気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

鴨志田一

青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない

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「麻衣さんのことは僕が守るから」

(略)

「じゃあ、咲太のことは私が守ってあげる」

 

「#夢見る」の影響がますます広がる中、咲太もまた一つの夢を見る。

それは音楽フェスに麻衣が参加し、「自分が霧島透子だ」と宣言するものだった。しかも会場に居た観客の多くが同じ夢を見たようで……ネット上でも、麻衣=霧島透子論が広まってしまって。

麻衣自身はインタビューの際なんかに否定していましたけど、多くの人々は信じたいことを信じるために、火消しも上手くいかず。

 

そんな中で咲太は夢で見た「霧島透子を探せ/麻衣さんが危ない」というメッセージについての考察を深めていくことになるわけですが。

霧島透子を名乗る、同じ大学に通う「見えないサンタクロースの女性」であるところの岩見沢寧々についての話もまた進んでいきましたね。

咲太の行動力は相変わらず素晴らしく、彼女を繋ぎ止めるための一手を打てたのはホッとしましたけれど。

 

時間が少しずつ進んでいく中で、麻衣と咲太の信頼関係が変わらずあるのは頼もしくもありますが。

霧島透子の問題に関しては完全に解決はしていないし、「#夢見る」の怪しい夢についても不安が残る中で、問題の41日を迎えようとするタイミングで次回へ続く。あとがきによれば最終章とのことですし、決着がどのような形になるのかを見届けたい。

青春ブタ野郎はマイスチューデントの夢を見ない

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「僕にとって一番幸せなのは……僕が一番好きになった人が、僕を一番好きになってくれることかな」

 

121日、バイト先の塾で咲太が受け持つ生徒が1人増えることになって。

姫路紗良は成績優秀で、容姿も整っていて。彼女を好きになる男は多かった。彼女もそれを理解したようなふるまいをしていた。

咲太がもともと受け持っていた山田君も彼女のことが気になってる一方、吉和さんは山田君のことが気になってるから面白くない。

 

同じ塾講師のバイトしてる双葉に惚れこんだ生徒、加西くん。

彼は紗良の幼馴染で、以前はほとんどつきあってるくらいの距離感での交友をしていた。ただ、双葉に惚れたことで紗良を実質振った形になっていて……。

その後から紗良はモテるようになった。つまりは、霧島透子から思春期症候群のプレゼントを受け取っていたということで……。

 

「霧島透子を探せ」。「麻衣さんが危ない」。

もう一つの可能性の世界の自分から託されたメッセージが気掛かりで、咲太は調べ物を続けていましたが。

大学の友人との何気ない会話からヒントを得ていたのは、瓢箪から駒というか。まだ入り口見つけただけで、彼女の真意にたどり着けるかというと別の話ではありますけどね……。

 

「好き」が分からないで、迷っている紗良。

そんな彼女の出した問題に、気負いすぎず向き合って解決に導こうとするあたり、相変わらずの咲太クオリティ。

主人公カップルがお互いへの信頼が強くて、横から茶々入れられても安心してみてられるのはいいんですが。

あとがきがシンプル予告なのが、妙に気掛かりではありますねぇ。さてはて、刊行に間ああいてましたが、次はいつになるやら。気長に待ちます。

青春ブタ野郎はナイチンゲールの夢を見ない

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「そんなことのために、僕は麻衣さんと付き合ってるんじゃない」

「じゃあ、何のために付き合ってるの?」

「ふたりで幸せになるため」

 

霧島透子と名乗った、咲太にしか見えない未ニスカサンタの女性。

彼女はサンタとしてプレゼント――「思春期症候群」を配り歩いた、と告げて。

大学内にも該当者は多く、その中には中学時代の知り合い、赤城郁実も含まれていた。

プレゼントを贈ったのは嘘か真か、1000万人。

さすがにそれら全員を救うなんて真似ができるはずもなく。……けれど、かつての縁もあって赤城のことだけは気になっていた。

 

まぁ、赤城のことばかり考えていられるわけでも無く。

バイトで教え子と交流したり、道が分かれた高校時代の友人たちと遊んだり。

麻衣さんの許可が得られてしまったために、合コンの穴埋めに行く羽目になったりと。

咲太が、わりと普通の大学生やっているのは感慨深くありますねぇ。

……否応なく思春期症候群と言う厄ネタが付きまとうので、普通とは少しずれてますが。それでも、青春を満喫しているのが伝わって来て楽しいんですよね。

 

美東が毎度会話あったり、上里も同じ大学に進学していたりと、意外な縁がつながり続けてるなーと言うか。

その内どっちかが思春期症候群に巻き込まれたりするんだろうか、と思えて気が気じゃないな。特に、一線を引いてる美東は気になる。

 

赤城が気になり、彼女と交流する中で思春期症候群が発現しているのが確定。

そして彼女から「勝負をしないか」と持ち掛けられて……受けるのが咲太なんだよなぁ。

中学時代に起きた出来事は、どうしようもなく影を落としていて、あちこちに影響を与えているのが改めて示されるエピソードでもありました。

しかし、赤城の思春期症候群からすると、「#夢見る」って「あるから使った」だけな感じがするというか、これまだ根深く残り続けそうな気配がする。

最後、意味深な警告が飛んできていましたし、続きが楽しみです。

青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない

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「他人の気持ちを知れば、自分の気持ちだって変わるんだよ」

 

大学生編、開幕。

飲み会で交流してるのが、うんうん大学生だねと言うか。

相変わらずスマホ持ってないんですね……同じくスマホ持ってない女子大生とか、新キャラもちらほら。美東さんのキャラわりと好きですね。

今回は顔見世というか新しい環境を見せてくる感じで、全体的に大人しかった印象。

同じ大学に進んでいて、麻衣の恋人と周知されて。実際要所でいちゃついてるのが良かったですね。P121で「距離感が自然」と称されてましたが。二人ともほどよくリラックスしてる感じがして、和むんですよね。

 

いやまぁ、例によって思春期症候群には遭遇するし、今回の症状も中々に闇って感じではありましたけど。

迷えるシンガーこと、天然系アイドルの卯月。咲太と同じ学科に通う大学生になっていて。いつも通りの彼女を貫いてはいましたが。ある日から、空気を読んだ行動をするようになって。

 

グループから卒業者も出て、残りのメンバーでの活動を続けていく中で齟齬も生じたりして。自分が笑われていた事や、夢の遠さを突き付けられて。

どれもあり得るというか、分かるから痛いんだよなぁ……卯月は、今まで見えていなかったそれらを痛感させられたんだから、尚更辛かった事でしょう。

 

咲太が彼女の近くに居て、異常に気付いて。話を聞いてくれたり励ましたりしているのには、ほっとしましたね。

自分の居場所を見つめ直し、改めて走り出した彼女の未来に幸あれ。

そして最後、咲太の前にまーた新キャラが出て来たというか。名前だけは触れられてましたが。厄介そうな気配がするぞ……



青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない

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小さな幸せを幸せだと思えるようにもなったし、やさしさにたどり着きたいと思えるようにもなった。大切なことを知って、大切な人ができた。

それが、間違いだったかもしれないと、突然問題点を突き付けられても、簡単に受け入れられるわけがなかった。

 

アニメ化の人気シリーズ!

放送局の関係で見れてないんですけどね! 無念。

 

三月になり、麻衣の卒業式。

麻衣を待っていた咲太の前に現れたのは、子役時代の彼女にそっくりな女の子。

いつくか言葉を交わしたものの、直後にやって来た麻衣にはその少女が見えていなかった、と。

新しい思春期症候群かと思いきや、どちらにも心当たりはなく。

 

麻衣も、母親との距離が多少なり変わったようですし。

咲太や花楓の母の経過も良いため、会えないかという話に。

対面も順調に済んだかと思いきや、咲太に異変が生じてしまって。

つくづく思春期症候群に縁があるなコイツは……

 

とかからかってもいられないんですよね。

何かしらの傷が、症候群を引き寄せる。

妹と母の問題、距離を取って暮らし始めて。経済的には援助があっても、気楽に助けてもらえない状況。

そんな生活をして、ちゃんと兄であるという立ち位置を見失わなかった。それは、たたえられていいと思う。

 

一方で時間が流れ、これまで見えていなかった事も目に入るようになって。

母親との関係に悩み、最終的にはちゃんと自分の足で立って、会いに行けるんだから、凄まじい。

メンタルお化けかよ……

そして問題解決したら一気に時間流れて早々に大学入学していたのは意外。……また次の爆弾引き寄せてる感じがありますけどね! そういう星の下に生まれたのか……


青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない

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「受かると思ってる?」

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「受かってほしいとは思っています」

 

12月が過ぎ、3学期。

麻衣との高校生活も残りわずかとなり……受験本番の季節。

それはつまり、三年の麻衣や同じ学校に行きたいと勉強するようになった咲太が望む大学受験だけでなく……高校受験も迫っているという事で。

 

花楓も、本調子ではないけれど、義務教育である以上卒業する事になってしまう。

故に彼女の進路問題も浮上してくるわけですが。登校を再開したばかり。

居なくなってしまった『かえで』が勉強していた分が『花楓』の中にも残っていて、全く勉強ができない、という状況にはなっていない。

故にいくらかは選択肢があるけれど、通学実績がないため内申点での評価がない等課題も多くて。

 

父親やカウンセラーがしっかり言葉を尽くして、説明会なども案内してくれて。

咲太がしっかり、花楓に対して兄として心配しつつ、応援する姿勢を取ってくれたのが、本当にいい兄だなぁ、と思いました。

本人的にはそういう自覚……というか自信はないようでしたけど。

今回のメインは花楓が前に進むために、何を選択するのか、という感じで咲太や麻衣もそれを応援し、見守るスタンスだったので、思春期症候群絡みのトラブルがあったこれまでと比べればかなり穏やかだった感じですけど……

まぁ、次に向けての伏線はしっかり引かれていましたけれど、今度はいったい何が起こるやら。


Just Because!

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じゃあ、何が理由なのか。どんな理由があるのか。

この問題を解くのは簡単だ。

瑛太はもう答えを知っている。

彼女が夏目美緒だから。

答え合わせは、たぶん、必要ない。

 

アニメでやっている「Just Because!」の原作小説。

作者も絵師も好きなので、気になってはいたんですが……アニメ見れないエリアでくやしい思いをしておりました。

一応ニコニコとかの1週無料放送なんかで飛び飛びで見たりはしてるんですが。……飛び飛びなのは仕事状況とかで、慌ただしくしていて見逃したんです。

 

瑛太と美緒、二人の視点メインで進むので、他の場面の描写がかなり抑えめですね。

アニメの方だと他のメンバーも交えた、高校生活最後の三か月が描かれていますし。瑛太たちが居ない場面の描写なんかも入るから、どうしてもあっちの方が情報多くなりますね。

陽斗の友人男子二人とか、恵那以外の写真部の事とか、判りにくい部分があったのは残念。

限られたページ数の中で上手くまとめてあったり、瑛太と美緒の心中がしっかり描かれていたのは良かったです。

 

チャプター5の「デートに誘ってもいい?」「ダメ」のやり取りとかは、中々いいシーンだった。

誰も彼も不器用だなぁ、って感じではありますが。その中でも、必死に前に進んでいる彼ら彼女らの青春模様は、等身大の物語という感じがして、読んでいて心地よかったです。


青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない

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「僕は……もう……幸せなんだ……っ!」

(略)

すぐそばにある小さな幸せに気づくこと。

もう手の中にある小さな幸せに気づくこと。

それこそが、幸せなんだと……何度でも咲太は自分に言いたかった。

 

初恋の相手、年上の翔子さん。病魔に苦しむ幼い翔子ちゃん。

彼女の為に無茶をした咲太ですが……失敗してしまい、麻衣が犠牲に。

失われてしまった未来の物語が最初に描かれていましたが……いやはやこれは辛い。

抜け殻のようになった彼を、心配してくれる人がいたのは良かった。

あそこで周囲に責められ続けたら、また動くことはできなかっただろうから。

 

失意の彼の前に、大人の翔子さんが現れて。

彼女と同じ、思春期症候群を使って過去を替える為に動き出し。

ここでも人の手を借りて、助けてもらいながらなんとか事故を回避していました。 

この泥臭さが咲太だよなぁ。
……けれど、そうして戻っても、全てが解決したわけではなくて。
咲太は色々と葛藤していましたが。 

 

戻ってきた後に出会った双葉の反応が良かったなぁ。

咲太は自分を犠牲にするだろうと思っていて、不安だった、と。

まぁ確かに一度はそうしたわけですし、言い訳のしようもないよな……

「可能性がある」とも言えない、奇跡的な確率を願い、行動していましたが。

最後の最後、未来を掴んだのは翔子自身であった、と。
奇蹟が起きた事に賛否はあるかもしれませんが……頑張り続けていた咲太が何かを失うのではなく、翔子も翔子の方で未来を得た、という決着は大団円と言っていいものかと。 

まだ続きを書く気はあるようなので、この後どういう展開にするのかは気になるところ。

 

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

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(前略)それでは麻衣のせいにしているみたいだ。

決めるのは咲太でなければならない。

(略)

立ち止まっていても答えが出ないのなら、歩き出すしか方法はなかった。

 

満を持して登場した、咲太の初恋相手「翔子さん」。

彼が知り合った中学生の翔子ちゃんとの関係がついに明らかになるわけですが……

今回はまた一段と重いなぁ。

思春期症候群によって、色々と抱え込んでいたものが表に引きずり出されるのはこれまでもありました。

 

翔子さんの事情を知り、咲太の胸の傷の秘密なんかも明かされて。

答えが分かってしまったら、どちらかを選ばなければいけない、というのは残酷だよなぁ。

どちらも大切で、時間ばかりが迫って来る。

そんな中で、咲太はまた自らの心に従って、答えを出していくわけですが。

今回ばかりは彼も結構悩み、涙する場面もありましたね。けれど、結局根幹の部分ではぶれていなくて。

 

けど、彼が行動したことで変わってきたことがあり。

大切にして来たものがある。だから、最後の展開はある意味で必然だったのだとは思いますが……

翔子の抱えている問題が解決したわけでもないのに、次の課題がやってきて。

今回大分悩んでいて、彼が出した答え。それが間違っていた、という事でしょう。だから、次の問いではよりよい答えを見つけてほしい所です。

シリーズ7弾目は10月に発売予定みたいなので、今から待ち遠しい。

 

青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない

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長くて険しい道になるだろう。
だが、咲太の心が臆することはなかった。むしろ、立ち向かう気持ちしかない。
今さら驚く必要は無い。臆する必要は無いのだ。
なぜなら、この日を迎える心の準備はとっくの昔にできていた。

今回はついに、咲太に手紙によって接触を図ってきた翔子さんの話……になるかと思ってましたが。
タイトル通り、妹のエピソードに乗っ取られてました。
麻衣との交際騒動の時に流出した映像を頼りに、かえでの友人が咲太を訪ねてきて。
妹の方も思うところはあったようで、引きこもってばかりの現状を変えよう、と「学校に行きたい」という目標を立て。 

兄として咲太がそれを支えていくわけなんですけど。
彼は本当に、自分が大事なものに対しては臆さないというか、行動力にあふれているといいますか。
兄妹としての距離感としては微妙なものがあるとは思っていましたが、それは過去の事件に起因するものだと思っていました。
けど、かえでが抱えていた事情は、確かにそこらへんに根っこはあるけれど、違う問題で。

花楓とかえで。咲太が見ていた二人の妹。
失ってしまったものと、それでも残っていたもの。
彼にとってはどちらも大切なもので、最後、取り戻せたはずなのにまた失ってしまって。
これは、痛い。咲太の嘆きがよくわかる。
彼にはもう一人妹がいたようなもので、それがいなくなってしまったというのだから、悲しくないはずがない。
また、胸の傷からの出血が生じたりしていましたが、これは花楓になったために発生したのか、そもそも咲太自身に寄る思春期症候群なのか。
満を持して、翔子さんが登場して、最後ちょっと修羅場っぽくしてましたが……自由だな、この人は……


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