「私にはわかったことがあるよ
お前はとても優しい子だ」
ミハイルにヴァニタスの血を飲み、その記憶を暴けと脅されたノエ。
しかしノエはそもそもヴァニタスについての情報を知らなかった為、その前段階としてミハイルの血を飲まされることになってましたが。
……なんともまぁ、胸糞の悪い過去だなぁというか。あの博士は本当にろくな事してないな……。
実験体にされていた二人は、結果として蒼月の吸血鬼に出会い……しばらくは三人で穏やかな日々を過ごしていた気がしますけど。
最後の選択の時に、ミハイルは自分が変質して変わらない日常を選んで、ヴァニタスはそれ以上の変化を選ぼうとはしなかった。
そこで決定的に道が違ってしまった上に、ヴァニタスが秘匿している記憶の一件もあるので、ミハイルとの和解は出来なそう……というか、酷い破綻が待ち受けている気しかしませんが。
其れよりも先に、状況を整えられた結果としてノエとヴァニタスの間に亀裂が入って、最後のシーンが大分切羽詰まった感じで終わってるのでハラハラしますね……どうなるんだ、コレ。
冒頭のジャンヌと大公殿下の会話が伏線になって、現場に駆けつけてもらえないだろうか。
本編シリアスなのに、巻末の幕間「迷子語り」ではかなりコミカルなエピソードが描かれていたので温度差で風邪ひきそうになった。