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「道標は示された。目指す先が見えているうちは、人はそれほど迷わないものだ」

シリーズで言うと6巻目。「蒼の彼方より~」の3巻目。
そして、空の門編、完結刊。
どーでもいいですけど、このタイトル表記はどうにもわかりにくいんですけどもね。
ちゃんと第三部でますよねー? 後書きで触れられていないのがなんだかなーと思いますけど。

ともあれ本編。なんか、ポールマンが凄い格好いいんですけど、どういうことなんだろうか。
変わり始めて、ようやく歩き始めたところだったろうに、あぁなってしまうのか。
それで状況が切り替わったから、安らかな顔だったんでしょうけど。
熱かった。漢だったよ、ポールマン。
一気に好感度上がった感じ。

しかし、今回は本当にポールマン回だったといいますか。
ハイリッヒから情報を得たのもそうですし、そのあと、ノイという重要人物と出会って、ザックスを辛くも撃退してますし。
「傀儡師として参る」、と啖呵切るところも格好良かったですしね。
まぁ、そのあと持ち前の力でもって少し状況かき回してましたけど、結果的にそれがいい方向に動いた部分もあるからなぁ。
ジェシカも以前の因縁は、再開した時に許していて。だけど、毎回ポールマンがふがいないから、態度があーなっていたとか言ってましたね。
これから、だっただろうに。

シュネーとヒルダが人類超越した怪獣大合戦してましたけど。
ウィルとジェシカも対人戦においては結構な実力ですし、敵陣営幹部のザックスとかビルギットも強いキャラクターです。
しかしまぁ、この二人は本気で次元が違うって言いますか。
シュネー、いくら組織の総帥だからって、レプリカ全部持っているとか、チートにもほどがある。
そのシュネーに押されながらもなんとか状況を維持できているヒルダも相当ですがね。
――次元が違い過ぎる、とウィルたちが思うのも仕方ないっていうか、事実ですしね……
おっかないにもほどがある。
ヒルダとシュネーの間に結構、気になる会話とかしていましたけどね。
七つの鍵が世界を滅ぼした話とか。
そもそも最初の方に、霧妖についての真実とかも明らかになって、世界観がどんどん明らかになってきている感じはあります。

ティエラ王によって、ウィルの父についての情報が少し出てきたりもしてましたし。
最後には、ウィルが空において、ジェシカの模倣ではなく、自分の空を飛ぼうと苦心していた姿がまたよかったですねー。
帯にもある文句が中々光っていたと思いますけど。

「飛んで、空の鯱。きっと、空の王にも届く」


やっぱり、この二人は一緒に飛ぶ姿がお似合いですよ。

それはそれとして、ウィルとジェシカのいちゃいちゃぶりが留まるところを知らないんですけど。
いいぞ、もっとやれ。
イスカとレンが別行動をするみたいですし、一歩ふい込んだ二人が、ヒルダ伴っているとはいえ、事務所に二人ってやばいんじゃないのかなー。
今回のジェシカみたいに無駄に意識して、告白する前の方が恋人のようだったという喜劇を演じそうな予感がしますけどね。