気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

東雲侑子シリーズ

東雲侑子は全ての小説をあいしつづける

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「……三波先輩って、東雲先輩のためなら色々やるんだなと思って。図書委員の仕事なんかいっつも面倒くさそうにこなしてるのに」
(略)
「でも、素敵だなって思いますよ。好きな相手のために何かするのって」


後書きで作者も言っていましたが、もどかしいつながりで始まった二人がいちゃいちゃし通しで。
いや、今回も悩みは確かにあるんですけどね。
ここまで来るとのろけの物語というか。
章間の小説は、今回は今までとちょっと形が違ったけど、今まで通り、読んでみたいな、と思えるような感じ。

三年に進学した二人。
その為、悩みは将来の事になってきますよね。
進学するのかどうするのか。また、進学するにしても、同じところを目指すのかどうか。
目指したとして、その後は。

色々と悩んでる最中に、あちこちから恋愛相談が持ち込まれてきたりしてます。
一年の時から恋人同士というのが、周知されていますからね。
東雲は、作家として有名だし、演劇部の脚本の件もあって色々大変だったみたいですし。
それでも付き合っているんだから、多少のやっかみとか相談が舞い込んでくるぐらいは、いいんじゃないかなぁ、と他人事だから思えます。
作家としての好奇心が出てきた時点で、英太にも否やはないんですがね。
……初期の無関心であった彼は果たしてどこへ行ったやら。

ここで終わるのが綺麗な話。
まぁ、欲を言うなら、もっと読みたかったというのはありますが。
良いシリーズが終わるとき、必ず思う事ですよねこれは。
終わりがきれいだった分一層強く思うんでしょうが。
そんなことを読み終わったときには思っていましたので、新シリーズの『その恋と~』で二人が登場したりしているのは素直にうれしいです。
英太はもうちょっと根性みせろよ……と思わないではないですが。


東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる

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本当に、本当に、憎らしい人。
どうしようもなく愛しくて、だからこそ、どうしようもなく、憎らしい――


発売当時は、1巻がすごくきれいに終わったから、「続き読みたいな、でも出ないだろうな」と諦めていました。
なので出ることが分かった時はうれしかったですね。
進級して、2年になった英太と東雲の二人。
付き合っているということは、周知されていて、そのことでからかわれたりもしているわけですが。
ただ、東雲と付き合っていることで、英太の周囲には変化が出ていて、前回と違いクラスメイト達も前に出てくるようになりましたね。

一方で、東雲はちょっとスランプ気味のようで。
オマケに作家であることが、クラスでもバレて。
演劇部から、脚本の依頼が転がり込んできたりするわけで。
気分転換もかねて、東雲はその依頼を受けるわけなんですが。
二人が相変わらず距離の取り方が下手でもどかしい感じ。
更にどっちも口が上手い方じゃないから、微妙に噛み合ってないというかすれ違ってますし。

それでも要所要所で惚気入ったり、少しづつ進んでる感じが良いですねー。
読んでる最中の展開が、「兄貴と同じじゃね?」とか思ったけど、最後取り戻しに行くところが格好いい。
1巻は二人だけで完結していた世界が、少しずつ広がっていっている。
これはこれで中々いい流れだと思います。1巻で1年が過ぎ去っていくのにはイベントの密度が濃くてもう少し巻数割いても良かったんじゃないかなぁ、とも思いますが。
まぁ、この作者の最新作は順調に巻を重ねていますし、そっちの方に期待するとします。


東雲侑子は短編小説をあいしている

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「私はそうじゃないと思う。人間ってとてもちっぽけで、小説にしてみればせいぜい原稿用紙50枚とか60枚とかの短編小説みたいな人生しか送れないんじゃないかって」


楽そうだからと図書委員会に入った高校1年の三波英太。
彼はたまたまクラスメイトで、同じく図書委員会に入っている少女、東雲侑子の秘密を知って。
彼女は、短編小説を愛する作家、西園幽子としての顔を持っていた。
そして秘密を知ったこともあって、東雲との距離が縮まって。

これまで短編ばかりを描いてきた作家ではあったが、新たに長編に挑戦することとなり。
秘密を知ってる英太に協力を要請して、色々と取材していくことに。
英太は兄に対して劣等感を持っていて、無気力なところがあり、物静かな東雲にどこか共感を覚えていたようですが。
そんな彼女にも熱く語れるようなことがあるとしって、どうにも混乱しているような感じ。

真っ当な青春モノ。
大きな事件は起きないし、登場人物も限られていて、きわめて狭い範囲で完結している。
始めは二人とも、顔見知り程度の距離でしかなかったのに、じわじわと距離が縮んでいく展開が、いいんですよね。
どう声をかけたらいいのか、迷い戸惑い、それでも交流している姿は、もどかしいし、とっとと付き合ってしまえよと焚き付けたくもなるんですが。
東雲が初心というか、純粋な子で、英太も無気力ではあるけど別に枯れ果ててしまっているわけでもなくて。
付き合っていく中でそんな二人が変わっていく様が描かれると、一周廻って見守っていたくもなります。
上手く語れてはいませんが、とにかく、この作品の雰囲気が好きで、何度も読み返してしまう、そんなシリーズです。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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