気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

丸山くがね

オーバーロード14 滅国の魔女

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「だが――これは現実だ。けっしてそんなことはない」

 

魔導国の知恵袋が1人、アルベド。

ナザリックの駒として飲み込んだ犯罪結社・八本指を動かし、いずれくる王国との決別に備え、馬鹿に派閥を作らせる裏工作を進めていたわけですが……

馬鹿が独断で暴走。魔導国の荷馬車を襲撃するという愚行を働いて。

この場合、策士策に溺れるというか、馬鹿は死ななきゃ治らないというべきか。

馬鹿は、時に想像もつかない行動をとるから馬鹿なんですよ……

 

馬鹿が動員できる戦力なんて知れているわけで。荷馬車には護衛も居たので、戦えばそれで終わっていたんでしょうけど。

下手に八本指は結束を強めて、横のつながりが強まっていたのが裏目に。

旗頭として祭り上げている馬鹿の顔を、輸送団の男が知っていたのが運の尽き。

これもまた何かの策謀かと勘ぐった結果、失敗するはずの襲撃が成功してしまった。

いやぁ、アインズの前に連行されたヒルマ、本当に生きた心地しなかっただろうなぁ。同情してしまう。

 

馬鹿のしたこととはいえ、相応の反撃はしなくてはならないと燃える守護者たち。

しかし参謀2人は、かつて彼らの王が口にした「廃墟となった国では名前に傷がつく」と言う言葉を覚えていたので、対応に悩んでいたようですが。

……そうか、覚えていてこれまでの惨状なのか……と、恐ろしさを感じましたね。いやぁ、悪役極まってて凄い。感動すら覚える。

敵視された方からすれば、たまったもんじゃないですけど。

辛うじてストッパーがあったらしいですけれど、今回の件で昇華されちゃったからな……

 

王国を徹底的に叩くことで、先んじて従属した帝国とのギャップを演出する、新たな飴と鞭作戦。

駆り出された守護者たちが創意工夫して、都市を潰し民を逃さない方法を考案・向上させてるのを見ると、今後の相手が可愛そうになりますねー。

アインズを敵視する、他国の勢力が介入したりする場面もありましたが……見事に偽の情報掴まされてる辺り、世界がヤバい。今更か……

 

さて、王国は全滅と言っていいくらいの惨状になったわけですが。

魔導王に与した人物たちは生き延びていて。牢にぶち込まれて、恐怖公未体験だった幹部のコッコドール。見捨てるのもアレという事で、回収されてましたが。幹部だったから恐怖公送りにされていたので、助かったと言えるのかどうか……

そんな中で、しっかり自分の望みを果たしているラナーが、一番恐ろしいですね……。最後の挿絵、ぞくっとしましたよ。


オーバーロード13 聖王国の聖騎士・下

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「本当に滑稽なことを書いて来るものだ。お前は魔導王陛下が亡くなられたということをどう思う?」

「まず間違いなく、絶対に、それ以外ないというぐらいの確率で超大嘘ですな」

 

かなり厚くなった大作ですねぇ。楽しく読みました。

帯の「遂に、アインズ死す」って文句を見た時は「うっそだー」と笑いましたが。

ジルクニフやリユロと言った、アインズを良く知る被害者達にも全く信じられてないことにさらに笑った。

八本指の面々が、バカに振り回されて苦悩し、連帯責任を恐れるがゆえに、仕事が滞っていればフォローし、体調を、精神状態を気遣うようになっている辺りも、必死さがうかがえますな……

 

とまぁ、アインズを知る面々は死ぬなどありえない、と思っても。

聖王国の人々からすればそれは分かりえない状況なわけで。

大群に包囲された状況下、アインズはヤルダバオトに備えるという名目で様子を見ていたが、途中から参戦し、亜人を蹴散らして評判を上げてましたが。

その後現れたヤルダバオトとメイド悪魔のチームとの激戦の果てに消息不明に。

 

……裏側知ってると茶番にもほどがありますが。

他国の王を招き、共倒れを狙ったとはいえ、ヤルダバオトが生きてる状況で、アインズに脱落されて、悩みが尽きない状況。

アインズとの戦いでヤルダバオトが負傷したタイミングで、北部の都市を奪還したい、という流れになり、アインズから弓を託されていたネイアがシズと潜入作戦をしたりしてましたが。

このネイア……防衛戦の中で、アインズこそが正義だという芯を自らの中に確率してしまって。

潜入作戦によってネイア自身も英雄の如く名を上げて。

 

……感銘を受けたアインズの生き様を語り、同志を増やし、シズが非公認ファンクラブとか零してましたが、そんな感じの団体を設立してるのには、感嘆の溜息しか出ないと言いますか。

……このエピソードの間で、ここまで変わろうとは予想できなかったな……あまりにキャラが変わりすぎたからって、巻末に二回目の紹介乗ってましたからね。

聖王国はかなりヤルダバオトに蹂躙されましたが、最後はアインズによって『魔皇ヤルダバオト』役の悪魔を撃破。

聖王国はひとまず目の前の危機からは脱したものの……中枢に毒が残ってるからなぁ。この後が、また大変なことになりそうな予感しかしませんが、どうなるやら。


オーバーロード12 聖王国の聖騎士・上

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「私だって弱ければ奪われる立場となる。だからこそ強さを求めるという事を忘れてはいけないのだ。自分と同程度の力を持つ存在はいるに違いない、と心に留めておかなくてはな」

 

聖王国というこれまでナザリックが手を出してこなかった国家が描かれていましたが。

それがノリノリのデミウルゴス……否、魔皇ヤルダバオトによる蹂躙になろうとは……これは、なんというか、もう本当にご愁傷様というか。

蹂躙される側の日常をしっかり描いて、持ち上げてから、叩き落すんだからもうただ蹴散らすよりも凄い迫力があるというか……

 

ジェットコースター的みたいな感じで、決して聖王国の人々は無能なわけではなく、しっかり自分達にできるだけの対策を練っていた。

けれど、ナザリックの戦力を相手取るには、全く足りないもので。

まぁ、初期からナザリックが過剰戦力なのは分かっていたことですが、それにしたって。

いい武器がある、とまさかあんな攻撃をしてくるとは予想していなかった、と言いますか。

 

これで心折れずに、他国に応援を求めに行ける強さはあるんですよね。

守るべきものを守れなかった聖騎士長ははかなり心が荒んで、危うい雰囲気になっていましたけど。

個人的に今回一番面白かったのは、アンデッドを忌み嫌う聖騎士たちが、アインズの支配下にあるエ=ランテルを訪れた辺りですかね。

 

「一日この都市で生活すれば危機感も麻痺して気にならなくなるとは思うが、まぁ、最初の一日が問題じゃな」とか入国管理官に言わしめる辺りは吹いた。

というか大森林のナーガだろ、アレ。予想外のところで再登場しててました。

アインズの恐怖を知っている、茶飲み友達の未亡人殿って、この間ドワーフのところで拾ってきたドラゴンなのでは……? とか思いましたが、どーなんだろう。

ドラゴンとナーガが茶飲み友達だったら笑えるというか、魔導国カオスすぎるな……

 

ヤルダバオトを退けたモモンの力を借りたい、と彼らはアインズの元にやって来たわけですが。

治安維持に尽力しているモモンは貸せない……だから私が行こう、とアインズが、単身乗り込むことに。アルベド達の脚本のようですが、単身他国に乗り込む王とは……

上下巻という事もあって、今回はアインズ無双は抑えめで、聖王国の描写が多めでしたね。

アインズの従者としてつけられた、ネイアが勘違いでどんどんアインズの評価を上げていく様子には笑えましたが……どこまで行くのかなぁ、彼女。


オーバーロード11 山小人の工匠

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 「……それではデミウルゴス主催のイベント、その時が来るのを楽しみにさせてもらおう」
 

今回は厚さの割にあっさりした展開だった気がします。

面白いは面白いんですけど、次回以降に向けた溜めの部分が多いように感じました。

帝国が属国となることになり……アインズは国の管理という重大事を処理できる自信がなく、現実逃避を始めて。

 

ドワーフ達の持つ技術。「ルーン工匠」なるユグドラシルになかった存在。

そうしたものに興味を持ち、ドワーフ達と友好的に交流しようとその国に踏み込むわけですが。

ドワーフ達は、クアゴアという同じように地中で活動する種族と争っている最中で。

アインズはクアゴアを蹴散らすから、ルーン工匠を魔導国へ寄越せと要求。

 

まぁ、アインズ自身はもっと丸い言い方をしてましたけどね。奴隷として扱うことはない

とか色々言ってました。

……アンデッドのいう事なんか信じられるか! とドワーフ達の会議は大荒れでしたが。追い込まれてるのに間違いはないので、アインズの手を取って。

 

しかし、本当にナザリック陣営の戦力が強すぎて、もう……

ドワーフ達をあと一歩のところまで追い込むほどの勢力になっていたクアゴア達の末路たるや。

……まぁ、今回一番残念だったのは、アインズに瞬殺されたドラゴンですけどね。

帯にあった「最強の種族」とは何だったのか……

 

知恵者デミウルゴスは今回のアインズの行動からも、裏事情を汲んだようですが。

一体どういう所まで影響が及ぶのか、とかその辺の解説は無く、ちょっと物足りなかったかなぁ。

アインズが与えたインゴットを持ち逃げしたドワーフの行先なんかも気になるところです。

 

エピローグで、エンリの様子が描かれていましたが……

ンフィーレアと結婚したみたいですねぇ。それは喜ばしくはあるけれど。

「義祖母と共に行っていたポーション開発から手を引いてもらって、人が増えた分将来必要になるかもしれない薬の貯蔵に回ってもらってる」という一文が微妙に気になる。

アインズがンフィーレアに価値を見出していたのは、ポーション開発の方にこそあったと思うんですが。祖母の方がやっているから、何とかなるのかなぁ。

 

ルプスレギナが最後、ちょっとエンリに不穏な話を振っていましたが……

いやまぁ、ルプスレギナの態度からして確実に虚報だしなぁ。デマを流して膿を出すつもりなんでしょうか。

次回予告「アインズVSヤルダバオト」って……マッチポンプにもほどがあるというか。

一体これでデミウルゴスは何をしでかすつもりなんですかねぇ。

 

オーバーロード10 謀略の統治者

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「どうする? 人の守り手たる我々が取るべき最善の手段は何だ? 一体で一国を落とせる化け物五百体をどうするべきだと思う?」

「兵力にして小国五百個分とか……頭おかしいんじゃないか? どれだけバランスの壊れた国だというんだ」

 

魔導王として名乗りを上げたアインズ。

あの戦場での強大すぎる魔法と、それによって引き起こされた惨劇。

帝国の騎士も、トラウマ作って職を辞した人が多くいるとか。

その中で、アインズは国をどういう方向へ持っていくのかを決めて。

かつてギルド『アインズ・ウール・ゴウン』が行っていた、様々な種族が入り混じった集団を作り上げる。

「どこかにいるかもしれない仲間たちが、異形種であっても様々な者たちと笑って過ごせるような」そんな国。

 

理想としては美しいし、実現出来たら一種理想郷かもしれませんが……

都市の様子を聞いた法国の幹部が「なんじゃ、そりゃ。それは……どこの地獄じゃ」と零すような景観だからなぁ。

アンデッドと人との溝は埋まらない気がしますが……ナザリックの連中ならどうとでもするか。

 

皇帝もやることなすこと空回りしているというか、自分のやりたいようにやってるアインズに引っ掻き回されて、哀れと言うほかない。

彼の視点から見ると、本当にすべて見透かされているとしか思えない展開ですが。

……アインズの胸の内を知っていると、過大評価しすぎですよ、と教えてあげたくなる。

まぁ、戦力的に過小評価してるので驚異の値としてトータルで見ればそう間違った対応ではないのか。

 

アインズが張り子の王様やっていたら、デミウルゴスの手によってもっと凄惨な目に合ってからの屈服という展開になったかもしれませんし。

一番血の流れない道ではあったと思います。

……属国としての扱いを決めるのがアルベドとデミウルゴスな時点で、なんか今から不安が募りますが。

そして11巻はどこかで見たような予告。アインズがドワーフの国へ赴くそうですよ。

さて、今度胃の痛い思いをするのは誰かな……



オーバーロード9 破軍の魔法詠唱者

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「――喝采せよ」
(略)
「我が至高なる力に喝采せよ」


これはひどい(褒めてる)。
もう、アインズが言い訳の余地もないほどラスボスとして君臨している。
一人で万を超す軍勢を倒せる魔法詠唱者なんて、悪夢以外の何物でもない。
ここまでしたからには、話が広まって、ナザリック陣営以外のプレイヤー、あるいはプレイヤーの系譜を継ぐ者達の耳に入り、接触してくるんじゃないかと思うんですが。
それとも、いつぞやの世界級アイテム使ってきた連中みたいに、強力すぎるから距離を取る方向に行きますかねぇ。

そして、大虐殺の果てに、アインズとガゼフが対峙して。
一騎打ちを申し込んだというのに、平然と会話したり、武器を見せたりするあたり、何とも言えない二人の関係が好みではあったんですが。
ダメなやつはとことんダメですが、そんなんかで、ガゼフは良い人だったので、残念です。
人類側の事情とかも結構しっかり描いているので、感情移入しちゃいますねぇ。
一方でなんか将軍になっている元村娘がいるような……彼女は彼女でこれから大変そうだなぁ。

幕間で気になる場面が描かれていたりしましたし、次からはWEBでも公開されていないエピソードになってくるので、これからどうなるのかが楽しみです。
しかし、帝国配下になるのではなく、建国してしまうあたり、WEBとは全く違うルートに入ってきましたねぇ。
さて、帝国の鮮血帝が頑張って手を打とうとしている感じはありますが、うまくいかない未来しか見えない。
人類サイドにはもうちょっと頑張ってもらいたいところなので、この結果に挫折せず頑張ってもらいたいところです。


オーバーロード8 二人の指導者

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「勿論だ。私は――ナザリック地下大墳墓の支配者、アインズ・ウール・ゴウンだぞ?」

短編集……というには、一つのエピソードが長いので番外編と呼ぶべきか。
エンリのエピソードと、その裏側で動いていたアインズの話の2話収録です。
マジックアイテムの効果によってエンリがゴブリンを従え、悲劇を見舞った村を立て直しているカルネ村。
ンフィーレアも、アインズとの交流の結果、この村に移ってきてますし。
襲撃を受ける前よりも発展していくんじゃないかなぁ、この村。
アインズが交流地点として大事にし続けている限りは。

森の様子がおかしいと気付き、薬草を売りに行くついでに、ギルドに顔を出したりしています。
門のところで、マジックアイテムに気が付かれてひと騒動ありましたけど。
ゴブリンたちが、エンリを大事にして、自分たちに出来る範囲で努力しているのは中々いい感じです。
この作品、結構努力しているキャラクターが多いので、そのあたり気に入っています。
まぁ、努力してる人々って、ブレインとか、リザードマンたちみたいに、絶対強者のナザリック陣営に心折られたり、一度潰されているんで、この村の人々はそうなってほしくないなぁ、と切に願います。

と思っていたら、村の襲撃って、割とアインズの自作自演じゃないですか……
現地住人にとっては強大な敵だが、ナザリック陣営からすると雑魚。
ハムスケみたいに、調査から盛れていた強敵の存在を調査して、それを利用してカルネ村の個人戦力増強に使おうとしてますし。
カルネ村を重要視しているというのが明言されて、ンフィーレアが新しいポーションを作ったことで価値を上げたから、今後もいい付き合いをしていってほしいものです。
その場の流れで指導者として祭り上げられてしまったという似たような経歴を持つアインズとエンリは腹を割って話せれば、割と意気投合できるんじゃないかと思いますが。
エンリが恐縮しちゃうだろうし、中々難しいだろうなぁ。


オーバーロード7 大墳墓の侵入者

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「アルベドよ。一人として無事に帰すなよ?」


5~6巻では、王国サイドの話でしたが。
今回は帝国側のお話になってきます。
アダマンタイト級の冒険者としてモモンは帝国に入り、情勢を調査して。
一方で帝国側も、ナザリックの情報を掴み、調べるためにワーカーを派遣することに。

死地と知らずに踏み込んでいく彼らに、全力で待ったを唱えたいところでしたが。
まぁ、ただ一人であるからこそ、去った友人を大事にしているアインズの前で「金の為に行く」なんて言うと、あぁなるよなぁ……
あまつさえ、友を騙ろうとするなどと。
なろうの方の活動報告には書かれていましたが。
アルシェの辿った結末も、ブレインとは異なってきていますね。
彼女の妹たちが今後どうなるかは……ろくな目に遭わなそうだなぁ、とさすがに心が痛みます。

友を騙ろうとしたことに激昂したり、調査して誰もいないと結果が出るのを恐れていたり。
アインズの心には、まだ人としての感情が残っているように思います。
けれども、同時にワーカーたちを実験体としてしか見ていないように、こちら側の体に引きずられている部分もあるわけで。
所業がラスボス街道突っ走っているくせに、主人公がたまに不安定になるので、そこが今後の懸念材料なんじゃないのかなぁ、とは思います。
最後アウラたちが帝国側にとって絶望的な使者として君臨して、もう逃げれる人は国を捨てて逃げればとか言いたい。


オーバーロード6 王国の漢たち 下

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「私はな、デミウルゴス。恩には恩を、仇には仇を還すべきだと思っている。同じように、受けた借りはしっかりと返すべきだと」
(略)
「この日記によって私はある程度の一般常識を学んだ。ならばこれは借りだ。私はお前より受けた借りを、お前の姉に返そう」


セバスに造反の疑いあり。
その報告を受けたアインズが、コキュートスとデミウルゴスを連れてセバスを詰問。
……まぁ、設定的にそうそう守護者やシモベたちがアインズを裏切れるはずもないんですけども。
設定が故に、アインズでも止められない行動に出ているキャラって言うのはいるわけで。
デミウルゴスの牧場の真実にアインズが気づいたときとかどんな反応するのかは少し気になりますね。

セバスが拾った少女、ツアレの保護を決めたアインズ。
しかし、決定の後にツアレを浚う大馬鹿者どもがいて。
そんな生き急ぐこともないというか、自分で自分の墓穴掘るなんて、何をやっているんだといいたい感じですが。
デミウルゴスを責任者に据えたがために、王国がすさまじいことになっていましたが。
いやまぁ、本当にどんどんラスボスのようになっていきますね。

主人公陣営とは思えないほどの外道っぷり。
当初は、「仕方なかったんだ」と言ういいわけを造ろうとしていなかったか、アインズ。
これ他のプレイヤーが見たら、どう考えても許せない事態になってきていると思いますが。
ストーリーとしての着地点はどこになるんですかねぇ。
アインズたちが世界征服したところで終わるのか、他のプレイヤーが現れて介入してくるのか。

あとイビルアイはちょろかった……
感動しているところ悪いが、これマッチポンプな茶番劇でしかないんだぜ……
八本指を壊滅させようと王国の人間たちが動いていたはずなのに、最終的にはナザリック陣営独り勝ち。
裏組織を掌握して、資材を確保して、名声まで勝ち得て。
デミウルゴスの深読みしたが故の暴走を止められるキャラがいないからなぁ、果たしてナザリックの明日はどっちだ……


オーバーロード5 王国の漢たち 上

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「……天から降り注ぐ雨を浴びる植物のように、己の元に助けが来ることを祈るだけの者を助ける気はしません。ですが……己で生きようとあがく者であれば……」
(略)
「恐怖を忘れ、おやすみなさい。あなたはこの私の庇護下に入ります」

タイトル通り、王国でのエピソード。
当然のように、ガゼフ戦士長は出てくるわけです。
そして黄金と謳われる姫と、その従者も。
ただ、ここでブレインまで登場して関わってくるのは少し意外でしたね。
WEBとは違いなんとか逃げおおせた彼ではありましたが。
遥かな高みを見たために、かなり精神的にボロボロになっているようで。
ガゼフに、クライムに合えたことでまた立ち上がれたのは、なかなかいい展開だと思いました。

で、王都ではセバスが諜報活動を行っていて。
各種魔法の調査だとかを主に行っている中で、女性を一人助けて、王国の闇に絡まれていく、と。
創造者の性格もあって、セバスはナザリック関係者の中では割と珍しい性質が善のキャラクターなんですよね。
だからこそ、自ら行動を起こすものには手を差し伸べるだけの余裕がある。
これが他のメンバーだと人間見下しているのがデフォルトだから、そもそも助けようともしないでしょうが。

セバスの行動によって八本指という、裏社会の組織に目をつけられてしまって。
まぁ、ナザリックのメンバーに喧嘩吹っ掛けた時点で、どれほど大きい組織でも、壊滅待ったなしですけどね!
……セバスが無双をする前に、幹部の一人があっさりブレインに負けていたのが、もう笑うしかありませんが。
シャルティアとかの上位存在には届かなくても、ブレインはこの世界の武の高みにいるのは間違いないんですよねぇ。
それだけに、心折れたままにならず、奮起してくれたのは良かったと思います。
……WEB版でアインズ配下になっていたことを想えば人としては、理想的なルートに乗っているんじゃないだろうか。
ナザリック陣営に入れなかった時点で、今後のあの魔王たちの進軍に胃と心を痛める羽目になると思うと、どちらがマシかと少し悩みますが。


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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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