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「この身は殿下の剣となり盾となり、殿下の御身を生涯お守りいたします」

 

隣国の学院に留学している、第六皇女ヴィクトリア。

戦争の気配を感じた彼女を救出に来たのは、黒騎士と呼ばれる第七師団の団長アレクシスだった。

争い自体は短期間で終わったようですが、武勲を上げた彼に降嫁させる話を父から聞かされることに。

 

齢十七になろうとしているのに、見た目が十歳くらいにしか見えないヴィクトリア。

一方で、黒騎士はその体格と風貌から若い令嬢から逃げられるという経歴の持ち主で。

美女と野獣……というにはヴィクトリアの方に迫力が足りないというか。いや、彼女目鼻立ち整っているし、成長すれば美女になるのは間違いないですけど。

現状だと子連れの軍人に見えてしまうのは致命的なバグでは……うーん、割とお似合いなんですけどね。

 

まぁ、ヴィクトリア自身も成長していない自分の体格に思う所はあるようで不満を零す場面もあったりしましたが。

アレクシスは彼女の内面に、為政者の顔に惹かれているから、その辺は問題ないと思います。

ただまぁ、色恋の甘さよりは実務的な話題が多くなりがちなのは、今後に期待というところでしょうか。

 

友好の証として来訪した隣国の王女が、チャームの魔法をばらまいて不和を起こす場面が多かったり。「姫様をアッシーに使った挙げ句」とか、砕けた言葉遣いが散見されるのには、ちょっと引っかかったので残念。