気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

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魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?14

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「自分は貴様ら市民を守るために賃金と地位を与えられている。好かれぬからといって守らぬのでは道理に合わぬであろう。それが菓子ひとつ足りないという、取るに足らんことでもだ」

 

シアカーン戦後に開かれたザガンの誕生会。

王として陣容を整えていたザガンに加え、ネフィにフォル、シャックスまでもが新たな魔王になったというのは凄まじいですよね。記憶を失っているとはいえフルカスも居ますし、魔王5人が一つの派閥に与してるのって中々に珍しい光景なのでは。

バルバロスやキメリエスといった魔王候補も多いですし、次の魔王もまたここから排出されても驚かないぞ。

 

14巻は短編集ですね。誕生会の様子を間に挟みつつ時系列の違う、いくつかの恋の話を盛り込んでいていつも以上に甘い仕上がりになっています。

例えば「幽霊屋敷のドッペルゲンガー」。本編10巻直後のエピソードで、アリステラ戦後に不調をきたしたバルバロスの研究室で起きた、不思議な出来事。

……バルバロスがポンコツに弱い原因を見た。あれだけ罠張られてるのに懲りずにザガンのところから本盗み出してる辺り、腕はいいんですよね本当に。

 

それ以外にも、魔王となったシャックスが今までなかった2つ名を定めるシーンとか格好いい場面もあるんですよね。

あと、黒花相手にしっかりと関係を詰めたのも偉い。明言されてないのでは……? と疑問を抱いた瞬間を多くに見られて、ようやくともいえますが。そんな2人の様子を描いた「黒猫カプリチオ」は糖度高くて良かった。

 

ラーファエルが黒花を養女として迎えた原因が分かる「私が黒猫を娘にした理由」も、他の短編とはまた味わいが違っていて良かったですねぇ。

昔から不器用だったんだなぁ……というのは、本編初登場時から分かり切っていたことですが。所々で笑いを挟みつつも、切ない気持ちになれるのはラーファエルならでは、かな。

 

最後にザガンとネフィのデート回「魔王の休日」があるのも、いいオチでした。

隙を見つけてバルバロスが嫌な予感を感じで逃げるシーンは正直愉快だったし、その後シャスティル相手に失言してたのもなお笑えた。

ネフィ関連すると箍外れるからなぁ、ザガン。ネフィもか。お互い大事にし合ってるのが伝わって来て尊いってこんな感じかなぁとか思います。

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 7

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「…そうだな 魔術師なんて自分本位で救いようのない悪党だ

 良識を求めるほうがどうかしている」

「だが… お前は必ず殴る」

 

ビフロンス主催の船上の夜会。

そこでビフロンスは「魔神の残滓」と称する泥を召喚して。

魔王の夜会に参加するような腕利きの魔術師でも、油断すれば狩られる脅威を用意した上で、結界で逃げ場を封じて反応を楽しもうとか、悪辣~。

 

さらに泥はネフテロスを取り込んで……自分と似た少女を助けたいというネフィの要望に応えてザガンは力を尽くします。

ザガンがバルバロスに命令ではなくて、シャスティル達のフォローを頼んでる場面とか。その在り方を見てキメリエスやゴメリが協力してくれたりだとか。

 

「誰に使われるかは…選べるよな…」のっていってるキャラ、本編読んでる人にはわかるけどシャックスじゃないですかね。こういう小ネタ盛り込んでくれるコミカライズ好き。

そして勝手に共闘してる魔術師たちのシーンも好きですけど、ザガンが「泥だけ焼いた」シーン。アレは確かに外から見てるとネフテロスが死んだと思えるよなぁ。

実際はぶち抜いた直後に治癒魔術使ってる上、重要な臓器や神経は傷つけないように気を配ってる超絶技巧なわけですが。

 

真相を知ってるザガンが困惑して泣いてる周囲に対して「えーっと…」みたいな目してるの、正直笑えた。

今回で書籍3巻のエピソードまでコミカライズされましたが、巻末には次章の予告が乗っていて一安心。絵柄も好みのシリーズが続いてくれると嬉しいですよね。楽しみ。

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 13

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「貴様は正しいが、あいにくとそれは俺の王道を土足で踏みにじっている」

 

アザゼル化したネフテロスに敗北し、信頼する配下であるゴメリとの通信も途絶。それによってキメリエスまで離脱してしまい……シアカーンが入念に整えた軍勢と、準備不足の状態でぶつかる羽目になったザガン。

どれだけ準備したかで勝敗が決まるなら勝ち目がない、と言いつつ楽しそうにできる辺りどんどん魔王らしくなっていきますねぇ。

 

ネフテロスを放ってはおけないし、領土でもあるキュアノエイデスは守らなくてはならない。防衛してるだけでは勝てないので、シアカーンが用意した一万の軍勢への対処と、シアカーン本人の排除やビフロンス対策も必要になる。

後手に回ったのは確かなのに、それでも盤面を拮抗させる手を打てるあたりザガン一派もかなり層が厚くなってるなぁというのを実感しました。

 

それすらも読み切って再度優位を取りに行くシアカーンの老獪さもお見事でした。ただ、嫁との約束を果たすため、刻限までに全てを終わらせる腹積もりだったザガンとは、最後の戦い方と言うか手の打ち方が違って、そこが今回の結末に繋がったのかな、と言う感じ。

                                                                                                

複数の魔王がぶつかり合う規模の大きな戦いで、ここまで本気で敵対したからには、まず間違いなく「魔王」のうち誰かが死ぬ。

それはつまり新たな刻印を宿す魔王が生まれるということでもあって……それを餌にバルバロスを上手く動かしているのは笑いました。結構奮闘していたのに、彼自身は獲得しそびれたというオチがつく辺り哀れではありましたけど。

 

配下には指示を出したものの、魔王候補筆頭と考えている愛娘のフォルには、自分で考えて動けと言うザガンと、その信頼に応えようと力を示す彼女の親子関係が素敵。

シアカーンが用意した「過去の英雄からなる軍勢」の中に、近年まで生きていた相手も混ぜられていた所とか、それぞれの因縁の相手との戦いまで描かれていたのは満足度が高い。

ザガンの攻撃によって瀕死状態だったビフロンスは基本潜伏していて、最後の最後で我儘を貫いてましたが。度し難い敵でしたけど、あの終わりはどこか寂しくて綺麗だった。

 

しかし空席が出来た魔王の座に、新たに就任した人材がザガンの身内が多くてヤバい。

ここまで戦力が集まるともはや向かうところ敵なしなのでは……? みたいな気すらしますけど、最終ページに描かれた相手が敵に回るとしたら一筋縄ではいかなそう。

今までの行い的にビフロンス程悪辣でもないのかと思っていましたが、シアカーンの記憶で描かれた2代目筆頭の顛末を想うと、実のところかなりの劇物なのではあの御仁。

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?124

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「でも、あたしの尊敬する人が言っていました。どんな悪党にだって、一度くらいやり直すチャンスがあってもいいって。だから、これはそういうことなんです」


アルシエラやオリアスの様に、ザガンとネフィの幼少期を知る人との縁が出来て……お互いの誕生日を知ることに。
二人とも子どもの頃は、それどころじゃない環境に置かれていたので、誕生日ってどう祝えばいいのだと困惑していますが。
せっかくだからお祝いはしたい、と相手に秘密にして準備を始めているのが尊いですね。

……手島先生の作品の主人公、『影執事』シリーズのマルクくんと言い誕生日を知らない悲惨な子ども時代送ってますよね……。
誕生日問題で、シャスティルとバルバドスにも変化が生じたりしてるのは微笑ましくていいですねー。
口絵に描かれていたポンコツコンビの邂逅と対話も、中々良かったです。
あの二人の周辺、恋愛感情が色々絡まっているよなぁ。
今幸せそうだから、このまま行ってほしいと思いますけど。

シアカーンとビフロンスが座して待っている筈もなく。
同盟は決裂したものの、それぞれが手駒を動かしたり、領地に乗り込んで来たりしてくるんだからたまりませんな。
それだけじゃなくて、ホムンクルスであるネフテロスの寿命問題まで迫っていて。
研鑽を積んでてもそれに対する解決が即座に出来ない、と言うのが中々難しいですねぇ。

正確に言うと助ける方法はあるけど、ネフテロスがそれを選べないという問題だというのがややこしさをましています。
アルシエラのちょっかいで、少し気持ちが前向きになったように思える場面で崩れてしまったのは惜しい。
……というか、ビフロンスが本当に嫌なタイミングで介入してくるんですよね……。

調査に赴いていたシャックスと黒花の方でも、シアカーン配下との遭遇戦があって。
裏切りの聖騎士長との対決があって、黒花が速攻で決着をつけていた場面には凄みを感じましたね。
その後、ザガンのように他人に優しさを向けられるようになっていたのにも感動した。
成長したねぇ、黒花。シャックスに張り付いてる挿絵が可愛くて良かった。

そして、ヴァリヤッカが一度は生き延びてましたが、今回で屍を晒すことになって。
……まぁ、生き方を変えられなかったので当然の末路って感じですけどね。
けど、また聖騎士長が減ることになったのは教会の戦力的な意味で不安が残るかなー。
聖剣は回収して教会に返還されたから、マトモな聖騎士長が誕生してほしいけど、使いこなすのには時間かかるだろうし、どうなるやら。


魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?6

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「ザガン この前ネフテロスが“力”を見せただろう?」

「それでわかってもらえたと思うけど…」

「見ておらんし聞いてもいないが」

「え」

 

3巻のエピソードに突入しましたが、前巻でネフィ襲撃イベントがあってからではありますが、1冊分なのに結構進んだなーと言う印象。

ビフロンスの種明かしが入った所で、次回本格的な戦闘シーンになるから、割とこんなものか。

 

自分が目にした情景を上手く説明できず口を噤むネフィ。

そしてそんな彼女を慮って、いたわろうとするザガン。いやぁ、相変わらずイチャついてるなぁ、この二人。

「読書を続ける」「いじわるです」の場面が小さめだけど微笑ましくて好き。

 

その後、便利屋扱いされてるバルバロスとフォルがバチバチやり合ってるのも楽しいですね。コミカライズでこういう絵の動きが見えるのは本当に嬉しい。

「始末した方がいい!」のところとかめっちゃ笑いましたからね……。

笑ったと言えば、冒頭で引用したザガンとビフロンスのやり取り、二人の目が本当に愉快でした。

巻末オマケの娘を甘やかしているザガンも、便利屋気にせずサクサクおかし食べてるフォルも可愛い。好きだなぁ、この作品。


魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?5

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「ふはっ 魔術師が他人をかばうのか?」

「他人じゃない こいつは俺の娘だ」

 

コミカライズ5巻。原作2巻が終わって、3巻のエピソードの序章を収録。順調に続いてくれそうで嬉しいですねー。

 

ザガンの居城を抜け出したフォル。

父竜が聖剣所持者に殺され、復讐のための力を求めていた彼女は魔王殿へと足を運び……

そこに、彼女の仇であるラーファエルが現れるんだから、ついてないというか。

ザガン達と出会った後だったからこそ、真実を知ることが出来たわけでそういう意味では最高のタイミングだったとも言えますが。

 

フォルがカッとなって攻撃をしかけたものの、聖剣の前に倒れそうになり……そこにザガンが駆けつけて。「察してやると言ったろう?」と言えるんだから、格好いいわぁ。こういう時バルバロスの転移便利ですよね、本当。

そして、娘に手を挙げた相手を許す道理もなく。魔王すら倒したという伝承すらある聖剣の炎を物ともせず打ち破るんだから、魔王の風格が出て来てる。

まだ試行錯誤の途中で完成は程遠いなと言ってますが、それで勝てるんだからもう……

 

フォルがザガンとネフィのところに居場所を見つけたように。

迷っていたシャスティルも、自分の道を見つけて。剣を手に戦場へと駆けつける様は聖騎士長らしくて良かった。

事件終わった後の一幕を見るに、ポンコツなのは相変わらずでしたけどね。

オマケで記されていた「シャスティル行方不明中の蒼天の三騎士」の巡回風景が笑えて好き。この三人は察しが良いな……

でも一番笑ったのはやっぱり、ラーファエル真実が明らかになって、4人が「は……?」と言ってるコマですね。絵が付くと更に笑えるなココ。

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?11

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「情けない声を上げるな。貴様はいま、王の後ろにいるのだぞ。しゃきっとしていろ」

 

11巻ともなると、人間関係も落ち着いてきて、安心感がありますね。

いやまぁ、ザガンとネフィとかいつまで経っても初々しいカップルで、微笑ましいんですけど。

オリアスが、孫たちが可愛すぎてヤバいから帰るとか言い出すのも、ちょっと分かる。

信じられるか、これが魔王なんだぜ……?        

 

日常パートが癒しになっているのは確かですけど、アザゼルと言う脅威を確認した以上、ザガンも無策のままでいるはずもなく。

キメリエスを相手に特訓を重ねている模様。難度が高いのか、負傷したりもしてましたが。

疲労が溜まっているのを察してくれる配下がいるのは、本当にありがたいですね。

ザガンとネフィの夢を繋げたリリスはグッジョブ。扉絵が「高校生の俺が後輩エルフを嫁にしたんだが~」になってたのも雰囲気出てて良かったですね。バルバロスとシャスティルが居るのもポイント高い。

ファンタジー世界でも、夢の中なら現パロが出来るんだよ! 勉強になったね。

 

視力を取り戻した黒花が、シャックスとコンビで調査に派遣されて。

その経過報告を聞くため妖婦ゴメリが城を発つ間際、フォルに色々吹き込んで。

影響があちこちに飛び火してて笑う。愛で力の為なら本当に手段選ばんな、あの人。

ただ、それによってアルシエラの事情とかが少し見えてきたので、結果としてはいい仕事してるのが、なんだろう。認めがたいけど認めざるを得ない。

 

マルコシアス亡き後の魔王筆頭であった、アンドレアルフス。

その彼が失踪したことは、もはや魔王の中で知れ渡っているようでしたが。

最長老の喪には服すけれど、アンドレアルフスが失踪しようがしったことかと、全方位から嫌われているのは正直笑えた。

ただで死んだとも思われては無さそうでしたけど。このままだと最後にポカやって退場した間抜けになってしまうので、せめて反撃くらいはしてほしいですが、さて。

 

別件も合わさって魔王に空席が出来るかも、という事で。

2つの異名を持つ魔王ナベリウスがザガンに接触。当代で魔王候補と目された有力な魔術師をほとんど抱えているのもあって、次は誰が魔王になるか、なんて話をしてましたが。

ザガンと殴り合って死んでないバルバロスと、ビフロンスを退けた実績のあるフォルの名前を挙げていたのは納得。

そして、その二人と並んでザガンが推したのがシャックスだって言うんだから、最高ですよね。黒花とのやり取り、見ていて楽しいので好きなんですよ、シャックス。

ザガンが敵に回したくないくらいには評価している、と言うのもまた良い。

 

世界が閉ざされているという話と、アルシエラの役割。

その辺りも結構情報出て来てましたが、銀眼の王関連の情報が全て明かされたわけでもなく。むしろ、情報が出る度にどういうこと……? ってなって続きが気になる。

今回のエピソードでリリスが覚醒して、アルシエラを引き留めたのは本当ファインプレーですよね。一年前の戦いで多くが喪われて、過去を知る人は貴重ですから。




魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?4

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「だからお前にも同じ言葉を返す」

「いつでもかかってこい」
「負けるたびお前が働く時間は長くなっていくがな」


コミカライズ4巻! 

力を求めて魔王を襲った魔術師ウォルフォレ。ザガンから魔王襲撃の罰として、ネフィの仕事補助を振り分けられて。交流を通して二人を知って行くことに。

ザガンとネフィがまだまだ初々しくて、そこにフォルが加わることで良い変化が起きていて、楽しいですねー。

 

幼女な養女となったフォルがもうかわいいのなんの。

イチオシは78Pの「ちゃんと報告した」から「ザガンにほめられた」してる2コマ。

その後の「ここにいる」なんかも良いですね。

 

子どもの扱いに慣れてないザガンですが、要所で的確な言葉をかけてて、かなり真っ直ぐ主人公してるので好感が持てますし。

まぁ魔術師として、魔王として、容赦しない時はトコトンやるのでオンオフがハッキリしてますよね。

 

同じようにまっすぐでオンオフ切り替えてるのがシャスティルですが……

彼女、敵対している魔王を擁護して聖剣没収されたり、ザガン達とフォルの関係を誤解したり、絶妙にポンコツだからなぁ……

巻末オマケ、バルバロスは見た! ……じゃなくて「◆見張り」も1Pでかなり笑えたので、凄い。


魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 10

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「では、やるぞ。あれは俺たちの命を懸けて倒すべき敵だ」

 

大きい風呂が欲しい、というリリスからの要望と、部下の慰労、直近の配下たちの状況等を踏まえて、大浴場を建設する事を決めたザガン。

いやぁ、相変わらずの行動力と言いますか。なんで魔王が風呂工事してんの……? ザガン自身は生まれもあって、あまりそう言った生活習慣に興味がなく、リリス筆頭に配下たちから意見を聞いて、できるだけいいものを作ろうとしてる辺りは凄い。

生活に直結している分、以前の釣り竿よりは活用できる範囲広いよ! いや、あの釣り竿も使えはするんだろうけど、ザガンの拠点森の中じゃないですか……

 

黒花とラーファエル、ネフィとオリアスの事情。黒花とシャックス、ネフィとザガンの関係。そうした、ちょっとこじれかけていた問題を、見事に溶かしたといいますか。

先を見ればきりはないんでしょうけど、ザガン達の陣営がまた一つ幸せに近づいたような気がして、心温まるエピソードが多かったですね。

 

ただ、穏やかなばかりで済むはずもなく。

ビフロンスとシアカーンの同盟は、更なる一手を打つために、もう一つ魔王の刻印を求め始めるし。

ザガンが探し求めていた、マルク絡みの情報やザガンの両親に纏わる話なんかも漏れ聞こえて来て。まだまだ断片的で、全体像は見えませんが……

 

最長老と呼ばれた、前魔王のマルコシアスが関与した戦いの規模の大きさに震える。

ついに姿を現した敵の姿と、ザガンの領地に懲りずに踏み込んできたビフロンスが残した言葉が、不穏で仕方がない。

一番衝撃を受けたのは最後の挿絵があった場面ですけどね。正直途中から怪しいとは思っていましたけど、本当にやるとは……容赦ないですね。

『この先の戦い』とは何を意味するのか。ザガンは、配下たちを守れるのか。彼の活躍に期待したい。

 




魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?3

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「わたしは」

「そんなご主人様の支えになりたい」

 

原作1巻パートが終了して、そのまま2巻に入ってくれたのでほっとしてます。

絵が綺麗ですし、丁寧なコミカライズなのでこのま続いてほしいなぁ。

あと、抽選のアクリルキーホルダーの絵が帯に乗ってるんですが可愛くて辛い。一応応募しましたが、30名様は厳しい……

 

さておき本編について。

魔王に就任し、危険な自分の傍には置いておけない、とネフィを突き放したザガン。

ネフィの目が荒んでいて、涙が……

聖騎士シャスティルに遭遇し、服屋の店員マニュエラも駆けつけて。

 

女子3人で話をすることになってましたが。いやぁ、小説の最新刊読んだ後だと、ここのやりとりもまだぎこちないですねぇ。

「ちゃんと償ってもらいましたから」の場面でトーレスが木を怖がってる場面思い出してるシャスティルに笑う。

 

ネフィとシャスティルがそれぞれに覚悟を決めたところに、ザガンの名を騙る魔術師の邪魔が入って。

友達の為に、魔王の居城に踏み込むマニュエラが格好いい。

彼女のお蔭でザガンも吹っ切れたわけですしね。救助に行った先で魔術戦になってましたが、『魔術喰らい』の発動シーンがコミカライズで描写されると分かりやすくて素敵。

あれだけの物量を一瞬で書き返すとか、凄まじいな本当に。

 

おまけで入ってる、洞窟から脱出するザガンの図が、他人事だとすごい楽しい。笑える。

巻末の手島先生書き下ろしショートストーリー「ウォルフォレの〈魔王〉観察日記」も可愛くて良かった。

今回収録分だと、襲撃してきたウォルフォレ殴り飛ばした所で終わりなので手伝い部分のエピソードなのは、コミカライズしか読んでないとちょっと首かしげる感じになったのでは。……観察されてるザガンとネフィ可愛かったからいいか。

 


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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