気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

公女殿下の家庭教師

公女殿下の家庭教師12 約束の花園

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「あんたの隣に私がいて、私の隣にあんたがいる。負けるわけがないでしょう?」

 

『聖霊教』が本格的に動き始め、水都の争いは激化。

死んだと思われていた『流星』の副官『三日月』のアリシア・コールフィールドが登場したことで、大分押し込まれてしまった感じがしますが。

アレン達はそれでも諦めず水都に留まり、情報収集を続けていて。

聖霊教側についた勢力も当然大人しくしてはくれないし、増援は望み薄。

そんな状況だからこそ、ティナやカレン達が駆けつけてくれたのはありがたかったですね。

 

敵はこちらの知らない情報を基に、時間をかけた計画の実行段階に移っているのに対して、こちらはその思惑を探る段階なわけで。

何手も遅れている状況ではありましたけど、それでも情報を繋ぎ合わせたり、助言をもらったりして真相にたどり着いたのはさすがアレンというほかない。

でも、彼一人で打破できたわけでもなくて。いろいろと考え過ぎちゃうアレンに、発破をかけてくれるリディヤはなんだかなんだ良い相棒ですよねぇ……。

 

聖霊教に与したカーライルは、病床の奥方の治療を交渉材料にされてたみたいですが。

それが病ではなく呪いで、探られているのを察した聖霊教側の反撃だったっていうんだから、ある意味予想通りではあるというか。

アレン達が力を合わせたことで、水都の戦力を退けることには成功しましたけど。聖女からすれば「予定通り踊ってくれた」と言える状況なわけで。

とりあえず一つの騒動を超えたけれど、まだまだ謎は多く、敵の影くらいは踏みたいところですけどどうなるのやら。

公女殿下の家庭教師11 歴史の幻影

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「唯一、僕が人に誇れるとしたら……歩みを止めなかったことです」

(略)

「天才の一歩に、僕の一歩は到底及びません。でも、それは僕が努力しない理由にはならないんですよ。結局『やるか、やらないか』だと思います。……納得できませんか?」

 

北方は最終段階に差し掛かってるようで、まずは一安心。

水都に派遣したメイド隊との連絡が途絶えてる事も情報共有されてるし、情報共有されてるのは安心感あるなー。

教授たちも自称聖女の暗躍にも気付いてるようですし、少しずつ状況改善してくといいんですが。

 

王国の英雄にしてアレンの親友。王都の地下大墳墓に安置されていた、ゼルベルド。この御仁は特殊な来歴の持ち主だったようで、その遺体を持ち去られたのはある種の実験の為かもしれないという、ちょっと楽しくない予想まで立って。

でもその教授が、「向こうにいる子達に期待する他はないね」と評価してくれたのはちょっと嬉しかったかなー。ヒロインズの成長感じられるし。

あとは、口絵でも描かれてましたが水都のメイド2人の過去回想っぽいのもあって、孤児院の状況改善にアレンが出資していた上、主家のお嬢様まで救ったとなれば、なるほどアレンへの信頼が厚いのも頷ける。

 

リディヤにアレンが「いつか夜道で刺される」と言ってて、当人は否定してましたが絶対いつか刺されるって。アレンだったら大抵の刺客どうにかできちゃいそうですけど、戦争中に敵の手に落ちた前歴があるからな……いやアレは刺客どうこうというより、そこに至るまでに疲労してたとか複合的な理由がありますが。

あと、蔑ろにした場合刺しに来る筆頭リディヤなのではとかもちょっと思った。

 

アレンも色々と資料にあたっていて、構って貰えないリディヤがチクチク小言を言ってましたが。彼が必死になっているのは、水都との間で講和への一歩を進めようとしていた所を邪魔されたから、ってだけではなく。

リディヤの誕生日が近いからそれまでに厄介事を片付けておきたいって言った場面は、彼らしい思いましたねぇ。慌ただしくても、その手のイベント放り出さないのは偉い。

 

敵の策は既に実行段階に入っていて、こちらは敵が零した情報から手掛かりを探している段階で、後手に回ってしまっていて。

さらに聖霊教に与する連中が機密書庫燃やしたりしてくるのが、もう最悪ですね……。優位に立ってるけど油断してない感じ。

……いやまぁ、聖女はともかく今回リィネ達にちょっかい出して来たイオとか言う使徒はやたら小物感がありましたけど。押されている状況下で、ヒロインズが奮闘してくれたのは嬉しい所ですが、まだまだ一件落着には遠そうでどうなるやら。

公女殿下の家庭教師10 千年の都

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「『異才が異才を呼び、大きな大きな渦を成し、この世界をも変えていく』。そう戦場で歌っていたは亡き我が友『三日月』――アリシアであったか……。(中略)それでも、まずは」

「南方からぞ。新しき時代の流星の手並み、じっくりと拝見しようではないか」

 

王太子から無理な提案をされて、アレンはリディヤに連れられて水都へと足を運んだわけですが。

アレンが王太子の目に深い知性を感じていた通り、この機に国内の膿を出し切るための策略だったそうで。……リディヤはそれにかこつけてアレンとイチャつきたいのではないか、って疑惑がありますが。

 

まぁ、アレンを近くに置いて置くと適当に言い訳作って手伝いしてしまうだろうって言うのは間違いないですし。

逆に建前しっかりして拉致ったのは正しいのか。水都に滞在し、接触してきた相手の言い分を南都へ伝える『窓口』としてアレンと剣姫のコンビを配置するのは、贅沢にも程があると思いますが。

 

戦況は優勢だし、話の分かる相手が接触して来たら、そのパイプを確保しておきたいのと……それによって功績が大きいとして、アレンを偉くしようって策略も兼ねているようですし、建前ばっかりってわけでもないみたい。

 

10巻までくると他のヒロインズも出し抜かれるばかりではなく、南方へと乗り込んで行こうとする辺りどんどん強かになってる感。

長命のレティ様達がカレンやステラ、エリーの才能を表した言葉とかも気になるところではあります。絶対後に響いてくるんだろうなぁ。

 

アレンの地位向上の試みは悪くないと思うんですが……リディヤがアレンを拉致って他国に足を延ばしてる関係上、リディヤと一緒の描写が多くなるんですよね。

魔力のパスを水都にいる間は繋ぐことにしたり、着々と関係をすすめているというか。年月の積み重ねは大きいのか、リディヤ相手にしてるとアレンの様子も変わるなぁとは思うので、収まるところに収まりそうだなぁとか思いはするんですが。

 

個人的には他のヒロインズの方が好きなので、その辺りはちょっとモヤモヤしたかなー。逆にリディヤ推しの人からすると、戦争中は危ういシーン多かったし、待望の2人っきり(+アトラ)なので嬉しい巻なのかもしれない。

 

しかしまぁ水都にもアレンの知己が居る辺り、本当に彼は顔が広い。

王国相手の戦争に合わせて動けた辺り、当然水都にも協力者は作ってますよね、聖霊教。脅しつける形みたいですし、どうにか被害少ない形で収まればいいんですが。

窓口作ってそれだけで済めばよかったですけどね。メタなこと言ったら、主人公が出かけた先で事件が起きない筈もなく。そもそも戦時下にある他国の都市ですからねぇ。

アレンとリディヤの2人のコンビが揃ってるので安心感はありますが、さて、この後どうなっていくのやら。

公女殿下の家庭教師9 英雄の休息日

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「私達は一人だけじゃ、ただ強いだけよ。でも!」

(略)

「二人なら無敵だわ。今までも――これからも! ね? そうでしょう?」

 

無事に帰還したあとアレンは病室に押し込まれて。

彼自身は復興に手を貸したがってたみたいですけど、周囲は強制的に休まれることにしたようです。正しい。

……まぁそうやった時間が空いたら空いたで、優秀な教え子たちに与える課題の準備をする辺りがあまりにも彼らしい。休み方をご存知でない?

 

ヒロイン達も帰還したアレンの側で変わらず想いを募らせているというか。思わず彼シャツ(彼ではない)しちゃうステラとか、この騒動の中で制帽を失くしたけどアレンのおさがり貰えることになって上機嫌なカレンとかが特に可愛かったです。

 

彼らしいと言えば、『アレンを助けて欲しい』と言われて駆け付けた西のお歴々に対してもそうですよね。自分で脱出してきたから、誓約を果たせていないので代わりの願いを言え、と言われて周囲の成長を促す一助にしようとするあたり筋金入りです。

オルグレンに引導を渡すために一人で背負いこもうとしてた後輩、ギルに手を伸ばす辺りもそうですけど。慕われるわけだ。

 

後、別の後輩宛ての手紙の中ですがあなたが一般人を自称するのは、流石に無理があるでしょうアレン。

それまでの行いによってかつての英雄に与えられた称号『流星』の名乗りを許されて。西の人々から物言いがつきましたが、実力を示して認められたのは良いですねぇ。

抱えていたものの一部でも次代に託せた彼らの姿は、とても美しいと思いました。

 

そうやって綺麗にまとまったかと思ったら、アレンは秘密裏に呼び出しを受けて。

王太子殿下、アレンを新しい英雄として認めてその為に王都の掃除をしてるわりに、本巻終盤ではアレンを召喚して貴族に詰問させてるし、なにを企んでるんでしょうね。

アレンが彼の眼に知性を見てますし、これも膿を出すための工作の一環だったりするんでしょうかね。

公女殿下の家庭教師8 再臨の流星と東都決着

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「……おかえりなさい」

「……うん、ただいま」

 

オルグレンで行動を起こした公子殿下たちは、本当に視野が狭いというか。自分たちが信じたいものしか見えないんだろうなぁ。

隔離されているギルが、アレン達の傍にいて鍛えられたというプラスがあるとはいえ「東方で微睡みすぎたんだ」と的確に状況を把握してるのに比べると、あまりにも救いがない。

こんな連中に国を荒らされて、多くの犠牲が出てるのかと思うと……その裏で好き勝手してくれてる聖霊教にも物申したいですけどね。

でもそれはそれとしてカレンが西へ駆けた結果、『古き誓約』に行動を起こしてくれた人々が居るって言うのは、熱い展開で好きです。

 

白紙の手形で東都の開放ではなく、アレンの救出を願ったあたり、最後の最後で獣人の誇りも失われなかったんだなぁとは思います。

……でも、そんなの関係ないと自力で出てきてしまう辺りがアレンだよなぁ。

しかし隔離されて以降の情報なんて外部から分かるはずもなく。「死んだだろう」という情報を得てしまったリディヤが、更に苛烈になるんだからおっかない。

そして、この世界における忌み子とは魔法を使えない子というだけではなく……公爵家がアレンに感謝する理由の一つでもあるようですけど。この時期に、北と南にそれぞれ忌み子が生まれてたことには、運命を感じてしまうなぁ。

 

王都の東西南北全てに波及した謀反、その決戦の場所は東都。

一部戦力を転移で送り込んでくれたおかげで、暴走したリディヤへの対応も出来ましたし。

敵の最後の攻勢にも備えることが出来たのはありがたかった。

アレンが誰かに助けを求められた、というのもかなり大きいと思いますね。それにこたえてくれた人の多さと熱さよ。

多くの血が流れたけれど、アレンが無事に帰還し彼を待っていた少女たちと再会できたのにはホッとしました。……聖霊教に巣食ってる奴の厄介さが上がる描写が最後にあって、不穏ではありますが。無茶しまくったんだから、少し休んでもらいたいところです。

公女殿下の家庭教師7 先導の聖女と北方決戦

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「でも、だからこそ――人は想いを託し、想いを繋げ、想いに支えられて前へ前へ進んで行く。それを否定し、自らの希望という名の絶望で世界を殺そうとするのなら」

(略)

「私は――神亡き後の世界を託された『アルヴァ―ン』の名において、貴女達を止める」

 

北方にもアレンがやった無茶の詳細は届いて……それで計画を早めると判断してくれる公爵様、格好いいですね。

戦地において娘たちにも仕事を割り振って、成長させる教材にしようとしてる感じもしましたが。能力を認めて仕事を任せる。でも、指示に従うだけの人材にはならないでほしいんだろうなぁ、とは思った。

 

自分の命に反するとはけしからんとか思ってましたけど、それを敢えて止めてない時点で認めてるも同然では。

それに恩人の消息不明で領地に攻め込まれてる状況で、後進の育成くらいの旨味はないとやってられないでしょうし。彼女達の背中を押してるのがアレンの教育ってのもあって影響が凄いし、彼女達が奮起するほど周囲にその存在が広がっていくでしょうね。

 

北でも暗躍していた聖霊教の手合いを倒し、荒れた地の浄化までやってのけたステラは本当に成長しましたね……。彼女だけでは届かず、帝国の『勇者』の助力があったとは言え、功績に数えていい行いだと思います。

南のリディヤは荒れまくってるからなぁ……敵を蹴散らして、結果的には陣容に利してますけど、危うい事この上ない。

 

そうやって各地の戦場は動いているって言うのに、東の獣人族長達は未だに迷い続けていたって言うんだから驚きです。なにしてたの。

幼き子の訴えによって、ようやく動き出しましたけど、あまりにも遅すぎる。……最後まで動けませんでした、って言われるよりはずっとマシですけどね。

囚われの身となって利用されようとしていたアレンが、相変わらずの振る舞いをしてて一安心したような、怒られネタがどんどん増えてくな……と言うべきか。

公女殿下の家庭教師6 慟哭の剣姫と南方戦役

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「(前略)まして……ましてだ。僕には分かっている。アレンは東都で無茶をした。間違いなく無茶をした。自分の目の前で弱者が虐げられ、傷つけられるのを黙ってみているような子じゃない。弱者を守る為ならば平然と命を投げ出す。いいかい? ワルター、グラハム。『剣姫の頭脳』殿はだね、そういう十七歳の……本来であれば、僕等が守るべき子供なんだよ」

 

謀反が起きて王都でも騒がしいようですけど、アレンが気にかけていたこともあってフェリシアたちはひとまず王都を脱出できたのは良かった。

……当然追手がかけられてましたが、公爵家のメイドたちからもアレンの評価めっちゃ高いなぁ。それだけの事を彼が為して来たからこそですけど、だからこそもっと自分を大事にしてほしんだよなぁ。前巻最後で無駄に覚悟決めちゃってさ。今回も無茶しまくりなんだから、何回か怒られろ。

 

アレンから情報を貰っていた人々は多くいて、彼がオルグレン公爵家の謀反の可能性を訴えていたことも知っていた。その上で否定した。

でも、事件は起きてしまって……教授が自分の失態を恥と認め、だからこそそれを拭おうと「帝国潰そう」とか過激なことを言いだしましたが、それだけの矜持があるってことで評価上がりましたね。

 

アレンは家族を守らんとする獣人の誇りを胸に戦い続けてますけど……獣人の一部にはこの状況下になっても、彼への偏見を捨てることが出来なくて。過去の事件は悲しいものですけど、そこで変化できずに足踏み続けていたら、駄目でしょう。

怒ってくれるリチャードが居てくれたのは救いでしたが、彼もまた次期公爵であって。

アレンにとって失ってはならない相手だから、と決死行に付き合わせないんだからそれは酷でしょう。君がそうやって守ろうとするのと同じように、君を守りたい人だった多いんだよ。……そんな言葉が、アレンには届かないんだよなぁ。

一方のリディアは、情報を聞いてから沈みこんじゃって、こんな時こそ気概を示してほしかったんだけどなぁ……。

他のアレンの教え子たちが、恐怖を感じながらもそれぞれ奮起しているように。引きこもっている場合じゃあないでしょう、とは思ってしまった。

行動開始したのも、前向きになったからじゃなくて自棄になった感じが強いので、ハラハラしますね……。



公女殿下の家庭教師5 雷狼の妹君と王国動乱

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「僕の名はアレン。誰よりも慈悲深き狼族のナタンとエリンの息子です。これより、皆様を煉獄にご案内いたします。よろしいですね? リチャード・リンスター次期公爵殿下?」

 

オルグレン公爵家の息子たちは、王家の推進する実力主義が気に入らず、他所の手を借りてまで反乱を決意して。

屈指の実力者っぽい教授たちを誤魔化せる文書偽装技術を、聖霊教が持っているってのはかなりヤバいでしょう。それを「素晴らしい」と称してしまうグレック君の器も知れるけど。

 

いや、確かに技術的には凄いですけど、それだけの技術があって敵を陥れる為に使ったとなれば、万が一謀反が成功した後の付き合いに禍根を残す事間違いないでしょう。信用できない隣人を御せるだけの器量もなさそうだしなぁ……。

 

とは言え、そんな事情はまだ主要人物たちは知らず。アレンは微妙に引っ掛かりを覚えて、何人かに相談はしているようでしたけど。

前半分は、サブタイトルにある「王国動乱」前の最後の平穏、みたいな感じで日常回ですね。4巻エピローグの時点で波乱は確定してたので、もうちょっと早く進行するかと思ったのでそこは意外。

 

……いざ事件が起きてしまったら、そんな事も言ってられない混乱が巻き起こるわけなんですが。

反乱したオルグレン一門も、それに与してる聖霊教もクソですが。獣人の族長たちも、自分たちの街が戦場となっているのに随分と悠長で、現実が見えてなくてちょっと頭痛くなりましたね。

アレンがリチャードや近衛の有志と一緒に戦地に立ったのは格好良かったですけど、そこに至るまでに獣擬きと言われた彼の傷も見えて辛かった。どうか無事で。


公女殿下の家庭教師4 氷炎の姫君と夏休みに王国を救います

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「私、神様は信じていません。祈っても、祈っても、助けてくれませんでしたし。でも」

(略)

「貴方との出会いには心からの感謝を。貴方は私にとって――『光』そのものです」

 

アレンは冬に帰れなかったのもあって、ついに義妹のカレンと実家に帰ることに。

ただ、彼の所在に敏感な女性陣がそれを黙って見送るはずもなく。理由を付けて同行してる辺りは相変わらずでしたねぇ。

人族でありながら狼族に養われているアレンの存在を快く思わない連中が居て、絡んでくるのもまぁ予想出来たことではありますが……あまり気持ちの良い物ではないですねぇ。

トネリ君が絡んでくるのには、カレンに言い寄ってるからアレンが邪魔ってのもあるでしょうけど、相手の大事な人を尊重できない時点で失格でしょ……。

 

恋愛絡み以外でも、獣人族の族長って名目上ではあるけど血によって継がれるものではなく、「罪人以外の獣人が乗ってるリスト」から選抜されることになってるそうですが。

アレンを家族と思っていても、そのリストには載せてないだとか、柵に縛られまくってる感じが凄い。

一応、過去に獣人の子供が人間の貴族に殺され、その責任を追及しきれなかったという事件があって、因縁となってるという下地もあるみたいですが。

良い人も多いけど、面倒事も多いし……アレンの卑屈さの原因、その一つを見た気がしました。

 

アレンの故郷だけでも種族間の面倒事があるというのに、その上更に貴族間でのより根が深そうな問題の気配まで漂っているとなれば、ちょっと天を仰ぎたくなっても仕方ないと思います。

ヒロイン達が可愛いのはいいんですけど、身分が高い分責務も付き纏っているわけで。つまりこれから対処しないといけない問題の規模がさらに上がりそうな予感。こわい。

公女殿下の家庭教師3 魔法革命で迷える聖女を導きます

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「同時に――良い選択だったのかどうかも、分かりません」

 

今回のヒロインはティナのお姉さんのステラ。

父に反発し家を飛び出して、生徒会長を務めるまでになったものの……彼女は迷いの中にあった。

アレンの指導の元、極致魔法を使いこなすようになり、自己を確立し、主張するようになった妹に対して隔意を抱いた、というか。

ステラが自分に自信が持てずに、足踏みしていた感じなんですよね。

 

でも、公爵家の一員である以上、背負うものはあってその重さに潰れそうになってしまった、と。

それを助けるのがアレンだって言うんだから、相変わらず手広いというか。ここまで来ると、手が早いと言った方がいいのでは……?

弱ってる所につけこむのとか、常套手段ですよね! という冗談はさておき。

 

彼の指導によって、ステラが成長できたのは良かったです。

とはいえ、アレンが2つの公爵家に与えてる影響が大きく、優秀過ぎて怖い。

なんか新しい極致魔法作ったとか言ってるし。そうポンポン作れるものじゃない筈では……?

学院生時代には、オルグレン公爵家庶子の後輩との接点まであったようですし。ギルが女子だったらヒロイン戦争が更に危ない事になっていた……。

オルグレン家も一枚岩ではなく、次なる波乱の元になりそうな気配はしますけど。まぁ、アレンが居ればどうにかするんだろうなぁ感。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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