気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

GCノベルズ

独身貴族は異世界を謳歌する~結婚しない男の優雅なおひとりさまライフ~1

 ico_grade6_3

「何度も言っているが、俺は自分の生活を快適にするために魔道具を作っているんだ。誰かのためだとか高尚な思いはさらさらない。自分が作りたいものを作るだけだ」

 

結婚せず、経済的に独立しており、稼いだお金も時間もすべて自分のために使える独身者――それが独身貴族。

そうやって気ままな一人暮らしを堪能していたところ、突如胸の痛みを覚えてそのまま死亡。神様からも「結婚するなりしていて、誰かに見つけてもらえれば助かったよ?」と言われても「そういうリスクも納得の上で独身でいたんだ」と受け入れる構え。

自分の中でやりたいこととやりたくないことがハッキリしていたため、神様相手にも臆さず。その心意気が独神という異世界の神様に気に入られ、色々とスキルを貰った上で転生することに。

 

魔法がある世界で、魔道具としても活動している貴族ルーレン家の長男ジルクとして生まれた彼は、変わらず孤独を愛していた。

前世の知識を参考にしつつ冷蔵庫などの便利な魔道具の発明なんかをして、自分の生活を豊かにすることには注力していますけど、それを世界に普及させて多くの人に感謝されたいとかそういった承認欲求とは無縁で。

 

幼少期にそういった冷蔵庫とかの原案を作ったことで、天才と思われ、両親に将来を楽しみにされていましたが……。独身を貫く覚悟の彼は、家は弟妹に継がせる構えで。

なんだかんだ定期的に食事はしているし、ジルクは自分が満足する魔道具が出来れば良いけれど評判が良いものは欲しがる人が多い……つまりは量産体制を整える必要があって。そのあたりの雑務は自分の事務所の職員だったり、ルーレン家の工房にほぼ丸投げしているわけですが。

最初から「自分の生活の為だ」と明言しているのもあって、ブレることがないのでいっそわかりやすくて良いですね。

色々と神様からスキルを貰ったりはしていましたが。それでもいきなり答えに辿り着けるような便利なものではなくて。冷蔵庫も両親の協力を経て完成に至ったものの、地球の家電を知ってる身としては「もう少し小さくしたい」と思うこともあるとかなんとか。最低限形になって、楽な生活が来たから改良は後回しになってましたが。

他にはクーラーを作ろうかと思ってましたが、そっちも試行錯誤の日々みたいですしね。自分の生活の為という前提はありますが、好き勝手過ごすためには手を抜かないところが良いキャラでしたねジルク。

出遅れテイマーのその日暮らし10

 ico_grade6_3

「ユート君が来た時点で、絶対にこうなるって分かってたのにぃぃぃ! どうして油断したのよ私ぃぃっ!」

 

イベント完結までを収録した10巻。

ユートは図鑑完成を目指して、最低限の情報を猫耳猫から買ってある程度は自分たちで達成しようとする相変わらずのプレイスタイルで突き進んでいますが。

古代の島を先んじて見つけていたため、NPCからもらったヒントにその島関係のものがあると「もう行ったんだよな……」とかなってるの面白かった。

一度行ってから戻ってきた関係でフラグが立って、またいろんなイベントを発掘してましたねぇ。

 

後に掲示板回の中で明らかになってましたが、称号やイベント等を色々と発見している白銀さんに倣って、攻略組もNPCたちとの交流をしようとしていたみたいですが……。

その白銀さんがショートカット発見して、古代の島のボス討伐を配信してしまったことで、攻略組が躍起になってしまった展開もあって。

最後はサーバー分けずに全員集合形式でのレイド戦になってましたが、攻略組のメンバーが足並みそろえられずにいたのは、白銀現象の功罪というか……。

テイムモンスター達とほのぼの冒険してる白銀さんと、最前線で廃人プレイしてるゲーマーとの温度差を感じましたね。

 

せめて存在を示そうとシステム的に実装されている「必殺技」を攻略組が使おうとしたところ、ボスの状態異常で即死。

ユートが友人からもらった蘇生薬を使ったことで、結果的に丸く収まっていましたが……ギクシャクした原因も無自覚なユートなので、こう微妙にマッチポンプ感。いつも通りの彼ではあるんですけどね。

 

配信で色々とネタバラシされたことで、運営がまた大慌てしてたのはちょっと笑っちゃいましたが。デスマーチっぷりが全く笑えないんだよなぁ。

VRの加速環境があるから何とか片付けられているみたいですけど、なんか現実世界の方ではそれを問題視してる法案が提出されてたりしてるようですし、どうなるんですかねぇ……。
あ、猫耳猫のアリッサさんは今回も叫んでて笑いました。彼女は彼女でいつも通りだった。

エノク第二部隊の遠征ごはん

ico_grade6_3

今日一日の経験が、私が騎士をするにあたっての意識を変えてくれた。

ただ、戦うだけではない。守ることも、大切な仕事なのだ。

私は騎士という職業を、誇りに思う。

 

「美しき森の妖精」と呼ばれる種族、フォレ・エルフの娘であるメル・リスリス。

彼女の家は泣けるほど貧乏で、さらにメルはフォレ・エルフが求める魔力も容姿もなかったために、婚約破棄を言い渡されてしまって。

それなのに家族は多いというのもあって、メルは王都にまで出稼ぎに出ることに。

エルフには高慢な人物が多いために、なかなか就活が上手くいかなかったようですが……最終的に他種族が働く王国騎士団エノクに雇用されることに。

 

体力に自信がないものの、計算などは得意で事務仕事に回されるかと思いきや。

『エノク第二遠征部隊』という人員が4人しかいない部隊に回され、衛生兵としての仕事をすることに。

序盤、ルードティンク隊長がメルのことを頑なに名前で呼ばず野ウサギ呼ばわりしたり、耳いじったりしてくるのは苦手ですねぇ。

後半のエピソードで第一部隊から来た前任の衛生兵が第二部隊の面々を下に見た態度を取り、とかく口うるさく対応してきて、大げんかの末に出ていったとか問題を抱えていたらしいですし。

そんな状態でやっとやってきた後任相手にとる態度か、とは思ってしまう。前任の衛生兵も問題ある人材だったみたいですけど、それと激突したのはルードティンクの性質もあるのではないか……って思える。

 

そして実際に魔物討伐任務に就いていったところ、第二部隊の食糧事情はかなり悪かった。硬くてかみ切れない干し肉、薬草いりなのかくどい味の水などなど。

そんな環境が我慢できず自炊を始めて、糧食作りなんかもして状況を改善させいって。

その過程で部隊のメンバーとも親睦を深めていく話ですね。魔物退治もするし、行方不明の貴族捜索の任務に駆り出されたりと、遠征部隊と言いつつ遠征だけするのではなく、通常業務なんかも回されている慌ただしい日々でも、メルが美味しい食べ物を美味しそうに食べてくれてると頬が緩む。微笑ましかったです。



魔法書を作る人

 ico_grade6_3

「ただで食われてなんかやらないからな!」

「シズ、よく言ったわ」

 

学生時代にオタクとして生きて周囲から理解を得られず、隠れオタクとして生きた主人公。しかし、ブラック労働の果てに死亡し……看取る人もなく一人で死ぬことを悔いて、次の生があるならもっと自由に生きて誰かと心を通わせたい、と願った。

 

そんな彼が魔法の存在する異世界に転生し、辺境の村に生まれた少年シズとなった。

7歳の時に寝込んだときに前世の記憶を取り戻して……魔法が存在することに心躍り、それを習得しようとするわけですが。

前世の記憶取り戻したせいでオタク的というか、中二病的な振る舞いをしているのが彼の歪みですよね……。

かつて空想した魔法が使えたら嬉しいな、と暴走するのまではまだ良いとして。初手で隕石降らせる魔法を使おうとするな。もし実現できてたらどうする気なんだ……。

 

ちなみにこの世界で人間が使う魔法は、始祖と呼ばれる人々が作った魔法書を基に書き写して使う模造魔法と呼ばれるものだった。

それを習得するためには、魔力を込めた文字を書けるように練習する必要があって。外にでて学んだ経験のある祖父からそれらの知識を教えてもらうことにして。

魔法を使って戦う魔法士、彼らに必要な魔法書を記す書記士、両方に通じると魔導士と呼ばれるとか。

 

そうやって「魔法」という新たな興味に熱を上げすぎて、友人作りに関しては横に投げているのを見ると「誰かと心を通わせたい」とは何だったのか、という感じはする。

周囲からも変わった子認識をされていましたが、だからこそ変な偏見もないだろうと、ある事情から孤立していた少女との縁が出来るんだから、悪いだけでもなかったですけど。

そうやってリエルと縁が出来た後、他の同年代の子供たちとも遊ぼうとしてましたが……そのタイミングでトラブルに遭遇するんだから、ついてないというべきか。

 

ちなみに村長家の孫娘リエナは人と妖精が結ばれて生まれる亜人と呼ばれている、猫耳と尻尾を備えた少女だったが、両親が普通の人間だったため悪意ある噂に晒された少女で。

シズからすれば隔世遺伝かなぁ、で済むし。そうでなくでもケモミミが癖だったらしくて、思わず鼻血だしてるシーンとあるので問題はなかった説。

シズが暴走しかねないのだけが問題ですが……リエナにとっては、初めて認めてくれた相手ということで、妙に懐いているわけで。

美人に育って同年代の少年たちからこぞって告白されたけど、バッサリ断ってますしね。1巻時点だと、まだ準備段階って感じですね。

 

シズとリエルは修行の末、魔法学園に通うべく村を出ましたが……さてどうなるやら。

番外編「猫のきもち」でリエルの心情の補足、番外編「前夜祭」でシズ達を見送る直前の友人たちのエピソードがあったのは良かった。



転生したら剣でした14

ico_grade6_3

「でも、誰だって初めは弱い。キャローナたちはこれから強くなればいい」

(略)

「……私たちでも。強くなれますか?」

「当然。鍛えれば強くなる。それは誰でもおんなじ」

 

神級鍛冶師アリステラから依頼を受けて、隣国の魔術学院へ向かうことを決めた師匠とフラン。

道中でチーズを堪能したり、屋台の魚料理を楽しんだりと相変わらず食事に感じての嗅覚は凄いというか、こだわりますねぇ……。一気にチーズ食べ過ぎて飽きてたりするのも、気ままなフランっぽくてかわいい。

 

穏やかに何事もなく進めばよかったんですが……向かう道中でゼロスリードらしき存在の情報を得たり、国境の手前で魔物に襲われていた3人組を助けたら、冒険者に悪感情を持った人物が紛れ込んでいて絡まれたり。

3人組の主である少女カーナはフランに対してしっかり向き合ってくれる良心的な一面と、その上で彼女を利用する強かさを持っていて。

利用されていることには気付きつつも、黒猫族を侮らない態度もあって。フランはカーナのこと気に入ってたみたいですねぇ。

 

巨大な湖があり、そこを周遊している船団があるという面白い環境がある国みたいでしたけど。

そこまで強力な魔物もおらず、船団という閉ざされた環境で動いているせいか、ギルドマスターとか上位の人は油断している人が増えている現状を憂いてましたね……。

実際、まーた絡まれていましたからね、フラン。

依頼を受けて若手に実力を示したりして、黙らせることには成功してましたが。

 

無事に学院に到着できたのは良かったですけど……そこでゼロスリードと鉢合わせてしまったのは運が悪かった。

何事にも鷹揚なフランですが、さすがにゼロスリード相手に冷静ではいられず。それにしたっていきなり切りかかるのは、思い切りが良すぎるとも思いますが。

場所が学院の敷地内だったことや、そのタイミングでのゼロスリードの立ち位置なども影響して、学院長と戦う羽目になったり、学院に通うことになったりしていました。

 

不運な始まりではありましたけど、学校に通って同年代の人と同じ時間を共有しているのは微笑ましくて良かったですね。

調理実習で本気出して、先生唸らせるほどの一品作ってたのは笑った。

それとは別件でまたフランの赴いた先で起きた騒動に巻き込まれていくんだから、引きが強いんだよなぁ……。プロローグからして裏にゼライセいるの確定だから、まぁなるべくしてなった感はあります。



転生したら剣でした13

 ico_grade6_3

「遊びって大事よ? 確かに使命は大事。でも、貴方が異世界を楽しむことも大事。いい? せいぜい遊びなさい?」

 

度々師匠に話しかけてきた謎の人物から、出発点である台座に戻って来いと言われた師匠とフラン。

懐かしのアレッサへと帰還して。知人には温かく出迎えてもらってましたが、時間の経過でフランを知らない新人なんかもチラホラ。

ギルドマスターのクリムトと言った知人も多いので、話が早いのはありがたかったですけどね。

 

ランクもBに上がったことで、魔狼の平原に入る資格を得たわけですが。

馬鹿な貴族に絡まれたり、侵略行為をしてきた敵国の関係者を発見して、その調査をフランたちが依頼される一幕もありました。

師匠の抱えている問題解決のためにフランは急ぎたがっていましたが、師匠に説得されて調査することになって。

本命は既に去っており仕込みだけが残っている状態だったのは、時間的な意味では助かったか。

 

そして魔狼の平原に踏み込んでいったわけですが……師匠がいた時よりも、魔物たちのランクが上がっていて進むのにも苦労することに。

それでもなんとか台座までたどり着いて、師匠がどういう来歴の剣なのかというのがついに明かされることに。いろいろと複合しすぎてて、いっそ笑えた。

多様な能力がある分、どうしても負荷がかかるものもあって……。今回帰還するように言われたのも、そこの修復をするためでしたしね。

思った以上に時間がかかっていましたが修復が完了し、その間にフランとウルシが修行をして能力アップを測れたのは良かったです。

転生したら剣でした12

 ico_grade6_3

『確かに、俺は普通の剣よりは強いかもしれん。だが、フランがいればもっと強くなれるんだ。俺を一番分かってくれていて、俺の力を一番に引き出してくれるのはフランだからな』

これは慰めでも何でもない。本当に何度も思ったことだ。

『俺は、お前に相応しい剣になるため、もっともっと強くなるぞ』

 

厄介な侯爵をAランク冒険者のサポートを受けた上で倒したフラン。

その後は無理がたたって休息を取っていたわけですが……戦場はあそこだけじゃなかったんですよね。

 

ベルメリアを救うためにウルシとフレデリックが動いていましたが、肝心の救出対象が疑似狂信剣に突き動かされて、王城襲撃なんて事件を起こすことになってしまって。

神剣持ちのアースラースが近くに来てくれていたのはありがたかったですね。……能力的な影響もあって、建造物等の被害はありましたが。

彼がいなかったらもっと被害大きかったのは間違いないので……。

 

フランは目覚めたあと、情報と戦力を引き出すために動いていましたが。

幼い外見故に侮られる場面も挟みつつ、有力な手掛かりも得られたので差し引きはギリプラスか……?

エイワース、戦力的には頼れるけれどマッドすぎるからなんとも。

鍛冶師ガルドの救出には成功したものの、狂信剣を刺された連中みたいに薬漬けにされていて、影響が残ってる状態だったのは腹立たしい。

 

別の戦力が冒険者ギルド前の大通りで暴れて、フランはそこでも奮闘することになって。

強力なアンデッドまで備えていて、敵の仕込みの規模が恐ろしい。

それも乗り切ったもののフランの疲労が激しく、眠りにつくことになって。帰還したウルシを護衛につけて、師匠は単身行動を開始。

暴走しているベルメリアとアースラースの戦場を発見したけれど、単独では介入が難しい激しさで……近く似たフォールンドに自身の存在を明かし、協力することでなんとか鎮静化することに成功して。

 

操られていたとはいえ被害甚大なため、ベルメリアの扱いは難しく……そういう意味ではアースラースがいてくれて助かりましたね……。

そういう意味では渦中にいた鍛冶師ガルスも危ういところはありましたけど。彼は神級鍛冶師に近いという評判と廃棄されたものとは言え神剣に触れたことや、それまでの実績で彼に恩のある人間が多いといった面が加味されて、罪を不問されることになったのはせめてもの救いですかねぇ。

今回の戦闘も激しいもので、フランが落ち込んだりもしてましたが。師匠と励まし合って奮起したのも良かったですね

事後の治療に奔走したことで、黒猫聖女って呼び名がついて黒雷姫の方が強そうで好きと言ってるのがフランらしくて微笑ましかったです。

転生したら剣でした11

ico_grade6_3

「ありがとうございました」

「ふふ……こちら、こそ……。最後に、いい仕事ができました」

 

クローム大陸を離れ、ジルバート大陸へと帰還したフランたち。

船に乗る度に騒動に遭遇していたけれど、流石に今回は何事もなく戻ってこれたとか。……まぁその分、帰還後のイベントが盛りだくさんだったんですけどね……。

バルボラの知人に挨拶しつつ、美味しいご飯を食べて、自炊用の調味料を買って。良いことももちろん色々とあったんですが……。

鍛冶師ガルスの行方は杳として知れず。ゼロスリードが、とある少年を孤児院に預けようとしたものの妙に懐かれていたため叶わず連れ帰ったという話を聞いたりもして。

 

キアラの最期について、ディアスたちに伝えられたのも良い事ではありますよね。……飲み込みがたい思いもまた生まれてたわけですけど。

フランが黒雷姫として名前が知れたことで、馬鹿に絡まれにくくなったかと思いきや、それでも絡んでくる大馬鹿がいるんだから面倒です。大馬鹿、弱いから片付けるのは楽でしたが。

 

懸念事項があるなかで、オークションに参加することになったフランたち。

ガルス作成と思われる剣の鞘をゲットして、そこに込められたヒントを発見し、本格的に彼を探そうとするわけですが。

王都ともなれば貴族の影響も色濃くて……踏み込んで解決というわけにもいかず。

情報屋やギルドを頼りつつ動いていく中で、以前縁のあったコルベルトの縁で別の貴族と繋がれたのはありがたかったですが。

 

各勢力から注視されていたアシュトナー侯爵がついに動いて。

敵が秘めていた切り札、疑似狂信剣。薬と併用して、意思を奪った強力な兵隊を作り出してるとか、厄介にもほどがありますね……。

実際多大な被害が出てますし、40年も時間をかけたというだけのことはある。それでもフランと師匠が奮闘したのと、高位ランクの冒険者も意地を見せてくれたのは良かったですね。……犠牲になった人が多くて素直には喜べませんが。

勝利を掴んだとはいえ、一歩間違えば死んでいた薄氷の上のものなのでハラハラしましたね……。

賢者の弟子を名乗る賢者18

ico_grade6_3h

「あの子ってさ、いつもニコニコしているでしょ。私達に心配かけないようにって。でもね――」

(略)

「――さっき見た笑顔は全然違った。じぃじと一緒だって、本当に心の底から嬉しそうに笑っていたの」

 

ミラの活躍によって、イラ・ムエルテの最高幹部の一人を捕らえることに成功したニルヴァーナ陣営。

おまけにカグラと渡りがつけられて、情報抜き放題なのが凄まじいですねぇ。

最高幹部4人の内1人はミラが捕らえ、もう1人はファジーダイスが標的とした公爵であり捕縛済み。残り2人の内片方が、巫女に嫌がらせしている変態で……その対処にミラが動くことに。

最後の1人は大規模盗賊団を組織しているために、別のプレイヤー国家の応援も検討する流れとなって、最高幹部への対処は問題なくできそうでしたけど。

 

4人の上にもう1人ボスがいて、その所在を掴むために最高幹部4人がそれぞれ持っているアイテムが必要とか言われたのは面倒でしたね……。

公爵は既に捕まっているから、彼が持っていたアイテムが欲しいとなれば、政治的な交渉が必要になってくる案件ですし。

 

ミラが巫女イリスのところから離れても、ヴァルキリー達みたいな召喚対象を置いていくことで代用できるの、使役系術士の強みですよねぇ。

ちゃんと読書家のイリスと話が通じそうな子を呼ぶあたり、意外と気配りできるんですよね、ミラ。召喚術が絡むとちょっとテンションバグるけど……。

 

変態幹部のところに行って叩きのめしていましたが、まぁいうことはないかな……。

ミラ、たまにその場のノリで適当なこと言って逃げる癖ありますけど、なんかそれが上手くハマってたのには笑いましたが。

 

巻末EXエピソードは『運命の導き 前編』。

カグラがティリエルと、封鬼の棺に異変が無いか調査に行ったときのお話。一緒に行動して甘味食べてる挿絵があって可愛かった。

封印事態には異変はなかったけれど、その近くでカグラとティリエルの2人もハッキリとはつかめない術の痕跡を見つけて……。

その犯人を突き止めようとしたらティリエルの知人であった、と。カグラ、ティリエルと協力して新しい式神創り上げていたし、ティリエルの知人からも知識を伝授してもらえそうだしで、ミラと同じで九賢者は本当に自己研鑽に余念がありませんなぁ……。

賢者の弟子を名乗る賢者17

ico_grade6_3h

「さて、一応降伏する事を勧めるが、どうじゃ? 大人しくしてくれるじゃろうか」

 

闘技大会も近づき、巫女の護衛任務を始めることとなったミラ。

ニルヴァーナに帰国した際に、あちらの王都務めるアルマに魔物除けの騒動の顛末、そこに関係する悪魔の真実などを伝えることにして。

『イラ・ムエルテ』との戦いを控えている状態で、悪魔たちの問題についても知ってしまって頭痛くなってましたが……ご愁傷様ですというか……。

 

知っておいた方が良い世界の真実ではありますけど、タイミングがね……。

ミラがいることで護衛対象の心配はいらなくなるし、その紹介でカグラの尋問術も頼れるようになったしで、総合的にはプラスではあるでしょう。

侵入してきた敵に対処する『軍勢』の、今なお劣らぬ……どころか向上した姿に十二使徒側もうわぁって零すシーンあったりしましたけど。

 

十二使徒から名前だけが独り歩きしている冒険者・精霊女王に護衛が変わって、イラ・ムエルテ側が行動開始したのは、狙い通りではありますがあまりに無謀でしたねぇ。

その活動の過程で多くの血を流してるので、因果応報だし同情する気はありませんが。

しかし裏組織が調べてみても、冒険者としての活動実績が少ないためにミラの戦闘力の計算を見誤るのはちょっと面白かったですねぇ。詐欺すぎる。

 

巻末EXエピソードは『九賢者ソウルハウルの帰還』。

タイトル通り、ソウルハウルが聖杯を完成させて、拠点としていたネブラポリスへ帰還する話。

……アルカイトの調査が入っていて封鎖されていたけれど、気にせず乗り込んでいくあたり自由すぎるな。

目的を達成してアルカイト王国や、死霊術の塔へ帰還して。補佐の元NPCと遭遇し、歓迎されていたの微笑ましくて良かったですね。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ