気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

野崎まど

正解するカド1

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「貴方たちは考え続けなければならない 私が敵なのか味方なのかを」

「さあ 人よ」

「正解されたい」

 

先のクールでアニメ放送していた「正解するカド」のコミカライズ。

脚本の野崎まどさんが好きなので気になってはいたんですが。

……放送局の都合もあって見られずにいたので、せめてコミックだけでも、と手を出してみました。

 

羽田空港に突如として現れた一辺が2キロもある謎の立方体。

それに飛行機が取り込まれ、立方体には外部から干渉が出来ないこともありかなりの騒ぎに。

取り込まれた機体が無事なのか、色々と手を尽くして、戦車の砲撃までお見舞いしてましたが無傷。どころか、接触寸前に砲弾が変形するという、常識外の反応まで見えて。

 

一方で内部に取り込まれた面々も、この世界の外から来たという相手と対話する事になり大変そうではありますが。

立方体「カド」とそれの所有者ヤハクィザシュニナ。彼は、世界を推進したいと言い、交渉官の真道はその交渉に手を貸すことに。

交渉役を立てて日本政府と、ザシュニナとの間で色々と意見が交わされ、ザシュニナ側から彼のいた世界「異方」の技術が供与されたりしてました。

 

ワムという、無限の電力を取り出せる超技術ですとか。

沙羅花の人類の手にあまる、という意見には納得のアイテムですな……

世界から圧力がかかってくるのも納得の危険物です。

しかしそれを扱う事に関して、政府側の対応が覚悟が決まっていて中々いい感じだと思います。国連決議とか問題はありますが、それに対応するという事に関して、日本側は一致してますし。

これぐらいまとまっていてくれると、ありがたいんですけどねぇ、ホント。



Know

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「ただ、せっかく生きているのだから」

(略)

「せめてその生は幸せでありたいものだな」

 

「情報材」や「電子葉」の開発により、情報化が進んだ社会。

特に電子葉は移植が義務付けられるようになったため、容易く検索などが出来るようになった。

わりと読みやすいライトなSFだと思いましたよ。SFそのものを数読んでるわけではないんですが。

 

主人公は、情報庁で働く官僚。ある時、恩師が残したコードの中に暗号を見つけて。

物語的にはそこから動き出した、と言うべきなんでしょうが。

その暗号は「14年前」に仕込まれた者で。そこに至るまでの道もある意味では既定路線ではあったわけですが。

14年前に失踪した恩師、残された暗号、託された者。

そこから巻き起こる数々の騒動と、最後に導かれた答え。

 

物語の本筋にはほとんど関与してないけど、三縞副審議官がいいキャラしていて好きです。

連レルの「僕が触れたら、きっと汚れる」。汚れたらもう落とせない「だから最初から触っちゃいけない」という彼女の評価とか。二人の距離感が割と好みでありました。

 

恩師に託された、この物語のもう一人の主役である少女知ルは……

独特過ぎて、評価しがたい。いや、嫌いじゃないんですけどね。

遠すぎて理解できる範疇にないので怖い、というのがまだ正確かな。

実際目的の為には危険に飛び込むことも厭わないわけで。……スペック高いから、並大抵の危機じゃ危機として機能しないって言うのもあると思いますが。

know (ハヤカワ文庫JA)
野崎 まど
早川書房
2013-07-24
 

 

なにかのご縁2 ゆかりくん、碧い瞳と縁を追う

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「この世には“流れ”がある。人が流れのままに生きるのが最良とは言わん。しかし流れに逆らう事が良でもない。肝要なのは唯一つ」

(略)

「受け入れることじゃ」

「受け入れる……」

「望まぬことも、何かの縁だと思うてな」

 

縁を結ぶうさぎと、それに振り回されるお人よしの大学生。

……縁が結ばれてカップルになった人の近くにいる学生ってことで、疑いの目を向けてくる人が出てきたり。

ハイスペックの西院さんも色々思う所がありそうな感じで見守っていますが。

今回も、色々な縁を結んでいく……中で、他の「縁結び」が彼らの前にたって。

 

ヨーロッパ出身の縁結びの少年ローランと、長い年月縁結びをしている兎ユリシーズ。

彼らはどちらがより良い縁を結べるのか、と勝負を申し込んできて。

最もローランは縁を見る「目」がまだ発展途上の段階でゆかりよりも曖昧な形でしかとらえることが出来ぬ状況。

そんな彼がゆかりたちの前にやってきたのには、ユリシーズの事情も絡んでくるわけですが。

 

今回は、世知辛い展開が多かったかなぁ。

夢破れる話や、「最も見るのが難しい『見えてはいけない縁』」の話なんかも出てきました。

登場時から好き勝手言って、引っ掻き回してくるローランは余り好ましい感じではありませんでしたが。

ゆかりと交流していき、ユリシーズの事情なんかを知り、最後にはわりと成長出来ていてほっとしました。

……動き回ってたゆかりが追試の海に沈んで、彼の大学生活を案じずには居られぬ終わり方でしたが。

……なんだ、きっとその内良い事、あるといいね……


独創短編シリーズ2 野崎まど劇場(笑)

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――この本を読んだとき、あなたは『賢者』へと覚醒する。


賢者に覚醒するというか、一周廻って悟ってしまうという方が正しいというか。
相変わらず頭おかしいなぁ!(褒めてる)。
まぁ、あらすじですら「編集部の狂気を感じる短編集!」と書いているあたり公認です。

カフェのネタとか、前編イラストなんですが、何やっているのかと。
まぁ、雑誌掲載時はカラーイラストで、なおさら何をやってる感が強かったものですが。
一発目の『白い虚塔』のお医者さんになろうは、シュールというか、そんなサイトで来ているならもっと早くに取り締まられるべきだっただろうオマエラ……

破壊力抜群だったのは出落ちな『大オーク』でしょうか。
このタイトルで著:野崎まどっていう時点で笑うしかない。
コメント機能が付いている電子書籍『ワイワイ書籍』も笑えましたが。
ただ、これ本文読めなくてすごくウザったいですよね。

全部の作品にツッコミどころがあって、ツッコミが追い付かない。
というか、もう読んでいるとゲシュタルト崩壊的に、ツッコミを入れる自分の方がおかしいのだろうかとか思い始めてヤバい。
個人的には1巻の方が好みのネタ多かったんですが、相変わらずのハチャメチャ具合は笑えました。

独創短編シリーズ (2) 野崎まど劇場(笑) (電撃文庫)
野崎まど
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-02-10

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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