気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

恋愛

夜毎の指先/真昼の果て

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いけない事だと知ってる。でも・・・


BL?ネタな「真昼の果て」と、姉弟ネタの「夜毎の指先」。
で、書きおろしの百合な短編「どうせまた、朝がくるから」。
そんな感じで、一般的ではない恋模様を描いているわけですが。
相変わらず独特な雰囲気があって、もどかしさが伝わってくるようで、気に入っています。

「真昼の果て」。
幼馴染の女子に告白されて、付き合うことになったよ、と幼馴染の男に報告に行ったら、男の方にも告白されて・・・という始まり。
幼馴染という距離、恋人という距離。
3人がそれぞれ、自分がどこにいたいのか、どんな距離感で付き合っていきたいのか、葛藤しているのはいい感じ。

「夜毎の指先」。
姉と弟の近親ネタ。
一般的ではないという事を理解して、焦ったり距離を取ったり。
姉から好きだと言われて、弟が意識するようになり、踏み込んでいく。
ただ、変化してしまった関係は、永く続かなくて。
姉が勝手だなーと思うんですが、でも、嫌いにはなれないし、なんとなく納得できるような気もするんですよね。

「どうせまた朝が来るから」
8Pの書きおろし。
最近結婚したはずの会社の後輩と、ゆるーく付き合ってる? 女性の話。
後書きでは「なんというか、こんな、運愛じゃないような百合でいいんすかね」とか言われていますけど。
何とも言えない微妙な関係を上手く描いているように思えていいと思いますがねー。

後書きが笑えた。
真昼と夜毎が『編集さんがBL(近親相姦)描いていいですよ!』で始まっているそうで。
絵が好きですねー。
 

白磁2

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好きなだけで一緒にはいられないふたりだから
これからもぼくは 世界の違いに悩んで その肌に触れることを恐れるだろう
だからって 僕は彼女を失うわけじゃない それならば
だいじょうぶ だいじょうぶだ
彼女を好きだというきもちが 彼女の幸福を望んでくれるだろう

シリーズ完結巻。
最初から2巻で完結させることは決まっていたそうで、結構すらすらと話が進んでいきましたね。
とりあえず、最初の病院関係者はくたばればいいのに。
まぁ、あれがあったからこそ、二人の距離が近づいたり、依存状態になっていたのを振り切って多少は健全に距離をつかめるようになったりと、悪い事ばかりではないですけど。
それは結局結果論だからなぁ。

失明という難題を突き付けられ、お互いに依存しあうような状態に。
明春は、その状況に絵の進みも遅くなりがちで、展覧会にも絵を出せない。
そうして、関係が、距離が代わってしまっても、二人でいることを選んだ……と思ったら、また、驚きの展開に。
病院関係者云々はそこにつながるわけですが。
教育者(生花父)と画商(明春の友人)は病院事情に疎かったんですね。
悲劇的状況を作っても、ちゃんと最後にはいい終わり方になってたので、いいんじゃないですかね。
多分本人たちはどうあっても幸せなんでしょうし。

白磁 第2巻 (花とゆめCOMICS)
モリエ サトシ
白泉社
2010-07-16

白磁1

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「ぼくは 見てるだけで満たされる そんなきれいな人間でいたかったよ」
「そんな愛なら 私はいらないです」

女子高生、一条生花の白い肌に心奪われた天才画家、真部明春。
描く対象に触れることでイメージを鮮明にする彼は、彼女の肌にも触れたいと願う。
しかし、自らが引かれた美しい白さが、自分の欲求で汚れてしまうのではないかと、悩む。

この明春ってキャラがもともと、その才能に酔った母によって、隔離と言いますか、高校に行かせてもらえなかったりと、ちょっと世間知らず。
成長が止まっている感じかな。だからこそ、魅力的な画が描けているのだ、と彼の母が居ればそういうんでしょうねぇ。
ただ、その母は事故で亡くなり、画商として近くにいる幼馴染は、彼の才能を信じている。画商曰く「才能に対して楽観的」らしいですけど。

直截的には書かれていませんが、ほぼ書かれているようなものと言いますか。
結構艶めかしいといいますか。
ただ、このともすれば依存になってしまいそうな、危うさがあるから、この話は結構面白いんじゃないかなーとか思うわけですよ。
明春と生花というメインの二人を気に入ったっていうのもありますけど。
割と好きですよ。
危ういバランスで成り立っている天才画家が、恋で揺れ動くとか結構面白くなりそうなテーマじゃないですか。

まぁ、そもそものテーマは「フェチ」だったそうなんで、そういう方向に迷っているんですけど。

「彼がとじこめてしまう感情こそ 私が彼と共有したいものなのに…」

それを受け入れられる生花の心の広いこと。
だからこそ、最後に起きた問題で、立場が変わってくる時、明春がどうするかっていうのが重要なポイントになるんじゃないですかねー。

白磁 第1巻 (花とゆめCOMICS)
モリエ サトシ
白泉社
2009-06-19

子猫の吐息で

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「…生まれつき決まってることなんてないよ」

短編を4つ掲載した、恋愛もののコミック。
冒頭引用した台詞は表題作「子猫の吐息で」のものですね。
以下に、それぞれの話の感想を。

「子猫の吐息で」
表題作。
同じ団地に住んでいるものの、話したことのない男子から持ちかけられた相談。
それは、猫を拾ってしまったが、世話の仕方が分からないというものだった。
男子、岸川君の父親は、酒のみでいろいろ問題を抱えているようで、周囲からの評判は悪い。子どもに「あの家の子供とは遊んじゃダメ」と言われる程度には。
・・・しかし、そんな評判が立ちつつも、何年も住んでいるっていうんだから、結構神経太いんだなぁ、父親。まぁ、そういう評判気にしないから酒におぼれていられるのか。
そうした噂によって、敬遠しがちだった少女は、実際に猫を間に挟んだ交流で、彼を無意識に傷つけていたことを知る。
掲載作品の中では一番好きですかねー。
噂とは違う相手だと知り、少しずつ距離が詰まっていって、ちょっとした事件が起きて、それでも味方でいるといった花澤さんの強さがいい感じ。

「ハートビート」
かつて野球部のエースと言われ期待されていたが、注目され過ぎたことによってつぶれてしまった少年と、エースだった彼に憧れていた少女の話。
作中で書かれていましたが、少年が結構な「かまってちゃん」になっていてなんだかなぁ。
母親の問題もあって、色々大変だったんだろうとは思うけど…
あまり好きではない。
 
「ディンドン」
周囲からアイドル視されていて、よく告白されている少女と、その幼馴染の少年の話。
理想が高すぎて彼氏を作らないんじゃないか、と思われているようだが、その実ただひたすらに一途なだけで。少女は想い人よりも背が高いことを気にしていたり、と結構恋する乙女。
あれだけダダ漏れだったら、他にも気付いている人いたんじゃないだろうか。
少女の心の声が、うるさくて、ちょっと微妙。
 
「全部 君のせい」
「ディンドン」とは同じテーマの姉妹作と、作者談。
幼馴染の少年少女。少年は、周囲のあこがれの王子様、少女は地味な一般ピーポー。幼馴染という事で距離が近く、王子様に憧れる女子に絡まれることもあるようです。
今度は一途なのは王子様の方ですね。本当にテーマが同じです。

総括すると、微妙にすれ違っている恋愛の話が多かったかなぁ。
から回っているキャラが多かったように思います。
まぁ、そういう話も嫌いじゃないんですけど、重ねすぎるとくどいかなぁ、という印象。


愛しの花凛

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あの日までは 花凛は俺にとって花みたいな存在だった

でも今は 花より可憐で 前よりずっと近くにいて

この気持ちを言葉にするのなら――

恥ずかしくて声には出せないけど

愛しい なんじゃないかな と思う

 

きららフォワードで連載している恋愛もの。

遊園地で花の世話のバイトをしている主人公花ケ崎豊は、20歳の男子。

高校卒業後、実家に帰って家業を継ぐ予定だったが、ふと思い立ち遊園地でバイト中。

その遊園地には「めるんちゃん」というマスコット役の女の子がいて、遊園地側がピックアップし一般投票を経ているからか、普通に可愛い子が務めている。

そんな「めるんちゃん」役の女の子に、憧れのアイドルを見るような思いを抱いていた。

見ているだけで幸せだと思っていたが、ある日、縁ができてそれから少しずつ会話をしていくようになる。

 

じんわり進んでいくような感じがいいですねー。

主人公はうじうじしていますけど、「めるん」役の花凛が結構行動力ある方なので、バランスとれているんじゃないでしょうか。

あとはキャラの表情がいい感じですかね。

主人公の同期の掃除担当の奴のいらだっているオーラとか。

花凛の炊飯器の話が出たときの花凛の顔とかも結構面白かった。

結構花凛が表情豊かで、コロコロ変わっているようなんで、いいんじゃないかと。

主人公の方が、うじうじしていて、こう視点が下になっているような、落ち込んだ表情が多い分対比として輝いて見える。

 

とりあえず序章、知り合いじゃなかった二人が、知り合いになっていく過程が今回は描かれています。

開始時に恋人で、ただひたすらに甘い恋愛話っていうのも嫌いじゃないですけど、こういう段階を踏んでいく話もまた面白いものです。


 

はじおつ。4

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「――何も言えなかった」
「俺は勇気を出せなかった」

掲載している最初の話と最後の話から。
カッコつけてますが、口にしたセリフと言うよりは、モノローグみたいなもので。
微妙にすれ違っているんですよね、この二人。
お似合いなんだから、もう少し勇気をもって踏み込んでいけばいいのに、と思いますけど。
恋愛要素ある漫画は、こういうもどかしさもまた楽しみの一つなんで、どう動いていくかを期待しつつまちますが。

相変わらず、裏表紙とカバー裏には心理テスト。端的にキャラまとめてて面白いと思います。
本編では、「度胸試し」で始めた関係だったはずなのに、本当に好きになってしまい、始まりの想いを伝えようとする向日葵の葛藤が中心。

あとしれっと乙木君はバカップルですよね。うん。
友人思いの良い奴のようですが、天然にはかなわないようでSTEP21の「芦原ァ――!!!!」と叫んでる様に思わず笑った。さてはて、本当のことを伝えたその後はどうなっていくんですかねー。

1~3巻の感想はぼちぼち気が向いたら載せますかねー。


あまあま2

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「変わっていくのは別に悪い事じゃないと思うし」

タイトル通り甘い! 
帯がまた秀逸です。「壁殴り代行業 協会推薦図書」。「悶死コレクション金賞」だとか。なかなか愉快です。
本編は糖度高くて満足。

学年が上がり、二年生に。
バカップルの方は、まだ周囲には隠し通しています。
しかし、クラスメイトになってしまい距離が近くなってしまって隠し通せるか不安になっているようで。
一方、付き合い始めてた2組目はそろそろイベント進行してきているなぁ、と言いますか。
クラスが分かれてしまっても、結構イチャイチャし始めてますよね。

既に関係が確立してるカップル2組が基本の登場人物なんで、もう甘さ倍増と言うか、惜しげもなく放り込まれている感じがして。
教育実習生が来て、ちょっと波を立ててましたけど、波乱まで到達しないのは、もう安定しきっているから、と言いますか。

書きおろしの、二人の過去話続編も、いい感じの距離感で描かれていて気に入ってます。
早く3巻でないものだろうか。


王国の花

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「……その、黒騎士公から……うちの姫に……婚姻の申し込み……だ」

 
小説家になろう掲載の小説。
完結済みで、全16部なんで、さらっと読めます。

ある事情から、重病という事にして隠していた姫に、婚姻の申し込みが。
国力の差的に断ることが出来そうもないけど、しかし「あの姫を嫁に出せるのか」と王が悩み、話を聞いた大臣は気絶する。

別に性格が悪いとか、何がしかの問題を抱えているってわけでも・・・ないのかな?
王侯貴族の子女で、ドレスが嫌いで、男が嫌いで、思わず殴ってしまうこともあるっていうのは、 まぁ確かに問題ですけど。
その姫には兄が居るんですが、本文に曰く、「兄王子より健康的で、知より武に優れ、およそ女性らしいことはすべて苦手、趣味が遠乗りの、この国唯一人の王女」とのこと。

表舞台には王子の側近として出てくる、 ある意味で重要人物ではあるわけです。
あらゆる式典に出てこなかった姫の顔は、国民ですら知らないはず。
なのになぜ、わざわざ他国の騎士(王弟)から婚姻の申し込みが来るのか。
その目的はいったい・・・と言うお話。

短いんですが、結構端的にまとめてあって、キャラも魅力があるので、割と気に入っています。
結構行動力ある人が多いので、ポンポン進んでいく感じもありますしねー

あまあま

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「誰かが決めた日じゃなくても私たちはいつでも一緒できるんだから」
「私はそれで良いと思う」


まぁ、タイトルからして甘々なわけで。帯の文句は「一読、床をローリング」。
確かにこれは転がりたくなるかなぁ、タイトルにも帯にも間違いはなく、甘い。

周囲に関係を秘密にしてるバカップルと、初々しいカップルの二組が出てきます。
メインはバカップルのほうだけど、初々しいほうも、いい影響与えてるよなーと。
ここまで恋愛一直線だと清々しいね。

この作者さんは絵も話も結構好きです。
たまにはこう、砂吐きそうなほど甘い話も見てみたいわけで。
そういう要望には応えられる作品と言うか。
まぁ、恋愛一色なので、ストーリーというかイベントはありますが、結局なんにしろイチャイチャしてる結論になるんですよね。
構成が基本的にストーリーある四コマなつくりなので、ストーリー重視したい場合には微妙か。
結構表現が直接的な部分もあるので、どーなんですかね。
掲載誌的には問題ないのか。楽園はもっと直截に描いてるものも入ってますし。

甘い恋愛話読みたい方にはオススメ。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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