気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

日暮晶

この旅の果ては、約束と救済と嘘の場所

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「世界を救おうって割りには、お前は少し、甘すぎる――自分の犠牲は厭わないくせに、他人に犠牲を求めるのは極端に苦手なんだな」

(略)

「俺に言わせれば、今のお前の心はミステルにも劣る。そんなんでこの先、お前はやっていけるのか?」

 

「凍り付く灼熱の砂漠」、「自分の影が勝手に歩き回る国」のように物理法則や魔術の法則から外れた、「本当ならありえない事情」が発生するようになった世界。

それらは「逆理」と呼ばれ、どうしようもない物として、世界にあふれかえっていた。

逆理が生まれると同時に世界中の人は、それまでのやり方とは違う魔術を扱えるようになる、という変化も生じていて。

 

そんな世界を旅する、元盗賊のグレイブと記憶喪失の少女ミステル。

ミステルの故郷を探す旅の途上で二人は、逆理をどうにかする手段を持った少女ディアと遭遇して。

それぞれの事情があり、ディアと道を共にして、逆理を収集して回る事にした一行の物語。

グレイブの抱えている物に関しては、今回おおよそ情報出ていますが。続刊するとして、盗賊時代に知り合った相手とか、因縁つけてくる手合いも出てくるんだろうなぁ。

 

そうでなくてもミステルの記憶の件とか、ディアの父親の事とか、明らかになっていない部分もあるので、ぜひ続きでこの伏線を回収して欲しいものです。

変化した世界、特に「逆理」に脅かされる人々は不便な思いを抱いてますが。人の身でどうにかできるものではない、と諦めていて。

或いは、変化した世界で使えるようになった「反霊術」の便利さに、「逆理」発生後の世界を許容する人も出てましたが。

グレイブたちの道中に立ちはだかりそうですが……ミステルの願った「みんな幸せになる」道に辿り着くのは大変だろうなぁ、と思います。どういう答えを出すのかは気になりますねー。

 

災厄戦線のオーバーロード2

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「籠目純。お前、何のために強くなって、何のために戦いたい?」


雑魚扱いされているメンバーの育成プランを考えた笹宮。
そして、またその計画に参加することになる少女が一人。
雑魚能力育成計画は、笹宮の一存での企画ですが、それ以前にも強くなるためのプランって言うのは組織として考えていたみたいですね。
単純に、弐つの能力を得られるのかどうかなんて実験もあったようで。

前回は、3センチ物体を動かすだけの能力でしたが、今度は小鳥を出すだけ。
とは言っても、特殊な実験の結果能力が変化したための結果で。
今回の能力については、うーん、これはありなのかなぁ、と首をかしげる感じ。
検証の結果わかったのは、割ろ有用なものだと思うんですが。

琴音が笹宮に懸想しているのがどうにも。
いや、ただ一人認めてくれた相手という事でそういう流れになるのはわからなんでもないですが。
なーんか、それっぽい要素と展開があればいいんだろ的な、作り物感じがあるんですよねぇ。
笹宮が一人で突っ込もうとしたときに連れていってくださいというとか、状況判断としてどうなんだろうと思ったり。
1巻は文章に難あれど割と楽しい勢いがあったんですが、今回はちょっとブレーキ掛かってしまった印象。



災厄戦線のオーバーロード

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「そんなもんかね? 確かに強い力は、派手だし戦いやすい。けどそれゆえに、手に入れた奴は力の工夫を怠る。そうして足元を掬われる」
(略)
「だから結局のところ、必要なのはやっぱり覚悟なのさ。能力の強弱に関係なく、たとえ死にかかってもまだ戦える覚悟がな」


異次元の扉があき、人の想像力から発生する怪物が現れるようになった日本。
その災厄を止めるために、主人公たちが所属する組織が作られて。
御多分に漏れず、その災厄と対峙するために、彼らは異能を身に着けて戦うわけですが。
異能にも強弱があって。

対策室の室長である少年は、強力すぎる異能を身に着けて悩んでいた。
なぜなら彼は、「弱者が強者を倒す」という展開に憧れる、中二心あふれる少年でもあったから。
まぁ、だからと言って仕事をちゃんとしていないかというと、趣味に走りながらもちゃんとやっているんですよね。
趣味に走りすぎる部分は……まぁ、どうしようもないですけど。
強い力を持っているから、できることはするという感じで。終盤大規模な事件が起きた時には率先して動いてますし。

本筋としては、強すぎて不満を感じている少年が、ポンコツ異能をもった少女を鍛える話。
異能ファンタジーと、最近はやりの「教師モノ」の要素を混ぜた感じでしょうか。
室長、佐々宮銀が中二心あふれまくっているのがアレですが。
おかげで部下から生温かい目で見られたりと、どうしようもない感じ。
あとは、視点がコロコロ入れ替わるのもちょっと読みにくいかなぁ。
誰の視点か分かりにくい書き方なので、そこは残念。
この災厄が最初現れた場所は、秋田、埼玉、富山、滋賀、和歌山、鳥取、愛媛、鹿児島の八か所。
東京とかの中心部に異常が発生してパニックになるっていうのはありがちですけど、地方を選んでいるのは面白い。その要素が今回生かせていなかった感はありますが。
もう少し洗練されれば、より楽しめるんじゃないかと思いましたよ。


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ちゃか

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