気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~1

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「魔導具師はやめられない」「やっててよかった」と思える日があるんだ

『とーたんとおなじまどーぐしになる!』

「父さんには今日がその日だったよ」

 

MFブックスで書籍化されているシリーズのコミカライズ。

魔導具師として活動しているダリヤが、父の死後に婚約である兄弟子と結婚しようとして、諸々の準備が終わる前日に婚約を破棄してほしいと頼まれて……。

兄弟子の望む女性になろうと色々と意見を受け入れていたけれど、その騒動を受けて「うつむかない」ことを決めて再始動していく物語……というのが本編のスタートなんですが。

 

このコミカライズだと、最初に収録されているのが「第0話」となっていて、彼女の幼少期のエピソードが差し込まれているんですよね。

これ書籍書下ろしのカルロ視点のエピソードを上手く再構成している感じがして良かったですねぇ。

ダリヤ、前世の記憶がある転生者であって前世でもうつ向いて死んだという記憶があったのもあって、再始動してからの彼女は生き生きしてて良いんですよねぇ。

 

幼少期のエピソードが最初にあって、父と和気あいあいと過ごしているのが描かれて、ダリヤの好感度が上がっていったからこそ、兄弟子トビアスの株がどんどん下がっていきましたね……。

父が健在の時、防水布を作ってる時のエピソードとかもスライム干してるの、なかなか愉快な絵面で面白かった。

魔導具師ダリヤはうつむかない~今日から自由な職人ライフ~8

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「では、ロセッティ会長には日を改めて、いずれ何らかの形でお返ししなくてはいけませんね」

「ああ、おいおい考えて――いつか必ずお返ししよう」

 

遠征訓練に同行したり、ダリヤと魔物討伐部隊との関係は良好なまま続いていた。

ダリヤ作の魔導具の補助などもあって、昔と比べるとかなり快適な状況で活動できるようになっているようです。

全部が全部ダリヤの影響でもなく、かつては水の魔石が十分に確保できなかったころもあるそうですし、変化は偉大ですねぇ。

 

怪我で引退した先達からするとぬるくなったと思う部分もあったみたいです。

 

……実際、危険な仕事でもあるため、多くの犠牲が出るのを見てきた御仁でもあるから、思うことあるのも仕方ない部分はあるでしょう。

けれどダリヤと言葉を交わし、自分の方が昔を手放せなかったのだと気づき、グラートにダリヤを守るための助言を与えてくれてたの良かったですね。

老境にあってなお自身の考えに固執せず、若者の意見に納得できるものがあれば頷いてくれるの本当にありがたい。

 

ヴォルフのアンダーシャツに刺繡する「背縫い」を頼まれたダリヤが、意図せずまた新しい素材生み出してたのが流石としか言いようがない。

他にも口絵で描かれていましたが、魔導義足なる補助器具まで開発して。現役引退した騎士が、再起するだけのエネルギーを得ていたの、これはこれで大発明だよなぁ……。

 

あとは、巻末にあるカルロがメインの番外編『父と娘の魔導具開発記録』が、印象的だったというか。

カルロの妻、ダリヤの母である女性がどんな人物だったのか。出会いと、「死別」するに至った経緯についても描かれていましたが……どうしようもなくて、救いもないなぁというか。ダリヤの開発するアイテムで生活便利になって良かったね、というだけじゃなくて貴族絡みのややこしさもまたこの作品らしさではありますが……重いなぁ。

魔導具師ダリヤはうつむかない~今日から自由な職人ライフ~7

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「まあ、ヴォルフが望むものならば止めないよ。だが、ロセッティ殿を巻き込んだ、その背金は負いなさい。ロセッティ殿も安全を考えて、今後は外部に出す前に相談してほしい。二人に何かあったら嫌だからね」

 

これまで多くの失敗作を生み出してきた、ダリヤとヴォルフの魔剣作成もついに第6回。

そして試行錯誤の果てに今回は実用性のある「疾風の魔剣」が誕生することとなったわけですが。

……2人とも趣味の工作に熱中しすぎて、その価値をハッキリと分かってはいなかった。

魔物討伐部隊の現場でヴォルフが扱ってみせたことで注目が集まり、可能であれば注文を出したいとまで言われた。

 

そこでヴォルフの兄へと話が通り、スカルファロット家に武具開発部門を創設し、そこの開発とすることでダリヤを守る方策を立ててくれたのはありがたかっったですね。

庇えるところではフォローを入れつつ、2人にしっかりとお説教してくれたのも。ストッパーいないと暴走しがちだから……。

 

あくまで魔剣開発は趣味の産物ではあって、今回のダリヤがメインで開発したのは炬燵モチーフの『温熱卓』シリーズだったんですが。

この世界でも炬燵の魔力に逆らえず、堕落座卓とまで呼ばれたりしていましたけど。

かつて試作したときに父カルロが気に入り、亀のようになってしまったから封印されていた品を発掘しリメイクしたものなので、新たな研究時間が必要なかったとはいえ、また人気シリーズの発案者となってしまって、関係各所大わらわだろうなぁ……というか。

もう少しゆっくり進んだってバチあたらないのよ、ダリヤと思わなくはないですが。うつむかないと決めたからこそ、もう止まらないんだよなぁ……。

服飾師ルチアはあきらめない~今日から始める幸福計画~2

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「腹を立てても嘆いても相手が変わってくれるわけじゃないし。上司やお客といったものは変わってほしくてもなかなか変わらないもの。自分で変えられるのは、自分の行動と仕事の中身、あとは環境だけだもの」

 

正式に竣工した服飾魔道工房。

元々ルチアは、ダリヤに五本指靴下を最初に依頼されたという経験を買われて工房長に抜てきされたわけですが。

若輩であるし、自身の不足も痛感していた彼女は、それの制作が軌道に乗ったら交代になると考えていたようですね。

でも、彼女に不足してる所が多いのが確かでも、工房の長としての覚悟と服飾師としての誇りは確かにあって、慕ってくれてる人もいるんですよね。

 

そんな状態で、ダリヤは止まらず魔導具開発を続けていて……「少し風の出る布」こと「微風布」が持ち込まれたんだから大騒ぎです。

五本指靴下の方が、ある程度形になった後で本当に良かった。

ダリヤも若輩だから、多くの職人が先達で先輩だって構えですが。服飾ギルドの魔導具士などから見ても、彼女の付与は際立ってるようで。それで腐らず努力できる人達で良かった。

ルチアも改めて自身の不足を見つめ直し、貴族相手の対応について学んでいこうと成長を決意してましたし。気持ちいい職人が多くて、読みやすい。

 

制作者として魔物討伐部隊への披露の場所に同行する事も多かったようですが……ルチア本人に、愛人疑惑を叩きつける貴族がいた場面にも居合わせて。

友人への悪評にしっかり怒り、服飾ギルドとして彼女の戦闘衣装を誂えようって言う流れは良かったですねー。

 

ルチアはお客さんに慕われているのもあって、名前を表に出して彼女を推薦しても良いという人々が多いというのも良かった。

ただ、注目を集める工房の長が貴族でないって言うのは弱みになりかねないし、むしろ抱え込もうとする人もいるから、守るための壁は必要だっていうのは面倒臭いことですなー。ルチアも勉強してましたが、この国の貴族の言い回し本当に独特でうっかり言ってしまいそうなものまであるから、正直黙っていたいっていうルチアの気持ちも良くわかる。

工房仲間との交流も順調で、しっかり工房長やってるのが良いですねー。


魔導具師ダリヤはうつむかない6

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「腕のいい魔導具師になるのに、最も間違いのない方法を教えましょうか?」

(略)

「学び続け、長生きすることですよ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで930日まで。

ダリヤの友人であるマルチェロ・イルマ夫妻が子宝を授かったものの……魔力差によって母体まで危険な状態にある、ということで。自分がいくら説得しても聞いてくれないと、マルチェロがダリヤに泣きついてきたけれど、魔導具師である彼女は諦めることを知らず。

ヴォルフも、魔導具師としての彼女の決断を支持してくれたのは良かったです。

 

マルチェロは後発魔力でかなり高い値を出しており、実は花町に居た母と彼女に入れ込んだ貴族家の男性の間の子だった、なんて事実も出て来て。

ダリヤは先生と仰ぐオズヴァルドの協力を求め、ヴォルフは兄に相談し、それぞれが足りないものを補い合って、必要な魔導具を作りだせたのはほっとしました。

その過程において、ダリヤとトビアスの和解……というか。抱え込んでいたものを全部吐き出して、しっかり別れられたのは良かったですね。

 

トビアスが自分のしたことを重く受け止め、「魔導具師として生きる以外、責を返す方法が、ありませんので」と意地を見せてくれたのも、まぁ最低限の矜持は残ってたのかと安心はしたような。

全て今さらだよ、と思う部分がないとは言いませんが。当事者間で話がついた以上、横から口出すのは野暮なんだよなぁ。

 

イルマの無事が確保されたけれど、マルチェロの立場も変わって。

彼の父親に関してグイードが零してくれた情報が、結構好きですね。決して見捨てたわけではないというのは、良かったなと思いましたけど。結末が悲しいものになってしまったのが、残念ではあります。

新たな商会員を迎え入れて、かかわりのある工房との懇親会を開いてたりして、楽しそうなのはなにより。フェルモがしっかり、以前の「お返し」をしてくれたのも痛快でしたしね。

 

巻末はカルロ視点。レインコートを作るために「軽くて、薄くて、しっかり防水してくれる布」を求めた娘に「無茶をおっしゃる」と零してる父の苦悩が伺えて笑えた。

……のは良かったんですが。ある目的のために王城で受けた仕事。それは、弟子二人を守るためのもので……。

カルミネっていうダリヤの開発を尊敬する魔導具師との良い出会いもありましたけど。そこでした無茶で身体を壊して、死期が早まったんだから、もう……。

魔導具師ダリヤはうつむかない5

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「本当に、何も要りません――スカルファロット様は、自分がいることで友人が困るから去るときや、友人に関係を断ちたいと言われたとき、代価をお求めになりますか?」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで930日まで。

オズヴァルドが思った以上にいい先生してくれてて、なんとういうかほっとしますねー。彼は彼でかつて妻と弟子に逃げられていたり、失敗談にも事欠かないわけですけど。冒険者ギルドの、かつてダリヤに噛みついた素材班のジャン相手に助言をしていたりして、それによって丸く収まった話もあるわけで、悪いばかりでもないか。

 

ダリヤが魔導具師としての知識を増やしている一方、ヴォルフはかつて母が納めていたような護衛・対人戦闘の技能も磨いていきたいと決意して。

兄と相談して彼の護衛と戦闘訓練を重ねることに。少しずつそういう対話が出来るようになったのは良い事ですかね。

その後、グイードは弟に近づくダリヤに妙なひもが付いていないかどうか、一対一で会うことで判断しようと、彼女を呼び出してもいましたが。自立したダリヤが、しっかり意思表明をして認められたのは喜ばしい。

 

スライム養殖場を視察して、スライムにハマってる女性と盛り上がってたのは面白かったですねー。魔導具になると似たような部分のあるダリヤの同類は意外と多いのか。

魔物討伐部隊の中でダリヤの株が上がっていて、ヴォルフが彼女の欲しがってる素材が取れるといった魔物相手に生き生きと当たる隊員たちが頼もしくて笑った。

 

巻末は、魔導ランタンの飾りに関するカルロ視点のエピソード。

オズヴァルドとの出会いとかを含む学生時代の話で、彼の父親は魔力は高くなくとも繊細な魔力制御を得意としていて……特訓でそれを目指した彼は、弟子にも同水準(一般には恐ろしく高いレベル)の技量を求めた、というのは愉快な話でした。


魔導具師ダリヤはうつむかない4

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「ダリヤ・ロセッティは、一人で立っている」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで930日まで。

王城に正規納品に赴くにあたって、しっかりと礼儀作法を学ばねばならない。父親が男爵でこそあったが、ダリヤは庶民。友人となったヴォルフは貴族でこそあるけれど、魔物討伐部隊に所属している期間が長く礼儀作法は最低限しか抑えてない。

そのため、魔導具師のオズヴァルドから教わることになったものの……丁寧に教えてくれるのはいいけど、紙束ドーンはちょっと圧があるよね……挿絵になってて笑った。

 

師匠でもある父親が早くになくなったこともあって、ダリヤは魔導具師として抜けている知識があった。

礼儀作法を習う場の会話でオズヴァルドはそれを察知して。「オズヴァルドの判断するカルロの後継者」くらいには育ててくれる、という契約を結べたのはダリヤの糧になるでしょう。

……現状でも前世の知識とかを活用して開発バンバンしてるのに、稀少素材の扱いとかを覚えて一段上の技量を身に着けたらどうなってしまうんだろうか。

 

その後もダリヤは開発を続けて、微風布とか遠征用コンロの改良とかをして、魔物討伐部隊との縁を深めていってますしねー。

ただ、急速に近づいたことで疎む輩もいるというか……財務部長に嫌みを言われて、商会長として、魔導具師としての己を貫き通してみせたのはお見事でした。うつむかなくなった彼女だからこそたどり着けた場所ですよね。

 

商会員になったイヴァーノが「貴族の流儀」の殴り合いに巻き込まれて、成長しなくてはと決意する場面があったりもします。

貴族、面倒臭いなぁ……。ダリヤたちの味方になってくれる人も居て、不利益ばかりってわけでもないですけど。権謀術数よりもダリヤの開発模様の方を楽しみたい。

……とはいえ、発足したばかりの商会がバンバン開発してることでそういう争いが起きない筈もないから、バランスは難しいですけども。

 

巻末がカルロ視点エピソードで、声渡りの魔導具という声色を変えられる発明品に関してはほのぼのとしましたけど。

カルロの腕を買って、昔から接触してきていた人物がいたこと。生活に役立つ開発をしたいと断り続けていたものの、相手が諦めなかったこと。

妻の手を離したのと同じように、当たり前が続かないことを知っているからこそ、方々に貸しを作り続けていたという彼の想いを知ると、胸に来るものはありますなー。

 

魔導具師ダリヤはうつむかない~今日から自由な職人ライフ~3

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「うふふ……いけるかも……」

これはという思い付きを形にするのは、たまらなく楽しい。

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

期間限定の追加タイトルで、531日まで。

 

相変わらずの交流を続けているダリヤとヴォルフ。

周囲が色々と気を遣ってはいるようです。そもそもダリヤ、婚約破棄からまだ1か月程度ですからね……。

ただ、五本指靴下と乾燥中敷き、泡ポンプなどの開発を次々に行い注目を集めていて。3か月は様子を見る慣例になってる見合い話が持ち込まれたりもしてるとか。興味ないからってバッサリ断ってましたが。

どっちも恋に臆病というか、手痛い経験があるから進展が遅いのはそうですけど。外野が外堀を埋めすぎてる感じもありますが……どうなるのやら。

 

ダリヤはヴォルフと交友があるから、口利きしてほしいなんて話まで来たりして。

イヴァーノに甘すぎると指摘を貰ったりすることに。腕は確かながら、商会長としての経験は浅いので、本当に彼がサポートしてくれてて良かったなぁ、と思います。

彼は彼で、夢に向かって突き進むあまり、独断で話を進めようとする嫌いはありますが。ダリヤを守るために必要な対応も含まれているので、一概に悪いとも言えないのが困りもの。

 

ヴォルフの方は、少しずつ兄との関係改善を図っているようですし。

全てが良い方向に進んでくれるといいなぁ、と思います。この作品、トラウマ持ってて悪夢見てる人が多いから、未来が明るいことを祈りでもしないとやってられないんですよ……。

まぁ、今はその希望ある方向に向かってる最中で、そこまで暗くはなりませんけどね。ダリヤは携帯用コンロの改善に励んで、いろいろと試して前進してくのを職人として楽しんでたようですし。概ね平穏な一冊でした。 


 

魔導具師ダリヤはうつむかない~今日から自由な職人ライフ~2

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「そこでなら、黄金の夢が見られる。世の中を動かすことだってできるかもしれない。それに滾らない商人がいるわけないでしょう?」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで、5月31日まで。

ダリヤとヴォルフの一風変わった友人関係は順調に続いていて。

偶に食事を共にするのを、お互いに楽しみにしているようです。周囲から見ると、ヴォルフからの好意は疑いようのないモノで、自覚してるかどうかが問題、というところのようです。

お互いの事情が事情だし、自覚した所で進展は亀の歩みになりそうですけどね……。

 

ヴォルフは魔物討伐隊の仕事をしながら、「早く帰りたいから」と意見具申までするようになって。

一方のダリヤも、ヴォルフとの会話から靴の中が乾燥しやすいように工夫した靴下と中敷きを作ったり、前世知識を活かして泡ポンプのボトルを作ったりしてます。

二人で人工魔剣を作ろうとしてるときもそうですけど、ダリヤは根っからの職人なんだな……って気がしますね。物作りを楽しそうにすること。

 

まぁ、作った物がこの世界においては革新的すぎて。

ダリヤしかいないロセッティ商会では捌ききれない程の大口注文が飛び込んでくることに。

商業ギルドのガブリエラなどの助力も得て、外注に出したり、他の組織を蒔き込んだりして道筋を作ってましたが。

それでも慌ただしいのは変わらず。イヴァーノがダリヤの価値を認めて、彼女の商会に来てくれたのは何よりでした。

 

先述の通り、ダリヤは商会長になったものの職人気質が強いですからね。イヴァーノなら商人の目線でフォローできる上、元ギルド職員で色々詳しいって言うのは頼もしいです。

貴族対応に関しては、まだまだ勉強の必要がありそうというか。そんな言い回し知らんよ……ってのが多くて困る。

 

巻末には番外編として「父と娘の魔導具開発記録~防水布~」が収録。
ダリヤの父カルロのエピソードが記されています。
開発のために机で寝落ちしてる娘に、行き過ぎない範囲でアドバイスしてるのが良かった。ヒントを投げても、ダリヤが気付かなかったら終わりですしね。過保護ではあると思いますけど。

彼の想いとかも色々紡がれてますが。トビアスとの婚約が確定する前から、体調に異変は感じていたのか……。それを隠し続けていた、って言うのがなんとも。

彼が多くの人に「貸し」を残していった真意とかも明かされる良い短編でした。

うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。6

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「デイルに逢わせてくれたのが『かみさま』なら」

「ラティナ怖がらなくても いいのかな…」

 

デイルと旅を続けるラティナ。

道中であった魔人族の女性から、魔人族の文化について聞いて。

ラティナが文字を覚えていたので、彼女の父の名前なんかも教えて貰えてました。

人と結婚して死別した女性との出会いは、ラティナにとって大きいよなぁ。

 

旅の途中で、綺麗な光景を見て喜んだり。デイルの親戚である獣人族の集落を満喫したり。良い旅をしてるなーというのが伝わってくる。

リタたちへ送った手紙にも楽しさがしたためられていたようですし。コミカライズ表現で吹きだしにラティナの顔が付いてて可愛かった。「とても元気です」が特に可愛い。

 

神様や信仰の説明シーンで登場する神様たちが、なかなかコミカルで良いですね。

人族とは疎遠で、クロイツにも神殿がなく落ち込んでる『紫の神』とかちょっと笑っちゃった。

加護によって未来を垣間見ることがあり、予言が信じられているそうですが。その予言にってラティナが追放されたため、どうにも思う所がある模様。

デイルを筆頭に良い人に出会って、泣くことができたのは、一先ず良かった。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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