気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

霜月えいと

クール・エール3

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「どうすれば、あなたは笑ってくれる?」

(略)

「どうすれば、あなたは幸せになれる?」

 

チョーカとの戦争から一年と少し。

その間にソーマ達が何をしていたのか、一部が描写されました。

2巻でちょっと話に出てた、はぐれ竜の縄張りに踏み込んで、確保。

当代の水竜として認め、ウォルの守りを任せることに。

 

そして、ソーマはアリスの故郷である別大陸に渡って。

1つは、水の大精霊として木の大精霊と盟約を結ぶため。

そしてアリスとの結婚を、彼女の家族に認めてもらうため。

しかし実はアリス、家出してきたというのが明らかになって、全くもう……って感じでしたが。

 

大精霊同士、割とさくさく話が進んでましたね。

海王戦がWEB版より凄まじい事になってるかなー、と言う感じでもありました。

ウォルの発展も目覚ましく、これからが楽しみな終わり。

……ではありますが、元の単行本も確か3巻で止まってたはずなので、ここまでかなー。加筆分もあって楽しかったので、そだとするとちょい残念。



クール・エール2

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「……ちゃんと、帰ってきて」

「わかってる」

 

ソーマ達が今いるのが、アーネル王国の一都市。

隣国のチョーカ帝国の工作員を捕獲し、水の大精霊であることを明かしたソーマを、アーネル王国上層部は扱い兼ねているようですねぇ。

冗談ではなく、都市を、国家を滅ぼせるような力量を持った、自分達とは違う価値基準で動く相手を御せる方がおかしいんですが。

 

対チョーカの戦争終結まで、かなり畳んだ印象。

はぐれ竜の回収とかも割愛されて、ウォルの建設と、『ホワイトクロ―』が去るまで。

WEBだとショート・エールで、もっとウォルの面々の描写があったので、そこはちょっと物足りなく感じましたかねー。

ソーマ、その経歴ゆえに、割り切りが過ぎるので、あまり描写しすぎても殺伐としてしまうので加減は難しそうです。

書籍化に当たっての改稿も、短く読みやすくする感じだったので、楽しめました。

 



クール・エール1

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「いや、わかった。……お前、やっぱりすごいな」

 

妹が行方不明となり、母も命を絶った。

現実を無理やり呑み込み、日々を過ごしていた青年が、異世界に召喚されて。

魔法が存在するファンタジー世界の、片田舎の村。

「雨を止ませる為の生け贄になってもらう」という残酷で理不尽な願い。

集団で囲まれ、湖に投げ込まれた蒼馬。

 

そこで彼は、湖に住まう水の大精霊に出会い……

妹も、同じように異世界に呼ばれ殺されていたことを知った。

その事情を聴いた水の大精霊アイザンは、彼に贖罪として自分の力を与えることに。

力を得た彼は復讐を果たし、異世界に一人。

 

自分と同じように異世界に召喚されている者がいるかもしれない。それは、許せる行いではない。

故に自分を招いた召喚魔法を抹消するために、情報収集を始める。

始まりが始まりなため、彼の基準は固まってしまっていると言いますか。情報を得る為に演技が出来る程度には人間ですが、悪党へは容赦しない酷薄さもある。

心が壊れたというよりは、凍り付いてしまってる感じですかねぇ。

エルフの少女アリスと知り合い、少しずつ変化していく様子がいいんですよねぇ。

WEB既読勢で、文庫化を期に購入したので、今後が楽しみです。



こちら討伐クエスト斡旋窓口2

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「そうか。……お前は甘いな、ノア」
(略)
「だが、お前はそのままでいてくれ」

小説家になろう書籍化作品。
ギルド職員だったはずなのに、その特殊なスキルが評価されたために、その職務ほとんどしていないという。
……斡旋窓口って言うタイトルが2巻にして早くもどこかへぶっ飛んでいってるんですがそれはどうなんですかね。
むしろ最後は、斡旋されてる方じゃないですか、ヤダー。
正確にいえば協力を要請されている、という形ですが、あまり変わらない気がする。

あちこちでいろいろ企みがあるようで、それに振り回され続けているノアを見てると、なんか疲れます。
もうちょっと打つ手ないのか、みたいな。
自ら課した枷が多すぎるんじゃないのかなぁ。

ノア自身の特異性が明らかになってしまった以上、今回みたいに攻撃してくる相手はいるし、マルモたちみたいな友人を利用する手を打ってくる敵だっているでしょう。
その時に、ノアがいったい何を出来るのかって言うと、流れに翻弄されるだけに思える。

隠すなら最後まで隠し通さなくてはいけなかったし、中途半端に明らかにしてるから、ケンカ売ってくる奴が出てくるわけで。
ここまで来たら手札を明かして、ケンカ売るのもばかばかしいって思ってもらうのが一番楽なんじゃないのかなぁ。
精霊関連の異質さについてはほとんど触れられてませんし、それを用いればノアももうちょっと出来る事増えるんじゃないかと思うんですが。
2巻だけで解決した事件、巻き込まれた事件がいくつもあって、最後にまた差し込まれた展開があって、と。駆け足かなぁ。もうちょっとゆっくり進めてもいいんじゃないだろうか。


こちら討伐クエスト斡旋窓口 1

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「行っておいで。それで、嫌になったら帰ってきていい」

小説家になろうの書籍化作品。
原作の方は途中まで既読。
1巻のエピソード分くらいは呼んでいたんですけど、それ以降はちょっと。
飽きたとかじゃなくて、最近ドタバタしてる上に積読消化を優先しているので、なろう掲載分を追いかけるのが追いつかなくなっているだけなんですけどね。

よくある異世界転生モノです。
実際チートといって良いような才能を持っていますしね。
相手のステータスを見抜ける鑑定のスキルと、精霊たちと親しむスキル。
で、それだけの能力を持っていて彼が選んだのは転生モノのお約束で冒険者になること……ではなく、ギルドの職員になる事。
現代においての公務員みたいに、安定した仕事ではあるようですし、堅実といえばそうなります。
その辺がちょっと変わっているかなーと思うところです。

で、彼は相手の能力を見抜くスキルによって、的確なクエストを斡旋していた。
オマケに獣人といった差別されがちな相手にも、態度を変えなかった。
そういった積み重ねを以て、信頼されていたんですが、或る日強力な魔物の襲撃があり、隠していたスキルの片方を上司に打ち明けることになってしまい。

能力が有用だから、と王都に引っ張り抜かれてしまうわけですなー。
結局はチート転生者に安息はないのか、という感じ。
彼の斡旋する仕事は「無事に帰れる」っていうのが、ポイントみたいですけど。
能力に関する問題とか組織的ないざこざとかに引っ張って行かれて、職員としての部分が薄く見えるのは少し残念。
家族とか理解者には恵まれているようなのですが、前世の記憶も影響して一歩引いているようです。
そこから踏み込んでいけるのかどうか、がこれからのポイントですかね。

1巻で王都にまで行ってしまうと、確実に権力絡みのいざこざが出てきそうじゃないですか。
欲を言うなら、1章では街でのんびりするというか普通に仕事をしている場面を描いて、2章あたりから王都って流れの方が綺麗だったんじゃないのかなぁ、と個人的には思います。
あとは、視点変更される時のフォントが変わっているのは若干見にくい。


電撃コラボレーション フユコイ 彼女たちの言えない事情

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誤解でないならそれは祝福のようなものだ。世のなかの、ほかのたくさんのカップルたちにも、この雪みたいに、幸福がふりそそげばいいのにとおもう

20周年記念のコラボレーション企画の文庫。
第1弾積読に埋めてるのに、第2弾から読み終えてしまった……
電撃文庫MAGAZINEの付録ですね。雑誌の号数はVol.35の2014年1月号。
あらすじによれば、「ヒロインに隠された1つの秘密」をテーマにした珠玉のラブストーリー」らしいですよ。
4作品収録。舞台は同じ学校、同じクラス。なので、他の作品に出てきたキャラクターが他の作品にも一瞬登場したりしています。こういうリンクしている構造の作品は結構好きです。

・『ふゆのはな』 岩田洋季/そと
5年前、父親が「クリスマスプレゼント」と称して連れてきた少女と一緒に過ごしてきた少年の話。それを見た主人公は「そのとき俺がまず思ったのは、ひとさらいかロリコンの変態か、あるいは両方か、我が親ながらここまでの外道だったのかということだ」とか思っているんですが。小6にこんなこと思われるって、何をしてきたんだ、この父親は。
まぁ、そうした長い付き合いがあって、高校では、公認カップルのように扱われている2人。ただ、少年はそれだけ一緒に居ても少女の事を何も知らない、と思い、秘密を探ろうとする。
うじうじ悩んでいる割には行動力あるんですよね。ただ、その行動力はぶつけるところが違うだろう、という感じ。ま、実際父親にも諭されてますが。しかし、そこには賛同できても、この父親がほとんど出てきていないのに、好きになれない。隠しているわけじゃない? からかいと毒舌しか吐いてないような口でよく言ったもんだ、みたいに思えて。「男の子は甘やかさずに育てる」方針? 自分が楽しんでるだけじゃないのか。どーにも読んでてイライラした。

・『ヒミツな彼女の脱がせ方』 上月司/櫻木けい
『ふゆのはな』はほぼ公認されている状態のカップルでしたが。こっちはクラスの人たちに隠れて付き合っている二人の話。バイト先が近かった縁などで、距離を縮めていったとか。
ただ、ある日、彼氏は彼女に対する秘密というか、噂を耳にして。
スキー旅行に出かけることにしたんですが、秘密を明らかにするために掲げた目標が、彼女を脱がせること。……うん、タイトル通りですね。
高校生のくせに泊りの旅行にいけるとか、懐事情とか色々大変だったんじゃなかろうか。バイトしてるならそーでもないのかなー。公認カップルより先に爆発すればいいのに、って感じの充実しているように思えましたけど。

・『量産型彼女、初春レイ』 御影瑛路/黒銀
この世界には、量産型彼女、という恋愛シュミレーションソフトがあるようで。
無駄に高度なAIを用いた、実践用の恋愛訓練ソフトという事ですね。
主人公はその世界にどっぷりと浸る。1度だけ、一週間だけしか借りられない、リアルなシュミレートをするための仕組みだそうですが。
一方で、彼には、昔仲良くしていたものの、成長に従って、距離が開いてしまった幼馴染の少女がいた。
オタクの、ちょっとのめり込んでいくタイプの話なのかなーって思っていたら、話進むにつれて、ちょっと違う面が見えてくる、っていうのがいい感じでしたね。結局のところ、心の中で罵倒していたのは自分自身だったんじゃないか、と。発狂しそうになったというくらいの熱が、自分の中にあるんじゃないか、と。実際状況に変わりはないので、心が痛いのは変わらないでしょうけど、それでも踏み出したことが間違いじゃなかったと思えるといいですねー。

・『アサシンズ・ダイアリー』 時雨沢恵一/霜月えいと
タイトル通り、暗殺者の日記風。
クラスメイトの少女を殺せという依頼を受けた少年がいろいろと行動する話。
暗殺家業だけでは食っていけないから、何か表向きの仕事も考えないといけないなぁ、と暗殺者の親に言われているとか無駄に生々しいというか。どの業界も世知辛いのね! 暗殺者業界なんて存在するならとっとと廃れてしまえと思いますが。
途中からなんとなくオチの予想はつくんですが、その通りに進んでいくのは、やっぱり王道なつくりかなーという感じ。ただまぁ、終盤の秘密を明かした後の彼女が好きになれないというか。うーん、こういうの普通に居るでしょうけど。


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