気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に適当に読んだ本の感想などを上げていってます。 ラノベ中心になる予定ですが、コミックとかWEB小説とかTRPGのサプリメントとか、とりあえず自分が読んだものの感想を端から書き連ねていく感じですかね。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

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はたらく魔王さま! 19

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「毎日、おにぎりを二百個食べてるよ」

千穂は、ごく自然に尋ね返していた。

「聞き間違いだよね」

「聞き間違いじゃないよ。二百個だよ」

 

こ、このヘタレ魔王……!

ちーちゃんへの返答を保留にしているばかりか、新しい爆弾を抱え込みやがって。

ついに想いを自覚した鈴乃は可愛かったです。

それはそれとして、魔王は本当にもう……最近ちーちゃんの方が活躍してるじゃないか!

ここまで引っ張っている以上、魔王が恋とかの答えを出すのは、決戦後とかもありうるのでは……

流石に答えを出さない程ヘタレではないと信じています。                     

 

後、鈴乃は……何というか、運が悪かったというか。

八方手を尽くして、仕事を遅らせていたのに昇進するとはこれいかに。

「仕事の進みが遅いのは、お前の位階が低いのも一因だろう。出世させるから励めよ」的な事を言われて昇進。

しかも、本来なら時間をかけて行う儀式なども緊急時だからと、かなり簡略化されて。

鈴乃の昇格によって、他の面々の工作も裏目に出たりとエンテイスラは大騒ぎ。

 

日本側もかなりの騒動になっていましたが……それが、アシエスが大飯ぐらいになったって言うものだから、言葉にすると、なんか気が抜けるな。

腹が満たされていないと、光を放ち周囲に被害が出るというあたり、こちらはこちらで危機的状況ではありました。

荒療治ながら、それを落ち着ける手を打ったのもちーちゃんで。この作品の主人公はちーちゃんだったんだな……みたいな気分。


はたらく魔王さま!19 (電撃文庫)
和ヶ原 聡司
KADOKAWA
2018-09-07


はたらく魔王さま! SP2

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「心を鍛えるには、身体も強くないといけないと思ったんです」

 

アニメ特典小説を書籍化したSPシリーズの2巻。

書き下ろしも加わっているそうですよ。

特典時は「2.8」だったそうで。そのナンバリングの通り、2巻と3巻の間。アラス・ラムスが現れる前のエピソードです。

 

化粧をしたことがなかったという鈴乃がその辺りを教え込まれてたり。

魔王の散髪を芦屋がしたり。いや、本当に多芸な芦屋……

でもそうした生活様式、文化を通じてエンテイスラとの差に触れられる辺り、油断ならない。

最初は化粧やこちらの世界について知らなかった鈴乃が、終盤は出かけるにあたって化粧をしたり、漆原を言い負かすときの例えにゲームを持ち出したりと成長していて、なんか感慨深かった。何目線だ。

 

Gが苦手なちーちゃんとそれを知った佐々木母のやり取りなんかもちょっとわらっちゃいました。

まぁ、嫌いな人は本当に嫌いですよねぇ。

私も対処は出来ますけど、決して得意ではないし、あまり見たくもない。

あと漆原は本当に漆原というか、安定のポンコツだなぁ……こいつも能力がないではないだろうに、なぜこうもポンコツなのか……


はたらく魔王さま!SP

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「……なんつーか……」

「何よ」

「……面倒くせぇ奴」

 

テレビアニメシリーズの特典小説、描き下ろしを加えて文庫化。

電撃大王にてコミカライズされたのを読んでいて、大凡エピソードとしては把握してましたが、迷わず購入。

こうやって特典小説を、時間をおいて刊行してくれるのが最近チラホラ出てきてますが。

正直有難いですねぇ。円盤まで追いかけ切れてなかったりしますし。本当なら購入して応援とかも出来ればいいんですけど、懐が寒いとどうにもねぇ。

 

閑話休題。

5巻と6巻の間のエピソードですね。

農業を営んでいる千穂の父親の実家から急な人手不足による応援要請がやって来て。

まだマグロナルドが改装終了していない為、手が空いていた魔王軍三名が派遣されることに。

 

元農家の娘である勇者は、実家の農地を潰した魔王たちがどんな顔して農業にいそしむのか、と愚痴をこぼしてましたが……

まぁ、そういう感情を抱くのは仕方ないですよね。魔王もそれに関しては、理解を示していましたが。

それとは別に魔王と勇者が、互いの感情や思考を想像できる自分というのに苛立ちを覚えているのも確かなようで。

このころはこれぐらいの距離感だったよなぁ、とちょっと懐かしくなりました。

 

親戚から魔王との関係……というか自分の思いについて突っ込まれて慌てふためいているちーちゃんが可愛かったです。

ただ農業に従事して終わらず、厄介事にまきこまれているあたり、誰が招き寄せてるんだかって感じですが。

餌を求めてうろついて居た熊を勇者が対峙したり、近隣を騒がしていた野菜泥棒を捕まえようと動いたり。条件次第で団結できるって言うのは強い。

しっかり泥棒共を捕まえて脅してくれたのにはほっとしました。

勤務先で万引きに悩まされる日々を送っている身としては、盗人は本当許せないので。……まぁ、勇者と魔王におどかされて同じような真似はしないでしょう。
……そこで終わってれば格好良かったのに、熊殺しでオチをつけるあたり魔王様、詰めが甘い。

はたらく魔王さま!SP (電撃文庫)
和ヶ原 聡司
KADOKAWA
2018-06-09


はたらく魔王さま!18

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「いつも、悪かったな」

「やっと分かってもらえて、嬉しいです」

 

年度の変わり目という事もあり、マグロナルドのスタッフも入れ替わり……

ちーちゃんも受験生になるため、店を去ることに。将来、どうなりたいのか、という悩みは尽きないようですが……

ちゃんとアドバイスをくれる大人が周囲にいるからちーちゃんは大丈夫でしょう。

 

こんな良い子から想いを寄せられて、長々と返事を保留している魔王は本当痛い目見ればいいのでは……

いや、前回不測の事態で吐血したり気を失ったりしてましたけど。

 

エンテイスラ側でも動きが加速してます。

天使たちが神託を下し、中央大陸でこそこそと準備していた魔王たちを打倒しようと準備が始まってます。

とはいえ、人や物資を集め、旗印を揃え船による輸送ルートの確保等々目的が定まっても敵が即座にまとまってやってくるわけではなく。

鈴乃達が可能な範囲で足が遅くなるように工作していて、無用の血が流れない良い結末になってくれればいいですけど。

また天使たちが何か手を打ってきそうで嫌な予感もしますね。

 

芦屋もこの状況下で色々と暗躍しています。

魔王たちはあくまで王とその配下であるのだ、と。日本に適応して生きてるだけじゃなかったんだなぁ……

魔界の抱えていたエネルギー問題、魔界の住人たちの行く末。そうしたものをしっかりと、今なお考え続けていた。

 

そしてちゃんと未来につながる策を出してくるんだから、流石。

万事解決する一手というわけではありませんが、多く抱えている問題を解決していく一歩目にはなったんじゃないですかねぇ。

少なくともマグロナルドの人員不足に関しては一枠埋めたわけですし。この調子でどんどん進んでいってほしい所です。

はたらく魔王さま!18 (電撃文庫)
和ヶ原 聡司
KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
2018-03-11


はたらく魔王さま!17

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「さあ、肚を決めろ天使。我らは未来のために、とっくに道を選んでいる」

 

魔王が正社員登用試験に落ちて、木崎店長が異動する事が決まり、エンテイスラだけではなく勤務先でも問題が。

神様をどうこうしようって計画の最中であっても、こうやって日常側のエピソードをちゃんと織り込んできて、どちらも大切なんだと描いてくれるのがいいですねぇ。

 

落ちたショックで仕事に打ち込み、同僚たちから魔王が何人も居るように見えるとか言われるぐらい働いてる場面から始まったのには笑った。

大分揺れてるから、魔王的には笑い事ではないでしょうけど。木崎が絡んだときのサリエルみたいに割と魔王も面倒になる時あるよな……

 

傷付いたカミーオが持ってきた厄介事。

大魔王の遺産、最後のひとつには厄介なトカゲがくっついてきて。

特殊な能力がありつつボケてるとか、扱いに困るどころの話ではない……

神を打倒するために着々と準備が進んでいたと思いきや……天界もただそれを黙ってみているはずもなく。

最悪の手を、こちら側が嫌がるタイミングで的確に打ってくるあたり油断ならない。

さてはて、状況的に仕方ない部分があるとはいえ、魔王に良い所なしだからもうちょっと頑張ってほしい所ですが。

はたらく魔王さま!17 (電撃文庫)
和ヶ原 聡司
KADOKAWA
2017-05-10


はたらく魔王さま! 0-Ⅱ

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「自分達こそがこの軍を率いるのに相応しいとは思わんのか」

そして遂に、これまでのアルシエルなら決して言わなかったであろう一言を言った。

それに対する二人の大悪魔の答えは、きわめて簡潔であった。

「「本当に相応しければ、最初からサタンの力など必要としなかった」」

 

魔王たちの過去編第2弾。

ルシフェルが退屈を感じたために裏切り……そのせいで魔王軍は予定の前倒しが必要になって。

南部のマレブランケへ進軍することに。

オマケにルシフェルがそっちに加担して戦う事になったりして、魔王が一度捕えられる状況も発生していましたが。

 

主が居なくとも、サタンが作った流れはもはや止まるものではなく。

自己の判断で動ける部下って言うのは貴重だなぁ。

これまでの魔界であったら、ありえなかった光景。それをサタンは作ってきたんだ、と。

アルシエルが受けた衝撃はどれほどだったろう。

 

そしてアドラメレクの株がどんどん上がっていくというか。

「この軍におるとな、己が昨日のままではいられなくなるのだ」と新しい技を会得する事に躊躇いが無い。

本当に理想的な長だったんじゃないかなぁ。

 

名前だけは出ていた四天王の最後の一人、マラコーダも登場。なかなか食わせ者というか。油断ならない手合いですなぁ。

既に亡き人(悪魔だけど)って言うのが惜しくなる感じ。

本編の時間軸の話も最初と最後に挟まっていましたが、17巻がどうなっていくのか今から楽しみです。

はたらく魔王さま! 0-II (電撃文庫)
和ヶ原聡司
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-09-10
 

はたらく魔王さま!16

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「魔王と勇者を繋ぎ合わせ、セフィラの子に慕われ、勇者の仲間に守られ、悪魔大元帥を拝命し、多くの悪魔が平れ伏し、法術を駆使して異世界間を飛び回る『普通の女子高生』などいてたまるか。彼女は」

(略)

「この世界で誰よりも強い、私達の仲間だ」

 

エンテ・イスラに活動の拠点を移した勇者と魔王一行。

けれど、勇者と魔王が準備段階で出来る事はほとんどなく。

むしろ生存情報を確定させないために、各派閥の神輿と王であるのにも関わらず、この二人だけは日本の方に活動の中心を置いていて。

 

魔王は、最初から芦屋と一緒だったため体験したことのなかった一人ぐらしに、心が弱ってますね。

……まぁ、芦屋主夫としてのスペック高すぎたからなぁ。小言も多いけれど、有能過ぎた。

恵美たちからは「実はアルシエルを撃退できていれば、魔王軍は空中分解したんじゃないか」なんて意見まで出てましたね。

あながち否定できない。少なくとも、魔王軍として一つの集団になるのには、もっと時間がかかっただろうなぁ。

 

ノア・ギアという初代サタンの遺産を探すのがメインで、日本でのイベントとしてバレンタインなども絡んできましたが……

今回は勇者のみならず魔王も良い所なしだったかなぁ。

本当、ちーちゃんが格好良すぎて。もう鈴乃が言っていたように彼女を崇める宗教でも作っていいんじゃないかってレベル。

 

魔王は、いい加減答え出したほうがいいんじゃないか。ホント。

ちーちゃんも尊敬できる先人とあったことで、「時間の流れ」についての意識が向いて、ちょっと不安感じているようですし。ここらで魔王には男見せてほしいなぁ。

戦闘面での活躍を期待されている恵美と魔王の出番は今回ありませんでしたが……最後、敵の動きが出てきましたので、次回こそは王の貫録を見せてくれると信じたいところです。

はたらく魔王さま! (16) (電撃文庫)
和ヶ原聡司
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-06-10
 

 

はたらく魔王さま! 15

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「その瞬間が本当に幸せだったかどうかなんて、通り過ぎて振り返ってみるまで分からないのよ。幸せな過去の記憶が苦しい今を苛むことだってある。でも傷つくのを怖がって、なんの行動もしなくなったら、幸せは決してやってこない。動かなくなればひたすら不幸せの坂を自覚なくずり落ちて、少しずつ、でも確実に擦り傷が増えていくわ」

 

表紙でサンタコスプレしているように、クリスマス時期のお話です。

それぞれに日本における立ち位置を定め、エンテ・イスラの……ライラの持ち込んだ依頼には積極的ではない勇者と魔王。

魔王は正社員になるための登用研修に挑みはじめますし。ますます、こちら側での柵が増え、エンテ・イスラの問題に自分たちの人生を擲ってまで関わる理由が薄くなってきますが。

 

それだけに、序章の新年のエピソードは驚きましたね。いったい何が起こると、住居を離れエンテ・イスラまで動くことになるんだろうか、と。

最後に明らかになった理由を知ると、確かにこれまでと同様、動かずにはいられないって事でしょうけど。

大天使の協力も得られるから、移動手段に関してもハードルが低くなっていて。

 

「世界の命運」と「自分の人生」を天秤にかけてどちらかを選ぶのではなく、あくまで「自分の人生」を保持し現代でのスケジュールを優先しつつ、予定を組む。

言い方悪いですけど片手間で問題解決しよう、ってことですよね。現時点でより重きを置いているのは日本なわけで。

つまり「異世界を救う」っていうバイトを一つ増やしただけ、というか。……能力高いと片手間でもすごいこと出来るなぁ。

恵美が、エンテ・イスラに「勇者」として連れていかれて前の職場を離れる羽目になった事を思えば、現実的ではありますな。

 

天使と天界の事情なんかも明らかになって。

漆原の父母の話なんかも色々出てましたが。まぁ、これに関していえば漆原の意見が正しい。

要約すると「子供の未来に悪影響しか与えなかった親の事なんか知らん」。まぁ、長命種っていうこともあって、そもそもの縁とか記憶が薄いのもあるようですが。

 

しかし、漆原。状況によるとはいえ、一人で外出とかできるのなぁ。ベルとかちーちゃんとか、恵美やライラが驚いたのも無理はないですが。

彼も魔力は保持しているようで。芦屋が悪魔型を取れるだけの魔力を確保していた理由も発覚。これまでに出会った天使の性質を踏まえると、未だにライラを信用しきれない。だから、対処のための札を確保している、と。

……これまでの天使の実績を思うと、それも仕方ないと思えますけどねぇ。

 

魔王が、問題解決の目安を今年の夏と掲げていますが。

一方でちーちゃんとの関係に対しての答えを出す期限については今もって明言してないわけで。

今回悪魔たちの起源についても明らかになったわけですし、いい加減に態度はっきり示したほうがいいと思いますがね。

はたらく魔王さま! (15) (電撃文庫)
和ヶ原聡司
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2016-02-10
 

はたらく魔王さま! 14

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「私も、エメも、アルも……友達を泣かせる趣味は無いの。元々魔王をこっちの世界に逃がしたのは私たちが負うべき責任で、あなたにはなんの関係もない。だから、私達の、エンテ・イスラの話を聞いてもまだあいつのことを好きだというなら」
(略)
「私達に構う必要は無いわ。あなたのキモチは、これからもずっとあなた自身が決めて」


電撃文庫MAGAZINEなどで掲載していたものをまとめた短編集です。
なので、雑誌の方も読んでいる身としては新鮮味は薄かった。
描き下ろしで日本に来たばかりの勇者のエピソードがあったのはうれしかったですけど。

一番気に入っているのは、最初に掲載されている「勇者と女子高生、友達になる」でしょうか。
1巻で魔王の姿をみた千穂の、その後の話。
その記憶を消されず、けれど自分の想いを他人に暴露されたこともあり彼女は戸惑っていて。
勇者一行と出会い、その悩みを打ち明け、彼女たちの事情を聴く話。
……勇者の仲間はなんか寿司に夢中になっていましたけど。
けどまぁ、確かにエンテ・イスラの食事情を想うと、こっちは楽園なんだろうなぁ。

それ以外にもいくつかありますが、感想としては、芦屋の主夫力が半端なさ過ぎて怖い。
勇者を驚嘆させるほどの裁縫の腕やら、豆知識やらとか何が君をそこまで駆り立てるんだ……
圧力鍋を懸賞で当てた時のはしゃぎっぷりといったらもう……
でも、今回一番のポイントは、要点をしっかり見抜いているアラス・ラムスの発言でしょう。

そして困って様な顔で、真奥を見上げ、そして言った。
「ぱぱ、るしふぇるはおてつだいしないよ?」

……子供は本質を見抜くね! 漆原はまぁ、プロのニートだからなぁ……もう仕方ない。

描き下ろしの「はたらく前の勇者さま!」もまた笑えた。
いや、勇者の住まいの家賃が安い理由が分かりましたが、その背景設定は笑えない。
立地はいいのに着服する社員とか、手抜き工事とか、幽霊騒動とかがあったらそりゃあ安く設定せざるを得ないわなぁ……
ただ魔王たちが割と速やかに順応したのに対し、恵美のテンパり具合といったらもう……

はたらく魔王さま! (14) (電撃文庫)
和ヶ原聡司
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-09-10

はたらく魔王さま! 12

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「だからって、殴っていいのか」
「え?」
「傷がつかねぇなら殴っていいのかって聞いてんだよ!!」


ライラがついに魔王と勇者の前に現れて。
ついに、暗躍していた事情とか、セフィラのあれこれについて踏み込んでいくのかと思いきや。
勇者と天使の親子喧嘩が勃発して。
これまで期待を押し付けられてきていた勇者としては、勝手すぎる母と相いれない者があったといいますか。
で。魔王は魔王なりの理由があって、ライラの話を聞くことを拒否。

距離をうまく詰められないままダラダラと日常を過ごし、時間が経っていくわけで。
大家さんたちもしばらくは静観する構えだったんですが。
勇者を襲う影が現れて。状況の変化を受けて、最後には話を聞くように進めてくることに。
また魔王が器の大きさを見せたと思ったら、勇者が豆腐メンタルすぎてもう……
何やっているんだか。
ちーちゃんに「むしろ私は今、ライラさんをこそ恨むべきなのかもしれません!」とまで言わせたライラは逆に素晴らしいんじゃないだろうか。

魔王の同僚のかわっちとか、恵美の同僚だった真季の話とか。
今回は色々と、いいセリフは場面が描かれていたと思います。
特に気に入ったのは、ガブリエルに魔王が語った「鉄の話」でしょうか。
強い金属で、ちょっとやそっとでは傷がつかない。
人間の歴史においても、鉄器の登場は転換点の一つであるわけです。
でも、メンテナンスを怠れば、いかに強かろうと無茶な使い方をすれば壊れてしまう。
壊れにくいからって粗末に扱うのが正しいはずがない。
なるほど言われてみればもっともなことばかりで。

力持つものの責任、というのは状況や価値観によって変わるとは思いますが。
自らそれを行うのと、誰かに踊らされてやるのとでは全く違うわけです。
そのあたりを天使たちはうまく察することができていなかったんですよね。
…つまり、天使たちがもうちょっと上手く立ち回っていれば、謎って早々に明らかになっていたんじゃないだろうか。
天使、ろくなことしないな……アシエスにたまに襲撃かけられているらしいガブリエルとかちょっと痛い目見たほうがいいんじゃないだろうか。

ただ、謎が明らかになるまでの引きが長いというか、ちょっと冗長に感じる部分がないとは言わないので、そこは少し残念。
次の巻では、親子喧嘩解決して、問題を知るところまで行ってくれればいいんですけど。
あと少し気になったのは、魔王が栄養失調で救急車で運ばれた話は、鈴乃は告解の場面で聞いていたんじゃないかと思うんですが。

はたらく魔王さま! (12) (電撃文庫)
和ヶ原聡司
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
2015-02-10

プロフィール

ちゃか

 友人に「活字中毒っていうか読書中毒」と評される程度には本が好き。適当に感想を書いていく予定。リンクはフリーでコメントはご自由に。悪質と判断したものについては削除する場合があります。

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