気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に適当に読んだ本の感想などを上げていってます。 ラノベ中心になる予定ですが、コミックとかWEB小説とかTRPGのサプリメントとか、とりあえず自分が読んだものの感想を端から書き連ねていく感じですかね。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

米澤穂信

ミステリーズVol.80

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「他人の恋よりも、わたし、マカロンに興味津々なの」


懐かしの小市民シリーズの短編が掲載されるという事で。
その為だけに買いましたよ! 通常配本なかったので追加で注文出しました。
収録は『巴里マカロンの謎』。
時期としては高校一年の秋という事で、時系列的に最新のエピソードではありませんでしたが、相変わらずの二人の様子が見れただけで満足です。
 
快速電車に乗れば、20分で着くから、と名古屋に連行された小鳩君。
互惠関係に則って、フォローを小佐内さんにしてもらったお礼返し、という流れのようですが。
新しくオープンするお店に行って、新作マカロンを食べるとのこと。

セットで突いてくるのは3個、限定フレーバーは4種。持ち帰りはやっていない……だから小鳩君を連れてきた、とのこと。

相変わらず甘味については熱心だなぁ。読んでるとちょっといいとこのケーキとか食べたくなります。

 

そうして辿り着いた店で、二人がちょっと目を離した隙に、ティーセットに3つついてきているはずのマカロンが4つに増えている、という謎と出くわして。

マカロンが1つ増えた、というだけの謎でもこれだけ読める話に膨らむもんなんだなぁ、と変なところに感心してました。

小市民二人のやり取りは、お互いのスタンスを分かってるから、流れるように進むので、読みやすいですよねぇ。

懐かしくなって、読み終えた後、思わず既刊読み返しちゃいました。冬期限定はでないのかしら……

ミステリーズ! vol.80
米澤 穂信ほか
東京創元社
2016-12-12
 

 

いまさら翼といわれても

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「でも、折木さん、わたし、思うんです。……お話の中の折木さんと、いまの折木さん。実は、そんなに変わっていないんじゃないか、って」

 

久しぶりの古典部単行本です。

書籍化待ちきれず雑誌で追っていたので、余り新鮮味はなかったのがちょっと残念ではあった。

割と好きなエピソード「連峰は晴れているか」は図書館で読んだため、こうしていつでも読めるようになったのはうれしい限り。

 

あちこちの雑誌で掲載されていた短編をまとめた一冊です。

里志が折木に生徒会選挙で起きた不審な出来事について相談する「箱の中の欠落」。

中学時代の折木が行った「悪事」の真相を伊原が探る「鏡には映らない」。

ある教師がヘリが好きだった……と言う話から連想した出来事を確認する「連峰は晴れているか」。

伊原が漫研と決別する「わたしたちの伝説の一冊」。

折木が省エネ主義を掲げるようになった原点が語られる「長い休日」。

そして表題作でもある「いまさら翼と言われても」。

 

6本が収録されていますが、描き下ろしはなし。

雑誌掲載時とは多少描写が変わっている部分はありましたが。

ざっと読んで気付いたのは「箱の中の欠落」の結末部分がちょっと変わってましたねー。

 

どれも結構好きですが、「鏡には映らない」、「長い休日」の二編が特に好きかなぁ。

その次は「連峰は晴れているか」と「いまさら翼といわれても」で悩む。

進級したこともあって進路の話題とかも出てきてましたが。まだまだ彼ら学生なんですよね。

キーワードは時間とか変化って事になるでしょうか。過去に起きた事件、未来への展望、変わり行くもの。そうしたものについてのエピソードが多いように思います

目の前の問題をすべて解決できるスーパーマンに離れない。不器用なりに努力したり、妥協することもあるわけで。

 

伊原は漫研を退部した……けれど、厄介事から逃れられて生き生きしてるように見えますし。

古典部の活動を通して折木のことを多少なり知って、過去の過ちを認め謝る姿勢も示したりしてました。

不器用さが目立ったのは折木かなぁ。

彼の省エネ主義を抱くに至った事件、あんな気付きをしてしまったら、もうちょっと性格捻くれてもよさそうですけど。そこまで行かない辺り彼の性根の良さが伺える。

 

一方で、悩みの渦中にあるのが千反田で。これまでその好奇心で、動き続けていた彼女が足を止めてしまう珍事が発生しているわけですが。

気になるところで終わるので、早く続きを……! という気持ちになりました。えぇ。

いまさら翼といわれても
米澤 穂信
KADOKAWA
2016-11-30
 

折れた竜骨2

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「何も見落とさなければ真実は見いだせる」

「理性と論理は魔術をも打ち破る」

「必ず そう信じることだ」

 

ソロンの領主は暗殺騎士の刃に倒れた。

……デーン人の問題もあるし、領主が死んだ以上は息子が継承するわけでその辺りの問題もあったりしてややこしいですなぁ。

とりあえずはアミーナが、ファルクに調査を要請し同行することに。

 

魔術を用いた調査によって、暗殺騎士が動いている事が明らかに。

今回使われた魔術は「強いられた信条」。

血を手に入れた相手を「走狗」とし、その人物に相手を殺させる術。

しかも走狗には走狗の自覚がなかったり……とかなり厄介なもの。

 

ただし、状況からして容疑者は8人。

彼らに犯行が可能であったかを調査していきます。

魔術なんてある中で、真相を掴もうとするファルクの姿勢が結構好きなんですよねぇ。

中々いい感じです。が、じりじりと進行していくので、原作読み返したくなりますなー。

折れた竜骨(2) (ファミ通クリアコミックス)
ファミ通クリアコミックス
KADOKAWA/エンターブレイン
2016-07-15
 

折れた竜骨1

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「要請は重んじるが約束はできない」

「君が捕えたのなら君の獲物としてよいが もしわれわれがその暗殺騎士を捕えたときはどうする」

「その場合は 我が剣と名誉に賭けて暗殺騎士を告発いたします」

 

魔法が存在するファンタジー世界でのミステリー。

「古典部シリーズ」などを書かれている著者、米澤穂信の原作をコミカライズしたものですね。

 

アミーナが思った以上に可愛く描かれていましたねぇ。

海の向こうから来るものを好む、領主の娘。

彼女が、遥か当方から来た騎士と対面したところから色々と動き出します。

まぁ領主が傭兵を呼び寄せていたりと、水面下では既に動いていたのが、この出会いによって表に出てきたというのが正確でしょうか。

 

ソロン諸島に伝わる伝承。

デーン人。村を襲い男を殺し女を奪う伝説の悪鬼。

彼らが攻めてくると領主は言い、それに備える為に行動していた。

一方で領主の娘が連れてきた騎士の目的は、外道に落ちた「暗殺騎士」の始末。

魔術を扱う彼らは、高額な褒章を求める……故に狙われるのは、その額に見合う重要な人物である、と。

色々と情報が出てきたところで、最後で事件が起きて……上手い構成ですなぁ。

 

氷菓9

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「自分に自信があるときは 期待なんて言葉を使っちゃいけない」
「期待って言うのは諦めから出る言葉なんだよ」
「時間的にとか資力的にとか能力的にとか 及ばない諦めが期待になるんだよ」

十文字が蠢く文化祭はまだまだ続きます。
巻頭三十四話のカラーイラストは中々いい感じでしたね。
古典部の4人と四季の絵が上手くあっているのが気に入りました。

十文字の正体を探らんとする福部。
折木は相変わらず店番をしつつ、思索を張り巡らせていますが。
しかしまぁ、相変わらず折木の姉は謎めいているというか、この事件彼女がいなかったらいかな折木でも解決はできなかったでしょう。
ヒント無しで説ける問題じゃない。ヒントがあろうと、用意に解き明かせるものでもないですけど。

伊原は漫研の方でごたごたに巻き込まれて大変そうですが。
これだけ規模が大きいと、きっと他にも大なり小なりトラブル発生してるんだろうなぁ。
一番の目玉が今年は十文字事件だってだけで。
それぞれが動き回って、得たものはほとんどない結末ですが、騒動のお蔭で部誌を売り伸ばせたと思えば、悪くはなかったんじゃないかなぁ。
折木が犯人の前にたったところで終わり、という気になる引きで終わっています。
結構良い感じにコミカライズされていますね。

氷菓 (9) (カドカワコミックス・エース)
タスクオーナ
KADOKAWA/角川書店
2015-08-26

氷菓8

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ホータローは単なる灰色一色の人間ではなかった
僕がこよなく愛する意外性を秘めた人間だったのだ
そのことに気づいたとき 果たして僕は本心から それをただ愉快なことと思っていただろうか
だから僕はこの事件の解決をホータローに期待せずに 僕の手で解き明かす
少しだけ見上げなければならなくなった友をささやかに模倣して
そのみっともなさを重々承知しながら――


お料理研のワイルドファイアに決着。
食材が調達可能なルールでよかったねーという感じで。
まぁ、折木がたまさか小麦粉をもっていて、それを投げる気になったから、ですけど。
好奇心の塊、千反田が「知らない方が幸せなこともありますね」と言っている天文部の料理が恐ろしいこと……
そこまで言われると逆に気になるような。

そして、十文字事件があちこちに知れ渡っていくことになりますが。
お祭り好きですね、この学校の生徒たち。
それは折に触れ描かれてきていたことでもありますが。
壁新聞部も活動をあそこまでやっていると、祭り自体を楽しんでる余裕とかなさそうですけど。
まぁ、彼らは彼らなりに時間をかける価値があると思っているから、ああやって新聞発行しているわけで。
リアルタイムで発行する作業はかなり大変だとは思いますが。

4人の視点で色々と考えたり行動したりしている文化祭編。
いやぁ、キャラクターごとの個性が出ていて本当いい感じですねー。
丁寧なコミカライズで、好感が持てます。
ただ、丁寧な分進行はゆっくりなので、ちょっともどかしい。
ま、我が儘な欲求だとは分かっているので大人しく次を待つわけですが。
その間に原作でも読み返しますかねー。余裕があれば。

氷菓 (8) (カドカワコミックス・エース)
タスクオーナ
KADOKAWA/角川書店
2015-01-23

氷菓7

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好きとか面白いとか楽しいとかは結構ナイーブな部分だと思う
(中略)
僕は送り手と一対一の関係で楽しみたい。
なのにそこに割って入って「勝負」とは
(うーーーん 無粋だねえ)

原作三巻、クドリャフカの順番の内容へと入っています。
今回は学園祭で里志がすごく楽しんでいるのがいい感じ。
他から見れば多芸多趣味に見える里志ですが、内心結構ドライというか、醒めている部分ありますよね。
そういう意味ではえるの頼みを断れない、折木とは逆の存在なのかなぁ。
折木は省エネ主義を掲げていて消極的ですがいざ動くと状況を変える。
里志は多趣味ぶってあちこち忙しなく動き回っているが・・・根幹にあるのは「データベースは結論を出せない」という諦めですからね。
そうした違いがあるからこそ、この二人の付き合いはなんだかんだで続いているんじゃないかと思ったり。

漫画研究会の方で伊原は先輩とちょっともめたりしていますが。
この先輩は先輩で中々いやな奴だよなぁ・・・自分が、どっちかというとカチンと来て言い返した伊原寄りのスタンスなので、どうにも気に入らない。
決まって、完成してしまったものに、当日に文句つけて何が楽しいんだろうか。
出し物にしている部員はしたたかだと思いますが・・・なんだかなぁ。

里志のクイズ研究会の大会に参加しているところから、料理大会まで。
料理の方も、折木が叫ぶところで終わっているので、学園祭のはじまり、これから事件が表面化してくところなんで、わりとゆっくり進行していますよねー。
アニメ終わった後もこう丁寧に作ってくれるとありがたい。まぁ、ちまちま引っかかる部分がないわけでもないんですが。それでもどちらかといえば子のコミカライズは好きです。

氷菓 (7) (カドカワコミックス・エース)
タスクオーナ
KADOKAWA/角川書店
2014-07-25

氷菓6

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ああ楽しみだ 文化祭も 明日から僕たち古典部が失敗をどう取り返していくのかも――――
乗り越えるべきトラブルがあるなんて なんて素敵なことだろう!


里志といい、折木といい、高校生らしからぬ、自分の哲学を持っていますが。
一本筋通っているキャラは好きですよ。

プール回を挟んで、クドリャフカの順番へ。
最初に入っているプール回は、コミック三巻の限定版についていたオリジナルアニメの内容ですね。
とはいえ、全くそのままってわけでもなくて、こまごまと変えてあるらしいです。
アニメ版は見てないので、オリジナル展開でも読めたのはうれしいですねー。

文化祭で、えるがあちこちつられて引き寄せられていく流れが笑える。
そして、折木が部活のためという大義名分を得て、堂々と自堕落に店番に興じていますが、らしいなぁ、と。
それぞれ、自分なりに楽しんでいるのがいいですね。
伊原は、ちょっとミスを引っ張って思い詰めてる部分あるように見えますが。

クドリャフカの順番は、視点や場面がころころ変わっていくのが面白いと思っているので、なかなかいい感じに描かれていたかなぁ、と思います。
個人的には、アニメよりはコミックの方が好きなんですがねー。
このペースでのんびりやって行ってもらいたいものです。

 

春期限定いちごタルト事件 前/後

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「ねえ小鳩くん 小市民にとって一番大切なものってなんだと思う?」
「現状に満足すること」

ある事情から、お互いを利用し、小市民への道を目指す2人の物語。
米澤穂信さんの書いた「小市民シリーズ」のコミカライズ。
健吾が高校生に見えないほど老け込んでるのが微妙に引っかかるんですが、まぁ、それなりのコミカライズではあったかと。
前・後の2巻で完結。

前編には、入学と鞄盗難事件、高尚な画、健吾のココアの3エピソード。
後編には、二人の休日、中間テスト、そして狼の復讐の3エピソード。
原作はそもそも日常の謎をテーマにしたライトなミステリ。
小鳩が探偵役という事になるんですが、過去の事情から智慧働きを辞めようとしているので、謎が分かっても、すぐに行動を起こさない。
そういうキャラクター設定だという事ですけど、これは結構うまくはまってるんじゃないかなーと思います。
割と、小市民ぶる二人が気に入っているんですよね。

2人のやりとりがそれぞれいい感じに書かれていたと思いますけどね。
前編の、次巻予告「小市民は 甘くない」のイラストが、小佐内さんの雰囲気が出ていて、なかなか良かった。

思わず智慧働きをしてしまう、狐の小鳩。
復讐を行う時にこそ輝く、狼の小佐内。
それぞれが本性を隠し、互いを利用し、小市民足らんとする行動を見ていると少し笑える。
小市民足らんとした時点で、小市民ではないんじゃないかなぁ、とか横から見ていると思いますが。
そして、横から見ていると、互恵関係にある二人は本当に付き合っているようです。
お互い利用し合って、それを枷としてくれれば、周囲に被害が出ないんじゃないかなぁ、とか思ったり。

原作を読み返したくなりますねー。
 






 
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