気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に適当に読んだ本の感想などを上げていってます。 ラノベ中心になる予定ですが、コミックとかWEB小説とかTRPGのサプリメントとか、とりあえず自分が読んだものの感想を端から書き連ねていく感じですかね。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

天野英

ソード・ワールド2.0リプレイウィアードテイルズ 消えゆく街の異界譚

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カトランズ 罪は功績によって許されるものではない。――贖って許されるものだぞ。

 

第四話『墓守の願いとその答え』、第五話『偽りと企みと真実と』、第六話『願いは、自らの手に』の三話収録。

増殖都市ネスカザラの物語の完結巻です。

冒頭の四話からしてレインの「一人では死にたくない」という願いを叶えるために魔神が動くエピソードなので不穏ですな……

 

途中で事故ってかなりドタバタしてましたが。

それを即物的な願いで解決しようとして、ネタかぶりを気にした魔神がさらっと解決するというコントじみた一面が。

……ネタ被り気にする割に、直接現金郵送パターンは経験してなかったのか……

いや、後のエピソードで別のところで痛い目見てる御仁いましたが。まぁ、アレはなぁ……

 

魔神の願いに振り回される内に、ネスカザラの成り立ちやあの魔神はいったい何者なのか、と言った情報も出てきて。

当代の領主も、手を打っていないわけではなく色々動いているようですが……三百回目のネスカザラの創立祭で何かが起きそう、とPCは調べに回ってます。

……メタなこと言えば、シナリオ中でそうホイホイ関係ないイベント起こしてられませんしね……

 

最終的に、何とか領主と連携し、魔神という強大な相手と戦うことになっていましたが……

負けてはいけない上に、環境が特殊なため、完膚なきまでに打ち負かすことも出来ないという状況で。

何とかうまく着地させたんじゃないかなぁ、という感じです。ネスカザラの今後はかなり大変な事になりそうではありますが。PCたちが連携していけば、乗り越え……られるといいなぁ。……途中で事故ってた辺り多少の不安は残りますが。

ま、なんとかなると信じましょう。えぇ。

 

ソード・ワールド2.0リプレイウィアードテイルズ 増えゆく街の異界譚

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一同 それ、絶対アカンやつやー!(爆笑)

 

ソード・ワールドと言えば冒険者、ですが。

今回のシナリオはちょっと特殊な環境です。舞台となる街ネスカザラ。

この街は、一夜にして街並みが変わるという奇怪な街で。

昨日あった道が様相変わったり、無かったはずの建物が出てきたり。

街全体が「剣の迷宮」だとか仮説はいくつもあるようですが、原因ははっきりしていないようです。

 

そしてPCたちも冒険者ではなく、この街の住人達。

墓守のレイン、インストラクターのカトランズ、メイドのセラ、造形師のフリーゼ。

ネスカザラで起こる異変を解決していく流れなので、街から一歩も出ませんでしたからね。

結構PC同士の絡みとかもいい感じでハマってたので、そんな違和感はありませんでしたが。

 

「街が増える」というこの街においても異常な「赤い霧」が発生するという事件。

ソレの調査を依頼された者、たまたま現場に居合わせた者、それぞれの事情からPCたちの交流が始まって。

……起こる事件は魔神使いが絡んでいたりとかなりハードモードでしたが。

PCの一人に、黒幕(?)の魔の手が伸びようとしている状況で終わって、次回が気になるところです。

 

八百万の神に問う4 冬

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「だからこそ、生きていることは素晴らしい」
それが答えだった。
自由を失い、未来を失い、奈落に突き落とされた彼女が、幾夜も続く絶望と、魂を引き裂く後悔を乗り越えた先に、辿り着いた答えだった。


序章で、シンがイーオンの抱えている問題に気がつきます。
イーオンがいつも飲んでいる酒、特別だというそれの正体。
以前ロクノ里で振舞っていたこともありますし、普通の常世ノ酒も飲んでいるんでしょうが・・・
サヨが持ってきてくれている酒。それは、薬酒だった、と。
シンもイーオンの元で、音導士らしく言葉を選んで会話するようになってきたなぁ、と成長が見えているだけに、此処で気がつくのか、と。
まぁ、そういう成長があったからこそ、受け入れられる下地が出来ていたともいえるわけですが。

イーオンが、前回ミサキと『楽土は必要かどうか』という音討議をしてから。
抱え込んでいた悩み、友の死を忘れられない自分の生き様を叫んでから。
ナナノ里の住人達は、イーオンの元に、相談に訪れるようになったとか。
真の楽土を求めるだけの辛く悲しい身の上話を聞かせに来た、というのが正しいんですが。
少しずつ、変化してきている。でも、それら全てを見届けられる程の時間はなく、イーオンは戦いのために、イチノ里へと下りる。

死んだと思っていた友、ヤコウ。ザイオン音導士。
それが、楽土の存在意義を問う、イーオンの最後の音討議の相手だった。
いつか外に行こうと約束していた3人。一人は死に、一人は楽土に縛られ、一人は外へ、敵対する隣国へと渡っていた。
まぁ、それにも色々な巡り合わせというか、事情があったわけですが。

因縁の対決。
一方で、イーオンは友人との別れを済ませたり、覚悟と準備をすませています。
シンに音導士としての字名を与えたりと、着実に話が進んでいっている。
楽土の是非。
イーオンはやっぱり伝説の音導士だなぁ、という感じで。
普段はだいぶ皮肉屋といいますか。堕落した日々送っていますが。
音討議をしているときのイーオンは格好いいなぁ、と思います。


八百万の神に問う3 秋

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「良い師匠という者は、とかく語りたがらないものです。なぜなら真の言葉というものは、真心が発する音だから。耳ではなく心で感じるものだからです。人から教えられた知識は、所詮受け売りにすぎません。どんなに素晴らしい訓示も教訓も、それを受け取る側に準備がなければ寝言と同じです」


実りの秋。
楽土に手を伸ばさんとする出散渡。
トウロウが実は・・・と前巻の最後で明らかにされていましたが、結構根深いというか、本気のようで。
全てを平らにしないと気が済まないという、出散渡の王。
彼の者に対峙するために、イーオンは行動を起こす。
とはいってもまぁ、相変わらず自堕落なのはそのままなんですが。
シンを弟子にして少しは変わるかと想いきや。
まぁ、そう簡単に変わるようなひねくれ方はしていませんか。

ゴノ里で暮らしていた、ミサキ音導士が、自らの死期を悟り、ナナノ里へと登る覚悟を決めた。
トウロウはそれに便乗する形で、ナナノ里へと登ってきます。
今回は、出散渡のライアン・ハートが中心にいたエピソードだったなぁ、と。
ライアンとその友人であったファルケ。
2人は、出散渡という国の中で必死に行動を起こしていたわけです。
とかく貴族だの権力だのは面倒くさいものです。
和平の使者を攻撃する命令を出した王はちょっと好きになれませんし、それを受けて起きた事件がイーオンの悩みに繋がっていると思うと、何とも言えないものがあります。

でも、ライアンたちも悩んでいたんだよなぁ、というのがわかると、もどかしい思いを抱きますね。
トウロウとイーオンの会話が多かったように思いますが。
イーオンの抱えていた秘密は相当重いものでしたね。
ミサキが彼女と同じ荷物を持ったら背骨が折れるとか言っていましたが・・・ミサキはミサキで相当な重荷背負っていると思うんですがね。
似たもの師弟め。

楽土は存在するべきか。
イーオンの叫びが、ミサキの答えがたまらなく切なく、絶望し楽土に至った彼らも、生きているんだなぁ、というのがひしひしと感じられました。
サヨが1巻のときからはだいぶ落ち着いてきたなぁ、という印象で。
シンとの「音討議ごっこ」は中々見物だったと思いますよ。

あ、画像は紙の書籍の方で画像がなかったので、Kindle版を掲載してます。


八百万の神に問う2 夏

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「私たちは生きている。生きているから道に迷い、生きているから嘆き悲しむ。だが案ずることはない。ここには絆がある。一人では立ち直れぬほどの傷を負った時、支えてくれる兄弟がいる。楽土を目指す必要はない。楽園はすでにここにある」

ナナノ里の専属音導師となったイーオン。
シンを傍において相変わらず、酒を飲み、だらだらと寝て過ごしていた。
前回自分の名前を告げてから、結構喋るようになったみたいですね。
ナナノ里の住人達とやかましくやり取りしていました。
わいわい寄ってくる老人たちに対して声を荒げているというのが正しいけど。
まぁ、反抗期の子供を見ている心地なのか、性分かチカヤたちは全く答えてないですが。

なんでシンはあんなにいろいろと言われてなおイーオンの傍にいるのかと思っていましたが。
彼には特殊な感覚があるようです。その場の雰囲気や相手の感情などを味で知覚する。
共感覚の一種ってことになるんですかね。
で、イーオンが音討議をして音叉を鳴らすとき。
彼には例えようのないほどの美味に感じられる。
だから、その場に居合わせるために世話をしている、と。
結構利己的。わかりやすくていいですね。

だらだらすごいしていたイーオンですが、夏季休暇とのたまって、ゴノ里で行われる祭りに足を運びます。
用事があったサヨと、例によって例のごとくシンを引き連れて。
真の楽土ではない、ゴノ里には出散渡人もいて、教会まで作られていた。
荒っぽい連中や、シンと因縁のある相手も出てきて、ずいぶんときな臭い状況のようです。
そういうアレコレがあるからこそ、イーオンが駆り出される事態になっているんでしょうが。

気になるのは、ゴノ里で見せたイーオンの不調。
シンには気付かれていないようですが、サヨは何かを知っている様子。
ハチノ里と呼ばれる墓場の周辺に済むインドウ様が傍についていること。常世の酒が必要であること。
そもそも、なにやら因縁があるようなのに、基本的に真の楽土に引きこもっていること。
怪しい雲行きですが、どうなるんですかね。

今回は1巻のあとがきによれば「成長の夏」ということですが。
シンにまつわるエピソードが中心でしたね。
彼が抱えている絶望の理由。信じたのに、信じられない。
そんな境地に至ってしまった、過去の出来事。
楽土とその周囲ですらなにやらきな臭いのに、楽土の外が平穏であるはずもなく。
大分厄介な状況になっている感じがしますね、外の国。
イーオンとの会話によって、自分の行き先を決めたシン。最初で最後の弟子になった彼はこれからも苦労していくことでしょうが、苦労しただけの幸せを得られることを願わずにはいられない。
レイシャとの別れも、なかなか来るものがありましたが。
主役はイーオンというよりは、シンだったりするんですかね。

さて、ほかにもトウロウが案外重要な役回りというか、裏があるようですけど、彼もいったいどう動くのかが気になりますね。シンと料理の話しているのが似合っていると、想うんですがね。


八百万の神に問う1 春

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人の価値観は常にうつろう。絶対的な救いなどこの世にはない。救いを望まぬものに救いを強いれば、それはもう救いではない。それを強行すれば、楽土は楽土でなくなってしまう。
楽土は人の意志を曲げてはいけない。
楽土は万能であってはいけないのだ。


北の大地の果てにある。霊峰にある、楽土。
それは、傷つき疲れた人々の為に神が提供した、神々の庭。
『和を以て貴しと為す。忤(さから)うことなきを宗と為す』。
そのただ一つの掟を守れば、楽土の門をくぐれるという。
楽土に争いはない。もし、何かもめごとが起きる様だったら、『音導士』によって調停される。

漢字を用いた、『なんちゃって和風世界』。
たとえばガガというキャラは、『我』は『雅』とかいて『我雅』と読む。
だが、名前にどういう音を当てるのかは、あまり明かすものではなかった。
この辺は言霊信仰みたいなものですかね。
真の名前を知られると、魂を握られるのと同然みたいな事が書かれていました。
争いがない、といわれる場所だからこそ、こういった文化ができたのかなぁ。

まぁ、争いが全く持ってないというならば、『音導士』なんていらないわけで。
たとえば土地の活用方法。たとえば、村の発展について。
そういったことで意見の違いがあった場合、『音導士』が代理で、答弁をすると。
名前の設定と、音導士の設定とが噛み合って、言葉を大事にしている世界かなぁ、と感じました。

楽土は山にあるだけあって、上に行くほど幽世が近い。
まぁ、掟を守れている人ほど上に登れるという事で。
山の一番上にある人里ナナノ里、そこから下ったロクノ里では争いはほとんどないとか。
逆に境界となっている鳥居道の下、イチノ里からゴノ里はには、掟に従わない者もいて、暴力沙汰も起こる。
ただの楽土と「真の楽土」と区別されていましたが、このあたりも今後影響してくる要素ですかね。

主人公は伝説に謳われた『音導士』イーオン、ですかね。
表紙のキャラクターですが、青年かと思いきや、30過ぎの女性だとか。
楽土にいるけれど、楽土を好まない彼女の過去に何があったのかは少し気になります。
問題解決のための音討議など、魅力的な要素が多い作品。


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