気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

白身魚

そして、君のいない九月がくる

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「ケイタも、そう言うと思ったんだろうね。彼から、伝言を預かってるんだ」

 

同じ高校で、いつも一緒にいたグループ5人。

部活も、付き合いの長さも違ったけれど、確かに友情を育んでいたのだ。

けれど、メンバーの一人である恵太が死に……4人の前には、彼とうり二つの幽霊が現れる。

彼は、死んだ恵太の最後の願いを、叶えて欲しいという。

 

全てを信じたわけではないけれど、4人は彼が歩いた道のりを辿っていくことに

死んでしまった友が何を考えていたのか。

自分達の事を、どう思っていたのか。

どうしたってそんなことを考えてしまうわけで。

 

5人は確かに良く一緒にいたけれど、相手の事をすべて知っているわけでもない。

それぞれに見えていなかった想いや、抱えていた後悔が表出して。

いやぁ、痛い。死んでしまった友にはもう謝れないし、一度口に出した言葉は戻せない。

 

でもこの道を歩くことが出来たのは、4人にとって救いだと思うんですよね。

だって彼らが抱えていた悩みは、死者である恵太へのもので。本来はもう行き場のないものです。重たすぎる荷物を抱えた状態では、いずれ破たんしてしまっていたでしょう。

それを吐き出すことが出来て、ちょっとほっとしました。そうでなければ、治しようのない傷として残ったでしょうし。

この経験があったからこそ、絆が未来につながったとも思える。苦味を含んだ、良質な青春モノでした。

そして、君のいない九月がくる (メディアワークス文庫)
天沢夏月
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-10-24

ジャナ研の憂鬱な事件簿5

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傷つくことを覚悟で自由に生きようとするひとを、親であるという理由だけで止めることができると、なぜ思ったのか。

 

「ロシアン・ウイスキー・ホーリーナイト」、「消えた恋人」、「ジャナ研の憂鬱な事件簿」の三話とエピローグが掲載された完結巻。

真冬とスタンスの差ですれ違い……卒業も迫ろうとしている時期。

謎を解く中でできた知り合いにも、「仲直りしたのか」とか聞かれてましたしねぇ。

割とどっちも我が強い部分あるよな……

 

啓介が一人で、謎を解くことになった冒頭の「ロシアン・ウイスキー・ホーリーナイト」。

ユリの知り合いの提示した状況、それに対する回答を探す中で真冬から受けた影響に、変化した自分に気がついて。

気付きを得てから、次に会った時にちゃんと弁明できる辺り素直でよろしい。

「消えた恋人」は、また世知辛いネタ盛り込んできたなぁ、という感じでしたが。

荒事に発展せず、静かに解決したのは何よりです。

 

そして最後の事件となる「ジャナ研の憂鬱な事件簿」。

追い出し祭。そこで啓介はまた謎に出くわしてましたが。

よく覚えてるな。自分が高校生の時に、小学校時代の後輩が訪ねてきたとして、絶対わからないって自信しかないですけど。人の顔覚えるの苦手で……

まぁ、今も付き合いがある良太郎と仲良くなるきっかけになった少女だと思えば、記憶に残っててもおかしくないのか。ちょうど作中で話題に出てましたしね。

 

ある少女の、決断と将来の話。そして同時に家族のお話でもありましたが。

謎としては正直わかりやすかった、というか。

動機が悪意ではない、と啓介は想像していましたが。あの手の「悪気がなかった」は下手に悪意があるよりも悪質でしょう。

啓介が気付いたから良かったものの……と謎を解いて良かった、と思えるエピソードが最後に来てほっとしましたねぇ。

ジャナ研の後輩も見つかったようですし、区切りとして綺麗にまとまった完結巻だったと思います。



ジャナ研の憂鬱な事件簿4

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 人はキマイラだ。身体は一つでありながら、決して両立しない二つの意思を抱え込むことがある。どちらが真実、というわけでもないのだ。愛しながら憎むし、沈黙しながら叫ぶ。

 

いやぁ、容赦ないわ……

って言うのが正直な感想。相変わらず苦い展開が多いと言いますか、傷口に塩を塗るような容赦のなさがあると言いますか。

1話「金魚はどこだ?」、第2話「スウィート・マイ・ホーム」、第3話「ジュリエットの亡霊」の3話を収録。

 

第一話は、ジャナ研の隣に部室がある写真部で起きた騒動を解決する話。

良太郎と同じ部活の由香子は、強い。「その時が来たら、誰だって、戦うべきよ」と言って。

それを実践し続けているんだから、強いというほかない。

自分で選んだことならば、諦めるな、と。それを強いるだけではなく、ちゃんと出来る限り協力するというあたりも、流石と言うほかない。

 

1話は、謎解きがうまくハマった感じではありましたが。

……2話、3話はまた謎が解かれても救いがないというか。

真実を公言するのを啓介が躊躇する気持ちも分かってしまうなぁ。

真冬がかつての出来事から、いなくなるまえの対話を望む気持ちも分からないではないですけれど。

 

2話の件に関しては、啓介の肩を持ってしまうなぁ。                   

家族だからと言って、無条件に愛情が湧いてくるわけでもなし。かつてはあったとしても、時の流れの中で、諦めてしまうことだってあるでしょう。

そして下手に手をだせば、状況を更に悪化させる可能性が高いでしょうし。とはいえ、他人の秘密を知って、それを抱えているというのもまた、重荷にはなりそうですが。

 

考えの差異から、啓介と真冬が疎遠になったところで、3話。

ユリの状況もまた厳しいなぁ。努力が実を結び、夢がかなう。それは絶対の事ではないけれど。これまで積んできたものを他者に台無しにされるのは、辛い。

啓介がどんどんと追い込まれている、と言いますか。真冬との関係に答えが出るのかとか思っていたら、それどころじゃなくなった感。



ジャナ研の憂鬱な事件簿3

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「俺が本当に怖かったのは――俺です」

 

第一話「自画像・メロス」、第二話「鬼の貌」、第三話「怖いもの」を収録。

啓介は不器用極まりないというか。

もうちょっと要領よく生きられるんじゃないかと思いますが。

 

友人・知人から真冬との関係を勘ぐられて、「釣り合わない」と卑下する姿はあまり見ていて楽しいものじゃないですねぇ。

ま、それを周囲の連中が指摘してくれたのは何より。……正確には、そこでちゃんと指摘してくれる人が居るのが、何より彼の糧になるでしょう。

 

第一話は、真冬の遠い親戚が残した絵の話。

処分してくれ、と言われたその絵に込められていた願いとは。

第二話は、啓介の地元の祭りで起きた、逃げ続ける少女の話。

なぜ、彼女は逃げたのか。現代にもいる、鬼の姿とは。

第三話、啓介が思い出した、幼少期の怖いもの。

忘れていた事と、何故それを恐れていたのか。

 

相変わらずどのエピソードにも苦い物がありますが。

何かからの逃避、について描かれているようにも感じました。別に逃げることは悪いことじゃないんですよね。二話の少女も、逃げ続けたからこそ、謎が解かれたわけですし。

ただ、いつまでも逃げ続けられるわけでもなく。何かしらの変化は必要になってきそうです。

真冬との関係を進展させるのか、どうなのか。その決断が迫られようとしているのでは。



ジャナ研の憂鬱な事件簿2

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「真実なんて、綺麗なもんじゃない。知らなくてすむなら、そっちの方が良くないか?」

 

今回はまた一段と重いネタ仕込んできたなぁ、と言いますか。

タイトルにある「憂鬱な事件簿」の看板に偽りありません、と押し出してきた感じがします。

耳ない法一の夜、手紙、キュマイラの短い夢の三篇が収録されていますが。

どれもこれも何とも後味が苦い感じですねぇ。

 

啓介の友人、良太郎の演奏を見に行った際にトラブルの気配があって。

部内でいざこざがあって三年が全員部を辞めて。良太郎が次の部長となったので、ライブを成功させたいという話。

その為に新しいボーカリストを登用したものの、彼女に付きまとうストーカーが居て、引き下がりそうにない……

という事で警備をするも、すり抜けられてしまって。その裏を探ったりしてます。

 

手紙は、宮内ユリが持ってきた、姉の持っていた不審な手紙の真意を読み解くもの。

何人かの意見を聞き、啓介也に答えを導き出していますが……明確な証拠があるわけでもないですが、中々重い結論で。

正直私なんかは、こんな秘密を知ってしまって、口を噤み続けている自信はないですけどねぇ。

問いただしたくなるでしょうし……そもそも自身が犯したわけでもない行いの秘密なんか抱え込みたくない。

そう思うと、黙っている決断を下せた彼女たちはかなりタフですねぇ……

 

最後のキュマイラの短い夢は以前から語られていた啓介の中学時代の過ちについて。

啓介がかなり消極的になった理由。真実を暴き立てた事で、酷く傷つけてしまった相手が居たからだ、という事実。

これまた後味が悪い感じですねぇ。責められる理由はあった。だからと言って必要以上に傷つけていいはずがない、という当たり前の事しか言えませんが。



ジャナ研の憂鬱な事件簿

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「真実なんて、分かってみればこんなもんです……綺麗なものじゃない」

 

11回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。

まぁ、賞受賞したからではなく、イラストが白身魚さんだから手に取った感じで……積読の山に埋もれていたんですが。埋まってる間に2巻出ちゃいましたよ……

 

高校のジャーナリズム研究会に所属している工藤。

かなり冷めたタイプ、と言いますか。中学時代に何か失敗したようでトラウマになっているのも影響してか、色々なことから距離を取る消極的なタイプ。

研究会に所属しているのも、学生は部活ないし委員会に所属しなくてはいけない、という校則があったためで。

 

ただの枯れ木というわけではなく、脳の回転は速い方。

だから役回りとしては、日常ミステリの探偵役みたいな感じですね。ラノベですし、謎も余りガチガチに凝ってるわけでもなく読みやすかったです。

こういう消極的なキャラクターを動かすための相方が、モデルの経験もあるという白鳥真冬という工藤の先輩で。

 

その経歴から、学内の有名人だったそうですが、ジャーナリズム研究会に属していた割に、情報に疎い工藤は知らなかった様子で。

大量のノートを女子一人で運んでいる場面に出くわし、ぶつかってしまったために、放っておくこともできず関わることに。

ノート運びを手伝い……それが1冊不足しているという状況が発生し、結果的に工藤はその謎を解いて。

 

そこから真冬に興味を持たれ、ジャーナリズム研究会に共に属する事となって、真冬の持ち込む謎を工藤が解く、といういいコンビになってますけどね。

まぁ、工藤自身はこの状況にかなり戸惑ってはいるようですが。第4話の状況においては、彼の謎解きがなかったらまた厄介な状況になっていたでしょう。

1人救ったからって1人傷つけた事が正当化できるわけではありませんが、少しは救いになればいいんですけど。

トラウマ解消するためには、過去傷つけたって言う相手と和解できれば工藤にとっての最良でしょうが……相手にとっては「都合のいいことを」ってなるでしょうし、さて、解決の目はあるのやら。



アオイハルノスベテ5

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「そもそも〈シンドローム〉は俺達の心の中にある願いを叶えてくれるものだ、とはよく言われている話だよな。で、それは特に本人の悩みに関係する事が多い」

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なにかが足りないから、俺達はそれが満たされないかと願う。

 

廃校騒動も一先ず収まり。

浩人も松葉杖をついてはいるものの、無事に戻ってきて。

ここに至るまで多くの積み重ねがあり……少女たちは、それぞれの胸の内を明かす。

人生に三度あるというモテ期がまとめて来たのではないか、というような状況。

 

女子三人それぞれの視点から描かれていたので、流れとかを含めて判りやすくはありましたね。

生徒会長たちとの溝も埋まり、生徒会派と「輪月症候群」派の和解の為に尽力することとなり。

その流れで、会長の兄と浩人の姉の関係改善に動くことにまでなっていたわけですが……副会長のヒートアップっぷりがすごいなぁ。よくこれについて行けるもんだ、と会長をちょっと尊敬した。

 

旧校舎の幽霊など気になる部分を改めて調べたり、なんかもありましたが。

明確な答えは出ず「わからなくていいんだよ」という所で、若干もどかしい部分もありましたが。

まぁ、下手に藪をつついて蛇を出す必要もない、か。

浩人が女子に迫られた結果とはいえ、一応の答えを出して終わっていたのは良かったですかねー。

今回は話を纏めるエピローグな感じで、いつもの青春の青臭さとか熱量とかはちょっと物足りない感じでしたが。いいシリーズだったとは、想います。

アオイハルノスベテ5 (ファミ通文庫)
庵田 定夏
KADOKAWA/エンターブレイン
2016-05-30
 

アオイハルノスベテ4

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「死なないことが、生きるってことじゃないよ。死に向かって進んでいくことが生きるってことなんだよ」

(略)

「なにに満足するかだって、人生に意味を見出すかだって、全部全部自分が勝手に決めていくことだっ!」

 

急転直下というか、一気にイベント進んだ感じがします。

後書きによると最後にあと1冊出るらしいんですが、この巻で終わっていてもおかしくないぐらいのクライマックス具合で、驚きました。

 

夏休みが明けて、しばしの平穏を満喫していた浩人たち。

けれど「輪月高校が廃校になる」という話が出てきて。判断の理由には当然、輪月症候群も組み込まれていて。

決定事項ではなく、検討段階ではあるとのことですが、生徒にしか見えない幻想というものが広まってしまえば、大人はこういう判断を下すだろうなぁ、というのは確かに分かるもので。

 

どうにかそれを阻止できないかと、いろいろ動いていましたが、事件は起きてしまって。

横須賀姉はてっきりスタンプの人の協力者だと思っていたんですが。

他人に影響するシンドロームではなかったようで、生徒会長の兄との因縁があるだけ、だったようです。

前回対立していた生徒会長と共闘していく流れは、なんか少年漫画的だなぁ、と思いましたが。

最終的にはどうにか上手い所に着陸させた感じはありますが、危うい場面は割とあって。浩人の仲間が一人でも欠けてたら上手くいかなかっただろうなぁ。

そういう意味ではやり直した彼の積み重ねが無駄にならなかった、という事でちょっと安心しました。

……しかし、4巻でこんな大騒ぎ起きてて、次の巻では何が起こるんだろうか。

アオイハルノスベテ4 (ファミ通文庫)
庵田 定夏
KADOKAWA/エンターブレイン
2015-11-30
 

アオイハルノスベテ3

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「あたしは答えが欲しいんだ! ……いったいなにが正解なんだろうね!」
(略)
「正解なんて知らねーよ! わかんねーよ!」
ただ一つ確かなのは、
「でもわからないから、今俺たちは走ってるんだよ!」

「卒業しても輪月症候群を続ける方法がある」。
裏文化祭を通して手に入れた情報。
【スタンプ】使いの先輩と対面するため、夏休みを使って症候群フェチの柳沼と一緒に出向く……予定が、なぜか大河内や木崎、岩佐まで一緒に来ることとなり。
いやぁ、前半は男女が一緒に旅行ということで海行ったりはしゃいだりしているんですが、後半明らかになった大河内の家の事情は重かった。

家もそうだし、彼女の役割って言うのも中々いやらしいものがあったよなぁ。
ああいうのを見ると生徒会、というか生徒会長は油断ならないと思います。
なんだかんだで、会長・副会長共に症候群を発症しているというのが明らかになり、中々厄介な能力みたいですけれど。
横須賀も自分の症候群を思い出したりと、状況はどんどん変化していっている。
これで、発症していない主要メンバー柳沼だけになってないかな。……あれだけ求めているのに手に入らないとか哀れな。

浩人たちが、悩みながらも、追いかけていってくれたのは良かった。
分からないながらも、自分たちに出来る事を。やりたいことを、と走り出せるのは若者の特権な気がしますね。
本当に彼らは、彼らなりに充実した青春を送っていて、まぶしく感じられます。
ただそれだけに、症候群という異質な存在と「やり直している浩人」という存在の歪さがあり、最後彼がどうなるのかと不安に感じる部分もあるわけで。

相変わらず浩人の姉は、謎めいてます。
……確実にあの人何か知ってると思う、といいますか、スタンプの人の協力者だと思うんですがねぇ。
浩人たちがスタンプの人に教えてもらった「卒業後も継続する方法」。
単純といえば単純ですが、今のところ、それができるキャラいませんよね。
他人に、長期にわたって影響を与えられる能力って言うのは出てない。
「やり戻した」能力はそれにあたるかもしれませんが、やり直している以上卒業できないしなぁ。
でもわざわざ紙幅を割いて「継続する方法」が語られた以上は、今後に影響する布石なんでしょう。
4巻はいつでますかねぇ……

アオイハルノスベテ3 (ファミ通文庫)
庵田 定夏
KADOKAWA/エンターブレイン
2015-05-30

アオイハルノスベテ2

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「(前略)……ずっとずっと将来のため、将来のため……って、じゃあいつのために生きてるの? いったいいつが人生の本番なの?」
「そんなの決まってるよね」
「いつだって本番なんだよ」
「今が本番なんだよ。殺していい今なんていないんだ。きっと今この瞬間を悔いの無いように生きなきゃいけない。そういうことなんだ」

「この世界をやり直したいと思う?」
木崎はそう問いかけ、知っていることを教える代わりに文化祭を成功させようと持ち掛けてきた。
二か月後には、学校をやめるという衝撃の事実を添えた上で。
最初の方は、浩人は何もしないんですよね。
「文化祭を成功させる」というのが目的ではなく、「死なないために出来る事を」という手段になっているために、あちこちで齟齬が生じている。

あらたなシンドロームとして、木崎自身が過去を読み取るサイコメトリーに目覚め。
それを利用して、過去の記憶をたどり盛り上がった演劇を参考にしようとかいろいろやってはいるんですけど。
「俺は俺で頑張っている。岩佐は岩佐で頑張っている。それだけだ」

独りよがり、とまでは言いませんが、周囲が見えなくなっていたのは確かですよねぇ。
死ぬのが分かっていて。それをシンドロームでやり直して。
だから、近い未来に死ぬ可能性が高い自分が誰かの特別になってはいけない、と自分の事に重心置いてしまったのを責められはしません。

それでも途中まではもどかしさが先に立ちました。
ただ、浩人に期待している人もいて、発破をかけてくれる友人もいるんだから、恵まれてますよね。
「未練を残さないように努力しようとしていたが、一方で人の記憶には残らないようにするなんて無理なことを願っていた」故に生じた、すれ違い。
それを自覚してからは、早かったといいますか。
相変わらず、吹っ切れると何するか分からない子ですね、彼は。

これは生徒会に目をつけられても仕方がない。
……生徒会側の事情については、姉が何かをやっていたのは間違いないんでしょうけど。
あの姉が、腹の内をもうちょっと明かしてくれたら、浩人の未練についても楽になるような予感がしますが、あっちはあっちで一筋縄ではいかない手合いですし、難しいか。
通常の文化祭と平行して行われていたシンドロームを用いた「裏文化祭」とその主催者。
またしても気になる存在が提示されてきましたし、この青春模様がどこに行くのか、楽しみです。
……読むのが遅れたのは、積読に一度埋まってしまったからで、読み始めてからは早かったんですよ……

アオイハルノスベテ2 (ファミ通文庫)
庵田 定夏
KADOKAWA/エンターブレイン
2014-11-29

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ちゃか

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