒廃した世界でも、行商人とかもいて逞しく生活してますし。

 

そして、虫が増えたことによって、ある職業が誕生。

『駆除屋』。虫となった存在を狩る、戦闘職。

完全な虫となるまでには多少の時間があり、より大きな害となる前に処理することが望ましい。発症から20分以内の処理は「殺人」ではなく「駆除」である、と。

故に、駆除屋は人殺しと恨まれることも多くて。

そんな駆除屋のキドウが、商人の護衛をしながら移動中に、虫に襲われた父娘をみつけ。父は死ぬ寸前だったが、娘は無事で。

そうしてであった、二人の物語。

イリがその過去故に揺れながらも、必死に生きているのは良いですねぇ。この時期は多少なり騒動あるけど、やはり平和だ……

 

カバー裏とオマケページが描き下ろし。

あと短編が1話追加されてる感じですね。カバー裏のイリの超反応が面白かった。WEB、同人誌、フランス版、日本版と4回目だからね、さすがに学ぶよ、って……笑った。


 

あせびと空世界の冒険者4

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「あせびさんは大切な仲間でかけがえのない人だ」

「もしも」

「こんな形で彼女を失うくらいなら 俺はここで死ぬことを選ぶ」

 

かつてユウが言った言葉。

「知性によって統率された竜魚には敵わない」。

それを実感させられる展開。ダリアが暴れていることもあり、グラムが対策を打っていったけれども、だんだんと追い込まれて。

動力炉が停止し、あちこちで心折れかける乗員も出てきて。

 

……そこで例の科学者が持っていた砲台が発射されて。                               

ユウが兵器に飲みこまれたあせびを助けようとしますが、グラムはそれを阻み。

死んだ仲間に責任がある。古代島に辿り着くことで、その死が無駄でなかったと証明しなくてはいけない、とグラムは叫ぶ。

グラムの心情も分からないではないですが、大分歪んでしまっているようにも思える。

視野が狭くなっては要るんだろうなぁ……

 

古代島へたどり着こうとするものを妨害する存在。

その意志。人型モジュールを、竜魚を駆使し、道を阻む「何者か」。

果たして、ウォルデンシアにいったい何があるというんでしょう。

……これだけの妨害があるのに、あせびを託された船長はどういった巡り合わせで、そこに至ったんだろうか。事故だろうとなんだろうと排除しようって意識が見えますがねぇ。

 

巻末には、ユウがあせびの秘密を知った半年前のエピソード。

ユウは前から変わらなかったのなぁ、という話。衝撃的なシーンであせびの秘密を知っていましたが、それはそれとしてあせびの心配を出来るのは良い子だなぁ……

そして、グラムの喪ってしまったものの話が描かれていました。

……名が売れている分、色々と背負ってしまうものはあるんだなぁ、という感じで。短いながら、グラムの背景を上手く書いてた気がします。

 

アルボスアニマ1

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「若さんにとっちゃ採集家は夢にまで見た仕事だろうが あの嬢ちゃんには憎い仇だ」
「偶々見えた面の黒白どっちかが真実なわけじゃねえ」
「どんなモンでも日が当たりゃ影が堕ちる そいつがわかってんなら・・・」
「触れた面に対して正直に動きゃいいだけさ」

WEBで違う漫画描かれていた方で、そっちの作品が好きだったので、こちらも購入。
「虫籠のカガステル」は荒廃した世界で生き抜く人類の話でしたが。
今回のこれは、中世ファンタジーで、大分色が違いますねー。

植物採集家のノアとその護衛のお話。
ノアは、植物の根より記憶をたどる「起源追想」という特殊な力を持っていて。
それを活用して、植物を探したり、トラブルを解決するきっかけにしたりしています。
特殊能力を持つが故、隔離されて育っていたという彼が、なぜ外に出ているのか。
そのあたりは今後明かされていくんでしょうねぇ。

ノアは植物を集めることに対して、真摯に向き合っていますが。
商売の道具としてしか見ず、貴重なものを奪い取るような輩もウロチョロしているようで。
希少価値を上げるために、その植物の自生地を焼き払った奴も過去にはいたとか。
ノアの父親も「珍しい植物がある聞いて、生息地周辺の海賊を全滅させてでも向かった」という経緯があるとか。
……採集家がどうやって海賊全滅させるんだ……商会とかから手を回したんだろうか。
怪しげな連中が接触してきたところで終わっているので、続きが気になりますなー。


あせびと空世界の冒険者3 

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「ゴメンおっちゃん」

「俺は狼狽えていい立場じゃなかった」

 

グラムが過去の失敗から誇り見失っているのと、遺跡研究の貴族がいい感じにいやなヤツで、このままコイツら失敗してくれないかなぁ、と思う気持ちがわいてきます。

でも、ユウとあせびさんは夢はあるけれど、二人だけでできることって少ないからなぁ。

実際操縦の腕とかに関してはハイトのが上で、衛士としてもユウはグラムに叶わない。

どこかで、ユウとグラムが手を獲れるようになればいいと思うんですがね。

 

貴族の奴は、一発痛い目見ればいい。

あわよくば、あの兵器の暴発に巻き込まれて吹っ飛ばないだろうか。

まぁ、兵器暴発する時点であせびも危険な目に遭うからそれは無理か。

 

古代都市ウォルデンシア。

感情を持ち、思考し、人と同じように動く人型のモジュール。

それだけの能力を持ち、敵側は竜魚を操る怪しげな技まで持っていて。

どうにもパーツがつながらないというか、ユウの親父を逃した人物と竜魚を操る勢力の行動のちぐはぐさがきになります。

あせびの存在把握してなかったみたいですし。

ダリアとその主。いったい彼らが何のために妨害にいそしんでいるのか、謎が深まるばかりで気になる事しきりです。

 

あせびと空世界の冒険者2

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「せっかくの申し出だけど 断ります」
「今言える理由は二つ 一つはそれだと俺の旅ではなくなるという事……」
「そしてもう一つは あなた達では古代島へたどり着けないと思うからです」

幻の古代島を求める少年ユウと、共に行動する少女あせび。
同じ目的で動いている、暴風のグラムが彼らが手に入れた地図を求めて、接触してきて。
第三次外空域遠征船団の隊長。
国の支援を受けている彼らの方が、船・人員・資金とそろっているだろう、とハイトは言いますが。
それでもユウは自分の器量と裁量で挑みたい、と語って。
衛視としての景観が浅く、あせびには並以下の腕と言われてますが。

島を脱出するときに、竜魚の群れに襲われたりとハプニングもありましたけど。
まぁ、巡り合わせもあって、とりあえず危地を脱しています。
グラムが最強の衛士と言われるのも納得な腕を披露してくれたのはいいですねー。
現状、理想は高いものの、実力が伴わなくて、イイトコロ少ないですけど、ユウの成長はあるのだろうか。

竜魚の群れを操っている怪しい存在なんかもいて不穏な感じですね。
ユウの教官が彼について語っていましたが。
腕だけではないものがある、と。違う視点でものを見ているから、同じ物であっても違うように見えているんじゃないかと感じさせる相手だったそうで。
それが、彼がグラムに対して放った言葉につながっているんだと思いますが。
……怪しい存在が接触してくるのが予想以上に早くて笑いました。
どうにも古代文明を追うということは、一筋縄ではいかないようですけれど。
結局夢を追うしか道がないんだろうから、どう問題を乗り越えるのかが見ものですな。


あせびと空世界の冒険者 1

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「そして願わくば・・・」
「彼女に 人生を与えて欲しいのです」

若干絵が好みからは外れているのですが。
他の世界観、ストーリーやキャラクターとか物語の構成要素の方は好みなんですよねー。
実際楽しんで読みましたし。

空に浮かぶ島で人々が生きる世界。
島を渡る時には飛行船とかを使うわけですが。
空は安寧の場所ではなく、人や船を襲う竜魚と呼ばれる獣がいる。
しかし法によって一般の船の武装は制限されており、竜魚対策としては、衛士という専門の訓練を積んだ護衛を乗せることがほとんどだった。
砲門増やして重くするよりも、小回りの利く衛士の方が、効率はいいという話。
こんな島ごとに分離された状態で守られている『法』ていう者をいったいどこが出しているのかは少し気になりますが。

人類の領域は最盛期に比べて十分の一程度まで縮小しているとかなんとか。
その原因とかも気になるところですが、主人公たちは、そんな最盛期のウォルデシア時代と呼ばれる文明の違算を探すために旅をしていた。
衛士の少年ユウと、彼と旅するアンドロイドのあせび。

あせびさんがツンデレで可愛い。
これだけ高性能なアンドロイドを作成する技術があったってことは、他の方面でも同様に発達していたはずで。
実際、現在の十倍の勢力圏があったという話ですから。
どうしてその技術が今に残っていない風なのか。過去何があったかっていうのが気になるところ。
「既に崩壊した、過去存在した現在よりも高度な文明社会」っていうのは、まぁよくある設定ではありますが。うまく調理できれば、おいしくなる素材でもあるので、頑張ってほしい所。
過去の問題を描けるところまで続いてほしいと願います。


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ちゃか

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