気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

講談社ラノベ文庫

中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる

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「それでもいい。俺が知ってる水守結衣は、他人を思いやれる優しい女の子だから。……周りが口にする曖昧な言葉より、俺は俺自身の直感を信じたい」

 

BOOKWALKERで購入して読了。

ちなみに、今BOOKWALKERは他社の作品の読み放題も少しずつ増えていて、こちらも対象タイトルみたいです。期間限定で1月末まで。

 

誰とでも寝る、なんて不名誉な噂から校内きっての嫌われ者になっている少女、水守結衣。

主人公の十神里久は、過去の経験から恋愛に興味もなく、学校でも基本的にボッチだったためにその辺りの事情を知らず。

落とし物を探している彼女に手助けを申し入れて。

純粋に心配していると分かって、悪評を気にした水守の方が断っていましたが。最終的には十神のフォローで落とし物を発見。

 

そこから、二人の交流がスタートするわけですが。

噂に踊らされる純粋に心配してくれた彼の優しさに、水守は結構惹かれていて。

速攻で告白してきたのにはびっくりしました。十神は、最初こそ面食らったものの、色々と思案した上でそれを受け入れて。

水守ほど行為が固まっているわけではないけれど、優しい彼女をしって一緒にいたいと思った。それをしっかり相手に伝えた上で、交際スタートしているのはいいですね。

……最も、悪評が悪評のため、水守とは大手を振るって外で会えないし。

尾行なんかにも警戒しなきゃいけない。のぞき見されても言い様に、連絡先の登録名称もいじれ、と。

どうしてそこまでしないといけないんだ、という位徹底してましたが。

実際写真ばら撒かれた事例を見るに、警戒してしすぎることはないのか。

1巻では、少し歪なスタートを切った二人がしっかりと想いを確かなものにする話が描かれていました。

 

でも、水守にどうして「誰とでも寝る」なんて噂が立っていて、彼女がそれを積極的に否定せず、はぐらかすような真似ばかりしているのか、とか。

十神が背負った過去のエピソードなんかも、絶対未来で爆発するんだろうなぁとか。

不穏な点は残っていて、次巻への良いスパイスとなっている感じ。イラストが好みなのもあって、割と好印象。

双子喫茶と悪魔の料理書

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「――俺が、お前の前で胸を張っていたいからだよ」

 

積読消化。2年ちょい。necomiさんのイラスト可愛かった。

幼なじみの少女・葉月の、なにげない一言で恋をして……それから二年、進展なし。

片思いの相手の、双子の妹・水希には気持ちもバレて、このまま幼馴染やるんだ、と冷やかされる日々。

そんなある日、水希が持ってきた古本から、おかしな幼女が現れ……主人公の縁を結んだ。

しかしそれは、長年想う葉月とではなく、水希との縁で。

 

さらには妖精の力で、二人の関係は「当然のもの」として周囲に受け入れられる始末。

主人公は、どうにかこの状況を打破しようとしますが、上手くいかず。

妖精キキも意図せぬ状況に苦心していました。

正直、カラクリは薄々分かってましたが、気づいた時点で取った行動には驚きました。


生徒会探偵キリカS1

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「もういい。ひかげに期待したわたしがばかだった」

 

思い出補正で楽しさ増してる感じ。

いや、しかし令和の時代になってキリカの続き読めるとは思ってませんでした。

正直音沙汰ないし、もう刊行されないものかと。4年ぶりの新刊。

間が空きすぎていきなり7巻出してもアレだから、とSをつけて新シリーズを装っているそうです。あとがきに書いてあった。あけすけすぎる。

いや、明け透けと言うなら、作中で同時刊行した『民主主義のぶっ壊し方』の宣伝入れてるところとかの方がひどいですけど。

 

生徒会選挙が終わって、ひかげが副会長になった後の話。

ただ、ひかげは本調子ではないようで。薫に「燃え尽き症候群」と評されてましたけど。

選挙の時とかに頑張りすぎてて、さらには敵対しようとした虎徹の下で副会長に収まってしまった。

だからかツッコミに力がないとか言われてたり、いままで以上に周囲振り回されていた印象。……久しぶりだったから曖昧なだけで、こんなもんだったかな?

とはいえ、生徒会詐欺師の顔は抑えめでしたねー。周囲に彼のはったりで状況を動かしていくのが楽しかったりするのでSシリーズとして続いていくなら、副会長としてスケール大きい事やって欲しいきがします。

あいかわずひかげはモテモテだし、キリカは可愛いしで、楽しかったです。


未完結ラブコメと運命的な運命論

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「運命は……変えられる……」

『んにゃ。わたしは、そう思います』

「そっか……」

 

色々調べて服装、言動に気を付けて恋人との楽しい時間を過ごしていた凍弥。

けれど、「なんか違う」。「もっと運命的な恋がしたい」と振られてしまって。

失意の彼の前に喋るプリンが登場。いや、マジなんですって。暑さで幻覚見てるわけじゃないです。

 

ラブコメの主人公として凍弥を選抜。

「異なる世界線の未完結ラブコメのヒロインを救え」という何とも厄介なネタで。

問答無用で選んで置いて、失敗したら死ぬぜ! は難易度高すぎませんかね……

秘密をもった美少女転校生が来て。プリンから課題を出されて。

 

なんとか乗り越えたと思ったら「ラブコメといったら複数ヒロインだよね!」と新しい出会いを演出して来る未完結処理班、あまりにも人の心が無い。

そもそも選抜基準も「恋に悩みながらプリンを開封した少年」ですからね。

凍弥がラブコメ展開に振り回されながらも、彼なりに悩み、答えを出したのが良かったですねぇ。お見事。


クロックワーク・プラネットⅣ

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「最善(ベスト)など求めるな。つまらん。それは君の終着点にすぎない」

「……」

「最良(ベター)でいいのだよ。それは妥協ではなく挑戦だ。君は常にそう在るべきなのだ。それがすなわち君の旅路なのだから」

 

例によって積読。

帯が、アニメ化「企画進行中」なんですが。

とっくに放送終わってるっての……何年積んでるんだ(四年)。

 

世界最悪の犯罪都市、区画シャングリラ。

ここでは買えないのは良心と品性とか言われるくらい混沌に満ちた退廃の街。

表向きテロリストという事になってるナオト達一行は、ここでアンクルの整備に使える部品を調達しようとしていて。

その筋では有名な技師の下を訪れて……けんもほろろに追い返されてましたが。

ナオトは先達との出会いと会話から多くのものを得て、さらに先に飛翔したようですね。

 

ただ、彼ら有名になりすぎてるので、この区画の有力者に目をつけられて。

大人として動かざるを得なかったハルターはお疲れ様です。

ナオトの異能とマリーの才能が目立ちますが、ハルターも化け物側ですよね……おっかないにもほどがある。

つくづく敵に回したくない集団ですよ、ホント。

テンプという新しいYシリーズとの出会いやら、神話、ブランドを作れという助言ですとか先に繋がるネタも出てきてるのでその内五巻出ると嬉しいですが。どうなりますかね。


アルティメット・アンチヒーロー4 究極の個

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「戦いましょう。生きるために。守るために。最後まで絶望に立ち向かいましょう。

絶望を打ち払い、未来を手に入れるために。

それが、……生者の義務なのですから」

 

シリーズ完結巻。

焔、3巻で死んだけどこう口絵に出てきてたのには笑った。

いやまぁ、「助ける」とか言ってましたし、そう簡単に死ぬ輩でもないだろうとは思ってましたが。

霊体になろうと行動して、一矢報いてくるあたり、とんでもないにも程がある。

 

対策を練り、焔という大戦力が居てなお一度は敗れた。

焔が最後に放った魔術によって、時間を稼ぐことは出来たものの、状況は厳しい。

けれどそれでも戦おう、と少女が叫んで。

そうして動きだしてくれることが何よりも心強い。

 

焔に頼るのではなく、弱者故の戦いというのを続けて、勝算を掴んだ。

ベルが焔や純華が一人で邪神の力を操る精鋭をざっくり「頭がおかしい」と言い切ったところには笑いました。

アルティメット・アンチヒーロー3 東方大征伐

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「必ず助ける。待ってろ」

 

初版2015年ということで積読4年物ですかね?

シリーズものを積むなよ……

2巻までの展開も割と覚えてました。

 

焔という最強戦力に対して、教会のトップがまた策を練っていましたが。

あれだけの相手を敵に回すのとか、本当に正気を疑う。

いやまぁ、一応対応策として、人造救世主を作り上げて天使を呼び込んだりして。

それを筆頭に戦力を重ねて東京に攻め入るというんだから、人の業は凄まじいというほかない。

 

でも、圧倒的差があろうと対抗する決意を出来るのもまた人間なんですよね。

東京陣営も対策を打っていて、戦っているのは良かったです。

教会のトップが最後自業自得な目に合っていたのも、まぁ、因果応報ということで。

しかし焔が人質取られたとはいえ負けるとは、意表を突かれましたねぇ。

純華が最後立ち上がってくれたことに、安堵しました。


幼い女神はかく語りき2

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「この世に真理はなく、万能は遠く、おれたちは必ず、いつか何かを間違える!」

 

激闘を制し、一時の安寧を得た真人たち。

鬼と人と神とが協力して、特別な刀を生み出したことで、人に歩み寄る鬼も出てきて。

概ね順調に進んでいるかと思いきや、厄介事を持ってくる輩が居て。

女神アメノウズメと名乗る少女は、荒神霊に狙われた都を救ってほしいというものの……真人は、絶対に嘘を吐いていると取り付く島もなく。

 

当人は行く気がなかったものの、常夜の説得などもあり都に足を運ぶことに。

そこではまた、これまで見てきたものとは違う神と人との交わりがあって。

どこまでも勝手で、目の前の事しか見えていない、愚かな人間。自分たちの行いを横に捨てて、目の前の救いに飛びつく。

 

アスラウグなんて「何故、あの愚か者どもに罰を与えないのです?」と常夜に直接聞いてましたからねぇ。……いやまぁ、常夜への嫌がらせって言う面もありましたが。

そうして浅ましさを目にして、責められて、それでも人を幸せにできる神なんだと自分を信じると宣言する常夜は眩しいですねぇ。

 

元クラカヒメ、ことアスラウグ。

あの戦いの後、真人に縛られていた女神。

滅びゆく神話世界を渡り歩き、極東までたどり着いた乙女。

幼い頃に見た夢、抱いた願いの為に旅をして、戦い続けて敗れた後に死ぬこともできず自暴自棄になっていた彼女。

諦めの淵から浮上して、新たな願いを抱けるようになったのは何よりです。


幼い女神はかく語りき

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「――人間は強い。否定してみろ、できるものならな」

 

クロックワーク・プラネットを榎宮祐と共著で送っている暇奈椿の新作。

後書きによればアイデア自体は随分と前からあったようですが。

始まりは二十一世紀の日本。ただ、そこは神様や妖精などが住まう特殊な環境になっていて。

神州日本、燈京でアメリカから訪れたインタビュアーに神様は、ある男の話をして。

 

今よりも神話が、神様が、人々の近くに在り、その信仰によって加護を得る戦士なんかも居た時代。

大国、邪馬台が力を振るい各地を侵略していた。そこには異国の神々なんかも混ざっていて、何でもありな雰囲気ですが。

そしてその侵略から逃げ続けていた、非力な女神とその信奉者たち。

異形と異能を持つ『鬼』の一族と、人間の強さを信じる流浪の少年。

 

何の巡り合わせかそれらが一つ所に集まって、物語が進んでいく。

事の発端は、大国に対抗するため女神たちが鬼と協力しようとしていたことですが、鬼の棟梁はそれを断って。

その交渉の様子を見ていて、あることに納得がいかなかった少年が、横やりを入れた、と。

 

真人の存在がやっぱりかなり重要なんですよねぇ。彼が示した強さがなければ、交渉も進まなかったし。

女神の庇護を受けるだけで満足していた、人々の視野の狭さもそのままだったでしょうし。

敵国の戦力を見るに、真人が干渉しなければ、それぞれ確固撃破されて終わりだった感じがあります。

鬼に勝つほど強くなった彼の生まれにも色々とあるようですが……

『人間は強い』という信念を、行動でも示し続けた彼の姿は中々に格好良かった。

 

犠牲が全くなかったわけではないですが、まぁ、何とか人としての矜持を貫き通して、生き残った。

最も真人達は大国の尖兵を追い払っただけで、本国はまだ健在ですし、ここで描かれた以外にもまた困難を乗り越える必要に駆られたでしょうけど。

神州日本において、彼の活躍が語られるという事は、困難に折れず駆け抜けたという事でしょうし、めでたしめでたし、で締めていいんじゃないですかねぇ。


自殺するには向かない季節

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「自殺するのに向いてる日ってあるのかよ」

「ある。自殺をするなら晴天のほうがいい。澄み切った青空の下でなくては、死ぬ甲斐がないだろう」

 

イラスト買いー。椎名さんの絵好きなんですよね。

高校生の永瀬は、ある朝同じクラスの生徒が列車に飛び込むところに遭遇してします。

なぜ列車に飛び込み自殺したのか。学校でいじめがあったとかなんとか色々噂は聞こえますが。

事件を目撃しただけではなく、その直前に自分がこぼした心無い一言が最後の日通しだったのではないか、と後悔していましたが。

 

それを聞いた友人の深井から「タイムスリップできる薬」なる怪しい物を渡されて。

本当に効果があるか分からない。あるいは毒かもしれない。そう思いながらもそれを実際に飲むんだから永瀬は永瀬でかなり歪んでますよね……

実際彼の家庭環境も中々に大変そうなものではありましたし。

 

で、その怪しい薬は本当にタイムスリップを引き起こして。

永瀬は余計な後悔を背負い込まないために、飛び込んだ女生徒……雨宮翼と関わり合いにならないように行動しようとしますが……失敗。

逆に目をつけられて、一緒に行動する時間が増えていくことに。

交流を続け、雨宮について知っていき、永瀬は雨宮と二人である行動を実行し……タイムスリップ以前とは異なる未来へ、たどり着いた、と。

自殺という負の要素を上手くラノベ的にまとめてる感じはしますねー。


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