気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

FatePrototype

Fate Prototype 蒼銀のフラグメンツ5

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「あるじの行いはおよそ凶行ではあるだろう。しかし、すべてはあなたの願いがため!」

「願いは明日に託すものであり、人々に託すものである」

そんなにも堂々と。

貴様は断じてしまうのか、セイバー。

 

シリーズ完結巻。

敵対的なサーヴァントは全て打倒され、残ったのはキャスターとアサシン、そしてセイバー。

……要するに愛歌陣営の完全勝利と相成ったわけですが。

愛歌は、セイバーの願いを叶えるために聖杯を用いた準備をすると言って彼を遠ざけて。

キャスター・アサシンと共に着々と儀式をすすめています。

聖杯を起動するためには、サーヴァント七騎の魂が必要。けれど、愛歌はセイバーの願いを叶えたいから彼の魂は注げない。

だから、大量の生贄を用意してセイバーの代わりに聖杯に放り込もうってあたり、流石の悪逆っぷり。

 

その果てにビーストを産み落とそうとするとか、愛歌、本当に手段を選ばないな……

これだけのことをしているその目的が、恋をした相手の願いを叶えるため、というただその一点というのが、本当に恐ろしくてならない。

置いて行かれたセイバーは、大聖杯を探し街をさまよい歩き、沙条家の当主や愛歌の妹・綾香と会話をし……特に綾香の言葉によって、迷いを振り切ったようで。

 

愛歌の行いを阻止するために、大聖杯の元へと駆けた。

真の充足を知ってなお、愛歌のためにセイバーの前に立ったアサシンを打倒し、万端の準備を整えていたキャスターを退けた。

キャスターとアサシンは自らの行いを悪と認めながらも、心のどこかには迷いがあった。

 

主への忠誠を誓いつつ、死なせたくない相手を想ったハサン。

道を見誤ったことを自覚し悪を謳いながら、確かにあった暖かな交流を胸のうちに抱え続けていたキャスター。

中々彼らの在り方は、悪役として筋が通ってていい感じだと思いましたよ。

「私すら滅ぼせぬものに! 大聖杯の悪を両断する事は叶わない!」とキャスターが叫んだ当たりとかは、展開として好みです。

そしてセイバーの迷いない行動の果てに愛歌が倒れ、此度の聖杯戦争は終結したわけですが……一度死してなお止まらない辺り愛歌怖いですね!

中々楽しいフラグメンツの数々でした。




Fate Ptototype 蒼銀のフラグメンツ4

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「アーチャー、あたしは――」

「言うな。お前は決めた。俺は頷いた。こういのはな、あれだ。これでいいんだ」

 

今回は、愛歌時代のアーチャーとランサーの話。

冒頭こそ、綾香とセイバーの敗北イベントが挟まってますけども。

メインはアーチャー陣営ですかね。ライダー陣営は、マスターは表立って動くわけではなく。ランサーは、マスター供与の霊薬を飲んで、後に行くにつれ暴走してますし。

 

いやしかし、アーチャーが思った以上に格好良かったといいますか。

英霊となるだけのことはある格のようなものを感じました。

マスターや敵対したサーヴァントとも言葉を交わし。関係ない民であっても「それでも、無辜の民だ。かつて俺たちが守った愛すべきあいつらと、何の違いもあるものか」と言える。

過去の聖杯戦争に置いて、一番真っ当な英霊として戦ったのが彼なんじゃなかろうか。

……それがFGOでは、一種のネタキャラだからなぁ。いやまぁ、宝具の性質上しょうがないというか。ある意味で有能なんですが。

 

ランサーのマスターも、裏でこそこそしていて、霊薬で自分のサーヴァント使い潰すつもりかと思っていたんですが。

最期、愛歌に噛みついてくれたのは良かった、と言いますか。彼女の異常さに気付き、なお立ち向かおうとした心意気は買いたい。

……いや、この聖杯戦争に参加した人々は本当に不運だったなぁ……相性の問題があったとはいえ宝具をしれっと受け止めるマスターとかただの反則、というかバグでしかないだろ……

 

ライダーとの戦いの中でアーチャーが消え、ライダーも倒れ。バーサーカーは既に亡く。

ランサーも全てを燃やし尽くさんと戦った。

あとは裏切りのキャスターと野良だったアサシンと、セイバーなわけですが。

愛歌陣営が抱え込んでいるわけで。戦争の勝者と言ってもいい状態だと思いますけど。ここから、どうしてその数年後に聖杯戦争が行われる事態になっているのか。答え合わせが、始まると思えばいいんですかね。次の断片が今から待ち遠しいです。

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ (4)
桜井 光
KADOKAWA/角川書店
2016-03-10
 

Fate Prototype 蒼銀のフラグメンツ3

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『そして、今。お前の召喚を経て愛歌は多彩な表情を得た。だが』

(略)

『……どうにもな。私は、それが喜ばしいことだとは言い切れずにいるのだ』

 

今回は、一気に三陣営。

即座に脱落したアサシンのマスターと、はぐれサーヴァントになった彼女の行動の果て。

そして、王として君臨していたライダー陣営の始まり。

……最後に、マスターになってしまった少年とバーサーカーの話。

 

バーサーカーは、FGOCMにおいてはアサシンにクラスチェンジしていましたが。

創作の世界の住人、あるいはそのモデルとなった人物。

二重人格者で、会話が可能な表と宝具によって呼び起こされる狂化されたもう一人。

会話が可能なバーサーカーって言うのは、最近だと割と増えてきている感じはしますが。表の人格の方は狂ってないって言うのがまた、御しにくい所ではあるかなぁ。

 

いや、バーサーカーとマスターの関係は良好で、お互い目的があって行動しているんですが、いかんせんマスターが未熟で、バーサーカー自身も霊格が高い方じゃないという。

聖杯戦争を止めようと行動していましたが、あえなく失敗。

予測された未来ではありますが。戦争に参加することなくさっくり殺されたアサシンのマスターもアレでしたが。巽は、この戦争に参加するにはちょっと純粋すぎましたね。

 

令呪が出た以上、逃れられない運命ではあったでしょうが、日常にいるべき人間だったのに。裏側をのぞき込んでしまったからこその末路、と言いますか。

 

一方で、愛歌の下についたアサシンは、的確に運用されて、マスターを殺しまくり。

……ふと思ったんですが、アサシンのマスターは見せ場なく散りましたが、愛歌という脅威と出会わずに済んだという意味においては運が良かったんじゃないだろうか。

他陣営の描写がメインだったので、狂気の愛に浸って生きる、愛歌の怖さは今回はそこまで多くありませんでしたが。

……二人でライダー陣営の本拠に乗り込んで制圧して、生き残りの少年に課した試練を思うと、本当彼女はロクでもないというか、誰よりも魔術師らしいというか人間やめてる感じがして恐ろしい。

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ (3)
桜井 光
KADOKAWA/角川書店
2015-03-26


Fate Prototype 蒼銀のフラグメンツ2

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「過去も、そうでした」

「現代も、変わらない」

「――魔術師に、真の意味での友人などいませんよ」

 

過去と未来を行ったり来たりする、プロトタイプその断片の第2章。

今回は、過去の聖杯戦争におけるキャスター陣営のお話。

玲瓏館。表の世界にも影響力を持つ魔術の大家。

その唯一の生き残りの少女は、2度目の聖杯戦争にも参加しているようですけれど。

 

かつての戦争において。

キャスターはマスターと良好な関係を築き、工房を神殿をし、拠点防衛に強いという特性を上手く活用していました。

あまり詳しくはないんですが、ちゃんと工房作ってるキャスターって珍しい気がしますね。

……弓持ってないアーチャーの方が多い時点で今更か。

 

かつてのキャスターに素質を認められ、かつてのライダーに王としての器を見いだされた少女、美沙夜。

彼女は綾香のように、親族が8年前の戦争に参加し、新たな戦いにもマスターとして参列した存在ですが。

過去に裏切りを見て、失ってしまったものをより強く意識しているという点で差がありますね。元の能力や立ち位置的にも相容れない感じはします。

過去の美沙夜が可愛く、純粋さがあったのに。
 

……キャスターの工房に気付かれることなく潜入し、相手を心服させるとか、愛歌は本当人間かと疑うレベルですな……

もう彼女自身が当代に生まれた最も新しいサーヴァントって事でいいんじゃないですかね……

セイバーの前の彼女は「実力のある魔術師にして、盲目的な恋する乙女」でそれはそれで怖かったものですが。

彼女に敵対してしまった陣営からすると、本当にもう悪夢としか言いようがないな彼女……

Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ (2)
桜井 光
KADOKAWA/角川書店
2014-10-10


Fate Prototype 蒼銀のフラグメンツ1

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「ふふ。綾香には、まだ、わからないのかしら。恋の魔法っていうのはね」

(略)

「魔術師の使う、どんな神秘よりもすごいのよ」

 

Fateの原型となった「プロトタイプ」。

その物語に触れるシリーズです。

イラストが多用されていて、文字も詰まっているわけではないのでスラスラ読めます。

というか、イラストが全てカラーなんですが、絵師さん大丈夫なんだろうか。

 

内容としては、タイトル通り断片ですね。

1999年と1991年を前後したり、間が抜けていたりとよくわかりませんなぁ。面白そうな雰囲気はあるんですが、細切れで見せられているので物足りなさもあります。

 

天才、なんて言葉で片付けられない才気に溢れすぎたセイバーのマスターとなった少女、愛歌。

恋する乙女は無敵ですね! 狂気入っているけど。これを恋と定義していいのかわかりませんけど。

サーヴァントすら心服させる魔術師って、恐ろしいってレベルじゃない……

 

P98でセイバーが「――この子は、純粋であるのだろう。――それだけは間違いがない」と内心で思っていましたが。

確かに純粋ですよ。自分の大切なものを大事にできる性分の子でもあるでしょう。それ以外がどうでもよくて、能力高いから周囲への被害が甚大なだけで。

聖杯戦争が彼女にかかれば戦争ですらなくなるというのは、もう何と言ったらいいものやら。その彼女が聖杯を手にしていないというのは違和感しかないですねぇ。

1991年に何があったのか、断片が早くそこまでたどり着くことを願います。

 

 
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ちゃか

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