気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

英雄都市のバカども

英雄都市のバカども3 ~アルコ・ホール三番街の何でも屋~

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「……なぁ、ライよ。何故だろうな。いい思い出だと思っていたが……改めて思い出してみると割と辛い思い出しか残ってないぞ」

「そうか? オレはいい思い出ばかりだぞ」

 

短編が4つと中編1つ。

相変わらずこの街はぶっ飛んでるなぁ。

犯人がまだ家の中にいるだろう状況に出くわしたのなら……踏み込まず「家ごとぶった斬れば良かった」とかいう意見が出てくるあたり、流石としか言えない。

 

今回のメインは、モルトがリキュールに来てから自警団の非正規見習いとして過ごしていた頃が描かれた中編でしょうか。

彼の過去なんかも描かれていますが……裏稼業で生きていた割に、甘い所は当時からあったんですね。

約束を守ろうとする彼の姿勢は好感が持てますが……不器用だよなぁ。リキュールの住民ほど割り切ってしまうとそれはそれで大変そうですけど。

捨て去ったはずの過去が彼に襲い掛かり、幼いリッツが攫われるような状況にまでなって。

 

幸いにも無事にことを収められてましたが、街を去ろうとしたモルトを止めたのもリッツで。長い付き合い何だなぁ、本当に。

しかし彼女は良い子なのに、割とモルト絡みで酷い目に合ってるよな……過去連れ去られているし。漢祭りの時にはモルトの象徴にアレ使われたかと思ったら今度はコレですよ……可哀想に。

もうちょっと報われてほしいと切に願います。

かなり短いエピソードとして最後にサシャの話がありましたが、彼女の事情も中々複雑そうですよね。あの過去からどうして巡り巡ってこの街で何でも屋みたいなことをしているのかは気になるところです。

 

英雄都市のバカども2 ~女神と漢たちの祭り~

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「いいか、エビーザ。教えてやる。この街には俺の知る限りでも化け物みたいな力量の漢が何人もいる。ライもその内の一人だ。そして何より……爆発物ってのは爆発する。この流れなら間違いなくな! 行ってくる!」

 

前回は、1巻丸々一つの事件でしたが。

今回は、リキュールで起こる小さな騒動をまとめた短編集みたいな感じですね。

いやしかし、この街本当にすごいな、いろんな意味で。

「おっぱいをもみたい」という悪ガキがなんでも屋に持ち込んだ依頼が、どうして古代兵器が起動しての大騒ぎになるんだ……

 

火種があちこちにありすぎて、騒動に人々が慣れ切っている感じがありますけど。

えーっと、ここまで行くと逆になんでこの街、街としての形を保ってるんだろうとすら思えてくる。

あっさり爆発とかおきますし。それに巻き込まれて割と無事ですし。

 

前回も単語は出てきていた「漢祭り」が開催されてますが。

魔獣ひしめく危険なダンジョンに、ふんどしと自らを証明するものを一つだけもって突貫するとか、それただの手段自殺だろ……

「自らを証明するもの」はトマト農家だったら「トマト」、パン屋だったら「パン」みたいな感じですが。

 

そこで対策をとって「毒を含んだトマトを作ったぜ!」とか「剣すら砕くパンを焼いたぜ!」とかぶっ飛んだ回答を提供するのがリキュール住人……!

誰かコイツラを隔離しろ、早く。いや隔離された結果が、変人奇人の街リキュールの誕生秘話なのかもしれませんが。

いやぁ、本当バカばっかりでぶっ飛び加減に笑うしかないです。

 

英雄都市のバカども~王女と封鎖された英雄都市~

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「当たり前だ! どこの世界にパンに打ち負ける剣がある!? それはパンではない、金属もしくは岩石からなる武器だったはずだ!」

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「はぁ、パンで打ち砕かれてしまいまして。現在修理中であります」

「これお前か!! だから恥ずかしくなって二番目においたのだな!?」

 

笑った。笑ってしまった時点でこっちの負けな気がするので★4です。

かつての戦乱で街を守り抜いた英雄たちの末裔が住む、国境沿いにある街リキュール。

英雄たちの血は今なおリキュールに継がれていた……とか格好良さそうな雰囲気ですが。

 

タイトルからしてバカどもですし、えぇ、スペック高いのになんか発揮する方向が間違ってるキャラが大量に出てきます。

かじりついた歯を砕き、剣すら砕く超硬度のパンを焼いたりとか。それいったい何で出来てるんだよ……そして恐ろしいほど硬いのに、スープでふやかして食べると上手いという不思議。

 

他国に理不尽な要求を押し付けられ、抵抗すればより大事になるという状況。

そんな中でも街が国家的に動いてると思しき部隊に喧嘩売るのも辞さないあたり矜持があるというか喧嘩っ早いというか……男連中の行動原理を思うに「愛すべきバカ」であるが故、としておくのがいいだろうか。

救援を呼ぶ精鋭を27名派遣し、15名は捕まったものの、3名は山を抜けた。……あからさまに9名遭難してるが気にする数ではないな。……とかやり取りしてる辺りはひどかった。(褒めてる)。

そして最後の普通なら格好つける場面で、ひどい絵面が披露されたからなぁ。「これがリキュールだ!」「これでいいのか!?」「(確認して)……いいわけあるか!」という流れは綺麗でした。

ある意味新しい伝説を築いたわけですが……かつての英雄たちも同じようなノリで街を守ったとしたら、もうあの街に手出さない方が平穏でいられるんじゃないかなぁ……

 

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ちゃか

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