気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

横塚司

ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける9

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「アリス。この世界を救った最大の功労者は、きっときみなんだ」

 

シリーズ完結巻。積読に埋まってたので消化―。

WEB版でも読んでいたので、流れを何となく分かっているというのが、積読に埋もれた理由かな……

後書きにもありましたが別のペンネーム持ってるという事が、活動報告に上がったときには驚いたものです。

 

滅亡の危機に瀕した世界に召喚されてしまった彼らの戦いも、一先ずの区切りとはなりましたが。

主人公たちが強くなっていっても、それ以上に敵が強く、脱落者も出るような厳しい状況を生き延びた彼らは本当に逞しくなってましたねぇ。

いや、敵が強大すぎて、終盤は駆け足になっていた感じあるといいますか。

ミアの行動が最終局面で生きていましたが……彼女の行動ゆえに救われたものの、それに頼りっきりで魔王があっけなく思えてなぁ……

 

ハッピーエンドと呼ぶには、失ったものが多すぎて。

希望が残っている分、滅亡よりはかなりマシなゴールにたどり着いたのでしょうけど。

全てが丸く収まったわけではなく、これからも願いを掴むための戦いは続いていく形となりました。

あのチートな白い部屋のサポートがあれば、いつかはたどり着けるでしょうけどね。そのいつかまでの距離は恐ろしいほど遠そうですが。



ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける8

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「カズっち。わたしも愛してるよ。ずっと」

 

四天王の一角をなんとか蹴散らした……と思ったら、その場に別の四天王が現れて。

色々と情報を遺して逝ったのが前回のラストでしたが。

一夜明けて冷静になったカズは、ドッペルゲンガーの主が、後から現れた四天王・アルガーラフだったのではないかと推測したりしてましたなぁ。

情報が増えても、謎も同時に増えてて、先に進んでるかは中々わかりにくい所ですが。それでも今日を生きる為に戦い続けなければ未来はない、と。

 

状況が良くはなくとも、敵が攻めの手を緩めてくれるはずもなく。

世界樹周辺の砦の奪還作戦を実行する事に。その中で、他国で聖女と呼ばれていた相手を救出し……魔王にまつわる重要な手がかりを得てましたが。

同時にとんでもない爆弾でもあるんだよなぁ、扱いにくいにもほどがある……

 

テパトの寺院なる場所に、魔王の手がかりがある、という情報を得てそこに精鋭部隊で踏み込むカズ達ですが……

そこで確かに手がかりを得たものの、大切な仲間を欠くことになってしまった。

死んだわけではなく、ミア自身が納得した上での行動とはいえ、この絶望的な状況の中で勝ち続けてきたチームの一人が居なくなったのは、戦力面だけみてもかなり厳しい。

ミアはジョークをはさみすぎる部分もありましたが、空気を読んだり、交渉したりは美味かったですからねー。ムードメーカーが居なくなって、カズがかなりへこんで見えますが……

容赦なく時間は流れるからなぁ。少し前にWEBも終わってましたが、書籍の方も次回九巻で完結だそうですよー。

 

ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける7

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「無茶な賭けをするわね。それをためらいなく実行できることろが、あなたたちの強さか」

(略)

「なんだかんだいって、ぼくたちは何度もミスってしにかけてるから」

「それでもしぶとく生き延びているんだから、たいしたものだわ」

 

激動の4日目。

強大な力を持つ四天王と対峙し……なんとか世界樹へ帰還したカズ達。

けれど、追い詰められている状況に変わりはないから、少し休んだら次の作戦の為に行動を開始しなくてはならない。

 

いや本当、カズ達の存在がなかったらこの世界とっくに詰んでるよなぁ。

……急速にレベルアップできる彼らの存在があってなおギリギリで、後半の戦いでは高等部組から死者も出てしまって。

いくら力があるからって油断したら死ぬよなぁ、そりゃ。敵も戦力惜しまない戦争状態なわけですし。

 

今回カズたちは、奪われた楔を守る拠点の一つ「ロウンの地下神殿」にルシアと2人で潜入し、その機能を奪還し。

世界樹に戻った後、そこへ侵攻してきた部隊を倒し……四天王の一角と対峙する羽目になるんだから働きすぎというか、よく生き残ったなと言う一日を過ごしています。

いや本当一歩間違えば死んでたろ、という。辛くも生き延び続けているからこそ、彼らがエース部隊として機能してるんですがねぇ。

育芸館と高等部でギスギスしている部分もあり、今後に不安が残りますが。何とかこれからも健闘していってほしい所です。

 

ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける6

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「なんだか、それって寂しいです。辛いです」

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「いや、いいんだ。ぼくが間違っていたかもしれない。……そうだよな。理屈じゃそうかもしれないけど、それだけじゃないよな」

 

人に擬態するドッペルゲンガーという魔物によって、分断されてしまったカズたち。

幸いにして山の中であるため、ゲリラ戦を仕掛けたりして雑魚は問題なく対応していますが。

ここには、神兵級モンスターをペットの如く扱う、敵のボスがいるわけで。

カズたちも「白い部屋」の能力によって、この世界の住人とは隔絶した能力を得ているわけですが。

そんなカズたちですら苦戦し、敗北が見えるような力量を持つとか。インフレが過ぎる……人類終わったな。

 

いやまぁ、カズたちが居なければ抵抗の目すら見えない状況で、実際終わりかけていたところなんですけれど。

忍者の隠し持っていた情報を得たり、白い部屋で考察したりとしていますが。

既に追い込まれている状況なので、中々希望が見えませんね。けど、戦わなくては先がないのは分かっているから。

                                                                              

戦って、休んで。準備が出来たらまた戦って。

どうにか四天王から逃げ、光の民の里へ戻り。防衛線をちょっと手伝ってから嵐の寺院へ。

そこで陣取っていた相手も蹴散らし、とりあえずはまたひとやすみ。

ミアに頼りすぎかもな、という問題が浮上したりもしますが。適材適所といいますか、時間がない状況では止むを得ない感じではありますが。

割と綱渡りですから、誰か欠けると転げ落ちそうな不安はありますな。



ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける 5

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「どうする? 覚悟を、決める? わたしたち、彼らにとっての英雄になる?」

3日目にして現地住人と接触できたカズたち。
やってることは変わりなく、襲撃してくるモンスターを撃退している、というものですが。
情報源を得られたことは大きいですよね。
そして、現地住人とのスペック差が明確になったことも。

世界が滅ぶかもしれない状況で、モンスターとの戦いこそが鍵になる。
……これまで戦い続けてきて、なお、安らぎが訪れないという。
主人公たちの成長速度はチートですが、それを使ってもボスとの戦いは一歩間違えたら……って時点で、本当この世界詰んでる。
ゲーム的なシステムによって成長保障されていますが……ゲームだったらクソゲーと言われること間違いなし。
スキル拡張だとかで、これから得られる新たな力の存在も出てきましたが……それを得るまでがまた長い道のりだなぁ。

ミアがふだんふざけているけど、真面目にやる時はちゃんとひと声かけてくれるのがいいですね。……無茶するときもあるけど。
森に迫っていた敵を追い払っても、その場しのぎで、今後は学校側でまたひと騒動あって。
モンスターたちが進行の手を緩めないというか、手を変え品を変え色々やって来るので、油断できませんな。
志木さんとか忍者いなかったら、もっと被害広がっていただろうなぁ。この状況でまとめ役がいてくれるというのは、良いことだとは思います。
重圧とか半端なさそうですけど。

ようやく拠点に戻ったと思ったらまた孤立して。……カズは転移運なさすぎだろう。
一日目、運よくレベルアップできた時点で運を使い果たしたんだろうか……
WEB版読んでいるので今後の展開は把握しているのですが。どうか、最後には報われてほしいというか、穏やかな時間があればいいなぁ、と思うものですが。どうなるやら。

ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける4

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「人助けより、カズっちの方が、大事だよ?」
(略)
「100人を見殺しにしてカズっちが助かるなら、わたしは全力で100人を見捨てるよ」


転移して孤立してしまった、カズとミア。
使い魔で偵察して、襲撃を受けている町の様子を観察。
現地住人と接触します。言語が分からないのは、白い部屋でベンダーを使用して新しい魔法を取得して解決。
……魔物の言葉まで分かるようになって「魔王軍」とかいうありがたくない名称まで聞こえてきましたが。

介入する決意をした以上、行動は迅速に。
途中混乱もありましたが、情報収集も終え、街から辛くも脱出したと思ったらまた問題が起きて。
行きつく暇もないほど、ハプニングの連続ですね。
この作品、1日の密度が濃いからなぁ……
そうでないと生き残れない程、過酷な環境に放り出されてしまっていた、というのが原因ではありますが。

新たに現れた敵。
邪なる神々の尖兵、メキシュ・グラウ。
この世界の神話に語られるような存在まで現れだして。
難易度がハードとか通り越して、レベル1一週目でナイトメアな感じですけど。
流石にカズとミアだけでは打倒できない強敵。
ただ、彼らが街を調査したり、領主の取った行動だったりによって、時間は立っていて。
最高戦力を呼び寄せることに成功したカズたちがチームワークで打倒。

現地の一般市民ではなく、事情を知った権力者からの接触もあって。
3日目にしてようやく、この異世界への理解が深まってきましたが。
帯にも合った通り、滅亡に瀕しているなんて情報を得ても、困惑するばっかりといいますか。
まぁ、アレだけ魔物に襲われて一つの街がつぶされたりしているのが「平常運転ですが何か?」と言われるよりはよっぽど納得できますな。
……問題は納得できたところで、ピンチを脱出できてないというか、より大きな問題になって帰ってきたというところでしょうか。


ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける 3

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「死んだら、わたしはきっと、楽になれるんですよ」
「うん。知ってる。ぼくたちみんな、多かれ少なかれ、同じようなものだと思う。でもだからこそ、ぼくはきみに死んで欲しくないな。きみひとり勝ち逃げするのは、ずるいと思う」
(略)
「ぼくたちはみんな、もっと血反吐を吐いて、地べたを這いずって、生きあがくべきだよ」


高等部に行ってしまったアリス。
トラウマを刺激された和久は、一人で行動を起こしてしまって。
まぁ、たまきが追い付いて、引っ張り戻してくれたので、事なきを得てますが。
二人で行動している中で、なにやら怪しい石柱を発見したり、ミアの兄である変わった青年と鉢合わせたりとイベントも順調に消化中。

しかし、あの忍者はいったい何なんだ……
あぁも堂々とロールプレイされるとこっちの方が間違っているのかと錯覚しそうになる。
そして高等部の連中がいい感じにクズだなぁ。
こういう極限状況下で、トレイン実行するとか、相当ですよ。
和久のトラウマの重さの割に、結末はあっさりしていた感じなので、ちょっと残念。

アリスも無事に取り戻してひと段落……かと思いきや。
新しい魔物が現れたり、グロ注意なモンスターが厄介な儀式をしていたり。
状況が刻一刻と変化していく感じで、休まる隙もありませんな……
志木さん視点のエピソードなんかも追加されていて、いい感じに救いがないですけど。
これ最終的にどういうところに着地するんだろうか。
WEB版だと、どんどん問題が大きくなっていく一方だからなぁ……


ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける 2

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「カズさん、高等部にいこう」
たまきはいう。
「いまからでも高等部に乗り込んで、なにが本当なのか、確かめよう」

異世界に学校の敷地ごと転移して、そこはオークのような魔獣が徘徊していて。
この作品のポイントの一つは、割り切ってる部分でしょうか。
突然異世界に行って、オークと出会って。みんな助かるなんて目は当然ないわけで。
友人が、クラスメイトが亡くなって、生き残っても心に傷を負った人もいて。
なぁなぁで済ませず、犠牲を描いているっていうのは状況に即した描写で、作品の質を浴していると思います。

ま、これだけ密度濃いのに2日目終わってないんだぜ……? とかいろいろツッコミどころもあるんですけどね。
「白い部屋」という謎のシステム。強化されていくスキル。
そして仲間を増やし、責任が増し。効率を重視して行動していったのに、一度は助けた仲間から犠牲者が出て。
これ、無事に帰還することができても、社会復帰できるのだろうかってレベルの傷追ってないだろうか。
現代から見れば、山一つ丸ごと転移した集団神隠しになるんですかね。で、戻ってきたと思ったら半数以上は死に絶えているとか、何の冗談だって話になりますが。

主人公がいじめられていた、という設定からして、当然そのキャラが出てくるだろうとは思っていましたが。
また厄介なタイミングで出てきて引っ掻き回してくれるもんだ。
かなりのトラウマになっていたようですけど、そこをたまきが引っ張ってくれてなんとか踏みとどまった。いや、一度暴走した後だったっていうのもありますけどね。
さて、次回はいじめっことの決着になるんですかね。
全体的に描写が洗練されていない感じがするのは、まぁ、なろう作品だからなぁ……。


ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける

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「お願いです、賀谷さん。わたしにちからをください。戦うちからを。無力なのは嫌です。なにもできずに蹂躙されるのは、嫌です」

双葉社から新創刊されたライトノベルレーベル『モンスター文庫』の第一弾。
またしても、というべきか「小説家になろう」の書籍化レーベルですね。
正直イラスト買いです。
また「なろう」の書籍化か…とそろそろ新レーベル創刊とか食傷気味なんですけど。

箇条書きな部分とかもあったりして、なるほどなろう作品っぽいなぁ、とか思ったり。
異世界に学校ごと飛ばされて、その先で生き抜くために色々と手を打っていく話。
ただ、色々とイベントが過密というか、一日にこれだけ状況が圧縮されていると大変だろうなぁ、と思いましたが。

主人公の設定とイラストが微妙な感じというか。
あの面構えと行動力でいじめられていたとか嘘だろう。
まぁ、いじめられていたそうで。
思い詰めて、殺される前に殺してやるってところまで行っていたそうで。
詳しい様子とかはまだ描かれていませんが、相当なことやられていたのだろうか。

で、いじめられていて、周囲の人も助けてはくれなくて。
そんな状態で異世界で手にした力。
自分一人で行くための術を伸ばすか、協力できるものを伸ばすか。
そうやって悩んでいるのがタイトルで描かれている天秤にかけるって部分ですなー。
ただこれ一回決断してしまうと、ルート決定されるようなものだから、「天秤にかけた結果」とかでもタイトルよかったんじゃないのかなぁ、と益体もない子と思ったりしました。

さらっと死んでる人もいるあたりエグいというか現実的というか。悪くはないと思うんですが、好みには合わなかった感じですかね。
WEBが下げられていない類の書籍化なので、そっちで流し読みくらいはするかも知れませんが、2巻に手を出すかは結構微妙なライン。

ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける(1) (モンスター文庫)
横塚 司
双葉社
2014-07-30

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