気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

宮井晴輝

世界樹の上に村を作ってみませんか3

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「タカクスは俺が作ったんだ。見えなくたって、見えてるんだよ」

 

シリーズ完結巻。アマネが作った「タカクス村」が、摩天楼に至るまでの軌跡。

こちらもWEBにはなかった展開とかが加筆されて面白さが増していましたね。雲上の層に橋をかければ即座に認められるわけではなく、必要になる物がある、と。

そこに踏み込んで、新しいデザインの大会が開催される流れになって。アマネが発表した論文を基に新しい建築物を作った都市があったり、ケインズとの因縁の戦いが披露されたりと、完結巻に相応しい綺麗な終わりになっていました。

 

まぁ、そこに至るまでに、悪魔とも呼ばれているような魔虫との戦いが繰り広げられることになったりするんですが。

……加筆でもなお雪揺れは免れなかったケーテオ町は本当にご愁傷様です。キリルギリ関連のエピソードも増えていましたけど、ジェインズの背景がちょっとだけ見えて、すごく良かった。いや、詳しいなとは思ったけども。

被害が発生して、建設ラッシュが起きた時に師匠やライバルが応援に来てくれた展開はかなり熱かったですねぇ。

 

ランム鳥の開発も進行してますが、品種改良に至る流れもちょっと変更されてましたかねー。深紅から名称の変更も入ってましたし、違いを探して読むのも楽しい。結構WEBとは別の味わいありますけどねー。果樹園って言う新施設もありますし。

教会は人気だけど、遊ぶ場所が少ないという観光客からの声があって、遊技館作ったりしてました。WEBだと劇団からのお声がけがあって劇場作ってた分ですよねぇ。完結巻だから新キャラ登場削ったとかの意味もありそうではある。ローザス一座好きだったので、そこはちょっと残念でしたが、あとがきにも遊び心が盛り込まれてて楽しかったです。

 

 

世界樹の上に村を作ってみませんか2

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「さぁ、建設の是非を問おうか」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで9月30日まで。

摩天楼を作るという夢に向かうアマネは、ついにその始まりとなる村を建設する事に。

村人募集のチラシを作るところから始まって、村を発展させるため色々と手を尽くしてます。WEBとは結構流れが変わってて面白かったですね。

 

新しく果樹園作ったりしてましたが、世界樹に接ぎ木するから土も水もいらないとか、中々にぶっ飛んでるなぁ。まぁその分面積と体積の問題があるため、産業として手を出している都市は意外とないとか。カッテラ都市に燻製のチップとして輸出できるってのは、なるほど確かに。

ランム鳥の飼育をするのは変わりませんが、アマネ達が行くのではなく相手を招いて講義してもらってたりして、村の発展に注力してる描写が増えてた感じがします。

 

宿の建設も早まってたり、ビロースがそこの主になる展開は同じでも、書籍版だと彼自身が宿をやりたいという夢を持っていて、同じように夢に向かって驀進しているアマネのところにやってきた、という形になってました。

無理なく収まったというか、運営により意欲的になってて良かったですねー。

 

カッテラ都市のクルウェさんとの絡みも増えてたというか、他都市との情報交換・交流がさらに重要になってる感。

災害が起きた時、避難民の受け入れをお願いしたいと言われた時、クルウェさんと金額の認識に差が生じてた場面は笑いましたね。建橋家がトップを務めてると、そういう所で融通が利くのは便利ですねぇ。

アマネが結婚するところまでのエピソードが入ってますが、教会建設の時に「綺麗な建物が苦手」と言われていた彼が、皆を黙らせる設計を出して来た場面が好きです。


世界樹の上に村を作ってみませんか1

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「摩天楼を築こうなんて荒唐無稽なことを考える奴が僕以外にもいるとは」

(略)

「そっくりそのまま返すよ。村を作っても変わらず好敵手ってわけだ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。WEBは既読。

日本で都市開発を行う会社に勤めていた主人公。商談を上手くまとめて、これから念願の開発が始まる……という所で命を落として。

テンプレのトラック転生とかじゃなくて、自販機に置かれた毒入り飲料という辺りは独特ですね。

 

そして転生したのは、地上に魔物が溢れ、世界樹と呼ばれる大木の上で人々が暮らす世界だった。さらに、そこで暮らしていたのは千年の寿命を持つというエルフで。

最初の挿絵にもなっていましたが、世界樹の葉の下にエルフが居ると、葉が大きすぎて自分が小人のように錯覚してしまうほど。

樹だけあって、魔虫と呼ばれる厄介な虫が発生する事もあるようですが、弓で戦う魔虫狩人という職業もあって、上手い事暮らしている様子。

 

転生した主人公・アマネは、この世界でかつてできなかった事。都市開発をやりたいと思い、行動を開始。

成人後に、建築を生業としている人に弟子入りして、勉強して。自分でも資格を取るように。樹上で暮らしている都合上、独特の建築様式があったり。いかに巨大とはいえ、世界樹の枝で支えられる重量にも限りがあるので、それを計算する必要があったり。

元々の知識以外にも覚える事が多く、何年も修行してましたが。

 

寿命が1000年あって、プラスマイナス30歳くらいなら誤差と感じるような世界だからでしょうか。普通の小説だったら数日後~くらいの感覚で年単位の時間が飛びます。

アマネは一人でなんでもできるような天才じゃなく、縁に恵まれながら着実に進んでいく堅実なタイプ。

物語にもそれが反映されているので、地味に思える展開もあります。

タイトル「村を作ってみませんか」ですが、1巻終了時で影も形もないですからね。修行して、経験を積み知り合いを増やして、資金を溜めて終わり。

 

個人的には、こういう足元の設定しっかりしていて、それを描写してくれる作品も好きなんですが……

その辺り、好みが分かれそうなのでWEB版に触れてみるのは一つの手ですね。

書籍化にあたってイラストがついてるのはもちろん、いくつかのエピソードは加筆されてボリュームアップしてるので、読みごたえはありました。

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